ブロッキング

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ブロッキング」を以下のとおり復元します。
『[[STREET FIGHTER III>ストリートファイターIII]]』シリーズの特殊システム。略称は「ブロ」「BL」。
相手の&color(red){上中段打撃に合わせて前、下段打撃に合わせて下}にレバーを倒すと、
攻撃を受け流して即座に反撃に転じることができ、削りダメージも受けないというもの。

ブロッキングと同様に相手の打撃攻撃を受け流すものとしては、
いわゆる「[[当身技>当て身投げ]]」が格闘ゲーム界では古くから存在していたが、
全キャラ共通かつレバー入力ひとつで成立し、また作品の軸としてデザインされたのはこれが初と思われる。
「当身技」と違い、[[当身判定>判定]]発生時のモーションが無いのも特徴的。
理論上は0F当身と同じらしいが、「当身投げ」のように成立した瞬間に相手を掴んでロックするシステムではないため、
成立させてから反撃しようとしてもタイミング次第でガードや反撃をされる場合もある。
原作ではあまり気にしなくていいが、MUGENだとキャラによっては
せっかくブロッキングから反撃しても無敵技で潰されることも(ブロッキングはヒット扱いになりキャンセルが利くため)。

***ブロッキングの先駆け
|~名称|~作品|~効果|
|避け攻撃|[[餓狼伝説シリーズ>餓狼伝説]]|餓狼2から採用。当身技の一種だが、実は&color(red){当身投げが(システムとして)成立する前から存在}。&br()現在確認できるものの中で、総合的に見てブロッキングに最も近いのはこれだと思われる。&br()ガードポーズ中に前方向+攻撃ボタンで発動し、上半身無敵になりながら反撃する。&br()敵の攻撃がなければモーションが出ないのも同じ。&br()ガードキャンセルとは違い実際にガード中に発動するのは不可能、下半身に当たり判定が残る、&br()など完璧な反撃手段ではないが、このシリーズにおける切り返しの役割を持っていた。&br()ゲームの軸になるシステムにはならかったものの、狙って活用することも十分に可能。&br()なおKOF95以降の避け攻撃とは別物。|
|~|[[The King of Fighters '94>THE KING OF FIGHTERS]]|~|
|飛び道具反射|[[ワールドヒーローズシリーズ>ワールドヒーローズ]]|2から採用。直前ガードの一種。飛び道具が当たる瞬間にガードすることで相手に跳ね返す。&br()[[ジャストディフェンス]]の操作をシステムに組み込んだのはおそらくこれが初。|
|真剣白刃取り|[[サムライスピリッツシリーズ>サムライスピリッツ]]|初代から採用。当身技の一種だが、こちらも当身投げ以前に存在。&br()素手状態で相手の武器攻撃に拳の先端を当てると発生(後のシリーズではコマンド入力)し、&br()成功すると相手を投げ飛ばす。入力は非常にシビアだが、&br()武器の有無で有利不利が大きく変わるこのシリーズ独自の逆転要素。|
|カウンター|シュマイザーロボ|直前ガードの一種。自分の硬直が減少する。&br()ただしこのゲームはガードボタンが独立しているので、&br()どちらかというと3D格闘の感覚に近かったかもしれない。&br()ゲーム自体がほとんど出回っていないため詳細は不明。|
|受け返し([[弾き返し>弾き]])|[[真サムライスピリッツ>サムライスピリッツ]]|直前ガードの一種。相手に硬直を生むという点ではブロッキングと同じ。&br()ただしあくまで隠し技的な要素の一つにすぎず、狙って出すのはほぼ不可能。|
|ガードインパクト|ソウルエッジ|当身技の一種。レバー前+ガードボタンで発動。&br()3D格闘だが、ブロッキングとほぼ同じ概念が完成したのはこの作品だと思われる。&br()ただし失敗すると隙が出来てしまい、&br()弾かれた側は&bold(){ひるみ中でもガードインパクトだけはできる}など、&br()一方的に有利となるわけではない。|

有利Fは下記の計算式で算出され、ボーナス値は技によって異なる。
>(相手の硬直+ボーナス値)-ブロッキング自体の硬直
場合によっては(飛び道具など)「しない方が有利」なことや、
した方が不利な事もあればしても五分にしかならない事もある。&color(red){※}

熟練すれば、こんな芸当も可能らしい。
いわゆる[[ウメハラ]]ブロッキングである(もっとも「鳳翼扇」は[[スーパーアーツ>超必殺技]]の中でも比較的ブロッキングしやすい部類に属するが)。
&nicovideo(sm122535)

類似品として「[[弾き]]」「[[ジャストディフェンス]]」「[[リコイルガード>Eternal Fighter Zero]]」などがある。
これらの違いについては下記の付録参照。

&color(red){※}
&color(red){飛び道具をブロッキングしても相手の硬直時間が増えない}ため。
MUGENではPauseを使ってゲームの進行自体を止めているため、ブロする側だけでは再現不可能。
更に原作(ストIII)では、スラッシュエルボーをブロッキングされた後にスーパーキャンセルで[[ハイパーボム]]を出すとHBが確定するなど、
一部でブロられ(らせ)キャンセル等と呼ばれるテクニックも存在する。


ちなみに「攻撃が当たる直前にレバーを入れてガードするシステム」自体はカプコンのベルトスクロールアクション系では結構実装されていたりする。
最も古い物で『The King of Dragons』(1991年製=初代『[[ストII>ストリートファイターII]]』と同時期)である。

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***MUGENでのブロッキング
HitOverRideの命令を用いて処理をするケースがほとんどなので、
基本的に&color(red){相手の攻撃がヒットしてからブロッキングが発動}する。
これはReversalDefではProjectileに反応しないためであり、
0Fでステートを飛ばすとダメージを回避できる現象を利用している。
なおHitOverRide・ReversalDef共にGuardFlagの識別ができず、[[中段]]下段判定でも関係なく相手の技のhitdef内のAttrが優先され
結果下段技を立ブロッキングしたり中段技を屈ブロッキングができてしまうときもあるというような問題があるのも現状。

ブロッキングの記述例
 [State XX]
 type = HitOverride
 triggerXX = XX
 attr = SCA, NA, SA, HA, NP, SP, HP ←「打撃系」及び「飛び道具系」に有効とする一般的な設定
 stateno = XXXX
 time = XX

また条件設定が甘いと投げ属性技(NT,ST,HT)をブロッキングできてしまう。
([[神キャラ]]系などは意図的にブロッキングできるように設定されていることが殆どであるが。)

 投げ属性をブロッキングするキャラ
 [State XX]
 type = HitOverride
 triggerXX = XX
 attr = SCA, NA, SA, HA, NP, SP, HP ,『"NT, ST, HT"』 ← これを記述してしまうと常識を逸脱することになり注意
 stateno = XXXX
 time = XX

他にも「技がヒットすると何らかの追加効果が発動する」技をブロッキングした場合、技がヒットした扱いになるという問題もある。
(例:『[[北斗>北斗の拳]]』キャラの星取り攻撃をブロッキングすると、ダメージは受けてないのにもかかわらず星を取られる)

攻撃がヒットしたかどうかに加えて、相手がブロッキングしたかどうかを判定するには
以下のように記述すれば誤動作をある程度は防げる。
 TriggerXX = Movehit = 1(←攻撃がヒットした時のトリガー)
 TriggerXX = p2stateno = [5000,5299](←通常攻撃を当てた時の相手のステートNo)

通常攻撃を当てた場合、大体相手のステートNoは5000番台であり、
「ブロッキング」されたときは5000番台ではないことを利用して各々判定させることで
攻撃を「ヒット」したか「ブロッキング」されたかを判別する方法が望ましい。
応用すれば、例えば[[真・昇龍拳>昇龍拳]]のように根元がヒットした場合と、
ガードやブロッキングされた場合の判定にも使えるはずである。
ただし完全ではないのであくまで参考程度に。

ちなみにプレイヤー操作時とAI制御時で使い方が全く変わる。
プレイヤーの場合相手が手を出しそうな状況で先読み入力する。
例えば、相手の連携の間や自分の出した技の隙、対空、被対空など。
AIの場合はコマンドを使用しない(MUGENデフォルトのCPU除く)ので、
単純にブロッキングするかどうかはTriggerの条件に依存する。
また&color(red){本来は失敗するとしばらくの間入力を受け付けない}のだが、
これもコマンド入力を行わないAIにはまったく関係がない。

ちなみに[[AI殺し]]と言われることが多いが、先述のヒット判定の識別などを絡めればそれなりに判別可能。
むしろ[[超反応]]ブロッキングを利用することで、AI側からしたら逆に[[AI殺し]]の対策をできるシステムになっている。
常時ブロッキングするAIは理論上どんなAI殺しの攻撃もブロッキングしてしまうことが多い。
AIのなかには常時ブロッキング+ブロッキング後常時フルコンボな凶悪なAIもいる。
当然だが投げは防げないので完全な無敵ではないが、使い方次第で並キャラを凶悪キャラに変貌させる可能性を秘めたシステムであることは確かである。
実際のAIではこのような設定がなされていることはほとんどなく、
基本となる発動率を低めにしておき、空中ガードのないキャラクターなら空中での発動率を高くする、
出の遅い攻撃に対しては発動率を高くする、ライフが減ると発動率が高くなるなどの調整をAI製作者の手で行っている。
(そもそもhitoverrideに何も手を加えないと、[[こんなこと>Nanarman]]になる。)
つまりどの程度ブロッキングさせるかは、基本的にAI製作者の意図とセンスによるところが大きい。
このさじ加減は難しく、むやみに高くても理不尽さを煽るだけになるし、
確率が低いと攻め手が偏りやすいAI同士の対戦では通常ガードで固まってしまい、
冗長に見えてしまうこともある(後者についてはぶつける相手が悪いせいでもあるが)。
また、AIに参照できない情報は当然のことながら判断の材料にできない。
このあたりの事情を考慮して、レベルとは別にブロッキングの発動率を設定できるAIもある。
(余談だが、たまに「ストIIIキャラはシステムに『投げ抜け』があるから投げにも強く理論上無敵」などと考えている者がいるが、
MUGENでの投げ抜けは「ストIIIキャラの投げに対して相手がコマンドを入力すると抜けられる」というシステムであるため、
MUGENではストIIIキャラ自身にはデメリットにしかならない。注意)

以上のようにブロッキングは非常にバランスを崩しやすいシステムとなっているのでキャラ製作時はご注意を……。

当然ながら、&color(red){MUGENでは原作通りの性能でないことも多い}ので注意。
原作より有利時間が長い、受付が甘い、体力が回復する、攻撃動作中でも成立する、などなど。

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//以下書きかけ。誰か補完頼む
***付録:ブロッキングと類似システムの性能まとめ
|~名称|~作品|~効果|
|ブロッキング|[[STREET FIGHTER III>ストリートファイターIII]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。大振り(=硬直が長い)攻撃が多いゲームなので&br()相対的に有利時間が長くなる。&br()&color(red){ガード不能技でも可能。パワーゲージが少し増加する。}|
|~|[[CVS2(P-GROOVE)>CAPCOM VS. SNK]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。長めの有利時間がつく。&br()&color(red){ガード不能技でも可能。パワーゲージが少し増加する。}|
|~|[[QOH'99>Queen of Heart'99]](梓、綾香etc)|当身技の一種。ダメージは無し。&br()地上版のみで、コマンドの関係で立ち状態でしか取れない。&br()ストⅢ等と異なり、&color(red){レバーを離した瞬間が発動タイミングとなる。}|
|[[弾き]]|[[月華の剣士]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()『一幕』では立屈&立必殺屈必殺の四種類。&br()『二幕』では空立屈の三種類。&br()相手の攻撃を弾き、一定時間無防備にする。&br()失敗時の隙は大きめ。&br()飛び道具には無力。&br()『二幕』では専用の反撃技でキャンセル可。|
|[[ジャストディフェンス]]|[[餓狼MOW>餓狼伝説]]|直前ガードの一種。&color(red){体力が少し回復する。}&br()空立屈の三種類。ガード硬直を軽減する。&br()ガードクラッシュ値が少し減少する。&br()(超)必殺技・潜在能力でガードキャンセル可。&br()&color(red){空中でも使用可能(通常の空中ガードは存在しない)。}|
|~|[[CVS2(K-GROOVE)>CAPCOM VS. SNK]]|直前ガードの一種。&color(red){体力が少し回復する。}&br()空立屈の三種類。ガード硬直を軽減する。&br()ガードゲージが減少しない。&br()&color(red){空中版のみガード不能技をガードできる。パワーゲージが少し増加する。}|
|[[無想転生]]|[[北斗の拳]]([[ケンシロウ]]、[[ラオウ]])|当身技の一種。ダメージは無し。&br()この手のシステムでは珍しくキャラ限定技。&br()パワーゲージを1本消費して7回まで使用可能。&br()相手の攻撃を回避し、画面停止中に一定距離進む。&br()結果的に相手の裏に回ることが多い。&br()地上(立屈不問)の一種類のみ。有利時間は相手の技硬直分。|
|シールド|[[MELTY BLOOD]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。有利時間は無し。少量ゲージ消費。&br()方向キー入力ではなく専用ボタンで出す事が出来、&br()続編からは「出しっぱなし」にする事が出来るようになった。&br()通常シールドは一部必殺技でキャンセル可。&br()直前ガードに相当するEXシールドはいずれの技でもキャンセル可。&br()特定状況でのEXシールドの成立はラストアーク(特殊な超必殺技)の発生条件でもある。|
|リコイルガード|[[Eternal Fighter Zero]]|直前ガードの一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。リコイル後の硬直を通常ガードと通常投げ以外の攻撃でキャンセル可能。&br()地上では連続ガードになるような攻撃に対して連続して行うことは出来ない。&br()空中版は空中ガード不能の攻撃も取れる上、攻撃によるベクトル変化を受けない。|
|チャンスメイク|[[ニトロ+ロワイヤル]]|当身技の一種。ダメージは無し。&br()空立屈の三種類。有利時間が少し増加。&br()&color(red){パワーゲージが少量増加する(MUGENでは増量修正されていることが多い)。}&br()地上二種はダッシュ、通常技、必殺技等でキャンセル可。&br()空中版では真上に少し跳ねる。|
|攻性防禦|[[アカツキ電光戦記]]|当身技の一種。攻性範囲に攻撃が入れば成立する。&br()空立屈の三種類。&br()上段で上[[中段]]と空中攻撃、下段で上下段、空中で全て成立可能。&br()成立すると自動で反撃するが出が遅く無敵もない。&br()成功した場合、再度攻性防禦をキャンセルで出す事で多段技も攻性を取れる。&br()飛び道具にも対応でき、この場合は反撃動作が出ない。&br()上[[中段]]を立ち、下段を屈、空中攻撃を空中で成立させると&br()「要撃攻性防禦」となって自動反撃の浮かし性能が向上する(アケ版のみ)。&br()&color(red){パワーゲージが少し増加する。}&br()ただし&color(red){攻性中に投げを食らうと「要撃」になりダメージが増える。}|
//Ⅲブロはガー不の電刃に成立可能、CVS2のは滅・波動拳に成立可能、CVS2のJDは滅・波動拳に成立不可能なので。あと攻性防禦の訂正

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