機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争

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機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 - (2017/02/13 (月) 18:56:55) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/12/24(金) 00:00:16
更新日:2023/12/18 Mon 13:35:29
所要時間:約 7 分で読めます





このごろ僕は思い出す
初めてザクを見た日のことを…
止められなかった戦いのことを……

MOBILE SUIT GUNDAM 0080
ポケットの中の戦争




1989年よりバンダイから発売されたガンダムOVAシリーズ第一作。全六話。

監督の高山文彦の意向により従来のガンダムシリーズから離れた「少年が見た戦争」という人間ドラマを重視した作品となっている。
そのため主人公が小学生であり、全く戦わない。

主人公「アルフレッド・イズルハ」を演じた浪川大輔は1989年当時12歳で、これはガンダムの主人公を演じた声優では最年少記録であり、未だに破られていない。
後にDVD化された際には浪川大輔の成長による声変わりを逆に利用し、成長したアルが当時を振り返り独白するという内容のCMが製作された。

登場するザクなどのMSのデザインはパトレイバーシリーズを手掛けた出渕裕の手によってリファインされた物である。
これはよりリアリティの高いデザインで描くためのものであり、最初の設定段階では「初代ガンダムと同じMS」という設定だったが、ガンプラの売上を伸ばすため「別の機体」へと変更された。
その1/144の旧キットシリーズはバンダイが産んだ狂気の産物で「多色整形」「専用ポリキャップ」「カメラ部にクリアパーツ採用」と発売から20年以上経ってポケ戦シリーズがHGUC化した今でも全く遜色がない。

「同じ機種でも作品によってデザインが異なる」が受け入れられるようになるには、「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz」まで待たねばならない。

オープニングの「いつか空に届いて」とエンディングの「遠い記憶」は名曲とされていて、少年期の心を見事に表現している。



□物語
U.C.0079『一年戦争』の最中。ジオン特務部隊「サイクロプス隊」は連邦軍の秘密兵器の奪取を目的に北極基地を襲撃した。
しかし連邦軍の秘密兵器は攻撃を振り切り、ロケットにて脱出する。

中立コロニー『サイド6』に住む少年、アルフレッド・イズルハは退屈な毎日を送っていた。そんな少年にとって「戦争」という非日常的なものはどこか魅力的な物であった。
そんな折りに突如ジオン軍がコロニー内に侵入。駐留していた連邦軍と交戦を開始する・・・
アルは不時着してきた一機のザクを追いかけて森に向かう。そこにいたのは一人の青年兵「バーナード・ワイズマン」だった・・


『一年戦争』終結まであとわずか・・・

クリスマスまであとわずか・・・



□登場人物

●アルフレッド・イズルハ
(CV:浪川大輔)
リボーコロニーに住む小学生。愛称は「アル」
別居中で厳しい母親やつまらない授業などに退屈しており、戦争やMSに興味を持っている。
ガンダムシリーズ最年少主人公

バーナード・ワイズマン
(CV: 辻谷耕史 )
ザクに乗って不時着してきた新兵で階級は伍長。愛称は「バーニィ」
そのまま「サイクロプス隊」へ補充兵として編入されルビコン作戦に当たることに・・・
主人公ではない

●クリスチーナ・マッケンジー
(CV:林原めぐみ)
かつてアルの隣に住んでいたお姉さん。愛称は「クリス」。
連邦軍の中尉で、パイロットの腕と着眼点を認められ、シューフィッター(MSの調整を行うことを、靴職人に例えたもの)を勤める。
地球に居たが、仕事の都合で久しぶりにコロニーに帰ってきた。
普段はとても優しく接するが、実はいざという時の気はきつく、責任感もかなり強い。
バーニィに初めて会った時には泥棒と勘違いしてバットで殴り飛ばした。
このときバットを左手で持っていたり、アレックスのサーベルも左腕で扱ったりと左利きである模様。


●ハーディー・シュタイナー
(CV: 秋元羊介 )
ジオン軍「サイクロプス隊」の隊長で階級は大尉。
沈着冷静な人物でルビコン作戦の裏まで理解していた。ヘビースモーカーでいつもタバコをくわえている。
「シュタイナー・ハーディ」という名前だった時期があるが不自然だったので変更された。


●ガブリエル・ラミレス・ガルシア
(CV: 島田敏 )
「サイクロプス隊」隊員で階級は軍曹。愛称は「ガルシア」
コクピットにHな写真を貼っている。
バンダナがトレードマーク。若干乱暴でバーニィを叱り飛ばすことも多いが、実は仲間想いのいいヤツ。


●ミハイル・カミンスキー
(CV: 島香裕 )
「サイクロプス隊」隊員で階級は中尉。愛称は「ミーシャ」
毛糸の帽子がトレードマーク。戦闘中に飲酒したり、コクピットに酒を持ち込むなどアル中気味。
しかしパイロットとしての腕は一流である。
確かにケンプファーは青いが、間違っても青のケンプファーではない


●アンディ・ストロース
(CV: 星野充昭 )
「サイクロプス隊」隊員で階級は少尉。
北極基地強襲作戦時にロケット発射を止めるため突撃。ジム・コマンドによって蜂の巣にされて死亡した。



□登場MS

ジオン側

MSの規格を一元化する「統合整備計画」に基づいて作られたザクの最終生産タイプ。
ドムゲルググに匹敵するほどの性能を持っていたと言われている。
ジムのジャンクパーツで修理が出来る等整備面でも優れている。
ザクで唯一、映像作品でガンダムタイプを倒した機体である


拠点攻撃を目的とした強襲型MS。多数の実弾兵器と高い機動力を持つ。
実は紙装甲というのは後付け設定で、本作の製作当時は重装甲高機動の超ハイスペック機だった。


同じく「整備統合計画」に基づいて作られたゴッグの改修型。改修の結果、長い腕や低い全高など、殆ど別機体となっている。
前半の北極基地での戦闘シーンで活躍。


同じく「統合整備計画」に基づいたズゴックの改修型。
「すごくいい」と評判の高い名機。


「統合整備計画」で作られたリック・ドムの改修機。
この当時は所謂ヤラレメカだったが、後々0083で活躍する。


ゲルググの「統合整備計画」改修機。当時最新機種のゲルググもヤラレメカ。
…なのはアレックスの戦闘シミュレーター内での話
ポケ戦が産んだ狂気の産物ジオン側。ビーム「マシンガン」で狙撃できる超狙撃性能+一年戦争量産機。
「両軍合わせて最強」のカタログスペックを誇る「専用機?ナニソレオイシイノ」なぶっ飛んだ機体。



連邦側

北極基地に配属されていた序盤のヤラレメカ。デザインが秀逸。シャトル発射成功時にさりげなくにサムズアップしたり地味にカッコイイ


ジムの後期生産型で、局地戦用の機体
地上型・宇宙型・狙撃型(後述)とバリエーションが豊富。
別名(デ)ブチジム


ガンキャノンジム・キャノンを経てようやく量産されたガンキャノン。
肩のブチ穴と頭の緑色が素敵。


ジム・コマンドの狙撃型
ポケ戦が産んだ狂気の連邦産物の1機目。
30秒位しか画面に写っていないため、一時期MSV扱いされるほど知名度が低かったが、つい最近やっとHGUC化された。


通称「アレックス」
全身にマグネットコーティングを施したニュータイプ用MS。追加装備として特殊装甲「チョバムアーマー」を持つ。
一般パイロットでは機体の挙動が敏感すぎて扱えない機体。
シューフィッターに選ばれたクリスですら全力で稼働させることは到底叶わず、数分の一の出力でしか動かせなかった。

調整後はホワイトベース隊へと送られてアムロ・レイが搭乗するはずだった…。
つまり、ファーストの後半の主役機になり損ねた機体。

ポケ戦が産んだ狂気の連邦産物の2機目。1年戦争中なのに全天周モニターや内蔵重火器を搭載し、スペックも何処かおかしい「オーパーツロストテクノロジーレベルの機体」。
こんな機体をコロニー内部で戦わせなければならなかったクリスの精神的疲労は察して余りあるものがある(ちょっとミスすれば、コロニーに大穴を開けて大問題になりかねないため)。



「自治厨や立て逃げが憎いとかじゃないんだ……」

「ただ…コイツを、追記・修正したくなったんだ」



これでお別れだ

じゃあなアル!


元気で暮らせよ!

クリスによろしくな!

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