アイアンロックス


円谷プロの特撮作品『ウルトラセブン』第21話「海底基地を追え」に登場したロボット怪獣
別名「軍艦ロボット」。全長80m、重量15万t。
自分達にとってより良い環境を求めて地球侵略を目論む侵略者ミミー星人が、
四半世紀前から相次ぐ戦争や海難事故によって海の藻屑と化した数多くの沈没船の残骸から作り出した。
複数機が製作されたらしく、日本に出現したものは太平洋戦争で轟沈した戦艦大和がベースとなっていたが、
他の地域に出現したアイアンロックスはそれぞれ異なる外見をしていると思われる。
武装としては四方に設置された砲塔からの砲撃の他、鎖付きの巨大な枷で敵を拘束する「キャッチング・チェーン」を有している他、
強力な爆薬が機体に仕込まれており、これで地球防衛軍基地の壊滅を図った。

日本近海で暴れまわった後、伊豆半島の下田港でウルトラセブンと激突する。
激戦の末にセブンをキャッチング・チェーンで拘束して道連れにすべく自爆を試みたが、
あと一歩の所で動力源をエメリウム光線で撃ち抜かれて爆発炎上、完全に沈黙する。
作戦失敗を悟ったミミー星人も円盤で逃走しようとしたが、ウルトラ警備隊のハイドランジャーに撃墜されて全滅した。

劇中では常に海上にいる為に判別出来ないが、怪獣図鑑ではキャタピラのような足跡を持っている。
これを使っての上陸作戦も考えていたのかもしれない。
また、桑田次郎氏の漫画版では実際に二脚ユニットを用いて陸上で活動していた他、
搭載された爆弾の威力が「日本列島を吹き飛ばすほど」とスケールアップされている。

漫画『ウルトラマンSTORY 0』では星間連合の操る巨大戦艦として登場した他、
小説『Another Genesis』では主人公のかつての同僚が変異した怪獣として扱われている。

(以上、Wikipediaより一部抜粋・改変)

ちなみにMUGENキャラの技名にも採用されている鎖付き枷の名称「キャッチング・チェーン」は、
再編集ビデオ『ウルトラマンワールド ロボット怪獣大集合!!』での紹介から。

アイアンロックスの造形については諸説あり、当時円谷が怪獣の着ぐるみ製作の予算を浮かす為に
東宝が映画で使用した戦艦大和の模型を格安で譲ってもらい、それを元に製作したという話が有名だが、
後に発行された書籍『ウルトラセブン研究読本2012』では東宝側の映画撮影時期、実際の模型のサイズ差を根拠にこの説を否定、
円谷プロ造形部の独自製作であると記載されている。

+ 大海戦
ゲーム作品『スーパー特撮大戦2001』では、難関マップと(悪)名高い「大海戦」に出現する。
原作通り海から現れる訳だが、その数実に14隻
陸地にこそ上がってこないものの、攻撃力・射程・耐久力のいずれも高く、しかも密集しているため真っ向勝負を挑むのは無謀。
さらにこのステージは『スーパーロボット レッドバロン』の敵組織・鉄面党との決着マップでもあるため、
非常に強力なボス機体であるキングデビラーまで出現する。

対してプレイヤー側の戦力はウルトラホーク、防衛軍の戦闘機、レッドバロンのみ。
頼みの綱のウルトラセブンも、モロボシ・ダンがウルトラホークに搭乗した状態で出撃しているためそのままでは変身する事も出来ない。
マップ上にある工場でダンを機体から降ろせば変身可能になってかなり楽になるのだが、
それに気付かないとレッドバロンがたった一人で奮闘する事になり、ただでさえきついステージがさらにきつくなってしまうのだった
絵面的にはレッドバロンの最終決戦らしいカッコイイ展開だけど……
レッドバロンに限らず本作の味方ロボは弱く、キングデビラー1体を倒せるのかも怪しいため、指揮するプレイヤーは堪ったものではない。

ちなみに、ミミー星人によるとアイアンロックスは鉄面党の基地を利用して造ったらしいのだが、
当の鉄面党側はレッドバロンの事しか頭になく、ミミー星人については全く言及していない。
もしかして、勝手に基地に潜入して資材をちょろまかしていたのだろうか?
そう言えば、鉄面党は最終決戦だというのにキングデビラー以外の機体を全く出していなかったような……。

もう一つちなみに、本作のミミー星人は「無雑作にゴミを捨てまくる地球人は実に愚かだな」的な事を言い残し、
円盤を撃ち落とされる事もなくちゃっかり生き延びている

6:49~

他にもこのゲームのスタッフは軍艦が好きなのか、同作の「カゴの中の小鳥」というステージには、
『大鉄人17』から似たような(ただしこっちは原作から飛行する)「戦艦ロボット」なる敵が登場する。

+ 類似怪獣
全くの余談だが、アイアンロックス以前にも一峰大二氏の漫画版『ウルトラマン』において、
戦艦大和をベースにした怪獣「ヤマトン」が登場していたりする。
こちらは大和の船底に付着したフジツボ型の生物が繁殖し、成長する内に四足歩行の怪獣型へと変貌し
強力な磁力を放つようになって大和を動かし始めた……というもの。
実際の大和に比べてサイズが小さすぎる気がするのはご愛嬌。よくある事だ。
防衛軍の兵器や科特隊の装備も一切通じず、ウルトラマンのスペシウム光線も物ともしない。
そのためウルトラマンはあえて口の中に飛び込み、相手の腹中でスペシウム光線を発射。
内側から爆発させて撃破する事に成功した。
一峰大ニ氏のウルトラマンは八つ裂き光輪を多用する傾向にあるので、後期の怪獣としては珍しい倒され方である。

その他、『ウルトラマン80』にもアイアンロックスと設定が類似した怪獣「バラックシップ」が登場している。
こちらは難破船のコンピューターが暴走して自立、他の艦船から兵装を奪い自身を武装化させていく……というもの。


MUGENにおけるアイアンロックス

カーベィ氏が「アイアンロックスなどの作者」名義で製作したキャラと、そのセルフリメイク版が存在する。

+ アイアンロックスなどの作者氏(カーベィ氏)製作
  • アイアンロックスなどの作者氏(カーベィ氏)製作
最初は無限ロダ、同所の閉鎖後はMUGEN怪獣キャラ総合スレでロボフォーと一緒に公開されたアイアンロックス。
最新版はカーベィ氏のサイトにて代理公開されている。

原作を意識した各種砲撃、キャッチング・チェーンの拘束技が用意されている他、
自爆技(3ゲージ使用)も勿論搭載されており、コマンド入力から一定時間で爆発、敵を道連れにする。
必殺技の「一斉砲撃」は、クリーンヒットすれば相手のHPの3/4は減らせる強力な技である。
あと、ミミー星人のやたら長いイントロも完備されている。
最新版ではキャッチング・チェーンが投げ判定になり、自爆技も確実に相手を道連れに出来るようになった。

カサイ氏による外部AIが氏のOneDriveにて公開中。導入すると鬼のような強さを発揮するようになる。
……が、最新版にはまだ対応してない模様。AIを使用するなら一緒に公開されているAI対応版の本体に使おう。
この他に最新版対応AIとして、カーベィ氏が2013年10月16日に公開したAIも存在する。
ただし、こちらはカサイ氏AI対応版の本体には使えないので注意。

+ カーベィ氏製作
  • カーベィ氏製作
2020年8月21日に公開された、上記のアイアンロックスのセルフリメイク版。
アーマー持ち、ジャンプ等の動作が出来ない部分は共通しているが、
外見が前述した『スーパー特撮大戦2001』で使用されているものとなっている。
また、ステージ上に海が表示されるようになり、イントロや一部の技で水柱が立つなど演出面でも改変が施されている。

技は各部に存在する大砲からの砲撃に加えて自身が突進する技や、海底に潜って移動する技などが追加されている。
砲撃に関しては各砲台によって威力や連発出来る間隔が異なっており、相手の位置や状況に合わせて使い分ける事が出来る。
必殺技は各砲台から一斉に砲撃する「総攻撃」と、改変前にも存在した「自爆」が搭載されている。
「自爆」は相手を拘束して200~700のダメージをランダムで与える投げ技となっており、
この技で倒し切れなかった場合は自分が敗北する仕様に変更されている。

AIもデフォルトで搭載されているが、そのキャラ性能から一方的な試合になったり、
本体の防御力そのものは低い関係上一方的に敗北したりする事もあるので注意。

出場大会

出演ストーリー



最終更新:2022年06月26日 12:36