ゼット とは【ゼノブレイド3】のキャラクター。
ゼット |
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他言語 |
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性別 |
男 | |
種族 |
メビウス | |
声優 |
大塚明夫 | |
初登場 |
【ゼノブレイド3】 |
青白い肌をした白髪の老人。
アイオニオンを統治する執政官メビウス達のリーダー。
本作のラスボス。アイオニオンの理を司る存在。
劇場の観客席のような場所でアイオニオンの各地を眺めていることが多い。
『3』本編が始まる遥か昔、クラウスの実験によって分かれた『1』と『2』の世界の人々は、自分たちの世界が互いを求めあうように一つに戻ろうとしていて、それが一つに重なった瞬間に2つの世界が消滅することを知る。
それを避けるため二つの世界は双方「光」による通信でお互いの知恵を出し合い、世界の全ての記憶を保管した超巨大装置「オリジン」をそれぞれの国で作り上げ、世界が重なり合ったその瞬間にオリジンの情報から世界を再構築する計画を建てる。
しかし計画が完遂する直前、先の見えぬ未来を進むことを恐れる人々の意志からこの「ゼット」は誕生し、世界が重なる寸前に未来へと進んでいた時が完全に停止。
そしてゼットはオリジンの起動権を持つケヴェスの女王【メリア・エンシェント】を捕らえたことで世界の理を手にし、『1』と『2』の世界がいびつな形で融合したまま時が止まり続け、彼の同胞であるメビウスの人々の命を糧にするために争い、死と再生を繰り返して停止し続ける世界「アイオニオン」が生まれてしまう。
人々の命を弄ぶメビウスの首魁だけあって、性格は残酷。
彼らメビウスが生きていくためには人々の命を糧にせざるを得ないのだが、そういった行為に全く躊躇いがないどころか、歪な戦いが延々と続くシステムが世界に構築されているのも「面白い」という理由からである。
「ゆりかご」から再生された過去のノアと【ミオ】は幾度となくゼットに戦いを挑んでいるがその悉くで敗北しており、そんな中で心が折れたノアに対し「永遠にミオと共に生きたくはないのか」と語り掛け、そしてその甘言にのってしまったノアは別の因果の流れに乗ってメビウス「エヌ」と化してしまう。
そしてメビウスと化したノア「エヌ」は、ミオも共にメビウスとして生きるため、メビウスの敵対勢力である当時のシティーの住民をほぼ抹殺するという交換条件を出されてしまい、
最初は拒否しようとしたエヌだったが「なら彼女はあきらめろ」と眼前でミオの身体を消滅させられる様を見て動揺してその条件を呑み込み、以後身も心も完全にメビウスと化し、ゼットの都合のいい傀儡となる。
現代においてもノアの親友であるヨランやクリスの心の弱さに付け込みメビウスに引き入れたりと、ノアにとっては深い因縁を持つ相手である。
最終決戦ではノア達の因果を操作してインタリンクを封じて優位に戦いを進めようとするも、心身ともに成長したノア達はそれに屈することなくウロボロス化を果たし、戦いに応じる。
最後はノア一行、ニアやメリア、そして各地の軍務長を始めとしたアイオニオンの人々、そしてエヌとエムの魂によって倒される。
世界消滅への恐れを必死に訴えながら消滅した。
最終決戦において話題になるのがその
驚異的なまでのイベントの多さと演出の長さ。
最初に戦うことになる基本形態の白髪の老人の姿で戦う際にインタリンクとチェインアタックを封じてくるのだが、
しばらく戦っているとランツ&セナの筋肉コンビが回想シーンと共に覚醒して呪縛を打ち破るイベント→ユーニ&タイオンのヒーラーコンビの覚醒イベント→ノア&ミオのメインコンビの覚醒イベントがそれぞれ数分程度のムービー付きで入り込み、そこから制約なしで戦えるようになるのだが、これを倒すと真の姿を現す。
そしてそこからメリアとニアを始めとしたアイオニオンの人々が一丸となってオリジンに挑む様を描いたムービーが
10分以上
続いた後に、第二形態へ突入。
この第二形態を撃破するとこちらのパーティを分断させて、顔がメビウス・エックスにそっくりの形態へと変化して孤立したノア・ユーニ・ランツでの戦闘になるのだが、ここでこれまで仲間にしてきたヒーロー枠のキャラクター達が駆け付けるイベントがまた数分入った後に第三形態戦に突入。
これを撃破するとメビウス・ワイそっくりの形態との戦いになり今度は同じく孤立したミオ・セナ・タイオン達と助けに駆けつけたヒーロー達による第四形態戦に突入。
これを撃破するとようやく元のゼットの顔へと戻って最終形態へと移行するのだが、この形態との戦いの間にもメリアとニア本人が参戦するイベントがまた数分挟まり、その後に戦えばようやく撃破となる。
【カゲの女王】もびっくりである。
ムービー自体はスキップできるものの、どれだけこちらのレベルを上げてステータス差でゴリ押ししようにも、小刻みに入るムービーとやたらと多い形態変化のせいで否応がなく長期戦を強いられる羽目になる。
もし負けて再戦しようものならもうエンディングにたどり着くまでにもう一度これらを乗り越える必要に迫られるため、出来る限り初戦で撃破したい所。
『新たなる未来』では本編より遥か昔の時代、なんと【シュルク】・レックスと共に三人で【アルヴィース】と戦っているという衝撃的な光景から物語が始まる。
アイオニオンの理、即ちアイオニオンを構成していたオリジンのシステムの管理者権限を所有するゼットだったが、そのオリジンのベースになっていたのはトリニティ・プロセッサーの一角であるウーシアであることが判明。
クラウスの死と共にアルヴィースの人格が消滅し、さらにロゴスとプネウマの不在のせいで暴走したウーシアは「古い世界の命を切り捨てて新しい世界を作る」という機械ゆえの冷酷な審判を下し、このままではアイオニオンが滅ぼされることが発覚。
ゼットは「この一件が片付くまで相互不可侵にする」という約束の元、元の世界の英雄であるシュルク・レックスと共に暴走したウーシア「アルファ」に立ち向かい、コアクリスタルを損傷させる程にダメージを与え、撤退させるまでには至った。
しかしながらシュルクは片腕、レックスは片目を失った上でゼットは管理者権限を奪われ、アルファは依然として健在、という世界の破滅をほんの少し先延ばしに出来ただけの「痛み分けに近い敗北」に終わってしまう。
そしてそれから間もなく、アルファは本来導こうとしていたシティーを取得したオリジンの権限の戦力を使って襲撃していたのだが、そんな中でゼットは「終の剣」を持つエヌを派遣しこれを撃退していた。
本編中ではアイオニオンの命を弄ぶだけの悪の首魁、と言った印象が強かったが、
アイオニオンの危機に対しては敵対者であるシュルク・レックスにかなり譲歩した上で助力を願い、自ら戦いに向かったり、
同じトリニティ・プロセッサーのロゴスが宿る終の剣を持つエヌをメビウスとして引き入れてアルファを対策していたりと、統治者としてやるべきことはやっていたことが明らかになった。
その一方、本編ラスボスでありながら外伝ラスボスのアルファに管理者権限を奪われて身動きが取れなかったり、本編中では強者故の余裕と愉悦からエヌをメビウスにしたような場面として描かれていたのに、
実際には世界がアルファに滅ぼされる寸前だったため内心ではかなり必死になって彼の勧誘していたことが明らかになったりと
、何かと余裕のない面も色々と明らかになってしまっている。
一応、シュルク・レックス・エイがオリジンの依り代として世界を支え、アイオニオンが安定化したことで、ゼット自身もより力を増しているため、本編の頃にはこの時代よりも強くなっているらしいのだが、
逆に言うと
シュルクやレックス達が世界を支えていないととっくにアイオニオンが滅びていたということでもあり
、冒頭の一戦含めて色んな意味で旧作主人公におんぶにだっこ状態だったというどこか残念なラスボスである。