モルモ4,,モルモン書  第4章
モルモ4,*-*,ニーファイ人、レーマン人に復讐の戦を始める。ニーファイ人はもはや勝つことができない。神聖な記
録をシムの丘から掘り出す。
モルモ4,1,第363年に、ニーファイ人はその軍勢を率いてレーマン人と戦うためにデソレションの地を出た。
モルモ4,2,ところがニーファイ人の軍勢がデソレションの地へ追い返されてまたその疲れをいやさない内に、レーマ
ン人は新手の軍を以てニーファイ人を襲い烈しい戦をしたので、レーマン人はデソレション市を占領して多くのニ
ーファイ人を殺し、また多くの者をとりこにした。
モルモ4,3,この時、ニーファイ人の残りは逃げてテアンクム市へ行きその住民に加わった。テアンクム市は国境に位
し、海に近い所にあってデソレション市にも近かった。
モルモ4,4,ニーファイ人が打ち破られたのは、その軍がレーマン人を攻めるために出て行ったのによる。もし出て行
かなかったならば、レーマン人は決してニーファイ人に勝つことができなかったであろう。
モルモ4,5,しかし見よ、悪人は神の裁判から必ずのがれられぬものである。人の心を扇動して血を流させるのは悪
人であるから、結局悪人は悪人に罰せられることとなる。
モルモ4,6,さてレーマン人はテアンクム市を攻撃する備えをし、
モルモ4,7,第364年にこれを占領しようとして押しよせてきたが、
モルモ4,8,ニーファイ人の反撃を受けて追い返された。ニーファイ人は、レーマン人を追い払ったのを見てまた自分
の力だけを頼って進みデソレション市を取り返した。
モルモ4,9,これらの出来事がみなあって、ニーファイ人の方にもレーマン人の方にも各々何千人と言う死者を出し
た。
モルモ4,10,第366年が過ぎてしまうと、レーマン人はまたまたニーファイ人と戦うために出てきた。こうなってもニー
ファイ人はその罪を悔い改めず、相もかわらずいつも悪事を重ねていた。
モルモ4,11,さてニーファイ人とレーマン人との区別なく全地の民の間に行われた殺戮の恐ろしさ光景は、口にも述
べることができず、筆にもつくすことのできないものであった。民は1人のこらずその心をかたくなにして絶えず流血
をたのしみとした。
モルモ4,12,これほどに大きな罪悪はリーハイの子孫の中にこれまであったことがなく、また主の御言葉によればイス
ラエルの全家にあったこともない。
モルモ4,13,さて、レーマン人はその数がニーファイ人よりも多かったから、ドソレション市を落し、
モルモ4,14,次にテアンクム市を目がけて進軍し、そこの住民を市から追いはらい、多くの女子供をとりこにし、それ
からこのとりこをいけにえとしてその邪心な偶像に供えた。
モルモ4,15,第367年に、ニーファイ人はその女子供がレーマン人のためにいけにえとされたことを烈しく怒って出
て行ってレーマン人と戦ったから、またまたレーマン人に勝ってこれを自分らの国から追い出した。
モルモ4,16,このようにして、第375年まで、レーマン人は再びニーファイ人に攻めよせなかったけれども、
モルモ4,17,第374年の中に、その全軍をあげてニーファイ人に向けて出陣した。この時、軍勢の数は非常に多くて
これを数えなかった。
モルモ4,18,これから後は、ニーファイ人はレーマン人に勝つことができず、ちょうど旭に露が消えるように、レーマン
人のために亡ぼされてなくなり始めた。
モルモ4,19,レーマン人はデソレション市に攻めよせてきてこの地でまことに烈しい戦をなし、ニーファイ人を負かし
たので、
モルモ4,20,ニーファイ人はまたまたレーマン人の前から逃げてボアズ市へ行った。ボアズ市に着いてから非常に勇
気を得てレーマン人は第1の攻撃ではこれに勝つことができなかった。
モルモ4,21,しかし、2度目の攻撃でニーファイ人は追い立てられ、無惨に多く殺されて、その女子供たちは再びい
けにえとして邪心の偶像に供えられた。
モルモ4,22,ニーファイ人はまたまたレーマン人の前から逃げ、町からも村からも住民をみな一しょにつれて行った。
モルモ4,23,私、モルモンはレーマン人が今ゆまさに全国を亡ぼそうとする有様を見てシムの丘へ行き、アマロンが
隠して主の御手に託した一切の記録を掘り出した。
最終更新:2008年07月05日 02:06