高さ:1.7m
重さ:430.0kg
タマゴグループ:未発見
タイプ:ほのお・はがね
特性:もらいび
(炎技を受けるとそれを無効化し、自身の炎技の威力を1.5倍にする)
隠れ特性:ほのおのからだ
(接触技を受けると3割の確率で相手を火傷状態にする)
「ごごぼっ ごぼぼぼ!」
任天堂の育成RPG『
ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンの一匹。
初出は第4世代(『ダイヤモンド・パール』)。
シンオウ地方ができた際に零れ落ちた火の球からハードマウンテンと共に生まれたとされる伝説のポケモンで、
火山噴火の原因とされ、ハードマウンテンをむやみに噴火させないために「かざんのおきいし」で封印されたと言われている。
リメイク作品に当たる『BDSP』では、ちかだいどうくつにて本来のヒードランのナワバリらしき「マグマのくうどう」が確認できる。
四肢には十字型の爪を備え、これを食い込ませる事で壁や天井も這い回ることができる。
血液はマグマのように燃え滾っており、
あまりの高温ゆえに自身の体の一部が溶けかかっているほど。
伝説のポケモンには珍しく、オスメスの性別が存在する(タマゴは未発見)。
アニメ映画『アルセウス 超克の時空へ』での担当声優は
三宅健太
氏。
ヒドラを連想させる名前だが、実際のモチーフは出自から考えて日本神話の
カグツチと思われる。
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なのだが… |
実際の評価としては、ファンからは伝説のポケモンと見られない事が多い。
まず、図鑑説明は上記の通り、
かざんの ほらあなに せいそく。じゅうじの ツメを くいこませて カベや てんじょうを はいまわる。
と、見た目も相まってどう考えても台所を這い回る 黒いアイツを彷彿とさせるものであり、ついたあだ名は ゴキブロス。
一応、ヒードランの存在は先述の説明もある通り伝説のポケモンに恥じぬ力と影響を持っているのだが、
これまでの伝説のポケモンは、世界の創造や人々の生活に関わっていたりと何がしかの荘厳な背景があるのに、
ヒードランだけは『DP』における図鑑説明が悪目立ちする事となり、多くのトレーナーの笑いと涙を誘った。
公式側もそれを受けて悪ノリしている様子もあり、『HGSS』では教え技として「むしくい」を習得可能だったり、
『BW2』での再登場ではキーアイテムであるかざんのおきいしが道端に転がっているほか、
登場シーンも「天井を這い回っている状態から落下してべちゃっと着地」と、ますますゴキブロスを思わせるものだったりする
(後年の『SM』ではゴキブリがモチーフのポケモンが登場したが、劇中の鍵といえるウルトラビーストの1体であり、
それとは思えない美麗な外観が特徴)。
果ては劇場映画ではネームドはおろか後の作品でモブの一般トレーナーにも使役される有様である。
最早伝説のポケモンとしての威厳もあったものじゃない扱いと 言わざるを得ない。
ちなみにハードマウンテンの道中に出てくるドラゴン使いが「(この奥にいるという伝説ポケモンは)やはりドラゴンタイプなんだろうか」と期待していたが、
正体がこいつ(タイプに一切ドラゴン無関係)だと知ったら、どれだけがっかりするのかが見ものである。
っていうか普通ダンジョン内でこういう情報があったら、プレイヤーも奥にいるポケモンのタイプとかのヒントだと思うだろうに、紛らわしい…
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原作中の性能
HP:91
攻撃:90
防御:106
特攻:130
特防:106
素早さ:77
合計:600
図鑑説明や作中の扱い、ファンからの評価こそネタポケといえるものだが、そこは伝説のポケモン。
ケタ違いの特攻と、特性込みで半減4つ、四分の一5つ、無効2つという強固な耐性を持つ優秀な重量アタッカーとして使える。
対はがねに多用されるほのお技を受け付けないばかりか、その複合タイプ故に毒や火傷も効かず、
砂嵐も無効化するためスリップダメージに極端に強い。
専用技「マグマストーム」は威力120でありながらバインド技であり、耐久合戦で重宝する。
ただし、命中率が70と不安定なのがネック。また、第6世代以降は威力が100になった。
また、はがね技も「ラスターカノン」「てっていこうせん」など、高威力のものがそろっている。
サブウェポンは「だいちのちから」「あくのはどう」「りゅうのはどう」「ねっさのだいち」などがある他、
前述の耐性を活かして「おにび」「どくどく」で、火力に任せた攻めだけでなく持久戦に持ち込むことも可能。
高水準に纏まったスペック故に、うまく立ち回れば特殊アタッカー対策に多用されるハピナスすら単騎で倒せてしまうポテンシャルがある。
明確な弱点としては、じめん技を4倍で受けてしまう点である。
素早さも平均下位なので、
ガブリアスなど上から攻め立ててくる相手は苦手としている。
また、みず・じめん複合タイプの一行は耐久合戦でも押し負けやすく、基本的に不利。
対策としては「ソーラービーム」があるが、重量アタッカーのヒードランとは微妙にかみ合いが悪く、
ダイマックス技として使用するなどの工夫が必要になる。
第7世代までの隠れ特性の伝説級は通常はイベント配布により入手可能だったのだが、
何故かヒードランは一向に配布されなかった。
そのため、隠れ特性の個体は第8世代以降の作品で「とくせいパッチ」を使わなければ入手できない。
特殊なわざを覚えている個体として『ポケモンレンジャー光の軌跡』の期間限定配信ミッションで入手できるヒードランは、
性格がれいせい(特攻↑素早さ↓)固定で、最大威力が150にもなるほのお技「ふんか」を覚えている。
ただ発表当初は「先制しないと強くないふんかを素早さが低い性格で覚えており、鈍足でのふんか枠は別のポケモンの方が適任であるネタ枠」
という扱いも多かったが、ヒードランの特攻で(状況さえ整えば)連打可能な威力150の相手全体攻撃が弱いはずもなく、
天候特性が禁止伝説以外にも解禁された5世代以降は更に有効活用しやすくなった。
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余談 |
配信終了後にその価値に気付き、どうしてもこの特殊なヒードランが欲しいユーザーの中には、
「中古の『ポケモンレンジャー光の奇跡』を購入し、配信ミッションを受け取っていて、かつヒードランを送っていない」という、
極めて特殊な状況のソフトであることを期待して中古のソフトを買い集めるという行為に手を出している人もいる。
通称「ドランくじ」。
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MUGENにおけるヒードラン
Gondwana氏の製作したキャラが公開中。
一部技はさいき氏が委託を受け製作しており、公開ツイートはさいき氏から発信されている。
「だいもんじ」や「ねっぷう」などのダイナミックな
飛び道具を主力技としている他、
「おにび」や「どくどく」などのスリップダメージ技も搭載されている。
AIもデフォルトで搭載されている他、設定で攻撃力
補正や
ゲージ増加率を調節可能。
出場大会
最終更新:2025年04月20日 19:48