スパルタ族(スパルタ・ファミリア)
[解説]
旧時代において、カナダ、ブリティッシュコロンビア州のニコラバレーと呼ばれた渓谷地域に建国期前後からラコニアと呼ばれる定住地を構えている比較的歴史の古い部族。
規模としては中程度で、構成人数は600人程度。
彼らの定住地、ラコニアの名前から、現在ではこの旧ニコラバレーの峡谷地域はラコニア峡谷とも呼ばれている。
規模としては中程度で、構成人数は600人程度。
彼らの定住地、ラコニアの名前から、現在ではこの旧ニコラバレーの峡谷地域はラコニア峡谷とも呼ばれている。
部族の性質としては非常に友好的で、他の部族やアルカディア帝国、カーライル王朝・聖王国、自由都市同盟などの国家とも、時代により濃淡はあれど、広く交易を行っている。
また、各地に猟兵や商人(カラシン)を派遣していることでも知られ、三国においては、最も有名なカナド部族のひとつにも数えられる。
また、各地に猟兵や商人(カラシン)を派遣していることでも知られ、三国においては、最も有名なカナド部族のひとつにも数えられる。
また、ラコニア峡谷は、スパルタ族の定住地ラコニアから、アルカディア帝国北西部に存在するミッドガルド国境要塞の周辺まで、カナド地方と帝国の間に横たわる大ラウス山脈(旧時代においてはロッキー山脈と呼ばれた大山脈)を引き裂くように走っており、帝国北西部よりカナド地域に向かう場合には、大ラウス山脈を踏破するという極めて難易度の高いルートを除けば、まず間違いなく、この峡谷を通ることになる。
そのため、ラコニアは交通の要衝となっており、特に帝国や帝国経由でカナドを目指す同盟の商人がまず立ち寄り拠点とする土地にもなっている。
またラコニアでは後述の理由により、通貨での取引のほか、物々交換による取引も盛んに行われていることも特徴と言えるだろう。
そのため、ラコニアは交通の要衝となっており、特に帝国や帝国経由でカナドを目指す同盟の商人がまず立ち寄り拠点とする土地にもなっている。
またラコニアでは後述の理由により、通貨での取引のほか、物々交換による取引も盛んに行われていることも特徴と言えるだろう。
ここまでの説明を聞くとスパルタ族は商取引に特化した、温和で牧歌的な部族なのか、と、感じるかも知れないがそれはスパルタ族のほんの一面でしかない。
スパルタ族を語る上で、炎門の戦い(テルモピュライの戦い)に代表される彼らのカナド随一とも謳われるその勇猛さ、そしてバーゼル族に匹敵するとも持て囃されるその強さについて触れないわけにはいかないだろう。
スパルタ族を語る上で、炎門の戦い(テルモピュライの戦い)に代表される彼らのカナド随一とも謳われるその勇猛さ、そしてバーゼル族に匹敵するとも持て囃されるその強さについて触れないわけにはいかないだろう。
[スパルタ族の戦術、ファランクスについて]
スパルタ族の強さの秘訣を説明する上で、まずは、彼らの伝統的な武装について説明しなければならない。
一般的にカナド部族の戦闘術としては、緩やかに湾曲した刀と呼ばれる武装を用いるカナド流刀剣術に代表される旧世代において日本と呼ばれた地域の武術から派生した戦闘術が知られているが、スパルタ族においては、その戦闘術は大きく毛色が違う。
一般的にカナド部族の戦闘術としては、緩やかに湾曲した刀と呼ばれる武装を用いるカナド流刀剣術に代表される旧世代において日本と呼ばれた地域の武術から派生した戦闘術が知られているが、スパルタ族においては、その戦闘術は大きく毛色が違う。
スパルタ族が伝統的に使用している装備構成として代表的なものを紹介すると、主装備として右手に長さ2.5mほどのピラと呼ばれる投擲にも適した手槍か、その長さ5メートルにもなるサリッサと呼ばれる長槍を持ち、補助武器としてクシポスと呼ばれる短い直剣を腰に刺す。そして自身の体の半分を覆う事ができるほどの巨大な丸盾を左手で持つというもので、旧世代における重装歩兵と呼ばれる兵士の装備構成に非常に近いのだ。
これらの武装を扱う彼らの戦闘力は「幼い頃より鍛えぬかれた彼らのその体躯から繰り出される刺突は、並みの盾や鎧では受け止めること叶わず、さらに巨大な丸盾と鋼の肉体の前には、何人も刃を届かせることはない。」と評されるほどで、猟兵としても非常に名高い。
特にスパルタ族が自らの証として盾などに刻んでいるΛ(ラムダ)の文字はよく知られており、なんとしても仕事が欲しい他部族の猟兵や傭兵がΛの文字を機体に描き、スパルタ族であると偽証するなどということすらもあるほどである。
特にスパルタ族が自らの証として盾などに刻んでいるΛ(ラムダ)の文字はよく知られており、なんとしても仕事が欲しい他部族の猟兵や傭兵がΛの文字を機体に描き、スパルタ族であると偽証するなどということすらもあるほどである。
だが、スパルタ族の強さの真価は、個としての強さ、ではなく、ひとつの群体生物であるかのような緻密な連携と、その連携によって成立している攻防一体の密集方陣、ファランクスにこそ存在している。
このファランクスは、スパルタ族の戦士達が横一列に隙間なく並び、それぞれ、右手の槍を腰だめに構え、左手で持った丸盾を半分は自身を、そしてもう半分は左隣の戦士を覆うように構えるという陣形を複数列重ねたもので、状況によってその編成は変わるが、通常横並びの3名一組の1列を8〜12列重ねた状態を最小単位とする。
このファランクスは、スパルタ族の戦士達が横一列に隙間なく並び、それぞれ、右手の槍を腰だめに構え、左手で持った丸盾を半分は自身を、そしてもう半分は左隣の戦士を覆うように構えるという陣形を複数列重ねたもので、状況によってその編成は変わるが、通常横並びの3名一組の1列を8〜12列重ねた状態を最小単位とする。
激突正面に殺傷力と衝撃力が集中する構造のため、攻撃時の突破能力が非常に高い。防御時には最前列がかがみ、後列が盾を前列の上側を護るように構えることで、より強固な陣を張ることが可能で、変則的に放射状にファランクスを形成することで、より広い方向からの攻撃に対応することも可能であった。
また、前列のどこか1人が倒れると即座に後列の兵が進み出て補完することで、常に陣形を保ち続けることができるため、常に最前列の殺傷能力を保ち続けられるほか、後列が槍を用いて弓などの遠方攻撃を弾くなど柔軟な対応を行えることもこの陣形の利点と言える。
また、前列のどこか1人が倒れると即座に後列の兵が進み出て補完することで、常に陣形を保ち続けることができるため、常に最前列の殺傷能力を保ち続けられるほか、後列が槍を用いて弓などの遠方攻撃を弾くなど柔軟な対応を行えることもこの陣形の利点と言える。
しかし、その構造故に、側面にはほぼ殺傷能力が存在しない為に脆い、という弱点もまた存在している。
特に左に人がおらず、自らの半身を守れない右列が弱点となるため、特に攻撃時には、足並みを揃えながら、敵を右に回り込ませないように陣形ごと動き続ける必要があり、非常に扱いの難しい陣形と言えるだろう。
スパルタ族はこの弱点を、その類まれなる連携による力技でもって解決しており、ファランクスを組み突撃をかけるスパルタ族は、さながらそれがひとつの群体生物であるかのようにすら見えるだろう。
特に左に人がおらず、自らの半身を守れない右列が弱点となるため、特に攻撃時には、足並みを揃えながら、敵を右に回り込ませないように陣形ごと動き続ける必要があり、非常に扱いの難しい陣形と言えるだろう。
スパルタ族はこの弱点を、その類まれなる連携による力技でもって解決しており、ファランクスを組み突撃をかけるスパルタ族は、さながらそれがひとつの群体生物であるかのようにすら見えるだろう。
また、スパルタ族は生身においてのみならず、狩装兵においても、このファランクスを用いており、その実現のため、使用される猟装兵はスパルタンと呼ばれる一機種に限られる。
このスパルタンは時代の変遷によりその性能自体は改良が加えられ続けているものの、とくにその筋力に特化したセッティングと装備構成、そしてそのスパルタ族の戦士をそのまま狩装兵に落とし込んだような外見は一切変わらず受け継がれ続けている。
この唯一の例外は族長専用機仕様のスパルタンだ。
詳しくは後述の伝説的な族長と族長機についての項目でも触れるが、この機体はその外見と基本的な性能は通常のスパルタンと同様でありながら、後述のスパルタ族の信仰についてでも触れる精霊ディオスクロイの聖遺物が搭載可能となっており、疑似的な精霊機のような能力を持っているのだ。
このため、条件さえ揃えば、暗黒騎士さえも単機で相手取ることができるとされる。
このスパルタンは時代の変遷によりその性能自体は改良が加えられ続けているものの、とくにその筋力に特化したセッティングと装備構成、そしてそのスパルタ族の戦士をそのまま狩装兵に落とし込んだような外見は一切変わらず受け継がれ続けている。
この唯一の例外は族長専用機仕様のスパルタンだ。
詳しくは後述の伝説的な族長と族長機についての項目でも触れるが、この機体はその外見と基本的な性能は通常のスパルタンと同様でありながら、後述のスパルタ族の信仰についてでも触れる精霊ディオスクロイの聖遺物が搭載可能となっており、疑似的な精霊機のような能力を持っているのだ。
このため、条件さえ揃えば、暗黒騎士さえも単機で相手取ることができるとされる。
なお、余談ではあるが、ファランクスの右列、特に最前列は最も危険な位置であるため、基本的に部族の中で最も強いものが務めることになる。このため、右列に選ばれることはスパルタ族の戦士として非常に名誉なことであり、特に最前列は実質的に族長専用となっている。
そう、スパルタ族においては、その部族の長である族長は、常に最前線で戦いに挑むことになるのだ。
このことからだけでも、スパルタ族がいかに常軌を逸した部族なのかを読み取ることができるだろう。
このことからだけでも、スパルタ族がいかに常軌を逸した部族なのかを読み取ることができるだろう。