イテル12,,
イテル書 第12章
イテル12,*-*,予言者イテルとコリアントメル王。ジェレド人の言語とニーファイ人の言語。神は人がへりくだるように
弱点を与えたもう。モロナイ、異邦人に別れを告げる。
イテル12,1,イテルは全国の王であるコリアントメルと同時代の人で、
イテル12,2,主が召したもうた予言者である。イテルは主の”みたま”に満たされてその促しを拒むことができず、コリ
アントメルの時代に出て行って国民に予言し始めた。
イテル12,3,イテルは朝から日の入るまで声をあげて、民が亡びることのないように神を信じて悔改めよとすすめ、ま
たすべての事は信仰いよって成るからして、
イテル12,4,すべて神をしんずる者はこの世よりも勝っている世、すなわち神の右手の場所を少しも疑わずに望むこ
とができ、このような望みは信仰から生じて人の心の錨になるものであるから、この錨のために人はしっかりしてびく
ともせぬようになり、いつも多くの善い行いをし
イテル12,4-1,崇めるようになることができる、と民に告げた。
イテル12,5,イテルは大きな驚嘆すべきことを民に予言したが、民は親しくこれを見なかったのでそれを信じなかっ
た。
イテル12,6,さて私モロナイは少々言いたいことがある。私は、信仰とはまだ見ない物事を望むことであると世の人に
教えたい。それであるから、あなたたちは自分がまだ見ていないからと行って疑ってはならない。信仰の度を試して
からでないと証が得られないからである。
イテル12,7,キリストが死者の中からよみがえりたもうた後私たちの先祖に現われてその体をかれらに示したもうたの
は、信仰がすでに先祖たちの胸にあったからである。すなわち、私たちの先祖がキリストを信じてから始めて先祖
に現われたもうた。まだ信じない中は先祖に現われ
イテル12,7-1,たまわなかった。またキリストが始めて世に現われたもう前、すでにキリストを信じている者もあったに
ちがいない。
イテル12,8,確にこう言う人があったから、キリストはかれらの信仰に応じて世に現われ、御父の御名の 栄えを示
し、またほかの者に天の賜を受けることと、まだ見ない物事を望むことができるように道を備えたもうた。
イテル12,9,それであるから、あなたたちも信仰さえあれば望を得て天の賜を受けることができる。
イテル12,10,昔の人たちが神の神権に任ぜられたのはその信仰に由るのである。
イテル12,11,それで信仰によってモーセの律法が与えられた。しかし神はその御子を与えて以てモーセの律法に
勝る道を備えたもうたが、その道の全うせられるのもまた信仰によるのである。
イテル12,12,由の人々の中に信仰がなければ神は人の間に奇跡を行うことができないので、人々が信仰してから
でないと神は人に現われたまわなかった。
イテル12,13,ごらん、牢屋を倒したのはアルマとアミュレクとの信仰であった。
イテル12,14,レーマン人の心を改めさせてかれらに火と聖霊のバプテスマを受けさせたのはニーファイとリーハイと
の信仰であった。
イテル12,15,レーマン人の間にあの大きな奇跡を行ったのはアンモンとその同僚たちの信仰であった。
イテル12,16,キリストが降誕したもうさきの者でも、キリストが降誕したもうたあとの喪nでも、奇跡を行った者はみなそ
の信仰によって奇跡を行った。
イテル12,17,あの3人の弟子たちがいつまでも死の味を知らないと言う約束を得たのはその信仰によるのであるが、
この約束は信仰をした後でなければ得られなかった。
イテル12,18,いつ何時でもまだ信仰のない中に奇跡を行った者はない、すべて奇跡を行った者はまず神の御子を
信じた。
イテル12,19,キリストが降誕したもう前にも非常に信仰の深い人が多くあった。これらの人々は信仰が深いによって
幕の内を見ることを禁ずることができないので、すでに信仰の眼を以て見たものを肉眼で見ることができて喜んだ。
イテル12,20,それらの人々の中にはこの歴史で知られる通りジェレドの兄弟がある。ジェレドの兄弟はその信仰で
得た神の御誓いがあったから、神はその指を出したもうたときジェレドの兄弟が神を信ずる信仰の深いのを見て、
ジェレドの兄弟にその指を見せずにおきたもうことはで
イテル12,21,そしてジェレドの兄弟が、すでにその信仰で得た神の御誓いがあったから主の指を目で見てしまって
から、さらにその幕の内を見るのをとめることはできないので、主は約束の通りに一切のものをジェレドの兄弟に示
したもうた。
イテル12,22,私の先祖が、この経典は異邦人のてを経て自分らの子孫に伝わって行くと言う誓約を得たのは先祖
の信仰によるのである。それで主イエス・キリストはこれらのことを書き伝えよと私に言いたもうた。
イテル12,23,そこで私は主に答えて、主よ、異邦人は私たちの物を書く力が弱いのでこの経典をあざけるであろう。
主は私たちの信仰に応じて私たちの話す力を強くしたもうが、物を書く近rあはこれを強めたまわない。主はこの民
に聖霊を授けてよく語らせたもうが、
イテル12,24,私たちの筆は拙いので多く書けるようになしたまわない。主はジェレドの兄弟の筆に大きな力を与えた
もうたが、私たちには与えたまわない。主は主自身にあるような大きな力をジェレドの兄弟の書いた物に加えたもう
たので、ジェレドの兄弟の書いた物を読む人はその
イテル12,24-1,力に圧倒されてしまう。
イテル12,25,また主は私たちが口づから語る言葉にこれを書き表せないほどの力強さを加えたもうから、私たちが
物を書く時自分の力弱さを悟り、また言葉の用法を誤る。それで、おそらく異邦人は私たちの書きしるす言葉をあ
ざけるであろう、と言った。
イテル12,26,すると主は私に告げて”愚なる者はあざける、されど後になりて悲しむ。われが謙遜なる者に授くる恵
みは充分なれば、かれらは汝らの弱点に乗ずることなし。
イテル12,27,もし人われに来らば、われはかれにその弱点を認めさせん。見よ、われは人を謙遜にするために人に
弱点を与うれど、すべてわが前にへりくだる者には充分わが恵みを授くるにより、かれらがわが前にへりくだりわれ
を信ずる時にはその弱きを強き変えん。
イテル12,28,われは異邦人にその弱点を認めさせ、信仰と希望と愛との3つが人をすべての義の源なるわれに導く
ものなることを教え示さん”と仰せになった。
イテル12,29,さて私モロナイはこの言葉を聞くと慰められて主に言った。主よ、汝が由の人々の信仰に応じて働きた
もうことを私は知っている。それであるから義しいみこころのままになさせたまえ。
イテル12,30,ジェレドの兄弟はゼーリン山に向って、移れと言ったからその山は移った。しかし、もしジェレドの兄弟
に信仰がなかったならば山は決して移らなかったであろう。それで、人が信仰を得てから汝の働きが始まるのであ
る。
イテル12,31,たとえば汝が勢いを具えて汝の弟子たちに現われたもうたのは、かれらが信仰をし汝の御名によって
話した後であった。
イテル12,32,さて私は御言葉を覚えている。すなわち、御父の邸の中に人間のために住居を備えたもうたから、人
間はさらに善い希望をもつことができると言いたもうた。それであるから、人間は希望をもたなくてはならない。希望
をもたなければ汝が備えたもうた所に住むことがで
イテル12,33,また汝がよみがえって由の人のために住居を備えられるよう、由の人に代って生命を捨てるほど人を
愛すると仰せになったことも私は憶えている。
イテル12,34,汝が世の人を愛したもうこの愛は仁愛であると私は知っている。それであるから、もし人に仁愛がなけ
れば、その人は汝が御父の邸の中に備えたもうた所に住むことができない。
イテル12,35,そして、汝の御言葉によれば、異邦人がもし私たちの弱点を見るときに仁愛の心がないならば、汝は
異邦人を試み、かれらが得ているもんすなわちその能力を取り去ってもっと豊にもっている人々に与えたもうことを
私は知っている、と。
イテル12,36,私はこう行ってから、主に祈って主が異邦人を憐れんでかれらに仁愛の情を持たせたまえとねがっ
た。
イテル12,37,すると主は私に答えて”異邦人に愛情なくともこれにつきて憂うるに及ばず、汝は忠実なれば汝の衣
は清くせらる。また汝は己れの弱点を認むる故に、力を授けられてわが父の邸の中に備えられたる所に座すべし”
と仰せになった。
イテル12,38,私モロナイは、キリストの法廷でまた逢う時まで異邦人および私の愛する兄弟たちに別れを告げる。キ
リストの法廷で再会する時、すべての人はあなたたちの血の責任が私の衣にかからないことを知るであろう。
イテル12,39,またその時に私がイエスにお目にかかったことと、イエスが私と顔を合せて親しく話したまい、また人が
ほかの人に話をするように、普通の人のように私と同じ言葉で違法のことを仰せになったことがあなたたちに解るで
あろう。
イテル12,40,主が私に告げたもうたことは、私の書く能力が弱いから、ただその僅しか書かない、
イテル12,41,私は慎んであなたたちにすすめたい。父なる神と主なるイエス・キリストとknoお2人のことを示してそ
の証を立てたもう聖霊との恵みが、あなたたちと共にあって永遠にあなたたちから去らないように、あなたたちは予
言者たちと使徒たちが書き記したイエス・キリ
イテル12,41-1,求めよ。 アーメン。