Terragen 4.5リリース

Terragen 4.5 リリースビルドを公開しました

『Default Shader』の更新

Default Shader』が更新され、PBRワークフローとの統合性が向上しました。"メタルネス"テクスチャが、メタルネス/ラフネスワークフローで作成された3Dモデルでサポートされるようになりました。新しい「Roughness」タブでは、GGX、Beckmann、以前のバージョンとの下位互換性のためのレガシーオプションを含む3種類の"Specular roughness model"から選択出来るようになりました。ラフネスとグロシネスマップの両方をサポートしています。チェックボックスをオンにすると、グロシネスマップを反転させてラフネスとして機能させる事が出来ます。フレネル反射率はデフォルトでオンになっているので、ラフネス/グロシネステクスチャをプラグインして、すぐにリアルな結果を得る事が出来ます。


OpenColorIO(OCIO)の統合(Professional版のみ)

OpenColorIO(OCIO)によるカラー管理がプロジェクトレベルで統合され、複数のアプリケーションや異なるディスプレイデバイス間でカラー管理を共有出来るようになりました。

レンダービューの更新

Renderノードのトーンマップとガンマ設定を変更すると、レンダービューが即時に更新します。

モーションブラーの改善

モーションブラーのサンプリングを改善し、より高品質な画像を生成するようになり、モーションブラーのチェックボックスの効果がユーザーからのフィードバックに基づいて変更しました。モーションブラーを無効にすると、補間なしでそのフレームのカメラ値に忠実な画像をレンダリングし、結果として2Dモーションベクトル要素は空っぽ/黒になります。2Dモーションベクトルを出力する場合の新しいやり方は、モーションブラーを有効にし、モーションブラーの方法を"Vectors only, for post"に設定する事です。

『Cloud Layer V3』と『Easy Cloud』のGIキャッシュ

これらの2種類の雲層のグローバルイルミネーションは、『Cloud Layer V2』や『Planet atmosphere』のグローバルイルミネーションと同様に、GIキャッシュファイルに保存出来るようになりました。

『Planet Atmosphere』に、"Rayleigh phase function(レイリー位相関数)"のオプションを備えました

"Rayleigh phase function"は、よりリアルで物理的な大気を演出するための新しいオプションです。有効にすると、"Bluesky glow"の設定は無視され、代わりに"Rayleigh phase function"に置き換えられます。この機能は、大気の"Bluesky"成分を太陽に向かう方向と太陽の反対側に50%明るくし、太陽から90度離れた方向(2つの明るい葉の中間)では25%暗くします。

『Planet Atmosphere』に、"Better cache radius"のオプションを備えました

この新しいオプションによって、大気中の環境光(GI)の解像度と精度が向上し、黄昏時に大きな違いを生む事が出来ます。

新しいオブジェクト: Poly Sphere(ポリスフィア)

新しいポリスフィアオブジェクトを、【Object】メニューに追加しました。これは、メッシュ(頂点)の変位入力が可能です。

3Dオブジェクトのモーション・デザイナー・ドキュメント(MDD)に対応しました

MDDファイルは、ポイントキャッシュで構成されており、アニメーションのフレームごとにモデル内の各頂点の3D空間内の位置を保存します。つまり、お好みの3Dソフトウェアパッケージでモデルをアニメーション化し、アニメーションをMDDファイル形式で保存して、Terragenにモーションをインポートする事が出来ます。

3Dオブジェクトの法線の再計算

MDDファイルを読み込んだり、メッシュ変位を適用したりする際に、3Dオブジェクトの法線を再計算出来るように、『Object reader』に新しいオプションを追加しました。

拡張された"Save Object File"

ネットワークビューのコンテキストメニューで、"Save Object File"が『Object Reader』だけでなく、『Card』、『Grass Clump』、『Poly Sphere』、『Rock』でも機能するようになりました。ポピュレーションのメンバーであるオブジェクトノードでも使用出来るようになりました。

ワールド空間の不透明テクスチャが、ポピュレーションに対応しました

ポピュレートしたオブジェクトの不透明度は、ワールド空間で動作するシェーダやファンクションノードを使ってコントロールする事が出来ます(例えば、"Use world space"を指定した『Transform Input Shader』の下流など)。これにより、ポピュレーションで使用する密度シェーダでは不可能ないくつかの効果を作成する事が出来ます。

Measure windowsは長さをマイル単位で表示します

通常のメートル表示に加えて、長さをマイル単位、高さをフィート単位で表示するUI改善をしました。

さらに、多くの追加改善とバグ修正を行いました

バージョン4.5のすべての更新履歴はアップデート履歴を参照して下さい。

4.5ビルドは、現在のサブスクリプションまたは永久ライセンスで現在メンテナンス期間中のすべてのユーザーが利用する事が出来ます。永久ライセンスをお持ちで、2020年7月1日以降にメンテナンスの有効期限が切れた場合でも、このアップデートはライセンスに含まれています。

また、無料の非営利版も更新しました。

新しいバージョンをダウンロードしたり、メンテナンス状況を確認するには、Terragenの【Help】メニューの"Check for Updates"を使用して下さい。この機能を利用するには、Terragenがインターネットにアクセス出来る必要がある事に注意して下さい。または、PS社のウェブサイトのアカウントにログインし、最新のTerragenを購入した詳細とダウンロードにアクセスする事も出来ます。

メンテナンスの有効期限は、最初の購入から1年間で、その後はアップデートへのアクセスを維持するために毎年更新する必要があります。メンテナンスの有効期限が2020年7月1日より前に切れてしまった場合、バージョン4.5以降のアップデートにアクセスするには、メンテナンスを更新する必要があります。
メンテナンス更新 (公式サイトのメンテナンス更新ページに移ります)

2021年の進行状況

  • VFX向けのTerrragenのビデオチュートリアルシリーズの更新
  • 高品質の植物モデルのために大きく成長中のライブラリの充実。これは大規模なものになるでしょう!
  • 法線マップと両面マテリアルのレンダリング(葉のテクスチャを考慮)
  • WindowsとMacでのVDBエクスポート(現在はLinuxのみ)
  • 地形とテクスチャのエクスポートのためのよりシンプルなワークフロー
  • ベータ版のGPUアクセラレーションツール
ここ数年間、GPU上でランドスケープを作成するための新しいユーザーインターフェースのアイデアやアルゴリズムの試行に時間を費やしてきましたが、その可能性を探る間、その作業の多くは覆い隠されていました。現在、GPUアクセラレーションツールのエキサイティングな新しい設定が登場しており、2021年はこれらのツールの一部がベータテストに入る年になると予想しています。
最終更新:2021年08月13日 01:03