未来──天変地異の中で文明は死滅し
モンスターたちが死滅した地球から続々とよみがえった。
この新しい世界を支配する者は?
『プライマルレイジ』は1994年、アメリカのアタリ社によって開発された2D対戦格闘アーケードゲーム。
日本国内ではセガサターン版やプレイステーション版がリリースされた。
キャラクターは全て恐竜や大猿の姿をしており、クレイモデルを実写取り込みしたものを使っている。
舞台は天変地異で滅んだ未来の地球であり「URTH(アース)」と呼ばれている。
太古の昔、地球には「ドラコニアン」と総称される強大な存在達が居たが、彼らが地球で振るう力は宇宙にすら悪影響を与えるため、
異次元から現れた偉大な魔法使いバルサファスによって封印された。
時は流れ、天変地異によってドラコニアンは復活し、文明が後退していた人類は彼らを神として崇めた。
神々はURTHの覇権を掛けて争っている。人類は彼らの信者……と言うか食料でしかない。
アメリカではスマッシュヒットを飛ばしたが、
日本でのリリース時はセガサターンの生産終了が間近だったという事もあってかそれほど高い知名度は得られなかった。
その一方で、グラフィックやキャラクターのアニメーションのクオリティの高さを評価する声も多い。
また、海外でのみGB版も発売されているが、登場キャラがバーティゴを除いた6体に減ってしまっている。
余談だが『
ダイノレックス』がタイトーから発売されたのは1992年なので、恐竜格闘ゲームとしては後発である。
こちらは唯の恐竜だが、人類に使役されている設定。
同名の映画が存在するが、そちらは
ビッグフットを題材にしたモンスターパニックホラーであり、無関係
(「primal=最初の・原始的な」「rage=激怒・猛烈」というような意味なので、「古代生物の怒り」というイメージで被ったのだろう)。
キャラクター
個別のラスボスは存在せず、最終戦は全キャラ(同キャラ含む)との連戦となる。
システム
レバー+4または6ボタン(前者はアーケード、後者はセガサターン版)。
コマンドの入力法は他の格闘ゲームとは大きく異なり、ボタンを押した後にレバーを動かすというものになっている。
例えば「←↓→+YB」というコマンドは先にYBボタンを押した後、示された方向にレバーを動かせば技が出る。
ガードゲージ(Brain Stem Bar)
体力ゲージ(心臓と血管の形の「Life Blood Bar」)の真下にある、脳幹の形の黄色いゲージ。
減少すると受けるダメージの量や動作の隙が大きくなる。
レバーを前後に動かす事で回復が可能。
FINISHING MOVE
所謂
究極神拳。プレイステーション版では
「天罰」と名付けられている。
最終ラウンドで勝利した側が特定のコマンドを入力する事で発動可能。
1キャラにつき3種類存在する。
Eat Humans
全キャラに共通して存在する特殊動作(コマンドはキャラにより異なる)。
プレイステーション版では「お食事」と名付けられている。
各キャラの足下にはそれを崇拝する原人が存在する。
戦闘中にこれが近付くと自他問わず、食べる事でライフの回復が可能。
Rage Mode
所謂
怒り状態。プレイステーション版では
「バーサク」と名付けられている。
特定の条件を満たす(短時間の間に大ダメージを受ける、ライフ一定以下の状態でダウンさせられる等)と発動し、
無敵の発動ポーズと共に各キャラごとの専用メッセージが表示され、約20秒間攻撃力が上昇する(演出的には『
真サム』の怒り頂点に近い)。
+
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専用メッセージまとめ |
※読みはプレイステーション版の説明書より
ディアブロ |
Steamed(スチームド) |
サウロン |
Rampaging(ランページング) |
ブリザード |
Zen(ゼン) |
ケイオス |
Insane(インセイン) |
アルマドン |
Samadhi(サマディー) |
タロン |
Berserk(バーサーク) |
バーティゴ |
Rabid(レビド) |
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プライマルレイジ2
続編の『プライマルレイジ2』もリリース予定であり、ロケテストを行える段階まで開発が進んでいたものの、結局未完成のままお蔵入り。
こちらは通常時は化身として人間形態(
ただしサイズは据え置き)で戦う仕様となっており、
従来の恐竜形態は
ゲージ技で見る事が出来る他、隠しキャラとしても使用可能。
また、好きなタイミングで形態を変えられる裏キャラクターも存在する。
なんかゲームとしてのアイデンティティーを投げ捨てている気がせんでもない
ちなみに、この影響で
前作からいたのに「お前女神だったの!?」となった奴がいたりする。
本作を原案とした小説『Primal Rage: The Avatars』も刊行されており、神々の設定がより掘り下げられている。
……が、残念ながら日本では発売されていないため、読むには原本を取り寄せるしかないのが実状である。
キャラクター ※()内は人間形態
Slashfang(Xiao Ming)
Necrosan(ラスボス、人間形態無し)
新システム
パワーゲージ
通常キャラや前作からのキャラは、これを消費することで一時的に別の姿に切り替えてセットされた連続技を繰り出す。
常に全消費のためゲージが満タンの時からしか使えない上に、殴られて攻撃を中断されるとそのまま変身終了。
裏キャラはこのゲージが無い代わりにニュートラル状態ならいつでも別の姿に切り替えられる。
ぶっちゃけキャラバリエーションを増やそうとして失敗している感が半端ない
MUGENにおけるプライマルレイジ
6体が作られている……が、後述の理由により実質全キャラがMUGEN入りしていると言ってもいいだろう。
いずれもコマンドの仕様が原作とは異なり、普通の格闘ゲームと同様のものになっているので原作を知らない人でもすんなりと操作できる。
以前から存在していたものではLord Sinistro氏によるディアブロ、タロン、バーティゴの3体がいる。
フェイタリティ(天罰)も存在するが、AIは使ってこない上にプレイヤー操作で出そうにも、
テキストファイルのreadmeやコマンドがスペイン語で且つ方向キーの表記が特殊で分かりにくいため難しい。
また、対応しているのは同氏の『プライマルレイジ』キャラのみである。
初期はそれほど出番は多くはなかったが、
この大会に出場した際に視聴者達に強烈なインパクトを与えたためか、
以後は時々ではあるものの動画に登場する事も多くなり、ある程度の固定ファンも獲得している模様。
3体ともデフォルトでAIが搭載されており、どれも中々いい立ち回りをしてくれるので今後の活躍にも期待がかかる。
また、2012年5月にはThe_None氏によるブリザード、2015年にはDragonrod氏によるアルマドン、及びSkorpophobia氏らによるサウロンが公開された。
ちなみに、ブリザードには原作における色違い別キャラのケイオスとしてのモードも搭載されている。
こちらもデフォルトでよく動くAIが搭載されているため活躍に期待したい所。
この他、Rent氏とGruntzilla94氏の共作によって『プライマルレイジ2』に登場するSlashfangとNecrosanもMUGEN入りしていたのだが、
残念ながら現在は入手不可となっている。
紹介動画 |
Slashfang
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Necrosan
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最終更新:2024年08月27日 13:40