「僕は、ホヤホヤの先生。
君たちもホヤホヤの生徒。
お互いこの教室で、命懸けで頑張ろう。なっ!」
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80のプロフィール |
身長:50m
体重:44000t
年齢:8000歳
飛行速度:マッハ9
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担当俳優・声優 |
- 長谷川初範
- 掛け声、『80』『メビウス』『ベリアル銀河帝国』『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』
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小室正幸
- 『ウルトラマン物語』
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郷里大輔
- 『ウルトラマングラフィティ』
- 須藤学
- 『超闘士激伝』
- 山本修(現・山本修夢)
- 『ウルトラ銀河伝説』
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円谷プロ制作の特撮作品『ウルトラマン80』に登場するウルトラマン。
名前は80と書いて「エイティ」と読む。昭和ウルトラシリーズにおける最後のウルトラマンである。
矢的猛(演:長谷川初範氏)という地球人の姿になり、
桜ヶ丘中学校の教師として活動しつつ、防衛隊「UGM」の隊員も兼任し、
人間の心の闇=マイナスエネルギーによって誕生ないし強化した怪獣や侵略者と戦いを繰り広げた。
劇中では語られなかったが、80は当時宇宙警備隊のルーキーであり、
地球での活躍によってウルトラ兄弟入りが認められる「ウルトラ兄弟候補生」という設定だったとの事。
後年『
ウルトラマンメビウス』において、晴れてウルトラ兄弟の一員と認められていた事が語られている。
必殺の「サクシウム光線」を筆頭に「ウルトラレイランス」「バックルビーム」などの多彩な光線の他、
アクロバティックな動きから繰り出されるスピーディーな格闘戦も80の持ち味の一つ。
初代マンから教わったという設定で「ウルトラスラッシュ(八つ裂き光輪)」を使った事もある。
『FE3』を始めとする大半の媒体ではサクシウム光線が最強技とされているが、書籍などではバックルビームが最強とされる事もあり、
どちらが80の切り札なのかは資料によって諸説ある。
『FE3』ではバックルビームは弱必殺技として扱われていたが、
本編ではサクシウム光線にも耐えたホーや
ロボフォー、難敵ガモスへのトドメになったり、
『UGF』ではボス級であるルーゴサイトの切り札ゲネシスレクイエムに競り勝つ威力を見せている一方、
作中最強クラスのガルタン大王やザキラはサクシウム光線で倒されているため、どちらが優れているかは測定が難しい。
単純に考えるなら両方が面攻撃と点攻撃の切り札で、通用するかどうかは相手との相性次第と言った所だろうか?
本編ではわざと負けた一戦を除けば、何度も劣勢に立たされる事はあったものの、
様々な敵を相手に全戦全勝している唯一のウルトラマンである。
また、実は昭和のウルトラマンでは唯一変身バンクが2つ存在している。
矢的猛の姿でも中々の格闘術の使い手であり、人間サイズの宇宙人相手に大立ち回りを演じた他、
空手の黒帯を有しているという設定。(ただし担当科目は理科)
何気に初めて本編の途中で正体バレしたウルトラ戦士でもあり、第1話にして「地球の人はどうしてこんなノンビリなんですか?」と口を滑らせ、
速攻オオヤマキャップに「君はまるで宇宙人みたいだね」と疑われてしまう。
この時はどうにかごまかせたものの、最終回ではとっくに正体に気が付いていたオオヤマキャップから矢的へこれまでの感謝を述べられた後、
ウルトラマンへの依存心を断ち切ろうとするオオヤマキャップの決意が伝えられ、
あえて変身せずにUGMが単独でマーゴドンを倒す姿を見届ける。
そしてUGMメンバーに別れと励ましの言葉を送り、光の国へと帰っていった。
「さよならは終わりではなく、新しい思い出の始まりと言います。
じゃあ、みんな!元気で!!」
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作品に関する逸話 |
1974年の『 ウルトラマンレオ』をもってウルトラシリーズは一旦の休止となったが
( この時期は特撮作品そのもののブームが下火になりつつあり、 ゴジラシリーズや 仮面ライダーシリーズも同じ道を辿っている)、
1979年に放映された アニメ作品『ザ☆ウルトラマン』がエポックメイキング的作品として好評を博したため、
新たな実写ウルトラマンを作る運びとなり、本作の誕生に至った。
ウルトラシリーズのテレビ作品で唯一1980年代に放映されており、番組や主役ヒーロー名もそれに由来している。
当時は『熱中時代』や『3年B組金八先生(桜中学シリーズ)』等の「 教師を主人公にした学園ドラマ」がブームだった事から
(だだし『熱中時代』第2部は何故か世界観の異なる『 相棒刑事編』だった(第3部は第1部の続編))、
TV局側からの要望もあって、ウルトラマン=先生という構図が誕生する事になった
(ウルトラマンが教師になるという企画案自体は学園ドラマがブームになる前から存在していた)。
一見、作品を崩壊させかねない設定を、人間の負の気持ちから発生するマイナスエネルギーによって怪獣が現れるという設定を導き出し、
主人公は怪獣の出現の根本となる人間とその心に”教師として”対するという新機軸を生み出して、
過去作品に無いオリジナリティ溢れる魅力的な世界を構築した。
しかし30分一話完結と言う短い尺の中で、学園ドラマとヒーロー物を両立させるのは、やはり無理があったため
(そもそも『熱中時代』も『金八先生』も1時間番組である)、
途中で従来通りの防衛隊メインの作風に変遷し、そこに「子どものゲストが登場して怪獣と絡む話」が中心になった
(矢的が教師を辞めざるを得なくなるといった展開すら無く、唐突に「単なるUGMの一隊員」という体で進行する)。
監督は後年「中途半端になって、後悔の多い作品になった」と述懐している。
また、評価の低下に繋がったという記録こそないが、放送当時はPTA層が子供番組へ盛んに抗議を繰り返していた時期でもあり、
『80』もまたその標的となり、バッシングを受けた事も。
何にせよ、これらの迷走や状勢が原因でTBSと円谷の関係に亀裂が入ったらしく、
平成に入って『 ウルトラマンG』や『 ウルトラマンパワード』などの海外展開こそ続いたが、
日本において平成の『 ウルトラマンティガ』放送まで長らくウルトラシリーズ特撮が作られる事は無かった。
その後ウルトラシリーズはアニメ作品『ウルトラマンキッズ( NHK教育放送)』や、
コミックボンボンの忍者漫画『ウルトラ忍法帖』、フィギュアシリーズ『 ウルトラ怪獣擬人化計画』など、
等の特撮とはまた違った別口の魅力ある作品こそ数々生まれたものの、本筋の特撮は冬の時代が続くこととなる。
しかし、それはそれとして『 スター・ウォーズ』に始まるSFブームの最中に製作された影響から、
SF描写やミニチュア操演ワーク、都市破壊演出は非常に評価が高く、
怪獣との戦闘も従来の怪獣プロレスから発展した、トランポリンアクションを用いた、
アクロバティックかつダイナミックな演出が用いられた。
登場怪獣もザンドリアス、 サラマンドラ、 ギマイラなどは現在でも人気が高く、
いざこざこそあったものの、決して駄作として扱われてはいない。
あと珍妙なサブタイトルが豊富な事でも有名。せめて最終回ぐらいは感動のフィナーレに相応しい題名に出来なかったのか?
従来と異なりウルトラ兄弟の客演は見られなかった( ウルトラの父がイメージで登場したり、過去作品の映像流用で初代や セブンが出た事はある)が、
作中終盤でウルトラの星の王女・ ユリアンがレギュラーキャラとして登場。
初登場からしばらくは人間の姿だったが、第49話ではウルトラマンとしての姿を披露し、80と共闘した。
2020年4月より40周年記念企画として、Youtubeの円谷プロ公式チャンネルにて隔週配信がスタート。
各話2週間無料と余裕を持って配信され、これを機に80の活躍に改めて多くの視聴者が触れることになった。
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客演での活躍 |
昭和のウルトラシリーズは放映の時期が纏まっている順に『Q』~『セブン』が第一期、『帰』~『レオ』が第二期、
『ザ☆ウルトラマン』と本作『ウルトラマン80』が第三期として扱われているが、
『ザ☆』がアニメ作品で世界観設定も異なるため、M78星雲のある世界を扱った実写シリーズでは、
実質的に『80』だけがポツンと離れた位置に置かれている。
また、最後発作品で80本人には他作品での露出がほとんど無かった事、前述のように作中でも客演などが乏しくシリーズ作品との繋がりが薄い事や、
直撃世代の発言力の低さなどから、シリーズ内で微妙に扱いが良くない傾向があった。
ウルトラシリーズのグッズ展開で主役戦士中80だけハブられる事はザラにあり、
関連書籍も『レオ』までの範囲しか扱っていないものがそれなりにあったほどである。
これ以降の作品が出身の設定を重視しなかったり全くの別世界の設定だったりで客演を行わなくなり、80は長らく省みられる事が少ないポジションであった。
しかし、M78シリーズの設定を引き継いだ『 ウルトラマンメビウス』が放送され、本作にて80もウルトラ兄弟達と同様に客演を果たした。
第1話では地球へ向かおうとするメビウスをウルトラの父やレオ兄弟、ユリアンと共に見届ける。
そして第41話では…
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マイナスエネルギーによって出現した怪獣ならば、私が倒す! |
冒頭で ロベルガー二世を追って再び地球に降り立ち、メビウスと協力してこれを討ち倒す。
折しも桜ヶ丘中学校は統廃合が決まっており、それを前にかつての教え子達が開くクラス会に出席して欲しいと80はメビウスから伝えられる。
別れも告げずに学校を去った件で負い目を感じていた80だが、桜ヶ丘中学校に出現したホーに苦戦するメビウスとGUYSに加勢。
バックルビームでホーを浄化した後、「矢的猛」としてかつての教え子達と再会する様子が描かれた。
このエピソード「思い出の先生」は消化不良に終わった教師編の…そして『ウルトラマン80』という作品の もう一つの最終回として、
当時の視聴者からも概ね好評を博している。
「メビウス、私は自分の言葉で謝ってみるよ。
大切な…私の生徒達だから。」
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映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、M78星雲光の国のプラズマスパークタワーにて ジャック、 エースと共に
悪のウルトラ戦士・ ウルトラマンベリアルを迎え撃ったが敵わず、返り討ちにされてしまった。
映像作品で80が初めて明確に敗北したシーンでもある。
『80』放送40周年の2020年にYouTubeで公開された『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』では久方ぶりに戦闘シーンを見せる。
Chapter1では惑星カノンにて公務をしていたユリアン達を襲ったルーゴサイト(『R/B』のラスボス怪獣)を相手に歴戦の戦士として相手取った。
一度ルーゴサイトを退却させた後、ウルトラマンネオスとウルトラセブン21とともに討伐隊を組み交戦する。
カノンでの戦い以上に実力を発揮するルーゴサイトと突如現れた ギマイラに苦戦させられるも、 コスモスと ジャスティスの救援により態勢を立て直す。
その後ギマイラを撃破し、ウルトラ戦士5人の同時光線でルーゴサイトも撃破する。
その後、一連の事件の裏で糸を引くアブソリュートタルタロスの不意打ちを受けるも、
コスモスとジャスティスが融合したレジェンドによりタルタロスが退却、事なきを得る。
光の国に戻った後は ゾフィーにタルタロスについてコスモスから得た情報を含め報告を行った。
Chapter2ラストではウルトラの父からゼロへの精鋭部隊結成の任務を与える場にゾフィーらと共に居合わせていた。
この時、 80だけマントを羽織っていなかった(ゼロは レオから貰ったマントを任務受領時に身につけた)。
ユリアンも前述の公務でマントを身につけていたのに…。
ちなみに昭和シリーズ出身の兄弟では アストラもマントを持っていないため、80だけが貰っていないというわけではない。
Chapter3では公務へ向かうユリアンと共に乗っていた宇宙船を ゼットン軍団に襲撃される。
脱出後は比較的早いタイミングで光の国へ救援要請のウルトラサインを出し、メビウス達が救援に駆け付けた。
光の国から駆け付けたメンバーとゼロを中心としたウルトラリーグのメンバーの活躍によりゼットン軍団を退ける事は出来たものの、
タルタロスに隙を突かれてユリアンを連れ去られてしまうという、ベリアル戦以上に辛い敗北を味わう事になった。
続く『運命の衝突』ではプロローグのみの登場で、光の国に帰還してゾフィーに「全て私の責任です」と謝罪。
ユリアンの救出はアンドロメロスが選定したユリアン王女レスキュー隊に託すことになった。
なお、(世界観の違うジョーニアスを除けば)昭和ウルトラマンの中で、
唯一ニュージェネレーションヒーローズ達が力を借りた事が無いウルトラマンでもある。
その一方で、ボイスドラマでは タイガ( タロウの息子)や ゼット(自称ゼロの弟子)といった宇宙警備隊の若手世代達が、
80から勉強を教わったというエピソードを語っている。
ウルトラの星でも教師(と言うよりは教官?)になったのだろう。直接力を貸す事だけが、後進の手助けではないのである。
なお、これらの客演においても上記した代役だったのを除けば、矢的を演じた長谷川氏が80の声を担当している。
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ゲームにおける活躍 |
『Fighting Evolution3』にて隠しキャラとして登場。
出現条件がとんでもないくらい手間がかかる事で有名。
隠しキャラなので当然パッケージや取扱説明書には出ていない…のだが、
後者において80の防衛隊であるUGMの兵器・シルバーガルが記載されているというネタバレをかまされていたりする。
ウルトラ戦士では珍しい反撃必殺技持ち。
また、他のキャラにも言えるが、47話で一度しか使用されていない 飛鳥文化アタックダイナマイトボールなどマニアックな技も採用されている。
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MUGENにおけるウルトラマン80
海外製のものが2体確認されている。
80のMUGEN入りにより、昭和の実写作品の主役ウルトラマンは全てMUGENに参戦する事となった。
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Sans-UA氏製作 |
Bilibili動画で活動している製作者により公開されたキャラ。
他の中華圏のウルトラキャラの製作者と同様に、
bakisimu氏の ウルトラマンジャックを参考に調整版のスピリッツシステムが搭載されている。
「ムーンサルトキック」や「ウルトラレイランス」など、
大半の技が『Fighting Evolution3』を参考に作られているが、
他にもバリアで相手の攻撃を跳ね返す技なども存在する。
ちなみにdefファイル以外の綴りが何故か 「Aultraman」となっているので注意。
AIもデフォルトで搭載されている。
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Dennyfh氏製作 |
MUGEN1.0以降専用。
上記と同じくBilibili動画で活動している製作者によるもので、現在はBlackCat氏により代理公開中。
ドットが非常に秀逸でヌルヌル動くだけでなく、
「ウルトラ高周波」や「ハンドアップ光線」に「ダイナマイトボール」等、知名度が高くないレア技も余すことなく搭載されており、
原作愛に溢れたキャラとなっている。
AIは非常に強力なものがデフォルトで搭載済み。
攻撃を回避する当身技を巧みに使って相手を翻弄しつつ、強力な光線技を叩き込んでくる。
また、ガード不能で持続が長く、1回ヒットすれば相手をロックするダイナマイトボールもかなりの脅威。
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「愛しているから、愛されたい。
愛されなければ腹が立つ。
…でも、本当の愛ってそんなちっぽけなものなのか?
人のお返しを期待する愛なんて…偽物じゃないかな?」
出場大会
出演ストーリー
最終更新:2023年12月08日 21:11