ドモン・カッシュ


「出ろぉぉぉぉぉ ガァァンダァァァァム!!」

『機動武闘伝Gガンダム』の主人公。CVは『堕落天使』の壬生灰児などを担当する 関智一 氏。
TVシリーズ初の10代ではない主人公(20歳)である。*1
コロニー格闘技の覇者にして、最強の証「キング・オブ・ハート」の称号を持つ、愛と怒りと悲しみのガンダムファイター。
10歳の時に家出をし、シャトルに密航しようとして捕まった所を後の師匠である東方不敗に助けられ、その後10年間、彼の下で流派・東方不敗を学ぶ。
ちなみに家出の理由は優秀な父と兄に反発したためらしい。
その後、東方不敗から「キング・オブ・ハート」の称号と紋章を受け継ぐも、当の師匠はいきなり失踪、
仕方なく十年ぶりに実家に帰ってみれば、母は死亡し父は冷凍刑でその原因が実の兄という、ガンダムシリーズ全体を見てもかなり運命に弄ばれている。
ガンダムファイトには父の減刑と母の敵である兄、そしてデビルガンダムを探し出し倒すために出場した。

性格は不器用で一見無愛想に見えるが仁義を重んじ、正義感も強い。
また子供にも優しく、時には女の子と二人でいるサイ・サイシーをからかおうとしたり、大会地元の子供達と仲良くしている光景も見られる。
熱血な無頼漢かと思いきや内面は意外と繊細で、素の一人称は「僕」である
(物語の山場、ある人物の命を己の手で絶たねばならなくなった時「嫌だ、“僕”には出来ない!」と慟哭した事で判明した。
 なお、これは関智一氏のアドリブだったそうである)。
作品の序盤では、勝手な行動をしてはレインに絶交されそうになっていたが、本人は度重なる不幸な現実の前に精神がささくれていただけで、
レインが捕まった時は自分のガンダムの首をやるから助けてくれ、とまで言った事もある(当然、ガンダムファイトは頭部を失うと失格)。
何だかんだでレインを大切に思っている証拠である。
その後、後に同じシャッフル同盟の称号を受け継ぐライバル達や、
ガンダムファイト3連覇の伝説を持つジェントル・チャップマンなどとのファイトを重ね、成長していく。
期せずして新宿で師匠と再会する(この時、心中を打ち明けられる相手と再会出来て思わず号泣している)も、
師匠は既にデビルガンダムと結託して敵に回っており、袂を分かつ。
その後、ネオ・ドイツのファイター、シュバルツに猛特訓を受けたおかげで「明鏡止水」を会得し、 第13回ガンダムファイト決勝大会に臨む。
作品内ではシャイニングガンダムゴッドガンダムを操った。

彼もまた師匠と同じく生身でも非常に強く、作中での描写では、
多人数にマシンガンを乱射された際には弾を片手で掴んでノーダメージで済ませたり、
錆びた刀でモビルスーツを3体同時撃破したり、モビルスーツの刃を防いだりと、とんでもない強さを見せ付けている。
なお、脳筋と誤解されがちだが、ガンダムの整備や乗り物の運転、武器の作成、兵法と割とマルチな才能を持つ人物である。
元々学者の家系に生まれたからという理由もあるのだろうか。

ガンダムシリーズの中でも取り分け荒唐無稽な展開が目立ち、何より最終回の大告白シーンが笑い話として取り沙汰されがちだが、
「戦う事でしか己を表現出来ない不器用な男が、悲しき過去と別離を乗り越え、伝えるべき気持ちは言葉にしなければ伝わらないと知り、
 その思いのたけを真に想い合う相手にぶつけた結果のハッピーエンド」
であるので、これ以上なくガンダムしている大団円と評価する人も徐々に増えつつある。

他の媒体での性格だが、漫画『超級!機動武闘伝Gガンダム』では、
第1話からツンデレ台詞満載で、原作の素直じゃない部分を倍増させているなど、
作者の島本和彦氏の作風(大真面目に弱音を吐く、開き直る描写を大ゴマでする、勢い任せに見えて理屈っぽい)に沿った性格になっている。
また、ボンボン版と同時連載されていたおまけのギャグ漫画『がんばれ!ドモンくん』ではボケ役になっていた。

+ 俺のこの手が…。あ、いや…この目が!そう言っている!
『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』第26話では、ドモンそっくりな服装をした東映のプロデューサー「関本カズ」を関氏が顔出しで熱演
(これ以前にもプレミア発表会でノーワン怪人「ズカモトキセ」の声を演じていた)。
今後は特撮よりドキュメンタリーの方が人気が出ると考えており、
ゴジュウジャーの密着取材で「ドキュメンタリーNo.1」の称号を手に入れるべく奔走する暑苦しい人物だが、
東映に入社したばかりのゴジュウウルフ/遠野吠にADとしての仕事を与え、仲間とはいえゲストにタメ口を利く彼に注意するなど、面倒見がいい一面もある。
戦闘でも東映の倉庫に保管されていた「ゴレンジャーセンタイリング」を吠に渡し、勝利に貢献するという美味しい役回りだった。
その一方、ネタ方面では関本が右手を顔の前で構えながら上記のセリフをのたまうわ、
兼ね役で演じた敵の「ハッテサ・ブロウ」もゴジュウウルフに顔を掴まれながらゴッドフィンガーのような技で攻撃され、
「やめてくれ!頭部を破壊されたら……!!」と悶絶するなど、Gガンネタを自重していない有様だった。

なお「CV関智一な悪役がヒーロー側のキャラの繰り出すゴッドフィンガーのような技を受け、頭部の破壊を嫌がる」というネタには、
ウルトラマンZ』のバロッサ星人(二代目)という前例も存在している。
なんでそんな限定的な前例があるんだよというのは言わないお約束。氏の持ちネタみたいなものだから仕方ない

+ 外部出演での活躍
スパロボではDG細胞どんな悪役にも絡みやすい便利アイテムであるため、ドモンもセットで出番がある。
原作終了後の有名人として他作品の格闘家と絡む事も多く、勿論その際には例の告白もいじられる。
流派東方不敗の生身での強さも便利に使われがちで、師匠のマスターアジア共々、生身で巨大ロボットと戦うシーンが用意される事もしばしば。
MX』では『ドラグナー』のケーンが北辰衆に狙われる場面を、同じく生身で化け物のように強い人妻とタッグで護衛して守り切るという、
最早カオスそのものな所謂「スーパー生身大戦」なクロスオーバーもなされた。
また、『スーパーヒーロー作戦』ではメタルダーが得意の学習能力で流派東方不敗の修得を試みたものの、オーバーヒートを起こして失敗に終わるという、
流派東方不敗がおかしいのは当然として、それを完璧に再現出来るゴッドガンダムもヤバすぎる事を理解させられる結果に終わった。
一方で、共演作品の格闘家達がドモン達ガンダムファイターに見劣りしない様にする為にガンダムファイター並みの強さに底上げされる事も
(特に『A』『MX』『CC』で共演して毎回仲良くなる『闘将ダイモス』の主人公にして空手家の竜崎一矢*2)。


MUGENにおけるドモン・カッシュ

odw氏によって師匠と同様に生身でMUGEN入りしていたが、現在は入手不可。
サイズは対ロボット系を想定したのか小さく、ちびキャラとなっている。
基本はパンチキックがそれぞれ弱強ある4ボタン制。
突進多段攻撃の「オラオラ」や突進&高速移動の「ゴッドスラッシュ」などの技がある。
生身ではあるもののシャイニングフィンガーやゴッドフィンガー、石破天驚拳も超必殺技として実装されているが
(そもそもフィンガー系はともかく、天驚拳の初出は(師匠による)生身での使用)、
一度発動宣言をしてしばらくした後に技が出るという仕様なので注意。
AIは搭載されていない。


「この男に見覚えはないか?」

出場大会

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出演ストーリー

Gガンダム cross in mugen ~ぼくらの非想天則~ (ただしパイロットとして)


*1
劇場版やOVAまで含めば、ドモン以前にも『逆襲のシャア』のアムロ、『第08MS小隊』のシローが存在した。
『Gガン』以降のTVシリーズでは『00』2ndシーズン以降の刹那の他、
3世代構成の『AGE』では、第1部主人公のフリットや第2部主人公のアセムが後の部で40歳以上になっているが、
既に主人公の座を息子に譲っていたので微妙(一応、第3部でも最終回だけはフリットがメイン主人公的な立場だったが)。
また、初登場時点で23歳のシロー以外は全員「本編内で時間が経過したことで結果的に二十代以上になった」わけなので、
初登場準拠ならドモンの20歳はかなり上。

*2
『A』の一矢に至っては過去のリハビリがきっかけで明鏡止水の境地に達しているというとんでもない扱いを受けている
(流石にゲーム内でのスキルとしては習得していないが。
 一方で移植版である『A PORTABLE』ではエースボーナスで「斬り払い100%(斬り払い対象の攻撃からは一切ダメージを受けない)」という凄まじい強さを発揮している)。
そんな達人にキレられて(時には二人がかりで)ぶん殴られても死なない『ダイモス』のクソ軍人・三輪防人長官の頑丈さも語り草である。
ドモンと一矢の精神コマンドに「てかげん」はない筈だが、まあプロの格闘家だし多少の手加減はね…

なお、ダイモスは上半身だけとはいえマスタースレイブシステム(モビルトレースシステム)を採用しているという共通点もある。


最終更新:2025年10月09日 02:22