モルモ5,,モルモン書  第5章
モルモ5,*-*,モルモン、憐みを感じてまたニーファイ人の司令長官となる。レーマン人の数、ニーファイ人をはるか
に超す、罪悪と虐殺。モルモン、記録を短くまとめる。
モルモ5,1,私はニーファイ人をもう助けないと誓った誓いを取り消して、またニーファイ人の軍い加わった。そこでニ
ーファイ人は、私がニーファイ人をその苦難から救い出せる者であるとして私をまたその軍の司令長官にした。
モルモ5,2,しかし、ニーファイ人はその悪事を悔い改めず、その造り主にたよらないで自分の命を守るために戦った
から、私はニーファイ人に下る主の裁きを知ってかれらに望みを失った。
モルモ5,3,私たちが退いてジェルドン市に居た時にレーマン人が攻めよせてきたが、撃退されてこの時ジェルドン市
を占領することができなかった。
モルモ5,4,レーマン人は再び攻めよせてきたが、私たちはよく市をつずけて守った。このジェルドン市のほかにもニ
ーファイ人がよく守りつずけた都市があったから、このころレーマン人はこの堅固な都市のために妨げられて、私た
ちを越えて進み私たちの国民を亡ぼすことができ
モルモ5,5,しかし私たちがジェルドン市へ退いた時、その途中で住民を連れないで通り過ぎた所は、レーマン人が
みなこれを荒して町も村も都市も焼きはらった。こうして第379年は終った。
モルモ5,6,第380年、レーマン人はまたまた私たちと戦うために出てきた。私たちは勇ましくこれに向って戦ったが、
とうとう支えることができなかった。このたびレーマン人の軍勢は非常に数が多かったのでニーファイ人を足の下に
ふみにじったからである。
モルモ5,7,そこで私たちはまた逃げた。しかし、ただレーマン人より足の早い者だけは逃げて助かったが、逃げて足
のおそい者たちはみな倒されて亡びた。
モルモ5,8,さて、私モルモンは私の目で見た通りの恐ろしい殺戮の光景を述べて人の心を痛ませたいとはおもわな
い。しかしこれらの出来事は将来かならず人々に知られ、隠されたことはことごとく公に告げ知らされ、
モルモ5,9,またこれらの出来事はこの国の民の残りの子孫と異邦人とに知られるに違いない。この異邦人は主の言
葉通りこの国の民を散らし、この国の民は異邦人の中にあって取るに足らぬ者と思われるに違いない。私はこれを
知っているから、ただ短くまとめて小さな記録を作る
モルモ5,9-1,私は受けた命令にそくかないように、またあなたたちがこの国の民が犯した罪悪の記事によってあまり
にひどく悲しまないように、思い切って私の見たことをくわしくのせないけれども、
モルモ5,10,私はこの国の民の子孫と異邦人、すなわち自分らに恵みを与えたもうお方を認めてイスラエルの家を
心にかける異邦人とにこれらの出来事を話すのである。
モルモ5,11,なぜならば、異邦人とこの国の民の子孫とがイスラエルの家の逢った禍と、この国の民の滅亡と、この国
の民が悔い改めてイエスの御手に抱えていただくことのできなかったこととを悲しむのが私に予めよく解っているか
らである。
モルモ5,12,また、ヤコブの家の残りの子孫にもこれらのことを書き伝える。しかし、私がこのように記録を作るわけ
は、罪悪がつずいて行われるならこれがヤコブの子孫に伝わらないことを神が知りたもうからである。それで、私は
このように記録を作って、主のみこころにかなう
モルモ5,12-1,この記録が世に出るようこれを隠して主の御手に託さなくてはならない。
モルモ5,13,こうするのは私が受けた命令にかなうので、主のみこころにかなう時がくるとこの記録は主の命令通り世
に出るにちがいない。
モルモ5,14,世に出てからは、ユダヤ人の中の信仰のない者たちに伝わって行くが、その理由は3つある。第1は、
イエスがキリストである、生ける神の御子であると言うことをユダヤ人に信じさせるためで、第2はユダヤ人、むしろイ
スラエルの全家がことごとく自分たちの神であ
モルモ5,14-1,与えたもうた受け嗣ぎの地へ、再び元通り集められる事業に関する御父の偉大な永遠のみこころ
が、その最も愛したもう御子によって成しとげられ、その結果御父の誓約が果されるためである。
モルモ5,15,第3は、この国の子孫に、異邦人からかれらに伝わってくるはずのキリストの福音をさらによく信じさせる
ためである。この国の民は後に散り散りとなって、今までの中になかったほど、またレーマン人の中にもなかったほ
ど皮膚の黒いいやらしい汚らしい民となる。こ
モルモ5,15-1,民が無信仰に陥り邪心を礼拝するからである。
モルモ5,16,ごらん、現在の民は主の”みたま”がすでにかれらを励ますことを止めたまい、その上キリストと神とに交
ることができず、天から音ずれを受けずに世に在るから、風に吹き散らされるもみがらのようにあちらこちらへ追い
はらわれるのである。
モルモ5,17,この民はかつて喜ばれる民であった。キリストはこの民の牧者であって父なる神も自らこの民を導きたも
うた。
モルモ5,18,しかし、今やちょうど風に吹き散らされるもみがらのように、またちょうど帆もいかりも柁もなしに波のまに
まに漂う船のように、サタンによってあちらこちらへ誘われる。
モルモ5,19,ごらん、主はこの民がこの国で受けるはずの祝福をとっておいて、この後この国に住むはずの異邦人に
与えたもう。
モルモ5,20,異邦人はこの民を追い散らすにちがいない。しかし、異邦人がこの民を追い散らしてから、主はさきに
アブラハムとイスラエルの全家に立てたもうた誓約を忘れることなくこれを果し、
モルモ5,21,また義人がこの民のために主に捧げた祈りを忘れることなくこれに答えたもう。
モルモ5,22,異邦人よ。その時お前たちがもしも悔い改めてその悪い道から立ち帰らないならば、どうしてよく神の力
の前に倒れずに居ることができよう。
モルモ5,23,ごらん、お前たちは神の御手の中にある。神は全権全能を持ちたもう。また神の大きな命令があるなら
ば、大地も巻物のように巻かれるであろう。
モルモ5,24,それであるから、異邦人よ。悔い改めて神の御前にへりくだれ。へりくだらないならば、神はその正義を
以てお前たちを責めたもう、すなわちヤコブの子孫の残りの者が獅子のようにお前たちの中へ入ってきて引き裂く
が、その時お前たちを救う者は誰もない。
最終更新:2008年07月05日 02:07