ワルビアル


     
 分類:いかくポケモン
 タイプ:じめん・あく
 高さ:1.5m
 重さ:96.3kg
 特性:いかく(場に出た時か戦闘中この特性を得た時、場に出ている相手全員の攻撃を1段階下げる)
    じしんかじょう(相手を瀕死にした時、自分の攻撃が1段階上がる)
 隠れ特性:いかりのつぼ(攻撃技を急所に受けた時、攻撃が最高ランクまで上がる)

ブラック
であった えものは にがさない。
じどうしゃの ボディを くいちぎる きょうりょくな あごを もつ。

ホワイト
そうがんきょうの ように とおくの ものを かくだいして みる ことが できる めを もつ。

任天堂の育成RPG『ポケットモンスター』に登場するポケモンの一匹。初登場は第5世代(『ブラック・ホワイト』)。
さばくワニポケモンのメグロコが、ワルビルを経て最終進化したもの。
第2世代(金銀)の御三家の1つであるワニノコと同様にワニがモチーフだが、
あちらは進化形のモチーフがアリゲーター(アリゲイツ)とクロコダイル(オーダイル)を意識しているのに対し、
メグロコの系統はガビアル科のワニが元で、他のワニに比べて細長い口と牙が特徴。
ワルビアルの名前も「悪い」と「ガビアル」を合わせたものと思われる。
初出の『ブラック・ホワイト』では比較的序盤に現れるため、ストーリー攻略でお世話になったトレーナーも多いだろう。
また、第7世代『ウルトラムーン』の図鑑説明では、アローラ地方の個体達はフライゴンと一種の共生関係にあり、
フライゴンが砂嵐を起こし、ワルビアルはその砂嵐の中に身を潜めて獲物を待ち構えるという生態が明かされている。
一方『ムーン』での解説によれば、進化前のメグロコはフライゴンの進化前であるナックラーを好物としているらしい。


原作中の性能

HP:95
攻撃:117
防御:70→80(第6世代より)
特攻:65
特防:70
素早さ:92

ポケモンで初めて登場したじめん・あくによる複合タイプの最終進化態で、
第9世代でディンルーが登場するまで長らく唯一の系統だった。
弱点が6つと多めだが、無効が2つ、半減も4つあるため、強い奴にはとことん強い。
能力値は、高い攻撃と平均以上の素早さを持つ物理アタッカー向けのポケモン。
タイプ一致で高性能技「じしん」や20%の確率で相手の防御を下げる「かみくだく」、第6世代で強化された「はたきおとす」など、
優秀なメインウェポンを備えている。
サブウェポンはひこうに刺さる「ストーンエッジ」、じめん技が弱点ではないハッサムなどのはがねへの対策「ほのおのキバ」、
殴る度に攻撃が上昇する「グロウパンチ」などが候補に挙がる。
一方で耐久は心許ないが、特性の「いかく」のおかげで物理アタッカー相手には強気で戦える。
また、いかくを利用することで、タスキ無しでも「カウンター」による逆襲を狙うこともできる。
もう1つの特性である「じしんかじょう」は攻撃力の高いこいつには相性のいい特性であるのだが、
素の耐久力は大したこと無い上に、前述した弱点のタイプはいずれもメジャー級なので、「いかく」の補整無しで長期に居座ることは至難の業である。
ちなみにこの「じしんかじょう」、味方を倒しても容赦なく発動するため、ダブル・トリプルなどでは、
味方に「インファイト」、「フレアドライブ」などの反動技を使わせ、敵と味方のHPなどを調整し、
ジュエルで強化した全体技「じしん」で敵も味方も全滅させることで、
この特性を利用して1ターンの間に過剰に攻撃力を高める通称「地震過剰」コンボがある。
……もちろんこんな戦術はロマンの塊であることは言うまでもない。というか、本気でプラズマ団が来そうなくらい血も涙も無いのでやめたげて。
隠れ特性の「いかりのつぼ」は運任せな所があり、そのままでは他の特性に比べると使い辛い。
しかし、ダブル・トリプルで味方に急所を突いてもらうという有効な使い道がある。
以前まではネタの範疇だったが、XY以降で急所の仕様が変更され一気に実用的になった。

対戦では、特性「いかく」や全体技「じしん」の影響でダブルやトリプルで使用される傾向にある。
攻撃範囲は優秀な半面、有用な変化技は積み技の「ビルドアップ」くらいであり、戦術は力押しになりやすい。

初出の第5世代では、あく専門の四天王であるギーマが使用してくる。
また、余談になるが初のオープンワールド制となった第9世代『SV』では、ゲーム冒頭の街のすぐ側にいるタクシードライバーのマサトシの先鋒として有名。
このマサトシ、一般トレーナーで周囲の出現ポケモンのレベルが10前後の最序盤のエリアにいるのだが、
ワルビアルを出していることからもわかるようにその手持ちはレベル56と高位のジムリーダー達よりも上であり、
序盤の敵だろうと踏んで挑んだ駆け出しトレーナー達を容赦なくワルビアルで粉砕し、ユーザーの間で「初心者狩りのマサトシ」として恐れられた。
洗礼

+ メディアミックスにおける活躍
アニメ版ではサトシの手持ちの1体として登場。CVは 三宅健太 氏。
戦闘力は第5世代組の中でも上位に入り、トレーナーと息が合っていなかったとはいえ、
アイリスのカイリュー(サトシのリザードンとも渡り合う実力者)相手に勝利するほど。

『XY&Z』シリーズではアイキャッチのシルエットクイズにて、
同シリーズにおけるエースである「サトシゲッコウガ」及びAG編におけるサトシのエースであったジュカインと共に選択肢として並べられたことがあり、
事実上『ベストウィッシュシリーズ』におけるエースとして扱われている模様。*1

何気に、サトシの手持ちの中ではズルックと並んで珍しいあくタイプである。

『ポケモン+ノブナガの野望』にも登場し、マサノリ(福島正則)のベストリンクポケモンとなっている。
原作通りの火力があり特性も優秀だが、技は単体攻撃の「かみくだく」なので攻撃範囲の狭さが辛い。


MUGENにおけるワルビアル

+ Dragonrod氏製作
  • Dragonrod氏製作
手描きドットで製作されたMUGEN1.0以降専用キャラ。
ファイル名は英語名の「Krookodile」となっている。
現在は海外サイト「The MUGEN Multiverse」における氏のフォーラムにて公開されている他、「MUGEN Database」からも入手可能。
アニメ版でのサトシのワルビアルがモデルらしく、イントロ演出や挑発でサングラスをかけている。

通常技は隙が大きめで使いにくいが、必殺技は飛び道具の「りゅうのはどう」、
判定を消しつつ突進する「シャドークロー」など、中々良い物が揃う。
威力の高い「じしん」、無敵があり遠距離から攻撃できる「ストーンエッジ」といった超必殺技も優秀。
特に厄介なのが超必殺技全体攻撃「すなあらし(Sandstorm)」。
技が終わるまでの間は視界は封じられる上に、断続的にダメージを与え続けるため、対人戦では非常に鬱陶しい。
また、Cボタンで出せる特殊技が、地上ではヒット・ガード問わず相手を大きく後退させる「ドラゴンテール」、
空中では着地時無敵の急降下踏みつけ、しゃがみ時は地面に潜って一定の距離を進んだ場所から飛び出して攻撃、といったものになっている。
AIは搭載されていない。


+ Gladiacloud氏 & Solarflared氏製作
  • Gladiacloud氏 & Solarflared氏製作
こちらもMUGEN1.0以降専用で、ファイル名も上記と同じく「Krookodile」。
リザードンヘラクロスなどの高クオリティのドットに定評あるGladiacloud氏のキャラであり、
やはり、ヌルヌル動く自作のスプライトが使用されている。
高いコンボ性能やダウン追撃などによる接近戦が得意だが、
それ以外にも、当て身カウンター技の「バークアウト」や飛び道具の「ストーンエッジ」など、
ダイナミックかつ高性能な技を多く揃えている。
AIは未搭載だが、DarkLuigi氏によるAIが本体同梱で公開されている。
DarkLuigi氏製AIの紹介動画(公開場所へのリンク有り)

出場大会



*1
なお、この回の一つ前のエピソードでは、サトシゲッコウガと共に「無印」におけるエースのリザードン
DP編におけるエースのゴウカザルが選択肢として登場しており、各シリーズ毎におけるサトシの手持ちを代表するポケモンが揃っている。


最終更新:2025年05月30日 20:36