ダイノレックス



大恐竜格闘技伝説

『ダイノレックス』は1992年、タイトーによって開発された2D対戦格闘アーケードゲーム。
キャラクターは全て恐竜であり、人形アニメを取り込みしたものを使っている。

開発に携わった仙波隆綱氏のブログには、本作を「3ヶ月で完成させろ」という専務命令によりタイトな期間で開発しなければならなかった事や、
渡された工程表は矛盾だらけの杜撰なものだったなど、当時の制作側の裏話が明かされている。

ストーリー

人と恐竜をかたどった土偶が、南米の遺跡から発見されている。
このことから、太古、人と恐竜は共存していた、とする説がある。

B.C.2500-AMAZONIA-

そこに戦場があった…
そこはアマゾネスの世界…この地では男達が年に一度、女王をめぐって争ったという…
最強の恐竜を操る者だけが、女王を手に入れる事ができた。

その王の名はこう呼ばれた…ダイノレックスと…
(デモより引用)

キャラクター


システム

レバー+2ボタン。
ボタンについてはそれぞれ「パンチ(噛みつき攻撃)」と「キック(尻尾攻撃)」となっている。
コマンド技については全キャラ共通ものが2種類搭載されている。
またガードについてはレバー下(しゃがみ)動作と共通となっている他、
ジャンプについては「素早くレバー下上」となっており、垂直にしかジャンプはできない仕様となっている。
また何らかの要因で相手を飛び越してしまった場合は強制的に元の位置に仕切り直しとなる。
前後ジャンプができないため、他の格ゲーに比べれば相手を飛び越えることは少ないものの技によっては大きく移動するものもあり、
その度に黙って元の位置に戻る恐竜の姿が見られるためかなりシュールである。

パワーメーター

体力ゲージの真下にある、「POWER」と書かれたゲージ。
試合開始時には満タンの状態となっており、後述のパワーボンバーを使用することで全て消費される。
レバー上入力で回復が可能な他、同時にボタン連打を行うことで早く溜めることが可能。

パワーボンバー

全キャラ共通でA+Bボタンで発動可能な必殺技
初段がヒットした場合、残りのパワーメーターの本数分確定ヒットの連続攻撃を行う仕様となっている。
その為攻撃に成功した場合は必ずパワーメーターは0になる。
初撃を外した場合は攻撃はそこで終了し、パワーメーター一本の消費となる。

アイテム

ステージ上を飛行しているプテラノドンがタマゴを落としていくことがある。
色は3種類存在し、赤が一定時間炎が吐けるようになる効果、黄色が一定時間相手の動きを止める効果、
白が一定量体力を回復する効果となっている。
なお、タマゴについては各キャラの「噛みつき攻撃」を当てることで獲得できる仕様となっており、
タマゴ自体のバウンドや噛みつき攻撃の範囲の狭さも相まって試合中に狙って獲得するのは正直かなり厳しく、
CPUですらまともに確保できていないため、正直無視した方が良いまである。

武器

各ステージには様々な設置物があるが、これらは戦闘の余波で破壊されてステージそのものが広くなるというギミックが搭載されている。
一部設置物は破壊されると木材が散乱するが、これらについてはAボタンで咥えることができ、そのまま攻撃が可能。
他にも、ステージによっては骨や歩いているアンキロサウルス等を同様に攻撃に使用することができる。
範囲も広く相手を一撃でダウンさせることが可能だが、如何せん攻撃時の隙が大きいため使いづらいのが正直な所ではある。
また、ティラノサウルスについては咥えることができず、自動でこれらを一気飲みしてしまうため注意。


MUGENにおけるダイノレックス

長い間MUGEN入りしていなかったが、2024年に怪獣キャラでお馴染みのカーベィ氏によって全キャラMUGEN入りを果たした。
原作の仕様がかなり特殊なものであったことから動作については一般的な格闘ゲームの仕様に基づいて製作されており、
前後ジャンプが搭載されていたり後ろ方向でガードが可能な仕様になっている。
他にもに原作ではCPU専用だったモノクロニウスや演出でのみ登場するプテラノドン、
ラストバトルでのみ使用可能なトレーナー、ボーナスステージに登場するホーリー・チェンも、同じくカーベィ氏によって単体キャラとしてMUGEN入りしている。
AIもデフォルトで搭載されているため今後の活躍に期待したい所。


時が過ぎ、彼等は消えた。
何処にいったのか誰も知らない。
ただ、この地に住む部族の末裔と名乗る男が言う。
皆、ジャングルの葉っぱになっちまったと…


最終更新:2024年08月31日 21:53
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