グライデンパック
[解説]
『エアボードの機動力をエアボードに乗らずに確保する』
そんな目標から始まった、アルカディア帝国軍の機兵装備開発計画『カヴァレビー』
その中で、一つの答えに行き着いたのが、このグライデンパックだった。
エアボードの技術を応用し、バックパック装備として装備可能になった。だが案の定、問題が浮上する。
装備した機体の機動力は格段に向上したが、性能を完全に引き出せる操手が開発当時いなかったのである。
そんな目標から始まった、アルカディア帝国軍の機兵装備開発計画『カヴァレビー』
その中で、一つの答えに行き着いたのが、このグライデンパックだった。
エアボードの技術を応用し、バックパック装備として装備可能になった。だが案の定、問題が浮上する。
装備した機体の機動力は格段に向上したが、性能を完全に引き出せる操手が開発当時いなかったのである。
リミッターを設ける案により解決するかと思われたが、エアボードよりも複雑に風のルーンを組まなければならず現状量産に不向きでもあった為、製造された一つと複数の予備パーツが生産されたのみでグライデンパックの開発製造は中止となった。
その後、ヴィレム・デーゲンハルト大尉がこれを機体に装備し戦果を挙げるまで見向きもされなかった。
その後、ヴィレム・デーゲンハルト大尉がこれを機体に装備し戦果を挙げるまで見向きもされなかった。
[バリエーション]
[改良型グライデンパック]
ヴィレム・デーゲンハルト駆る機装兵ジェンティーレに搭載されていたオリジナルのグライデンパックは、聖華暦834年3月の、アルカディア帝国と自由都市同盟の国境紛争にて酷使され、ガタが来ていた。
それを自由都市同盟首都、中央都市アマルーナにある冒険者組合の工房で修復、改良した物が、この装備である。
なお、後にヴィレムの直弟子達のため、この装備は少数生産された。
ヴィレム・デーゲンハルト駆る機装兵ジェンティーレに搭載されていたオリジナルのグライデンパックは、聖華暦834年3月の、アルカディア帝国と自由都市同盟の国境紛争にて酷使され、ガタが来ていた。
それを自由都市同盟首都、中央都市アマルーナにある冒険者組合の工房で修復、改良した物が、この装備である。
なお、後にヴィレムの直弟子達のため、この装備は少数生産された。
改良点は、以下の通り。
- 制御術式の再コーディング。元のグライデンパックは制御系の術式コードが、開発初期の技術の未熟、度重なる魔導術式の追記や改稿により、ぐちゃぐちゃのスパゲッティ状態になっていた。これをいったん全廃し、工業都市マギアディールの技師であるシュウ・フォールズが実機の挙動から作成した外部仕様書を元に内部仕様書を書き起こし、制御術式を完全に1から作り直した。
- 操縦系の半自動(セミオートマ)化。操縦槽の操縦桿脇に10キーボードを置き、それぞれのキーに基本的に機動パターンを割り当てる形で、自動で機体及びグライデンパックの操作を行う。例として挙げると、1番のキーを押すと即座に左方向へ横滑り移動を行う、などである。操手がヴィレム・デーゲンハルト並の技量を持つならば、自動操作よりも自分で機動を制御した方が早いため、手動操作と自動操作が被った場合は、手動操作が優先される様に作られている。だが操手が負傷して操縦を満足に行えない場合など、自動操作は非常に役に立つ。
- 追記:操手ヴィレム・デーゲンハルトの希望により、0番のキーには彼が万全な状態ですら制御不可能な、強引な機動がセットされている。これはグライデンパックの出力を限界ぎりぎりまで出して行う、全力での突撃行動である。この加速力は、実験においてヴィレムの肋骨を2、3本折るほどのものであった。
- 魔導制御回路の換装。オリジナルでは、グライデンパックの制御のためだけに機装兵用の魔導制御回路(第六世代機兵に用いられるコード・スフィア)を使用していた。これはグライデンパックの価格が高くなる一因でもあった。冒険者組合兵器開発局(鍛冶師組合)の技師は値段を安価にするために、最低機兵用のタクティカルディスクを代用品として簡易量産型に搭載した。簡易型用に書き直された制御術式は、タクティカルディスクであっても充分容量に収まる物であった。
- 操縦系の完全自動(オートマ)化。改良型グライデンパックでは、操手であるヴィレム・デーゲンハルトの専用装備だった事もあり、手動操作優先の半自動(セミオートマ)化操縦系であった。しかし操縦技量が劣る一般操手向けの簡易量産型では、手動操作を全廃。グライデンパックの操縦は、10キーボードによる完全自動操作が採用された。
[シャドウゲイル/シュタイフ用グライデンパック]
グライデンパックの本家、アルカディア帝国はエウロ重工業製機装兵、シャドウゲイルで実現された装備。厳密には機体内部に一体化して内蔵されているため、装備と言う呼び方は正しくないかも知れない。格納機構を廃し、複雑な可動部を減らす事でメンテナンス性を向上させている。術式においても、スパゲッティ状のコードを書き直し、ルーン配置を徹底的に見直し、フェアリーによる簡易的な補助制御システムを導入している。これにより、ある程度熟達した操手が運用する事が前提であるが、オリジナルよりは扱いやすいものとなっている。
グライデンパックの本家、アルカディア帝国はエウロ重工業製機装兵、シャドウゲイルで実現された装備。厳密には機体内部に一体化して内蔵されているため、装備と言う呼び方は正しくないかも知れない。格納機構を廃し、複雑な可動部を減らす事でメンテナンス性を向上させている。術式においても、スパゲッティ状のコードを書き直し、ルーン配置を徹底的に見直し、フェアリーによる簡易的な補助制御システムを導入している。これにより、ある程度熟達した操手が運用する事が前提であるが、オリジナルよりは扱いやすいものとなっている。
[魔装兵ベアトリス用高機動ユニット『イムベル』]
帝国製グライデンパック同様に、エアボードの技術を応用して設計された高機動ユニット。帝国製とは異なり、ルーンの配置が非常にすっきりしている他、効率よく運用できるように空力形状を突き詰めて考えられている。聖痕を持つクルセイダーによる運用が前提なので、良好とは言い難い燃費もさほど問題視されていない。
帝国製グライデンパックとの関連は不明だが、機能的にも設計思想的にも非常に近いため、少なくとも発想の段階で大きく影響を受けている事は間違いないと思われる。
帝国製グライデンパック同様に、エアボードの技術を応用して設計された高機動ユニット。帝国製とは異なり、ルーンの配置が非常にすっきりしている他、効率よく運用できるように空力形状を突き詰めて考えられている。聖痕を持つクルセイダーによる運用が前提なので、良好とは言い難い燃費もさほど問題視されていない。
帝国製グライデンパックとの関連は不明だが、機能的にも設計思想的にも非常に近いため、少なくとも発想の段階で大きく影響を受けている事は間違いないと思われる。