ゴーストタイプの歴史



ゴーストタイプの性能

太字は第2世代~第5世代まで。青字は初代のみ。緑字は第2世代以降
攻撃面 防御面
弱点 エスパー・ゴースト 弱点 ゴースト・あく
半減 あく・はがね 半減 どく・むし
無効 ノーマル・エスパー 無効 ノーマル・かくとう
その他 技「みやぶる」「かぎわける」を受けた場合ノーマル・格闘の無効が等倍に変わる。
相手の特性が「きもったま」の場合も同上。
技「のろい」を使う場合、効果が変わり自分の体力を半分削り相手を「のろい」状態にする。
逃亡を封じる技が効かない(第6世代以降)

攻撃面

タイプ相性では抜群も耐性持ちも少なめといった立ち位置。
ノーマルとはお互いに無効化し合い、ゴーストは互いに抜群となる関係で、悪タイプに不利であり、エスパーに強い。また、第5世代までは鋼にも半減される。
しかし第6世代からは鋼に対し等倍で通るようになり、新鋭のフェアリーとも相性面で干渉せず、
ゴーストに耐性を持つタイプはマイナーなノーマルと悪の2種類のみ*1となり、第4~5世代のドラゴンを彷彿とさせるような一貫性の高さを得た。

ただし、攻撃技の威力面ではあまり恵まれておらず、攻撃に2ターンかかる技を除外すると、
最高威力は物理がシャドークローの70、特殊がシャドーボールの80程度となっている。物理汎用技の威力は全タイプ中最低と言える。
抜群をつける範囲が狭いため、先制技であるかげうちを除き、サブウェポンとして使われる事はあまり多くない。
一部技レパートリー不足のポケモンや、エスパーやノーマル格闘のゴースト対策手段での採用*2がたまにある。
第6世代以降は単純に一貫性が増した事でサブウェポン採用率も多少上がっている。
このように、第6世代以降は相性面で非常に優遇されている代わりに技の威力を全体的に低めにすることでバランスが取られている*3

攻撃技の威力に恵まれていない反面、のろいやみちづれと言った固有かつ特徴的な補助技を多く有し、
力押しでなくトリッキーな戦術を得意とするゴーストポケモンも多い。

格闘技と組み合わせる事で、第6世代現在でも全てのポケモンに等倍以上のダメージが与えられるのも特徴。
これが悪の場合だとドクロッグとヘラクロスに両方半減され、更に第6世代以降はルチャブルやフェアリータイプに両方半減される。

防御面

防御面は半減以下4つ、うち無効タイプを2つも持つのが最大の特長とも言える。
弱点も比較的サブウエポンとしては使用率が低めなゴースト、悪の2つのみであり、かなり特殊なタイプ相性を持つ。
格闘・ノーマルという2タイプの技を無効化できる点が優秀であり、
更にゴーストタイプの多くが鬼火を覚えることから、物理受けに適したタイプとして運用されることが多い。
第4~第5世代あたりでは虫ポケモンも強化されて虫技の使用率が上がったことで、虫耐性の株も当時はやや上昇していた。
特にメジャーで高威力の技が多い格闘を無効化できる点は大きく、格闘が隆盛していた第4~5世代まではかなり生かされていた。
ただし、第4世代以降は相手の特性がきもったまだとノーマル、格闘技が等倍で当たるので注意。

また、ゴーストタイプは耐久型ポケモンが多くなく、耐久型ポケモンであっても複合タイプのせいでメジャーな弱点を持っている場合も多く、弱点がマイナーなゴースト、悪の2つのみという点をやや生かしにくかった。
第6世代以降はゴースト、悪技が攻撃面で鋼に等倍で通るようになり、たたり目やはたきおとす等の強化もあってゴースト、悪技の使用率が上昇してしまい以前よりも弱点を突かれやすくなった。
更に、ドラゴンと同じく同タイプを弱点としているため、ドラゴンポケモン同士の対決と同様、ゴーストポケモン同士の対決でも素早さ勝負になるので注意が必要*4

複合タイプや特性ふゆう等で無効タイプを3つ以上持つものも多く、
ゴーストポケモンをパーティに入れるだけでそれなりの交代読みを強制させる効果がある。

世代毎の変遷(簡易版)

第1世代
  • ゴーストタイプはゲンガー系統のみ。
  • 設定ではゴースト技はエスパーに抜群のはずが、設定ミスで無効になっている。そもそもゴースト攻撃技が威力の低すぎる「したでなめる」と固定ダメージ技の「ナイトヘッド」の2つしか存在しない。
  • 初代は「わるあがき」がノーマル技であったため、ゴーストタイプ相手にPPを切らすと詰む。
  • 対戦では当時破壊光線が猛威を振るっており、ノーマル無効かつ特殊と素早さの高いゲンガーは強豪であった。
第2世代
  • 追加されたゴーストタイプはムウマのみ(第4世代まではムウマージに進化しない)。
  • 本来の相性通り、エスパータイプに弱点を突けるようになった。
  • 新登場のはがねタイプには半減される。
  • 新登場のあくタイプに相性が悪く、半減され、弱点を突かれる。
  • 攻撃技「シャドーボール」登場。技マシンにも追加。当時ゴーストは物理技だが、追加効果は当時から特防ダウンであった。
  • この頃から「うらみ」「あくむ」「みちづれ」といった固有の補助技が多く登場。
  • 補助技「のろい」登場。第5世代までタイプは「???」と表記されていた。ゴーストタイプと他のタイプとでは使用した際の効果が異なる。
  • ゴーストタイプ相手に使うとノーマル・かくとう技が相性等倍になる技「みやぶる」(ノーマル技)が初登場。
第3世代
  • 今まで非常に少なかったゴーストポケモンが、ドラゴン同様バランスを考慮した結果か今までの倍以上に増加。
  • ほのお技だが、ゴーストの習得も多い「おにび」が登場。当時は技マシンがないため習得ポケモン自体は限られていたが、
    物理耐性のよいゴーストにとって非常に相性の良い技であり、習得するポケモンにはよく使用されていた。
第4世代
  • 技の物理特殊分離により、「シャドーボール」が特殊化。また、物理技「シャドークロー」登場。技マシンにも追加された。
  • ノーマル・かくとうタイプの技がゴーストに相性等倍で効くようになる特性「きもったま」登場。
  • かくとうタイプの大幅強化の影響もあり、相対的にゴーストタイプの価値も上昇した。
  • 「おにび」が技マシン化し、ほとんどのゴーストが習得可能に。
  • ゴーストタイプを持つ禁止級伝説が初登場。
第5世代
  • 「のろい」のタイプ表記が「???」から「ゴースト」に変更。
第6世代
  • タイプ相性見直しにより、はがねタイプに対しゴースト技が等倍となり強化。
  • ゴーストタイプに「交代を抑制する特性(かげぶみ等)が無効になる」という性質が付加。

平均種族値

HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 合計
平均 83(71) 82(77) 82(78) 90(86) 85(81) 74(72) 489(460)
最大 150 124 145 145 135 110 680(525)
最小 1(45) 50 45 30 30 30 236
()内はギラティナを除いた時。HPはヌケニン除外で計算。
霊体だからなのかHPは低い。
第3世代までは何故か物理技扱いだったためか、攻撃もなかなか高く、第3世代でこれが低いと言えるポケモンはいない。

種族値ランキング

合計値

順位 ポケモン 種族値
1 ギラティナAF 680 11 パンプジンS 494
ギラティナOF パンプジンM
3 メガゲンガー 600 パンプジンL
4 メガジュペッタ 555 パンプジン2L
5 ヨノワール 525 15 ミカルゲ 485
6 シャンデラ 520 16 デスカーン 483
ギルガルド ゴルーグ
8 ゲンガー 500 18 ユキメノコ 480
9 フワライド 498 ブルンゲル
10 ムウマージ 495 20 オーロット 474

能力別

HP 特攻
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 フワライド 150 1 メガゲンガー 170
ギラティナAF 2 ギルガルドBF 150
ギラティナOF 3 シャンデラ 145
4 ブルンゲル 100 4 ゲンガー 130
5 フワンテ 90 5 ギラティナOF 120
6 ゴルーグ 89 6 ゴースト 115
7 オーロット 85 7 ムウマージ 105
パンプジン2L 85 8 ゴース 100
9 パンプジンL 75 9 ロトム 95
10 ユキメノコ 70 デスカーン
ランプラー
攻撃 特防
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 メガジュペッタ 165 1 ギルガルドSF 150
2 ギルガルドBF 150 2 ヨノワール 135
3 ゴルーグ 124 3 サマヨール 130
4 ギラティナOF 120 4 ギラティナAF 120
5 ジュペッタ 115 5 ミカルゲ 108
6 オーロット 110 6 ムウマージ 105
ニダンギル デスカーン
8 ヨノワール 100 ブルンゲル
ギラティナAF 9 ギラティナOF 100
パンプジン2L 10 メガゲンガー 95
防御 素早
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 ギルガルドSF 150 1 メガゲンガー 130
2 ニダンギル 2 ゲンガー 110
3 デスカーン 145 ユキメノコ
4 ヨノワール 135 4 ムウマージ 105
5 サマヨール 130 5 パンプジンS 99
6 パンプジンS 122 6 ゴースト 95
パンプジンM 7 ロトム 91
パンプジンL 8 ギラティナAF 90
パンプジン2L ギラティナOF
10 ギラティナAF 120 10 ムウマ 85

種族値ランキング(ワースト)

最終形態+サマヨールが対象。

合計値

順位 ポケモン 種族値
1 ヌケニン 236
2 ヤミラミ 380
3 ロトム 440
4 ジュペッタ 455
サマヨール
6 オーロット 474
7 ユキメノコ 480
ブルンゲル
9 デスカーン 483
ゴルーグ

能力別

HP 特攻
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 ヌケニン 1 1 ヌケニン 30
2 サマヨール 40 2 ギルガルドSF 50
3 ヨノワール 45 3 ゴルーグ 55
4 ヤミラミ 50 4 パンプジンS 58
ミカルゲ パンプジンM
ロトム パンプジンL
パンプジン2L
攻撃 特防
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 ロトム 50 1 ヌケニン 30
デスカーン 2 ギルガルドBF 50
ギルガルドSF 50 3 フワライド 54
4 シャンデラ 55 4 ジュペッタ 63
5 ムウマージ 60 5 ヤミラミ 65
ブルンゲル
防御 素早
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 フワライド 44 1 サマヨール 25
2 ヌケニン 45 2 デスカーン 30
3 ギルガルドBF 50 3 ミカルゲ 35
4 ゲンガー 60 4 ヌケニン 40
ムウマージ 5 ヨノワール 45

ゴーストタイプをもつ複合タイプとその主なポケモン

複合タイプ 主なポケモン(というか全て) 複合タイプ 主なポケモン
地面 ゴルーグ(1) シャンデラ(1)
電気 ロトム(1) ヌケニン(1)
ゲンガー(1) ドラゴン ギラティナ(1)
飛行 フワライド(1) ヤミラミ・ミカルゲ(2)
ユキメノコ(1) ブルンゲル(1)
オーロット・パンプジン(2) ギルガルド(1)
  1. 草、+悪が2種、単ゴーストが3種と棲み分けされているので、タイプ的には個性を出しやすい。
防御面ではもともと優秀なタイプのため+悪の弱点がないこと、+鋼と+飛行の無効タイプが3つあることが特徴か。
攻撃面での相性は+虫と毒が半減タイプに対し、弱点をつくことができる。
第4~第6世代にかけて9種類と大幅に複合タイプが増加した。

ゴーストタイプのおもな技

技名 直接攻撃 分類 威力 命中 PP 範囲 追加効果・備考
ゴーストダイブ 物理 90 100 10 単体 1ターン目回避、2ターン目攻撃・まもる見切り無効化
シャドークロー 物理 70 100 15 単体 急所ランク+1
シャドーパンチ 物理 60 20 単体 特になし
かげうち 物理 40 100 30 単体 先制技(優先度+1)・接触技
シャドーボール × 特殊 80 100 15 単体 20%で特防↓↓
たたりめ × 特殊 50→65 100 10 単体 相手が状態異常なら威力2倍
ナイトヘッド × 特殊 ‐‐‐ 100 15 単体 自分のレベルと同じ数値のダメージ
最高威力でもわずか80と、火力としては低い。
そのため余程特攻が高いかタイプ一致、効果抜群などでなければ打っても大ダメージにはならないのが欠点。
ダイパから入った先制技の「かげうち」は、いままで先制技を無効化していたゴーストに抜群である点で価値の大きい技である。
ナイトヘッドは固定ダメージを与える技なので耐久型などが重宝するが、ポケモンの数が多いノーマルにダメージを与えられないのが玉に傷。

変化技名 直接攻撃 命中 PP 範囲 追加効果・備考
みちづれ × 100 5 自分 自分に止めを刺したものを瀕死にする
うらみ × 100 10 単体 相手が最後に使った技のPPを4削る
あやしいひかり × 100 10 単体 混乱状態にする
のろい × ‐‐‐ 10 単体 自分のHPを最大値の半分消費して相手を呪い状態にする・まもる無視
(他のタイプでは自分の攻撃↑防御↑素早さ↓)
補助技は強力なものがそろっている。「みちづれ」は素早いゲンガーなどが暴れた後でさらにもう1体葬る時によく使う。
「うらみ」はプラチナから教え技として登場。高い耐久からガリガリ削るヨノワールなどが有名。
「あやしいひかり」は命中率100%の混乱技と強力。交換を誘うなど用途は多彩。
「のろい」は第四世代まではタイプ???であったが、第五世代からゴーストタイプとなった。(効果は変更なし)
呪い状態は非常に強力だが交換で解除されてしまう為、黒い眼差しなどで交換を出来なくしてから使う。
もしくは交換を読み、出てきた相手に「いたみわけ」をかけて減少した体力を一気に回復する戦法がよくとられる。

技名 直接攻撃 分類 威力 命中 PP 範囲 追加効果・備考
シャドーダイブ 物理 120 100 5 単体 1ターン目回避、2ターン目攻撃・まもる見切り無効化・ギラティナ専用技
ハロウィン × 変化 ‐‐‐ 100 20 単体 タイプにゴーストを追加する・パンプジン専用技
↑はマイナー技。ギラティナ専用技のシャドーダイブは、
①守る見切り無視攻撃
②1ターン目には破れた世界みたいなところに逃げ込むため、ノーガード以外の技を受け付けない、実質絶対防御。
③高い威力
を誇るものの、伝説系であることとやや足が遅いこともあり、ギラティナ自体あまり出てこない。
だがGSルール下ではダブルバトル+どちらを狙っているのかばれない事もあり、スカーフを持たせての守る見切り牽制として活躍する。

登場ポケモン早見表

太字はメガシンカ可能
  • 第1世代
ゲンガー
  • 第2世代
(ムウマ。第6世代時点での最終形態は無し)
  • 第3世代
ヌケニン、ヤミラミ、ジュペッタ(+サマヨール)
  • 第4世代
フワライド、ムウマージ、ミカルゲ、ヨノワール、ユキメノコ、ロトム、ロトムFC各種(この世代限定。第5世代ではゴーストが別タイプに変更)、ギラティナ
  • 第5世代
デスカーン、ブルンゲル、シャンデラ、ゴルーグ
  • 第6世代
ギルガルド、オーロット、パンプジン、戒められしフーパ

第1世代

当時のゴーストタイプは、ゴース、ゴースト、ゲンガーの3体のみだったが、
ゲンガーは当時猛威を振るった破壊光線を完全に止められる唯一の存在だった(読み間違えるとケンタロスの場合は地震で返り討ちだが)。
催眠術と夢食いのコンボは非常に強力。下手すれば、一度も行動させずに倒すこともある程だった。
1999年の公式大会においてはゲンガーの代わりにゴーストが活躍し、同じポジションをつとめた。

ちなみに初代のゴースト攻撃技は固定技の「ナイトヘッド」と威力が20しかない「したでなめる」のみ。
しかもゴースト技はノーマル、エスパータイプのポケモンに無効だった。
ちなみにノーマルタイプに「ナイトヘッド」は有効なのだが、これは当時のLvダメージ技が無属性扱いだったため。
逆に言えば「ちきゅうなげ」もゴーストに当たる。

余談だが、ゴース系には全て毒タイプが含まれている。
これにより、ゴーストタイプにエスパーや地面が効果抜群と勘違いする者も少なくなかった。
アニメでもタケシが「ゴースト系には地面技が効果抜群だ!」と叫んでいる。
これを聞いたサトシはケンタロスのじわれでゲンガーを攻撃。ゲンガーは浮遊して回避。
そりゃそうじゃ。
しかし、毒使いでゴース系を使う人はいない。

第2世代

攻撃技に威力80でタイプ一致の「シャドーボール」が追加された。
変化技に倒されると相手も瀕死にする「みちづれ」が追加された。
これはポケモンカードのゴースの技が逆輸入されたものである。

金銀から初の単ゴーストタイプのムウマが登場。
当時のムウマは、最強とされていたカビゴンを止められる数少ないポケモンであり黒眼滅びのコンボで猛威を振るった。
なお、一世代で活躍したゲンガーは、特殊のステータスが特攻と特防に分かれ、
当時物理技でゲンガーには使いこなせない「シャドーボール」や悪タイプのポケモンの登場によって弱体化することに。
しかしムウマより素早さは上で、大爆発やパンチ系の技を覚えるため攻撃の幅は広い。
最速のみちづれ使いだった点もムウマより優秀な為、ムウマとは型が多いことによる器用さで差別化された。

相性面では攻撃面でゴースト→エスパーがバグで無効扱いとなっていたがそれが修正されて抜群となって強化された一方、新タイプの悪と鋼(当時)には半減されるようになり、特に悪は防御面でも弱点となり天敵となってしまった。

第3世代

新登場のサマヨールは耐久力の高さと技の豊富さで、主に味方のサポートや相手の妨害を得意とした。
ヌケニンはHPが1、弱点の技しか受けない異色のポケモンだが、相手のチーム次第では完封することが出来るため注目を浴びた。
ジュペッタはゴーストタイプ随一の攻撃の高さ、
ヤミラミは+悪の組み合わせから弱点が存在しないのを売りにしていたが、
種族値の関係で表に立つ機会は少なかった。

ゲンガーは特性「浮遊」によって苦手としていた地面タイプを完全に克服して表舞台に舞い戻ったが、
タイプ一致の技は物理技なので、特にダブルでは特攻130を捨てて物理に走る者が多かった。

またゴーストタイプの技ではないが、相手を火傷状態にする鬼火の使い手も当時はこのタイプに多かった。
特に耐久の高かったサマヨールとの相性も良好で、一部の物理受けに一役買っていた。

ダブルバトルでは封印サマヨールやアンチ雨のヌケニン、素早いゲンガーが注目されるが
防御や攻撃に偏りのあるステータスが嫌われたのか、いまいちメジャーにはなれなかった

第4世代

サマヨールがヨノワールに進化。元々高い耐久が少し上昇し、更に攻撃も大きく伸びたため、物理アタッカーの可能性も出てきた。
重複ポケモン不可ルールでのダブルバトルでは、サマヨールと同時に出せるようになった。
ユキワラシの進化形ユキメノコは素早さの高さと特性「雪隠れ」から霰パーティで活躍することに。
またムウマはムウマージに進化し、嫌がらせな技を活かした戦術が注目を浴びるようになった。まさに魔法使い。
ただし、ヨノワール等の耐久型のポケモンと比べると覚えられる技が少なめのため上級者向けといった感がある。
+電気のロトムはタイプと特性が優秀で、更にプラチナでフォルムチェンジが
できるようになり、五種専用技を扱えるようになった。
新ポケモンで新しいタイプの組み合わせである+飛行のフワライドも登場。
特性「軽業」を生かした戦法や仕様変更した蓄える、新技のチャージビーム、怪しい風などからバトンをつなぐ面でも優秀。
同じく新ポケモンで新しいタイプの組み合わせである+ドラゴンのギラティナも登場し、
プラチナでフォルムチェンジができるようになった(がアイテム固定なのが痛いか)。
弱点なしで耐久力高め、特性「プレッシャー」で補助技、嫌がらせ技豊富のミカルゲも一躍注目を浴びた。
またヌケニンも気合の襷の登場により必ず技が一回は出せるようになった。スリップダメージなどの例外も多いが。

物理特殊の分離によりゲンガーがタイプ一致でシャドーボールやヘドロ爆弾を使いこなせるようになった。
ジュペッタは一応新特性「お見通し」がトリックとの相性はいいのだが、
ただでさえ進化の有無で差が広がっていた上にプラチナでのヨノワールの不意討ち、トリック獲得により
拘りトリックからの不意討ちや追い討ちがアイデンティティーとなりにくくなっている。
ヤミラミも、新特性後出しの登場でしっぺ返しが常時威力150相当になったが同タイプで種族値では1ランク勝るミカルゲの登場で存在が危ぶまれている。
しかし、HGSSでフェイントを覚えたため、手助けが使え、大爆発無効タイプとあり、ダブルでは個性ができたといえるかもしれない。
ただ、ゴーストタイプ内での格差も明確化してきているのは確かである。
↑ヤミラミはゴーストで唯一けたぐりを覚える。他の霊ではどうしようもないバンギラスやマニューラを真正面から倒せるのは立派な強みじゃないか。

技の方では先制技の影討ちの登場が大きい。素早さが低めのミカルゲやヌケニンのフォローにも使える。
不意打ちが教え技になったが、住み分けはできていると思われる。
↑基本的に身代わりに弱いゴースト多いから影撃ち覚える奴は影撃ち優先だろう。ヨノワールとか鬼火怪しい光トリルとかの可能性高いし

第5世代

新たに4体が新登場し、そのうち3体は新しいタイプの組み合わせを持つ。
デスカーンはヨノワールと同じく耐久に優れ、ヨノワールに比べ物理耐久に特化し、特攻が高め。
シャンデラは非伝説最強の特攻を誇る特殊アタッカー。HPを補えば耐久はある程度カバー可能、素早さもスカーフで130族を抜けるそこそこの速さを持つ。さらに教え技でトリックを手に入れた。
ブルンゲルは高い特殊耐久と、(弱点も4つあるが)多くの耐性を持つ。特性は「のろわれボディ」が注目される。
ゴルーグは典型的な物理アタッカー。種族値配分はカイリキーに似ているが、勝っている能力は無い。
特性については、ぶきようは全く生かせない死に特性だが、てつのこぶしで多彩なパンチ技の威力を上げて攻めたり、ノーガードでカイリキーの真似事で必中爆裂パンチをぶっ放したりと、攻撃面ではそれなりの強さ。

新技は状態異常の相手に威力が倍となる「たたりめ」のみ。元々の威力は低いため使い所は限られる。
既存技では「のろい」がタイプ変更されゴースト技になったが、効果は変わらない。

「ミイラ」はデスカーン専用特性で、接触技を受けると相手の特性を「ミイラ」にしてしまうもので、使い方次第では強力な特性。
「のろわれボディ」は攻撃を受けると一定確率でかなしばりにしてしまう、相手にするとかなり厄介な特性。ブルンゲルの他、ジュペッタやユキメノコが夢特性で得た。

サマヨールは新アイテム「しんかのきせき」により耐久力を大幅に増した。

また、これまでフォルムチェンジ後も電気/ゴーストだったロトムは、フォルムチェンジ後にゴーストが各タイプに変化するようになった。

ダブルバトルでは新顔のシャンデラが補助、火力ともに恵まれておりゴースト内、炎内ともにトップの使用率を誇っている。
ブルンゲルもシャンデラには一歩劣るものの強力な特性とシャンデラ以上の鈍足を生かしたトリックルームやしおふきで強力。
また、デスカーンがガードシェアを使うデスラッキー、デスハピナスなる最悪のコンボが開発され多くのプレイヤーを悩ませている。
ねこだましの優先度変更によりトリックルームを使えるゴーストは基本的に全員DPより評価が上がった。

トリプルでもシャンデラが強力だが、いたずらごころを持ちフェイント、ねこだましを使えるヤミラミも大幅に強くなっている。
ちなみにトリプルには、ムウマージと鈍足ゴーストが両端にいる
ソリティアと揶揄されるように相手のコマンド選択権を許さないパーティーが存在する。
先のデスラッキーと合わせ、ダブルトリプルのゴーストポケモンは強力かつ非常に精神的によろしくないコンボを使えるので
ラッキーやプリンと一緒に使用するときはほどほどにしないと友達をなくすので注意。

第6世代

新顔に鋼複合でフォルムチェンジ可能なギルガルド、草複合のオーロット、同じく草複合でサイズの違いにより4種類の種族値を持つパンプジンが追加された。
また既存のゴーストタイプの中ではゲンガーとジュペッタがメガシンカ。
新技に劣化版シャドーダイブであるゴーストダイブ、相手にゴーストタイプを付加するパンプジン専用技のハロウィンが登場。
また仕様変更でゴーストタイプには交代を制限する技や特性が効かなくなった。
攻撃面では鋼に等倍となってゴースト耐性を持つタイプが2つのみとなり一貫性が大幅に上昇した。
但しこの仕様変更や悪の地位向上によってゴースト自身が弱点を突かれる機会が増しており、守備型のゴーストにとっては向かい風と言える。

ギルガルドは繰り出した時やキングシールドを使った時にシールドフォルム、攻撃技を選択した時にブレードフォルムへと変化する専用特性バトルスイッチを保有。
このため、相手の攻撃を受けてから攻撃する場合には実質種族値720という数値上はアルセウス並みのポケモンになる。
このような性質から新たに登場した道具である弱点保険との相性がバツグンで、耐性変更も相まってメタグロスの居場所を奪ってしまった。
ただし読み違えるとあっさり落ち、さらにキングシールドは補助技を防げないため、読みが重要なポケモンである。
パンプジンは優秀な受け性能からレート初期で流行したものの、ファイアローに弱い点はいかんともしがたく現在では落ち着いている。
オーロットはパンプジン以上に耐性が低く鈍足であるが、特性しゅうかくによる無限戦法が可能である。

ゲンガーはメガシンカして特性かげふみを獲得。かげふみ→ほろびのうたという凶悪極まりない戦法が可能になったほか、特攻が170まで上昇したため単純なアタッカー性能も向上。
受けループが下火になるほどの影響力を見せ、シングルトップメタの一角にある。
ジュペッタもメガシンカし特性いたずらごころを獲得したが、メガシンカターンは特性が適用されないためほぼまもる必須なのがつらい。
かなしばりやみちづれ等優秀な補助技を多く覚えるため、うまく使えれば恐ろしい性能を発揮する。

第7世代

○新ポケモン
草御三家で特防が高く両刀向きの種族値を持つジュナイパー、フワライド以来久々の飛行複合となるオドリドリ、テレキネシス無効の3系統目で耐久に寄せたスペックのシロデスナ、新特性はがねつかいにより実質3属性となる一致技が持ち味のダダリン、ひらいしんにより生まれた替えの効かない耐性と他の物理アタッカーの追随を許さない火力を併せ持つガラガラ(アローラのすがた)、体は小さいが専用特性ばけのかわと属性受けを成立させない攻撃範囲、そして多岐に渡る補助技で一時はシングルレート使用率1位にまで上り詰めたミミッキュ、「ムーン」のパッケージを飾ったマルチスケイルと同じ効果の専用特性を持つエスパー複合の禁止級ルナアーラ、初の格闘複合でこれまた初の漢字表記となる技「七星奪魂腿」が使える幻枠マーシャドー。進化前を除くと以上8種が新実装のポケモン。同じく新実装のシルヴァディは本来のタイプであるノーマルの裏をかけることもあって、マイナーながらゴーストタイプとしても活躍している。

USUMからはウルトラビーストの一匹で同タイプのシャンデラと比べ素早いが脆いズガドーン、ルナアーラと同じタイプながら種族値で上回る第3の禁止級、月食ネクロズマが追加された。
また同作でぬしサイズのミミッキュガラガラが実装されたが、タマゴ技がなく特性固定など対戦で使うには不向き。

○新技・既存技調整
先述の七星奪魂腿は新要素のZ技で、一試合に一回だけ使える強力な技。
同じく新技であるシャドースチールを覚えたマーシャドーに専用のアイテムを持たせると発動可能になる。
他の新技はシャドーボーン、シャドーレイの2つ。上記の技はいずれも新実装のポケモンの専用技である。
また技自体は他のタイプだが、めざめるダンス、アンカーショットも実装。前者はオドリドリ、後者はダダリンの専用技。

今作ではみちづれに調整がかかる。具体的には連続使用すると失敗するようにになった。
地味ながらシャドーダイブ及びゴーストダイブにも仕様変更があり、ちいさくなるへの威力2倍かつ必中という設定が外された。こちらも技自体は鋼タイプだが、キングシールドも無効技相手にもしっかり発動するようになった。

USUMからは技自体はフェアリータイプだが、ミミッキュの専用Z技としてぽかぼかフレンドタイムが新実装。早速環境ではフェアリーZに取って代わった。

○既存ポケモン強化組
ゴルーグのレベル技に新技10まんばりきが追加された。じしんと異なり単体攻撃で、この世代になって増えたグラスフィールドの影響を受けずにすむ。他にもユキメノコがおにびを習得。氷タイプでの使い手は他にフロストロトムのみ。
また仕様変更に目を向けると、今世代からメガシンカ直後からメガシンカ後の素早さと特性で行動順が決定するようになったため、メガゲンガーメガジュペッタは動きやすくなった。

USUMからはジュナイパーがリーフストーム、かげうち、おいかぜなどといった技を獲得し、新特性えんかくもようやく解禁された。またシロデスナのタマゴ技にのろいが追加され、じゅうりょくやステルスロックも教え技にて習得。これにより場を整えて自主退場するという動きが可能になった。他にもダダリンは輝石持ちに有効なはたきおとすと便利な回復技こうごうせいを習得、ミミッキュも先述の専用Z技により、ますます受けにくくなった。
禁止級だとルナアーラがおいかぜを習得。特性により安定した発動が狙えるので、ダブルなら多少採用されるか。

旧世代のポケモンだとデスカーンがトリックガードの獲得により、若干ながらダブルでの株が上がる。
ミカルゲも今まで何故か覚えなかったかなしばりを習得。サイドチェンジも教えてもらえるようになった。

ちなみに教え技という形で復刻したこのサイドチェンジは、今世代で数多くのポケモンに配られることになる。ミカルゲの他にはゲンガーヨノワールフワライドユキメノコロトムゴルーグシャンデラオーロットパンプジンフーパダダリンといった顔ぶれが新たな使用者となった。

○既存ポケモン弱体化
最も印象深いのはゲンガーの特性がふゆう→のろわれボディになったことか。これにより通常型は表舞台から大きく数を減らした。だがこれも塞翁が馬、ゆびをふる大会では相手をわるあがきに追い詰める凶悪特性として開花する。
またいたずらごころが悪タイプに無効化されるようになったのはヤミラミメガジュペッタにとって大打撃。ことにヤミラミに至っては仕様変更によってメガシンカ直後からいたずらごころが発動しなくなるというダブルパンチである。
加えてゴースト全体に言えることだがみちづれの仕様変更も痛い。他にもサマヨールなどの搦め手型ゴーストは、比較対象としてミミッキュが引き合いに出されることが増加し鳴りを潜めてしまった。

歴代の主なゴースト使い

第一世代にキクコ、第二世代にマツバ、第三世代フヨウ、第四世代にメリッサ、第五世代にシキミが登場した。
キクコはゴースト使いだったが当時はゲンガー系統しかいなかったからかむしろ毒のエキスパートみたくなっている。
ただし強化後はゴーストの代わりにムウマが加わっている。なお、手持ちは♂である。
マツバは伝説ポケモンを求める人。今までに出てきたゴースト使いでは黒一点である。
戦闘では催眠術+夢食いや、黒いまなざしで逃げられなくしてから呪いを使ったりと実にいやらしいものであった。
フヨウは二人目の四天王。二匹のサマヨールにPPを消耗させられたはず。現在、ゲンガーを使わない唯一のゴースト使いでもある。
メリッサはダイパでは5番目、プラチナでは3番目のジムリーダー。ジムリーダーとしての活躍はそれなり。
コンテストのマスターランクにも出場するがそっちははっきり言って雑魚である。
シキミは小説家が本業の四天王。イラストを見る限りは左利き。

ゴーストタイプを専門とする一般トレーナーとして、第一世代にきとうし第二世代にイタコ、ぼうずが登場。
ただし、ヤマブキジム内にいるきとうしはエスパータイプ使いである。
ぼうずはゴーストタイプの他にもホーホーやマダツボミを繰り出してくる。
また、第三・第六世代に登場するオカルトマニアはエスパータイプと共にゴーストタイプを多用する。

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疲れたので途中書き。

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最終更新:2023年01月24日 05:49

*1 ちなみに、第5世代までゴースト耐性を持っていた鋼は当時メジャーだった。

*2 エスパーであれば、同族同士の対決でもゴースト技をサブウェポンに採用することがある

*3 逆に、ノーマル、ドラゴンの2タイプの技は相性面で不遇な代わりに技の威力を高めにすることでバランスを取っている。

*4 ただし、例外としてヤミラミ、ミカルゲは悪複合のためゴースト弱点を克服しており、本来は素早さ勝負になるゴーストポケモン同士の対決に素早さに関係なく強い。