軽機兵 トラスグレイシス

[解説]
その経緯については下記の開発経緯の項目で述べるが、本機の設計にはアリアンス・ディ・アトリー(A.D.A)、シームド・ラボラトリーズ、アイオライト・プロダクションの三社共同で進められたミュール・ドライブ搭載型試作機兵開発計画の中でわずか3機のみ製造された第七世代機兵 ペルセシエルの基礎設計が流用されており、その形状が類似している。
また、本機の開発にあたり、ミュール・ドライブやエーテリック・アクセラレーターなどの高額かつ乗り手を選ぶ装備は極力排除されており、汎用性と量産性を追求した扱いやすくクセの少ない機体として再調整されている。
その際、シームド・ラボラトリーズが独自に進める蜃気楼計画で開発されたSシリーズのノウハウが流用されたこともあり、わずかな開発期間の中で開発された機兵であることを感じさせないほどに高いバランスでまとまった汎用型軽機兵として仕上がっている。
もっとも、簡略化したとはいえ、基礎設計自体が第七世代機兵基準のものであるため、民間用軽機兵としてはやや値が張る機体にはなってしまっている。
その際、シームド・ラボラトリーズが独自に進める蜃気楼計画で開発されたSシリーズのノウハウが流用されたこともあり、わずかな開発期間の中で開発された機兵であることを感じさせないほどに高いバランスでまとまった汎用型軽機兵として仕上がっている。
もっとも、簡略化したとはいえ、基礎設計自体が第七世代機兵基準のものであるため、民間用軽機兵としてはやや値が張る機体にはなってしまっている。
一方で、第七世代機兵基準の基礎設計が存在していることには有利な面もあった。
当然、製造コストおよび販売価格は超高額にはなってしまうが、エーテリック・アクセラレーターや必要に応じてミュール・ドライブを搭載した第七世代機兵相当のハイエンドモデルへの仕様変更が比較的容易であったのだ。
当然、製造コストおよび販売価格は超高額にはなってしまうが、エーテリック・アクセラレーターや必要に応じてミュール・ドライブを搭載した第七世代機兵相当のハイエンドモデルへの仕様変更が比較的容易であったのだ。
このハイエンドモデルは、半オーダーメイドの特注という形ではあるが、資金的に余裕があり、第七世代機兵を扱えるだけの腕を持った熟練の操手を抱える有力ギルドなどを中心に販売されている。
余談ではあるが、本機には直接的に性能に影響を及ぼさないオプションとしてドクロを模したレリーフなど、外見をカスタムする為のオプションが用意されている。
これは本機が開発された時期、同盟内で所謂「海賊戦争時代モノ」がにわかにブームとなりはじめており、そのブームに乗る形で、本機を「海賊風」にカスタムできるパーツ類が売り出されたためだ。
この目論見は一定の効果を示しているようで、発売以降、本機は好調に売り上げを伸ばしている。
[開発経緯]
先にも述べたが、本機の設計にはA.D.A、シームド・ラボラトリーズ、アイオライト・プロダクションの三社共同で進められたミュール・ドライブ搭載型試作機兵開発計画の中でわずか3機のみ製造された第七世代機兵 ペルセシエルの基礎設計が流用されている。
これはペルセシエルの本体設計を担当したシームド・ラボラトリーズが、他2社との協議の上、ペルセシエルの簡易量産型として本機を開発したためであるのだが、このような技術転用が行われたのには理由がある。
実は、本機の開発なくしては、ペルセシエルの三社共同開発事業自体が空中分解する危機にあったのだ。
これはペルセシエルの本体設計を担当したシームド・ラボラトリーズが、他2社との協議の上、ペルセシエルの簡易量産型として本機を開発したためであるのだが、このような技術転用が行われたのには理由がある。
実は、本機の開発なくしては、ペルセシエルの三社共同開発事業自体が空中分解する危機にあったのだ。
というのも、この時点でペルセシエルの初回飛行試験での大破事故の解析調査により、現段階において機兵に飛行能力を付与することは技術的に実現不可能であることが判明しており、この後、共同開発を続けペルセシエルを実用化に漕ぎ着けたところで、出来上がるものは「聖痕持ちにしか扱えない新機軸の推進器を搭載した第七世代機兵」でしか無くなってしまっていたのだ。
当然、クルセイダー向けに機兵を販売できる販路を持っているA.D.Aはそれでもなんら問題ない。
しかし、ウォルという例外は存在しているものの、そもそもに聖痕を扱うことのできる人材が少なく「聖痕を扱える人間向けの技術」の需要が少ない同盟に拠点を置く企業であるシームド・ラボラトリーズとアイオライト・プロダクションにとっては、「飛行可能」というアドバンテージを売りに使えなくなってしまったミュール・ドライブの技術だけでは、直接的に社の利益に繋がらないことが決定的であった。
このため、アイオライト・プロダクション側から「これ以上回収の目処が立たない開発費が膨れ上がる前に、ここで三社共同開発事業を停止すべき」という提案が出される可能性も大きかったのだ。
しかし、ウォルという例外は存在しているものの、そもそもに聖痕を扱うことのできる人材が少なく「聖痕を扱える人間向けの技術」の需要が少ない同盟に拠点を置く企業であるシームド・ラボラトリーズとアイオライト・プロダクションにとっては、「飛行可能」というアドバンテージを売りに使えなくなってしまったミュール・ドライブの技術だけでは、直接的に社の利益に繋がらないことが決定的であった。
このため、アイオライト・プロダクション側から「これ以上回収の目処が立たない開発費が膨れ上がる前に、ここで三社共同開発事業を停止すべき」という提案が出される可能性も大きかったのだ。
当然、シームド・ラボラトリーズとしても、社の利益は重要ではある。
しかし、それ以上に、聖華暦800年の技術的パートナーシップ締結以来、積み上げてきたA.D.Aとの関係にこのような形でヒビが入る事態は避けなければならなかった。
しかし、それ以上に、聖華暦800年の技術的パートナーシップ締結以来、積み上げてきたA.D.Aとの関係にこのような形でヒビが入る事態は避けなければならなかった。
この事態を解決するため、シームド・ラボラトリーズは三社での協議の場において、ペルセシエルの基礎設計を流用し、ごく短期間で民間向け簡易量産型を開発するというプランを提案する。
このプランの概要は以下のようなものであった。
このプランの概要は以下のようなものであった。
この提案はその場で採用され、三社ともペルセシエル開発に投資した資金を、全額とは言えないものの回収する目処がついたことで三社共同開発事業も継続が決定されることとなった。
[装備]
というのも、この魔導砲は、既に販売されていた同社製魔導砲の外見のみを聖華暦600年代の海賊戦争で使用された旧型の魔導砲に似せて作られたもので、本機の外見カスタム用のオプションパーツと合わせて販売されたものなのだ。
もちろん、この魔導砲以外も問題なく装備可能であるため、これを使うかどうかは完全に好みの問題である。
カトラス
歪曲した刃を持つ刀剣。
先端部のみ両刃となっており、刺突にも斬撃にも使いやすい形状となっている。
歪曲した刃を持つ刀剣。
先端部のみ両刃となっており、刺突にも斬撃にも使いやすい形状となっている。
本機に装備されるカトラスはシレックス魔導砲と同じく、外見を海賊戦争当時のものに似せて作られている。
オーシィズはフレキシブルバーニア4本で構成されており、さまざま方向にフレキシブルに可動する大型バーニアを採用することで必要に応じて推進ベクトルの自由な変更を実現したもの。
これにより本体に内蔵する姿勢制御用バーニアの数を減らすことが可能となり、機体重量の減少にも繋がっている。
これにより本体に内蔵する姿勢制御用バーニアの数を減らすことが可能となり、機体重量の減少にも繋がっている。