イテル10,,
イテル書 第10章
イテル10,*-*,悪人リップラキシ。改革者モリアントン。そのほかの王朝ともろもろの戦。南の地は野に当てられる。来
たの地を人の住む所とする。
イテル10,1,ヘツ王とその家族はシェズと言う1人の男を除いてみな飢饉のために死んでしまった。それでヘツの子
であるシェズは亡びた国民の回復にとりかかった。
イテル10,2,シェズは先祖の亡びたことを忘れずに義しい王国を建て、主がジェレドとジェレドの兄弟とを導いて海を
渡らせたもうた御業を思い起して主の道を歩み、息子や娘たちを生んだ。
イテル10,3,その長男の成をシェズと言ったが、シェzyは父に叛いた。しかしシェズは非常に富んでいたので強盗に
殺され、そのため父王はまた平安を得た。
イテル10,4,シェズ王は地に多くの都市を建て、人民もまた地の全面に拡りはじめた。シェズ王は非常に年をとるま
で生き永らえ、リップラキシを生んでから亡くなった。リップラキシはその父のあとを受けて国を治めた。
イテル10,5,リップラキシは主のみこころにかなう義しいことを行わなかった。かれは多くの妻や妾を持ち、民に堪え
難い重荷を置わせ、重い税を民に課し、その税で多くの広大な建物を建て、
イテル10,6,自分のために非常に美しい玉座を造り、また1方に多くの牢屋を建てた。そして課税に服さない者や税
を納める力のない者をこの牢屋に入れ、命をつなぐために常い労働をさせた。そして労働をすることを拒む者はみ
なこれを殺した。
イテル10,7,また牢屋の中ですべての精巧な品物を造らせ、純粋な金まで清廉させ、一切の見事な細工を営ませ
た。そして、そのみだらな行いと憎むべき行いで民をなやました。
イテル10,8,リップラキシが42年の間その国を治めた後、国民はかれに対して謀叛を起し、また国内に戦が始まっ
た。そしてリップラキシは殺され、その子孫は国から追い出された。
イテル10,9,それから長年経ってモリアントンと言う人(リップラキシの子孫)が追放された者たちで軍隊を組織し、出
て行って国民と戦多くの都市を占領した。そこでこの戦は非常に激しくなり長い年月つずいた。しかしこの戦によっ
てモリアントンはついに全国を占領して自分で
イテル10,9-1,王となった。
イテル10,10,かれは王になってから国民の負担は軽くしてその歓心を得た。そこで国民はモリアントンに油を注い
でかれを自分らの王にした。
イテル10,11,モリアントンは国民に対しては正義を行ったが、自らはいろいろみだらな行いをして自分の身を正しく
保たなかったから主の御前から断ち切られた。
イテル10,12,しかしモリアントンは多くの都市を建てて、その治世の中に国民は建物、金、銀、穀物およびいろいろ
の家畜に富み、またすべて自分たちに回復された業に栄えるようになった。
イテル10,13,モリアントンは非常に年をとってからキムを生み、キムは父から位をゆずられた。そして8年の間国民を
治めてから父モリアントンは亡くなった。キムは義しく国を治めなかったから主の恵みを受けなかった。
イテル10,14,そこでキムの兄弟は叛いてキムを捕えたのでキムはとらわれの身で余生を送った。しかしキムの息子
や娘たちを生み、年をとってからもレビを生んでから亡くなった。
イテル10,15,レビはその父が死んでから42年の間自由を奪われた境涯を送っていたが、ついに国王に対して戦を
平木王の位を得た。
イテル10,16,レビは王国をとってから主のみこころにかなう義しい事を行い、人民は地に栄えた。レビは年とるまで
生き永らえ、年とってからも息子や娘たちを生みまたコールムも生んだ。そしてコールムに油を注いで自分のあつ
をついで王となる権能を与えた。
イテル10,17,コールムは一生の間主のみこころにかなう義しい事を行い、多くの息子や娘を生み長生きをしたが、
ついにほかの人々のようにこの世を去った。あとはキシがこれを受けて嗣ぎ民を治めた。
イテル10,18,キシが亡くなるとリブが代って国を治めた。
イテル10,19,リブも主のみこころに背かずに良い事を行った。リブの時代にはあの毒蛇が亡ばされていたから、南
の地には森の獣が1ぱい居て国民のために食物をとろうとして南の地へ行く者たちがあった。リブもまた名高い狩
人になった。
イテル10,20,陸地が狭くなって北の地と南の地が海によって区分される所に近く大きな都市が建てられた。
イテル10,21,南の地は鳥や獣をとる広野に当てられ、北の地は全体に人が満ちていた。
イテル10,22,住民は非常に勤勉で物を売り買いし、利益を得るために互に交易をした。
イテル10,23,そしてあらゆる鉱物を以て細工をし、また金、銀、鉄、真鍮およびあらゆる金属を作った。また金、銀、
鉄、銅の鉱物を地の中から掘り出して得るために土を掘って高くこれを積み上げた。そしてすべての精巧な細工を
した。
イテル10,24,民は絹の良い質のリンネルとを持ち、またはだかを覆うためにあらゆる種類の織物を織り出した。
イテル10,25,またあらゆる工作の道具を造り、地を耕す道具、種子を蒔く道具、また穀物をこなす道具があった。
イテル10,26,また家畜を使うに必要なあらゆる道具も造り、
イテル10,27,あらゆる武器もきたえ、またあらゆる非常に珍しい細工もした。
イテル10,28,それであるからこの国民よりも祝福に富んで主に栄えを受ける国民はほかにあるはずがない。またこ
の民の住む地はほかのあらゆる地よりもすげれた地であった。主がそのように言いたもうたからである。
イテル10,29,リブは長生きをして息子や娘たちを生み、またヘルツホムと言う息子を生んだ。
イテル10,30,ヘルツボムはその父のあとをついで王の位についたが24年間国を治めた後王の位を奪われた。そし
て長年の間自由のない境涯の中に余生を送った。
イテル10,31,ヘルツホムはヘツを生み、ヘツもまたとらわれの身で一生を送った。ヘツはアロンを生んだが、アロン
もまたとらわれの身で一生を過した。アロンはアムニガダを生んだ。アムニガダもまたとらわれて生涯を暮した。アム
ニガダはコリアントムを生んだ。コリアントムも
イテル10,31-1,とらわれの生涯を脱することができずに一生を送り、コームを生んだ。
イテル10,32,コームは国民の半分を誘って自分の味方とし、そして42年間国の半分を治めることができた。コーム
はアムギド王と戦うために軍勢を出して長年の間戦ったが、その間にアムギド王に勝って国のほかの半分も治める
ことができた。
イテル10,33,コームの治世には再び国の中に強盗団が起り、昔の隠謀の方法を使って昔の人のように誓約を立
て、国を覆えそうとした。
イテル10,34,そこでコームは大いにこの強盗と戦ったがこれに勝ことができなかった。