[伝説的な族長と族長機について]
ここまででも説明してきたように、スパルタ族において、族長は政治権力としては絶対的な力を持つわけではない。しかしその一方で、ラケダイモンのそして、部族の代表として据えるに足る強さ、勇猛さを兼ね備えた実力者であることが求められる。
ここでは、そんな族長に与えられる特殊なスパルタンについてと、スパルタ族の歴史に名を残す伝説的な2人の族長について、紹介しよう。
ここでは、そんな族長に与えられる特殊なスパルタンについてと、スパルタ族の歴史に名を残す伝説的な2人の族長について、紹介しよう。
スパルタン族長専用機
上記において、スパルタ族は基本的に、どの時代においても機兵戦力として、その性能や装備構成が統一されたスパルタンと呼ばれる狩装兵を使用する、と説明したが、これは族長専用機にも当てはまることである。
しかし、族長専用機に関してだけは他の機体と大きく異なる点が一点だけ存在している。
しかし、族長専用機に関してだけは他の機体と大きく異なる点が一点だけ存在している。
それはスパルタ族の信仰する精霊ディオスクロイに由来する2つの聖遺物を片方あるいはその両方を搭載することができ、精霊の加護を受け、力を振るうことができるという、精霊機のような機構を持っているということだ。
なお、それぞれ精霊の性質に関連して、カストールの宿るピラを搭載すると、攻撃面が、ポリュデウケスの宿る丸盾を搭載すると防御面が特に強化されることになり、その両方を搭載することで、精霊ディオスクロイの力の全てを引き出せるようになる。
このような族長専用機の仕様のため、部族としての信仰の対象にもなっているこれらの聖遺物は、基本的には2人の族長がそれぞれどちらかを管理することとなっている。
このような族長専用機の仕様のため、部族としての信仰の対象にもなっているこれらの聖遺物は、基本的には2人の族長がそれぞれどちらかを管理することとなっている。
レオニダス・スパルタ・ファミリア
炎門の戦い(テルモピュライの戦い)において、カナド連合軍の代表として最後まで前線に立ち続け、最終局面においては、2つの聖遺物のその両方を搭載した精霊機スパルタンを駆り、暗黒騎士クセル・クセスが駆る魔装兵ダアク・ガロウドとの死闘の果てに、相討ちにまで持ち込んだ。
アルキダモス・スパルタ・ファミリア
アルキダモスもまた、レオニダスと並ぶ英雄の1人である。
しかし、アルキダモスの名はレオニダスほどには知られていない。
これは、レオニダスが武勇を誇り、先陣を切って戦場を駆ける、どこまでもスパルタ族らしい戦士としての族長であったのに対して、このアルキダモスは圧倒的な政治的手腕を振るった賢王としての側面が強く、良くも悪くも、レオニダスのような派手さがないためなのだ。
しかし、アルキダモスの名はレオニダスほどには知られていない。
これは、レオニダスが武勇を誇り、先陣を切って戦場を駆ける、どこまでもスパルタ族らしい戦士としての族長であったのに対して、このアルキダモスは圧倒的な政治的手腕を振るった賢王としての側面が強く、良くも悪くも、レオニダスのような派手さがないためなのだ。
しかし、地味だから、重要ではないのかというと、全くそんなことはない。むしろ、スパルタ族が現代まで存続しているのは、このアルキダモスが居たからこそである、とまで言えるほどに、重要な族長なのである。
アルキダモスは、レオニダスと同時期の族長で、炎門の戦い(テルモピュライの戦い)においては、ごく一部のラケダイモン達と共にラコニアに残った方の族長であった。
規則とはいえ、死地に歩むレオニダスをはじめとする総数の3分の2にも届くほどのラケダイモン達を見送るしかできないその心境はいかばかりのものであったのか、想像に難くない。
アルキダモスは、レオニダスと同時期の族長で、炎門の戦い(テルモピュライの戦い)においては、ごく一部のラケダイモン達と共にラコニアに残った方の族長であった。
規則とはいえ、死地に歩むレオニダスをはじめとする総数の3分の2にも届くほどのラケダイモン達を見送るしかできないその心境はいかばかりのものであったのか、想像に難くない。
結果として、炎門の戦い(テルモピュライの戦い)のあと、カナド連合軍は勝利し、ラコニアの地は、そしてカナドの地は守られた。
しかし、同時に戦地に向かったレオニダスを含むラケダイモン達はそのほぼ全てが戦死、あるいは戦士としての生命を失うほどの重傷を負っており、スパルタ族は極端なほどにその兵力を失うことになってしまったのだ。
しかし、同時に戦地に向かったレオニダスを含むラケダイモン達はそのほぼ全てが戦死、あるいは戦士としての生命を失うほどの重傷を負っており、スパルタ族は極端なほどにその兵力を失うことになってしまったのだ。
確かに、帝国は追い返した。周辺の部族とは一応の同盟関係にある。しかし、現在は友好を結んでいるとはいえ、この好機に周辺の部族の全てがいつまでも手をこまねいていてくれる。というのは楽観的な考えがすぎるというものだろう。
アルキダモスは懐柔、恫喝、謀略、そしてレオニダスが勝ち取ったスパルタ族の影響力など、使用できるありとあらゆる手段を用いて、外交に奔走。対帝国を旗印に結ばれていた同盟関係を存続させることに尽力する。
具体的には、同盟関係にある複数の部族同士で友好関係を結びながらも緩く睨み合う状況を作り、どこかの部族が抜け駆けの形でスパルタ族を攻めることができない環境を作り上げたのだ。
具体的には、同盟関係にある複数の部族同士で友好関係を結びながらも緩く睨み合う状況を作り、どこかの部族が抜け駆けの形でスパルタ族を攻めることができない環境を作り上げたのだ。
また同時に、教育方針の改善による強兵政策の強化、他部族や三国との取引の際に〝実弾〟となり得る外貨獲得構造の確立など、内部改革も大幅に押し進めた。
これらの政策により稼いだ時間を存分に活かし、スパルタ族は、失った兵力を脅威的な速度で取り戻すことに成功する。