ユミル・イドゥアム連合帝国 > 国際関係


概要

 当記事では、共立公暦1000年時点、ユミル・イドゥアム連合帝国の国際関係について纏める。
 外交はトローネを頂点とする連合帝国中央評議会(ユミル・イドゥアム連合帝国)全体の総意で決められる。
そのため、直轄領(イドゥアム帝国)や構成国単独では決められない。
連合帝国中央評議会の方針に従う限り、ある程度自由な交易は認められている。

連合帝国の性質

 帝国は友好関係を結ぶと過剰なまでの支援を行う、しかし一度敵対すると再び友好に戻すのに膨大な時間と国際的な協力が必要となる。
帝国は自身から見て偉大なる皇帝陛下に対し進んで何かを捧げられる構図を好む。これは帝国国内において長らく堅持される古き伝統の慣習にも関わる重要事項のため変えることは難しい。
オクシレインの場合は保護条約で敵の立場であるはずのセンジュ大統領が自ら動き(帝国から見た視点で)平和を捧げたように見られて、以降国民の感情は短期間で一部を除き劇的に変化した経緯がある。
同盟国からの仲介により利益を考慮した関係改善の場合、限定的な交易自体は再開するものの国民、貴族、軍、皇帝自身の感情に寄り添った形とならず。
結果、強引に無制限な交易を再開しても渡航した帝国国民による抗議活動や暴動等が相手国で発生するリスクも考慮しなければならず、安易な民間レベルでの渡航再開は推奨されない。
通念上は、数百年単位で関係を模索する必要がある。帝国政府の視点から、最大友好国とされるセトルラームですらこのプロセスを辿ってきたことに留意する必要があるだろう。

国際関係

  • 同盟国
 交流が深く、軍同士の連携も強い。多少の不利益があれど同盟国の為ならば行動する。同盟国民は貴族街など連合帝国国内でもかなり自由に動ける。
  • 友好国
 同盟関係は無いが友好関係を維持する国。国際関係上同盟は結べないが、ほとんど同盟国と同じ対応となる。ただし中立の前段階の場合は交易制限など行う。
  • 中立国
 あまり信用しておらず、情勢次第では敵になりうる国。中立国民は案内役が付いたツアー限定で帝国国内に入ることが出来る。国営企業に限り交易が出来る。
  • 敵対国
 敵対国の国民は連合帝国国内に入る事が出来ない。敵対国の国籍保持者を帝国国内で発見した場合は拘束される。交易関係も無い。

同盟国

 ★★★★★★.かつては敵対し大戦争を繰り広げたが、現在は最大の貿易相手国にして軍事同盟国となって久しい。
民主主義体制を取りながら君主制、貴族制とのバランスを取っている点でも絡みやすさがある。帝国政府はセトルラーム国民の生活を支える多くの廉価商品を輸出し、逆に多くの先端技術を導入した。
内政不干渉にも双方が合意し、あらゆる分野において最良の関係となった。国家元首同士の個人的交流もあり、国際外交において最も重視している。
帝国政府としては一部敵対国との良き仲介役としても評価した。一方、セトルラーム主導の仲裁外交に危機感を募らせる貴族もおり、警戒が必要という意見も出ている。

 共立公暦800年、永続借用契約に基づきメルダ級T.B.N.S.運用母船を120隻の導入契約を行う。
非常時における避難船として活用にも期待され、全長450m、全幅210mの大きさでセトルラームにて建造される。
普段は惑星軌道上を周回しており動力は軌道に乗るまでの微調整と非常時の移動用に小型客船用の一般エンジンを搭載している。
帝国が独自運用を決定した場合はシステム自体と運用技術を追加で購入し、帝国所属船舶としての運営も可能。
825年時点では5隻からの運用を始め、以降25年周期で20隻ずつ導入される。
  • 同838年~通信技術に関する相互研究協定(通信技術の共同研究)

 ★★★★.第二の同盟国、帝国と同じく貴族制をとり理解しやすい事が大きい。内政不干渉にも双方が合意し、助け合える体制が整えられた。
交易は小規模ではあるが、帝国から定期的に客船が行き来している。
  • 共立公暦493年、イドゥアム・ラヴァンジェ相互発展条約(通商協定、研究協定)締結。
  • 同502年、アルテリーナ・ヴォイチェシェフルが来訪し、分家を建設。同年約26000人のケルフィリア族が移住。
帝国法の分類では『同盟関係』となって久しいものの、事実上、オクシレインとの接近を図ってきた経緯から、微妙に冷え込んでいるのが現状とされる

友好国

 ★★★★★.共立公暦610年以前は最重要警戒対象であった。しかし、キルマリーナの暴走を危惧した結果、あえて交渉窓口を固めるなど致命的な衝突の回避に努めている。
イデオロギーこそ相容れないものの、両国家間の要人が訪問したりセトルラームを通した交易を強めるなど、一定の友好関係を固めた。現在は過去の歴史によって両国民によるトラブルを防止するため民間人の行き来に関してはツアー限定となっている。
本来は敵対国となるはずが、トローネ皇帝の勅令によって急速な関係改善が進み、軍強硬派が不満を強める一つの要因になった。
 同850年、お互い民間交流の深まりが見られた事により両国家間の民間人の渡航規制を緩和。200年以上の猶予により、初のツアー外渡航者がカーマフォルトの地に降り立ってから共立公暦1000年時点までで特に目立ったトラブルも無く民間レベルの交流を継続中である。

 ★★★★.連合帝国のレトロ文化など一般文化に対しての理解を受け、民間レベルの交流が頻繁に行われている。
政府間では軍の育成など防衛力強化を目指し助け合う体制を模索中。連合帝国で売られている生鮮食品の大半はカルスナードが原産国。
年々、相互依存の関係を深めつつあり、今後の更なる経済協力の可能性にも期待される。

 ★★★★.国家間の認識自体は、文明共立機構を通じて共立公暦600年代から存在した。本格的な交流は、同806年に結ばれた協定から始まる。
さらに、半世紀の段階を見て双方の友好度を高めていく方針で合意した。同856年、先の合意内容を踏まえて双方の国際関係を友好へと更新する。
その後、同900年代を目処に友好関係をオクシレインと同等にすることで合意したものの、キルガル問題やチャルチルフ事変の発生により、計画に大規模な遅れが生じている。
それらの諸問題が解決されたと同時に予定されている関係の親密化を進めることに同意している。

中立国

 ★★★.表立って差し迫った危機は存在せず、ある程度の貿易関係を保っている。一方、限られた分野で同国政府から経済制裁を受けており、主要メディアによる情報戦を継続した。

 ★★★.ガルグ街への投資を開始した経緯から、最終的には中立国相当の関係となる。
投資の見返りに卒業生のうち本国で働く事を希望する学生に対し帝国国籍を与える。また、学園で立証された研究成果を受け取るため、両国互恵関係の維持に努めた。
帝国政府としては、一定の提携を続けつつ敵対国との繋がりを警戒し、帝国官房による情報工作部隊を差し向けているのが現状とされる。

 ★★.不穏なイデオロギーを掲げており、一定の距離を保つが、近い将来における兵器購入の契約を模索するなど今後の関係性の発展に期待している。

 ★★.友好関係化を模索するものの、相容れないイデオロギーを持つ為、現状は小規模な交易のみ継続している。

敵対国

 ★.双方のイデオロギーを巡る衝突から国境を閉ざして久しい。緊張の激化を避けるために一定の貿易及び民間船舶の部分通行権は認めた。
キルガル星系を巡る領有権問題で小競り合いの様相を呈しているが、水面下における関係改善の交渉を続けており、今後の動静が注目される。

 ★.双方の外交方針を巡る対立から度々私掠船を送り込まれており、取締りを強化している。実質的に敵対関係となって久しいが、水面下における関係改善の交渉を続けているという。

 ★.エルカム車内治外法権の原則に同意できず、早々に交渉を打ち切った。
最低限の儀礼として外交窓口は維持するものの、国内に大使館などは存在せず、駐帝国ツォルマリア大使館、同セトルラーム大使館に対応を委ねている。

 ▼.元は古くからの友好国だった。共立公暦500年代から国際外交における数々の問題行動が指摘されて事実上中立国に近い関係へと転じた。近い場所にあるにも関わらず治安が極端に悪いため、民間人旅行者の渡航は避けられていた。セトルラームとの関係を重視する関係で、常に敵対国へ変わる想定がなされていた。共立公暦998年。セトルラーム共立連邦における重大な軍事テロ事件(イドルナート大火)*1を皮切りに、トローネ・ヴィ・ユミル・イドラム三世皇帝は史上最大規模となる大粛清計画の実行を決断したとされる。そこに至った背景として、かねてから警戒対象となっていたロフィルナ情報機関と国内反体制勢力の繋がりに相当の嫌疑を認める情報がもたらされたことに端を発し、近衛騎士団による帝国宙軍複数艦隊への取り締まりが実行された。この一連の検挙過程(一部艦隊戦闘+αの粛清)において多くの優秀な軍人を失ったが、それでもトローネ皇帝は国内政治の安定化に注力。以後、十数年間にわたる国防能力の低下に直面しても、確固たる意思をもって逆賊の討伐を優先する意向を示した。結果、多くの国軍司令官を味方として留めることに成功したとされる。(チャルチルフ事変)

 以上の流れから、急遽フリートン大統領に対する支援部隊の編成に取り掛かったが、突如、立ち上がった大勢の反体制地上部隊による国内重要拠点への攻撃が始まり、帝都カーマフォルトを含む多くの主要都市が占拠される事態に苦しめられた。帝国内・駐留平和維持軍の介入圧力も日を追うごとに厳しさを増していき、進退窮まったトローネ皇帝は、ロフィルナ王国に対する『敵対指定』を見送り、国内動乱の収束に注力する旨をセトルラーム政府に通告した。どよめく世論に対処するため、全ての国軍司令官に軽挙妄動しないよう釘を刺しつつ、攻撃対象の選別に努めたという。この一連の作戦は、大勢のデモ隊の中に潜むガルロ派テロリストの特定も含まれており、その中核勢力の排除に1年以上を費やす流れを辿った。同999年に帝都カーマフォルトを奪還。これをもって民衆を宥めるための復興支援計画を加速させたが、全てを収束へと導くには、更に長い時を要するであろうことが指摘され、大いに荒れた。同1000年。怒りの頂点に達したトローネ皇帝は、セトルラームの要請(ルドラトリス安全保障盟約条項)に応える形でロフィルナ王国への制裁準備指定措置(敵対指定)を宣言。必要とあらば、イドゥニア星内における大規模な武力介入も辞さない構えを強調した。

敵対国との取引について

 帝国政府は公式で敵国との交易は一切禁じる措置をとっているものの、一部はセトルラームを介して裏取引が行われる事もある。それらの輸入製品はセトルラームで一旦検査、刻印の削除、梱包をしなおされる事でセトルラーム製品として輸入される。

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外交
最終更新:2025年02月14日 21:30

*1 『セ連・ティラスト宗派ディルムバルク強襲テロ事件』、『第715次ヴァンス・フリートン大統領暗殺未遂事件』、『共立連邦内務省・特別憲兵総隊軍事クーデター未遂事件』