モロナ7,,
モロナイ書 第7章
モロナ7,*-*,モロナイ、信仰と希望と愛に関するモルモンの教えを宣べる。
モロナ7,1,さて私モロナイは、私の父モルモンが信仰と希望と愛について宣べた言葉を少々ここに記す。私の父は
民が礼拝のために建てた会堂で民に教えを伝えて言った。
モロナ7,2,”私モルモンは、私の愛する兄弟であるあなたたちに今話をする。しかし、今あなたたちに話をするこの機
会は、私がすでに主イエス・キリストから召を受けているから、父なる神と私たちの主イエス・キリストの恵みによるも
のであり、またそのみこころにかなうもの
モロナ7,3,そこで教会に属してキリストに従うおだやかな人々であって、今から天に於て主と共に安息を得るようにな
るまで、主の賜うた安息に入れると言う充分な希望をもっている人々に私は言いたい。
モロナ7,4,私の兄弟たちよ。私はあなたたちがほかの人々とおだやかに交っているのを見て、右のような望みがあな
たたちにあると思う。
モロナ7,5,それは”その行いによって人の善悪が知れる。その行いが善ければその人も善い”と言う神の言葉を思い
出したからである。
モロナ7,6,また、もし悪い人であるならば全を行うことはできないと神が仰せになった。このような悪い人は捧物をし
ても神に祈っても、もし真心からこれをしないなら何の役にも立たない。
モロナ7,7,その行いが義しい認められないからである。
モロナ7,8,もし悪い人であるなら、捧物をしても惜み惜みするので、捧物をしないと同じことであるあらその人は神の
前に悪い人であると認められる。
モロナ7,9,またこれと同じであって、人が真心でなく祈る時は悪い事と認められる。神はこのような祈りを聞き届けた
まわぬから何の役にも立たない。
モロナ7,10,それであるから、もし悪い人であるなら善を行うことができず、また善い捧物もしない。
モロナ7,11,苦い泉から甘い水は出ないし、甘い泉から苦い水は出ない。それであるから、人が悪魔の僕である間
はキリストに従順であることはできないし、人がキリストに従順である間は悪魔の僕になることはできない。
モロナ7,12,それで善いものはみな神から出るし、悪いものは悪魔から出る。悪魔が神の敵であってたえず神に背
き、人を誘惑してこれに罪を犯させいつも悪い事をさせようとする者であるに反して、
モロナ7,13,神から出るものはいつも人を善い行いに誘い導いて善いことをさせようとするから、すべて善い行いに
人を誘い導いて善いことをさせ、神を愛させ神に事えさせようとするものは、神のみこころがこもっている。
モロナ7,14,それであるから、私の愛する兄弟たちよ。慎んで悪いものを神から出たと思ってはならない。また善いも
ので神から出たものを悪魔から出たと思ってはならない。
モロナ7,15,私の兄弟たちよ。あなたたちは善悪を判断する自由と権利を与えられているばかりでなく、その判断の
方法は真昼と暗夜とを区別するように、過りなく完全に知れるほど明らかである。
モロナ7,16,すべての人々はみな善悪の区別を弁えるためにキリストの”みたま”を授かる。さて今私は判断の方法を
あなたたちに教えよう。善を行えとすすめ、またキリストを信ぜよとすすめるものはみなキリストの権能によってその
賜として来るのであるから、それが神から出た
モロナ7,16-1,疑いもなく充分確に知ることができる。
モロナ7,17,これに反して悪をせよと説きすすめ、またキリストを信ぜずこれを否定し神に事えるなと説きすすめるも
のは何でも御名悪魔から出たと言うことは、何の疑いもなく充分確に知ることができる。なぜならば、悪魔とその使
者たちまた自分から悪魔に従う者たちは、このよ
モロナ7,17-1,誰1人にも決して善いことをせよとすすめないからである。
モロナ7,18,さて私の兄弟たちよ。あなたたちは判断をするに用いて力ある光、すなわちキリストの光を知っているか
ら判断を誤らないように注意せよ。あなたたちがほかの人を見る時と同じ判断であなたたちも判断をされるからであ
る。
モロナ7,19,それであるから兄弟たちよ。私はあなたたちが善悪を弁えるためにキリストの光をもって熱心に探すこと
を乞い願う。あなたたちがもし一切の善いことをつかんでこれを拒まなければ必ずキリストの子となる。
モロナ7,20,しかし私の兄弟たちよ。あなたたちはどうして一切の善いことをつかむことができるか。
モロナ7,21,ここで、私が言いたいと言った信仰に話がくるから、私は今あなたたちにどうして一切の善いことがつか
めるかをあなたたちに教えよう。
モロナ7,22,ごらん、神は無限の過去から無限の未来に亘ってましますから、あらゆることを知りたもうて、キリストが
降臨したもうことと、一切の善いことがキリストによって来ることを預め示して恵みを施すために天使たちを世の人々
につかわした。
モロナ7,23,また神は口づから親しくキリストが降臨したもうはずであることを予言者たちに示したもうた。
モロナ7,24,なおまたこのほかに、神はさまざまの方法で善い事を世の中の人に示したもうた。善いことはみなキリス
トによって来る。もしそうでなければ、人はすでに堕落した者であるから、何の善い事も人によって来ることはできな
い。
モロナ7,25,それであるから、キリストが降臨したもうまでは、人々は天使たちが現われて伝えて教えた導きと恵みと
神の口から伝えられたすべての御言葉とのためにキリストを信仰するようになり、こお信仰によって一切の善いこと
をつかんだ。
モロナ7,26,キリストが降臨したもうてからもまた、人はキリストの御名を信仰するによって救われ信仰によって神の子
となる。キリストが私たちの先祖に次の言葉を仰せになった’何ごとにても汝らが為されんと信じ信仰堅固にわが名
によりて御父に乞い求むることは、それが正し
モロナ7,26-1,汝らに為さるべし’と。キリストがこのように仰せになったのはキリストが生きてまします通り確である。
モロナ7,27,それで、私の愛する兄弟たちよ。キリストは世の人に憐みを与える正統の権利を御父に乞い求めようと、
天に昇って神の右に座したもうが、キリストがこの通りこの世を去りたもうたからと言って奇跡は果して止んだのであ
るか。
モロナ7,28,キリストはすでに律法が要求するところに応じたもうから、キリストを死んするすべての者をキリストに属く
者と主張したもう。キリストを信仰する者は一切の善い事を固く守る。従って、キリストは世の人のためにとりなしをし
たもう。キリストは永遠に天にまします
モロナ7,29,私の愛する兄弟たちよ。キリストはすでにこのようなことを為しとげたもうたから、奇跡はもはや止んでし
まったと言えるか。よく言っておくがそうではない。また天使らが世の人々に現われて導きと恵みとを授けることも止
んだのではない。
モロナ7,30,天使らはキリストに服従してキリストが命じたもう通り導きと恵みとを授け、また神を敬うことに於てどちら
から見ても確固たる精神と厚い信仰とをもつ者に現われる。
モロナ7,31,天使の導きと恵みを与える務めは人に悔改めをすすめ、御父が世の人々に立てたもうた誓約を果し、
またこの誓約にかかわるいろいろの働きをするだけでなく、また主が選びたもう者にキリストの御言葉を伝え、その
者たちにキリストの事を証させることによって世の人
モロナ7,31-1,備えるにある。
モロナ7,32,主なる神がこのように天使らを使いたもうによって、右の選ばれた者以外のすべての世人も、キリストを
信じてその心に聖霊を受けることのできる道が備えられるのである。このようにして御父は世の人に立てたもうた誓
約を果したもう。
モロナ7,33,キリストは’汝らもしわれを信ずるならば、わがこころにかなう何事にても為す力を与えらる’と仰せになっ
た。
モロナ7,34,また’世界の隅々に至る者たちよ。汝らは救わるるためにわれを信じ、悔い改めてわれに来り、わが名に
よりてバプテスマを受けよ’と仰せになった。
モロナ7,35,さて私の愛する兄弟らよ、私があなたたちに述べたこれらの事が真実ならば、神は終りの日に勢いと大
きな栄光とでそれが真実であることをあなたたちに示したもう。もしこれらのことが真実であるならば奇跡の時代は
すでに過ぎ去ったと言えるか。
モロナ7,36,天使たちはもはや世の人に現われないということが言えるか。神はすでに聖霊の力を人々に与えること
を止めたもうたと言えるか。時が存在するかぎり、大地があるかぎり、または救うべき人が1人でも地上にのこってい
るがぎり、神は聖霊の力を与えることを止めたも
モロナ7,36-1,あろうか。
モロナ7,37,よく言っておく、そうではない。奇跡は信仰によって行われ、また天使が現われて人に導きと恵みとを伝
えることもまた信仰によるのである。それであるかr、aもしこのようなものが終ってすでに無い時がくるならば、それ
は不信仰の結果であってすべては空しいから
モロナ7,37-1,まことに禍である。
モロナ7,38,キリストの御言葉によれば、キリストの御名を信ぜずに救いを得る者はない。それであるから、私は以上
述べた奇跡、天使の導きと恵を与えることなどがすでに無い時は信仰もまた絶えたのであって、世の人は恐ろしい
有様、すなわちあたかも贖いがないかのような有様
モロナ7,39,私の愛する兄弟たちよ。私はあなたたちがこの恐ろしい有様にあるとは思わない。かえって、あなたたち
の柔和である有様を見てあなたたちがキリストを信じていると思う。もしキリストを信じないならばキリスト教会の会員
に数えられる資格がない。
モロナ7,40,また私の愛する兄弟たちよ。私は希望についてあなたたちに話したい。あなたたちに希望がなかったな
らどうして信仰ができるか。
モロナ7,41,あなたたちは何を望むべきか。よく言っておく。あなたたちはキリストの身代りの贖罪とその復活の力と
によって、自分たちがよみがえって永遠の生命を得ることを望むべきである。このような希望はあなたたちがキリスト
を信ずるから生ずる。また信ずるのはあなたた
モロナ7,41-1,約束があるからである。
モロナ7,42,それであるから、もし人に信仰があるならばその人に希望もまたなくてはならない。信仰がなければ希
望もまたないからである。
モロナ7,43,よく言っておくが、その人の心が謙遜であって柔和でなければ信仰も希望も持てるはずがない。
モロナ7,44,たとえ持てても、その心が謙遜で柔和でないから神のみこころにかなわないのでその信仰と希望とは空
しいものである。人がもしその心が柔和であってへりくだり、また聖霊の力によってイエスをキリストであると認めるな
らば、その人に愛がなくてはならない。人に愛
モロナ7,44-1,愛がなければその人は何ものでもない。従って人は愛がなくてはならない。
モロナ7,45,愛は永く堪え忍び、親切であって、ねたまず誇らない、また自分の利益を求めず、容易に怒らず、悪い
ことを考えず、不正なことを喜ばないで真理を喜び、すべてを負い、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを忍
ぶ。
モロナ7,46,それであるから私の愛すr兄弟らよ。愛はいつまでも消え失せることがないから、あなたたちにもしも愛が
ないならあなたたちは空しい者である。ほかのものはみな消えてなくなるものであるから、すべてにまさる愛を固く
守れ。
モロナ7,47,この愛はキリストの純粋な愛であって永遠につずくものである。従って終りの日にこのような愛を持って
いる人はさいわいである。
モロナ7,48,それであるから、私の愛する兄弟らよ、あなたたちは、神が御子イエス・キリストに真に従う者たちに1人
のこらず与えたもうたこの愛で自分たちの胸を満たすためにありたけの心をつくして御父に祈れ。これはまた、あな
たたちが神の子らとなるためである。神の現わ
モロナ7,48-1,時には神をそのありのままの姿で見るにちがいないから、その時には神に似た者になることができる
ためであり、また私たちも神のように清められると言う望みを持たんがためである。アーメン”。