モロナ9,,モロナイ書  第9章
モロナ9,*-*,モルモンがその息子モロナイにあてた第2の手紙。レーマン人とニーファイ人の残酷な行い。最后のし
かも愛情に満ちた父の戒め。
モロナ9,1,”私の愛する子よ。亜他紙は、私がまで生きていることをお前に知らせるためにまた手紙を書くが、このた
びは悲しいことを多少筆にする。
モロナ9,2,ごらん、私はレーマン人とひどい戦をしたが勝利を得なかった。アルケアントスとルラムとエムロンとが剣
にかかって命を落したばかりでなく優秀な兵も多く倒れた。
モロナ9,3,私の息子よ、この人民は悔改めをせず、サタンがいつも扇動して互いに怒らせるから私はおそらくレーマ
ン人がこの民を亡ぼすかと思っている。
モロナ9,4,私はたえずこの民を戒めているが、烈しく神の言葉をかれらに伝えるとふるえおののいて私を怒り、また
烈しく語らないと神の言葉に対してその心をかたくなにする。従っておそらく主の”みたま”がすでにかれらを励まさ
ないようになって居りたもうかと思う。
モロナ9,5,人民は非常に烈しく怒るので少しも死ぬことを怖れていないようである。かれらはすでに互いの愛を失っ
てしまっていつも地を流すことと仇を返すことを渇き求めている。
モロナ9,6,しかし私の愛する子よ。民が強情であるにもかかわらず私たちは熱心に努めようではないか。私たちは一
切の義しいことに敵する者に勝って神の王国で私たちが安息につくために、この肉体を持っている間になさねば
ならぬ務めがあるから、もしその務めを怠るならば罪
モロナ9,6-1,されなくてはならない。
モロナ9,7,今私はこの民が受けている苦難について少々書く。私がアモーロンから聞いたところによると、レーマン
人がシェライザの塔からよそへつれて言ったとりこは多くある。その中に男も女も子供もあるが、
モロナ9,8,レーマン人はこのとりこである女の夫と子供の父とを殺して、女にはその男の肉を食わせ、ただ少ししか
水を飲ませなかった。
モロナ9,9,レーマン人はこのようにひどい憎むべき行いをしたが、それでもモリアントムで私の味方のした憎むべき
行いに比べればひどくはない。ごらん、私の味方はレーマン人の娘を数多くとりこにして、その娘たちから最も貴く
またほかのあらゆるものよりも重んずべきものを
モロナ9,9-1,すなわちその貞淑を汚してから、
モロナ9,10,非常に残酷なやり堅でこれをなぶり殺しにした。そしてなぶり殺しにしてから、その心がかたくなである
故に自分らが殺したレーマン人の娘たちの肉を野獣のように食って自分らが勇敢である証拠にする。
モロナ9,11,私の愛する子よ。どうしてこのように野蛮な国民に、
モロナ9,12,(わずか数年前までは文明で喜ばれる国民であったが)、
モロナ9,13,このようにひどい憎むべき行いをたのしみとする国民に、
モロナ9,14,神がその手をひかえて裁きを下したまわないと、どうして思えようか。
モロナ9,15,ごらん、私の心の中に’この民は禍なるかな。神よ裁きを下してこの民の罪と悪事と憎むべき行いとを御
前より除きたまえ’と言う祈りがある。
モロナ9,16,また私の子よ。シェライザに残ったやもめらやその娘たちは多くある。レーマン人が掠めて行かなかった
食料はゼニーファイの軍がこれを掠め取って行ったから、やもめらやその娘たちはそのまま捨てておかれて食料を
あさってここかしこにさまよっているが、道が気が
モロナ9,16-1,死で行く老婆も多くある。
モロナ9,17,しかし、私の率いている軍勢は力が弱い上に、レーマン人の軍はシェライザと私の軍との間に居る。私
の味方から脱走してアロンの軍に降参をした者たちはレーマン人の恐ろしい残忍な手にかかって死んだ。
モロナ9,18,ああ私の民のなんと堕落したことよ。かれらには秩序もなく慈悲の心もない。私はただの人であってただ
の力を持っているだけであるから、もはや私の命令を行わせることはできない。
モロナ9,19,民はあくまでその悪い強情を張ってみな同じように残忍であるから、老人も若い者も区別をせずに誰の
命も助けず、善い事はしないでそのほかのあらゆる事を喜ぶ。それであるから、全国の女子供の艱難は何よりも残
酷で筆にも言葉にも表しにくい。
モロナ9,20,さて私の子よ。私はもはやこの身の毛のよだつ恐ろしい光景については述べない。お前はこの国民の
罪悪を知り、またかれらが道を守らず慈悲の心のない者であって、その罪悪はレーマン人の罪悪よりも大きいこと
を知る。
モロナ9,21,私の子よ。私がもしもこの国民を神に推薦するならば、神が私を打ちたもうことをおそれる。
モロナ9,22,しかし私の子よ。見よ、私はお前を神に推薦してお前が救われることをキリストによって望み、また神の
民であるこの民があるいは神に立ち帰るかあるいは全滅を遂げる所をお前が親しく見るまで、神がお前を生き永ら
えさせたもうよう、私はこの民が悔い改めて神に立
モロナ9,22-1,帰らないと必ず全滅することを知っている。
モロナ9,23,もし全滅するならば、その全滅はジェレド人が全滅した通りであって、それは強情を張って血を流すこと
と仇を返すことを喜んで求める結果そうなるのである。
モロナ9,24,私たちの同胞であってレーマン人の方へ移った者が多くある。これからもレーマン人の方へ移る者が多
くあるであろう。私はこれを知っているから、この国民が全滅に際してお前1人生きのこるならばいささか記録をして
おけ、私はお前に逢わないで死ぬかも知れぬが、
モロナ9,24-1,渡して頼みたいと思う神聖な記録があるから、じきにお前に逢えると思っている。
モロナ9,25,さて私の子よ。キリストに忠誠であれ。願わくは、私が書いたことのためにお前が悲しみのあまり死ぬよう
なことがなくキリストがお前を慰さめ励ましたもうように、またキリストの苦しみとその死と、私たちの先祖にその御姿
を現わしたもうたことと、その憐みとその
モロナ9,25-1,その栄光と、永遠の生命を授ける希望とは、お前がいつまでも記憶に留めておくように。
モロナ9,26,天の高い所に御座を置きたもう父なる神と、すべてのものを自らに従わす時まで神の全権全能である位
の右に座したもう私たちの主イエス・キリストの恵みがお前と共にあって永遠に去らないように祈り奉る。アーメン”。
最終更新:2008年07月05日 02:37