ガンダムNT-1

登録日:2011/12/25 Sun 20:17:49
更新日:2025/04/10 Thu 00:10:31
所要時間:約 7 分で読めます





斜面は無人地帯です、森で戦います


ガンダムNT-1とは、OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場するMSである。


●データ

型式番号:RX-78NT-1
頭頂高:18m
本体重量:40.0t
全備重量:72.5t
ジェネレータ出力:1420kw
スラスター推力:35000kg×2、7000kg×2、8000kg×2
アポジモーター数:19
センサー有効半径:5900m
動力:熱核反応炉
装甲材質:ルナ・チタニウム合金
開発:地球連邦軍
所属:地球連邦軍
デザイナー:出渕裕




●概要

地球連邦軍のオーガスタ基地で開発された初のニュータイプ専用の試作型MSで、当時の一年戦争の英雄「ガンダム」タイプを取っている。
愛称の「アレックス」は、「RX」をもじったものである説やArmor Layered EXamination(装甲積層試験)」の略である説がある*1

一年戦争末期、RX-78-2ガンダムの正規パイロットであるアムロ・レイが、自身の反応速度の急成長によってガンダムの適応が追い付かなくなったことにより、
それを埋め合わせるための新機体として開発された。
そのために機体の追従性は高めに設定されており、常人では扱いきれないいわゆる「じゃじゃ馬」、もし扱いきれる人物がいたのなら技術者曰く「一種の化け物」と評されるピーキーな機体となった。

……ただし、アレックスの開発開始時期が0079年8月とアムロがガンダムに乗る1ヶ月前なことから、
元は単にV作戦の該当試験機以上の超高性能を目指した実験機だったものを、実戦で異常な能力を発揮して想定外の活躍をしたアムロ用の機体として転用したのではないか……とする説もある。

「ニュータイプ専用」と銘打った機体であるが、連邦政府が「ニュータイプ」なるものについて定義できていなかったことや、
そもそも連邦にサイコミュ関連の技術が存在しなかったことから、後世の「ニュータイプ専用」が意味するようなサイコミュ機器類は一切搭載していない。

このことから、ニュータイプ研究では1日の長があり、実戦にも革新的な機能を備えたニュータイプ専用機を送り込んでいたジオン公国軍からは「グリナスヘッド(出来損ない、未完成品)」と呼ばれて馬鹿にされていた*2
もっとも、そういうジオンのサイコミュデバイス類も当時は相当に手探りではあったが。
具体的にはエルメスはテスト中サイコミュのコントロールに失敗して自分を攻撃・撃墜したり、パイロットが負担に耐えられなかったりしている。
またサイコミュ攻撃端末は尽く大型化し、通常のMSサイズに収めることはついにできなかった



●性能

なんだかんだで機体性能そのものは「ニュータイプ用」と呼ばれるに値する程に高く、本機の奪取を目論んだサイクロプス隊は本機の高い性能の前に失敗に追い込まれている。

また、眉唾物のサイコミュ感応機器類の代わりに、
  • ニュータイプ(アムロ)に対応して効果を上げた改良策に基づく、関節部へのマグネットコーティングの採用
  • 機体各部への姿勢制御用スラスターの内蔵、増設
  • メインスラスターの大幅強化
  • 機体出力の向上と、それらに伴うダクト類の増設
などが施され、特に運動性・機動力を凄まじく向上させていた。
そのスペックたるや総推力174,000kg・最高速度500km/h、いずれも初代ガンダム(総推力55,500kg・最高速度165km/h)の三倍以上にまで達する。赤い彗星も真っ青だ。

しかし、これが前述の困難な機体操縦の要因となった。クリス曰く「機体の反応が敏感過ぎる」とのこと。
もっと分かりやすく言うなら、軽自動車にしか乗った経験が無い者に「フェラーリに乗れ」と言っているようなものである。
実際のところ、この措置は異常な能力を示すニュータイプの反応速度への追随性を極限まで追及しようとした結果なので普通の人間には扱えなくて当然と言える。
実際アムロの手に渡っていたのなら、アムロはシャア・アズナブルが駆るジオングをも圧倒的な強さで瞬殺し、機体も含めて無傷でア・バオア・クーから帰還していたとも言われる。
現にマグネットコーティングによる強化を施したとはいえ、既に型落ちした機体であるガンダムでもジオングと相討ちに持ち込んでいる訳だし、それをこんな機体を与えられて、かつニュータイプの才能・成長速度も絶頂期にあったアムロが乗りこなせば、それぐらいはやってのけただろう。

ちなみにNT-1とジオングを比較した場合、推力は〔ジオング:187,000kg、NT-1:174,000kg〕となり、NT-1の推力はジオングの93%に達する。ちなみにビグロ:136,100kgを上回る。ビグロより速いMSって……
そしてジオングはほとんどの推進力が一方向に向いている関係で、機動特性は宇宙戦闘機やMAのようなものとなり、小回りが利かない。
NT-1はヒト型故の柔軟な機動力を持ち、AMBACなどを含めて、機敏性は極めて高い。
逆にNT-1はサイコミュ兵装を積んでいないため、その点でジオングは上回る……のだが、アムロはア・バオア・クー戦が始まる以前から、すでにオールレンジ攻撃を数回にわたって経験しており*3、その手の内は知っている。

実際のジオングは「動作チェックもしていない機体に、練習も無しにパイロットを放り込む」という最悪のコンディションだったのだが、
仮に調整&練習済みのシャアとジオングであったとしても、アムロも同様にNT-1と調整&練習済みだとして、
「同レベルの最大推力と圧倒的に勝る運動性・機動力、そして手の内を知っているパイロット」を持つNT-1は、やはりジオングを打ち負かしたであろう。


また運動性・機動力の他にも、
  • コアブロックシステムを廃し、前例の無かった全天周モニターとリニアシートをコクピットに採用
  • 追加装甲の「チョバムアーマー」を身に纏い、防御力も向上
と、当時の連邦の最新鋭技術が惜しみもなく投入されている。
……もはや一年戦争の機体とは思えないオーパーツ的なMSである。
反面、全天周モニターには死角があるなどややバランスが悪く、かつあまりにも最新鋭すぎるために整備は難しかったとも思われる。
またオーパーツというが、調整した上での完成もしていないため、本当にスペック通りの数値が出せるかもやや疑問。
とはいえ、いずれにせよ当時の連邦・ジオンの両軍を通して最強のMSの一角であったことは間違いない。


余談だが、同時期に連邦は「オールレンジ攻撃を再現したNT試験用MS」としてジム・ジャグラーを試作している。
本機と同じようにチョバムアーマーを搭載した機体であり、当時の連邦がニュータイプなるものについて熱意をもって研究を始めていたことが推測できる。

それが不器用に見えるのは敵軍の新技術*4を手探りで模索せざるを得なかったからで、アレックスやジャグラーを「連邦の不細工な出来損ない」「ニュータイプへの無理解の発露」などと蔑むのはあまり公平ではない。


●武装

  • 60mmバルカン砲
お馴染み頭部バルカン。2門装備。
ケンプファー相手に発砲したものの全く命中しなかったので詳細は不明だが、ガンダムやジムに比べて弾弾薬や炸薬などがアップデートされた新仕様のものであったらしい。

  • 90mmガトリング砲
本機体の特徴と言える武装。
両腕部に内蔵された実体弾砲で、通常はカバー内に覆われているため敵の意表を衝く事が可能。
しかも相手がケンプファーといった装甲の薄い機体であったため、あっという間に蜂の巣である。
チョバムアーマー装備時は追加装甲でカバーの開閉が不可能になるので使用できない。
MGver.2.0では腕部のチョバムアーマーに開閉ギミックが追加され、アーマー装備時にも使用できるようになった。

当時のMSの内蔵火器としては破格の性能を持っていたが、構造の複雑化によって整備性とコストが悪く、装弾数や反動など問題も多い模様*5
その為か、後世のガンダムで「腕に隠し武器」という機体はほとんどいない。
「片腕の中に最低でも300発装填可能でザクを破壊できる60mmバルカン砲よりも口径が大きい隠し武器とか破格すぎじゃないか」とか言ってはいけない。
この装備は「ジオン視点の物語である『0080』において、ガンダムは敵役である」との観点から、悪役っぽい卑怯な武器としてデザインされたという。人呼んで「ドヒキョー隠しガトリング砲*6

でも(公開順で言うと)元々ガンダム系って変なところから武器が出てくるのが結構好きな気がする

ちなみにデザインラフではガトリング砲の展開についても記載されており、青いカバー部分と腕部装甲が上下にスライドし砲門が露出する方式とされている。
ただし、立体物では大抵カバー部分を取り外してガトリング砲のパーツを取り付ける(=カバー部分のみがスライドする)方式が採用されることが多く、この展開方式を再現している立体物はガンプラのMG程度と数少ない。

バックパックに2本装備。設置位置が初代ガンダムと比べると側面から上部に変更されている。

劇中未使用。RX-78-1~7系統とは形状の異なる専用のもの。
どことなくFA-MASに似ている。
威力や精度が向上しているとされ、資料によっては試験的にEパックを採用していたとするものもある。

  • ハイパーバズーカ
こちらも劇中未使用。専用装備ではあるが、スコープ付きの防楯が備わっている点を除けば普通のハイパーバズーカ。

これまた劇中未使用。殴り書きされた「ALEX」のサインが刻まれている。
構造自体はチョバムアーマーの流用であるという。
こちらもMGver.2.0にて開閉ギミックが追加され、腕のガトリング砲が使用できるようになった。


劇中未使用武装のうち、ビームライフルとシールドはOVA発売当時から有名な武装で、ガンプラでは旧キットから毎回付属していたり、ゲーム作品に登場することが多い。
一方、ハイパーバズーカはOVA発売当初から設定されていたものではなく、模型雑誌「モデルグラフィックス Vol.61」に掲載する作例用に追加で設定された武装であるため、立体化されるのはMG Ver.2.0などのようなそれ以降に発売された商品に限られ、ゲーム作品にも登場しないことが多い。


チョバムアーマー

ガンダムNT-1の追加装甲。チョバムとはCeramics Hybrid Outer-shelled Blow up Act-on Materials(セラミックス複合外装による爆発反応材質)」の略。
連邦軍のフルアーマーオペレーションの一環として開発された。
ナイロンによるマイクロメッシュとチタニウム合金のシートを積層したハイブリッドアーマーであり、攻撃を受けても装甲が破壊されることで機体本体への衝撃を最小限に防ぐ。爆砕ボルトによる強制パージも可能。

現実にも戦車の装甲材の名前として「チョバムアーマー」という用語は実在する。
しかし由来は開発されたイギリスの地名であり、上記アクロニムとは異なる。また現在はセラミックス複合装甲そのものの通称となっているが、
いずれにせよアレックスの装備するものとは全くの別物であり、少なくとも現実のものは破壊される事で衝撃吸収を目的とするものではない。

ちなみにOVA本編に登場したアーマーは偽造用の装甲であり、本来のフルアーマーオペレーションの物とは異なっている。
フルアーマーアレックスは、漫画作品『機動戦士ガンダムKATANA』に登場する(機体色は赤、クリスの乗った機体とは別機体)。
フルアーマーアレックス等のバリエーション機については「ガンダムNT-1のバリエーション」を参照。

他、『夢のマロン社宇宙の旅』では、出渕版にリファインされたRX-78-2ガンダムが登場しており、
絵柄の違いを除いたRX-78-2からNT-1への本来の改修点が分かりやすくなっている。



●劇中での活躍

第1話で北極基地からジオン軍サイクロプス隊との攻防戦のさなかパーツが打ち上げられ、サイド6のリボーコロニーに到着。

「ガンダム」なのになかなか姿を見せないガンダムに視聴者はやきもきさせられていた。

コロニー内の連邦軍極秘工場にて機体の組み立てとテストパイロットのクリスによる最終調整が行われていたが、第4話でサイクロプス隊が再びNT-1を狙って奇襲をかける。
ミーシャのケンプファーが目前に迫ったところで急遽クリスが搭乗し、出撃。

ケンプファーはチェーンマインで装甲を爆破しようとしたが、実際にはチョバムアーマーとブレードアンテナの一部が破壊されただけで機体本体は無事。
さらにガトリング砲で迎撃したためケンプファーを大破させた。

そして0079年12月25日クリスマス、ガンダムと決着をつけるためサイクロプス隊の生き残り、バーナード・ワイズマンザクⅡ改に乗って工場を襲撃し、これを迎撃するために再度出撃。
弾薬補充もままならず、クリスが敢えて市街地で戦うのを避けたためにトラップを駆使した戦術に翻弄され、劣勢に追い込まれる。

当機はビームサーベルでザクのコクピットを貫通し撃破に成功したが、自身もヒートホークで頭部を折られるなどの大損傷を負ったため実戦には投入されず、アムロに送り届けられることなく破棄されることとなった。
もっとも、12月下旬の時点で組み立てが終わったばかりで調整もできていないという有様だったため、仮にサイクロプス隊が来なかったとしてもア・バオア・クー戦に間に合ってアムロの元に届いたかどうか怪しいものではあるが。
また、この点から「実はNT-1はジオンのガンダムに対する警戒心を利用して戦力を分散させるための囮であり、アムロに引き渡す予定はなかったのではないか」という説がある。

とはいえ、それらは結果論からの逆算に過ぎない。
戦争がいつ終わるか、ソロモンやア・バオア・クーを一発で抜けるか、なんてのを人間がリアルタイムで予想できるはずがないし、連邦が速攻を掛けたのは事実だが、連邦だって「何もかも予想通りに行くだろう」と楽観していたとは思えない。
まともに考えれば「主力軍の反撃はできる限り速めるが、それはそれとして新型ガンダムも完成させよう。終戦までに完成すればアムロに使ってもらえばいいし、完成前に勝利できるならそれに越したことは無い」という判断だったと思われる。
連邦は他にも同時期にRX-81 ジーラインなど新型を積極開発しており、NT-1をアムロに渡す予定が最初からなかった、というのはさすがにないだろう。


ザクと相討ったガンダムなため、あまり強そうなイメージを持たれないが、
  • 搭乗者が正規パイロットではない
  • アムロなど常人離れしたパイロット用に作られた、そのようなウルトラエース以外にとっては操作性最悪なMS
  • ほとんどの装備が届いていない
  • ケンプファーとの戦闘で小破して以来、ロクな整備も補給も修理も無しで再出撃*7
  • コロニーの被害を最小限にしなければいけない制約がある
  • 相手のパイロットは事前に複数の罠を仕掛けた上で玉砕覚悟
……等といった不利な状況が重なっていたことも留意する必要がある(もちろん、バーニィの戦術や操縦技術が優れていた事も大きい)。

ではパイロットのクリスの腕がヘタクソだったのでは……とも思われがちだが、
前述の通り本機はそれこそニュータイプでもなければ十全には扱いきれない程の極端なセッティングがなされた機体である事、
またテストパイロットという職務は並の腕、ましてや学徒兵のようなヘタクソなパイロットでは到底務まらない事*8も覚えておくべきである。
そもそもクリスは士官学校を首席で卒業しているエリートでもあり、本来の仕事はコンピュータ技師であった。
それでありながらテストパイロットに抜擢されたということは、「そんじょそこいらのパイロットよりもよっぽど優れていたから」と考えるのが普通だろう。
小説版FGだと、ジオンの虐殺で人口の半分が死に絶えた結果、連邦では慢性的な人手不足となり、官民問わず「ひとり複数役」「パイロットが整備兵に交じってメンテ」ぐらいは当たり前だとされる。
ただ、それでも彼女が一流の腕前を持っていたことは確かだろう。



アレックスのその後

リボーコロニーでの戦闘後は修復の為にルナツーに移送されて、そこで終戦を迎える。

結局ホワイトベース隊こと第13独立部隊が解散したのでそのまま数年間放置されていたが、U.C.0084年になるとニュータイプ研究が活発化したことで強化人間の育成に適任として白羽の矢が立てられ、ようやくオーガスタ研に帰還。
半官半民の研究機関・戦略戦術研究所(後のサナリィ)によってティターンズ系技術による改修を受けてガンダムAN-01“トリスタン”へと生まれ変わっており、強化人間の育成やデータ収集にもちいられていた。


だが、ティターンズの崩壊後はニタ研の非人道的な研究の数々が明るみに出て、世論の糾弾を受けたニタ研は次々と閉鎖され、オーガスタ研もまた閉鎖された末にアレックスは戦略戦術研究所に引き取られていった。
書類上はU.C.0096年以降も同機関が保管中とされる。


+ 更にその後の真実
実際にはサナリィへの移送中に強化人間のフェルモ兄弟によって強奪されており、逃亡の末にブッホ・コンツェルンに渡っていた。
これを受けてサナリィとブッホ・コンツェルンは秘密裏に協定を結び、次世代MS開発のテストベッドとしてブッホ社の私設武装部隊「バーナムの森」によって運用されている。
こちらは『機動戦士ガンダム Twilight AXIS』に登場した。






ガンダムNT-1のバリエーション

アレックスの派生機達。
詳しくは別項目へ。



ガンプラ

1/144スケール、マスターグレード(MG)、ハイグレードユニバーサルセンチュリー(HGUC)、MG Ver.2.0の順で発売。またSDモデルも複数発売されている。

1/144

OVA発売当初に発売。
この時既に劇中未使用のビームライフルを装備しており、本体プロポーションなどは良好の部類だった。
また、パーツ差し替えによる90mmガトリング砲の展開やチョバムアーマーの脱着など、一通りのギミックも備えており、「0080系キットに外れ無し」と豪語させるに相応しいキットなのは間違いない。

HGUC

2004年6月中旬に発売。
若干スリムな体型になったが、時代相応の可動域や色分け再現を携えて再登場。
当然、ガトリング砲の展開(こちらも差し替えパーツで再現)やチョバムアーマーの脱着なども当時最新の仕様にブラッシュアップされている。
とはいえ、ガンプラの精度がレベルアップした2024年現在の視点で見ると、肘・ひざ関節の可動域や一部色分けに難が残る部分は否めない。

MG

一度目はMGブランドスタート当初に発売した。
MGらしい内部機構の再現やチョバムアーマーのメンテナンスハッチ展開(肩部正面だけだが)と、如何にHGUCと差別化させるかが意識されている。
こちらも当時のレベルとしては無難な出来だったのだが、対抗馬として発売されたMGケンプファーに人気もお株も取られがちでかなり地味。

Ver.2.0はRe/100ザクⅡ改の発売と連動して登場。
両腕のマシンガンをどうしても撃たせたいのか、チョバムアーマーの前腕部やシールドにスライドギミックを搭載し、展開できるオリジナルアレンジが施されている。
だが、チョバムアーマー自体にシルバー成形色の内部フレームを搭載、ガトリングの砲口やバーニアにシルバーメッキ加工が施されていたり、立体化キットでは唯一のハイパーバズーカが付属しているなど挑戦的な部分もちらほら。
さらにサプライズとして本編再現用の折れた角や、SDガンダムで登場した後述のヘッドギアも付属する粋な計らいも。
当然、可動範囲や色分け、パーツ分割の精度も旧版から大きく進化している。

SDガンダム

元祖SDガンダムや、BB戦士で2度発売されている。
いずれもシールド・ビームサーベル・チョバムアーマーといった基本装備が付属。
加えて、BB戦士のチョバムアーマーには玩具オリジナルのヘッドギアが付属し、後述のようなオリジナルギミックの存在など、充実したプレイバリューを誇る。

BB戦士37のものにはスプリングギミック付きのビームライフルが付属するが、ガトリング砲の再現はない。また、後にリデコキットとしてジム・カスタムが発売されている。
後発のBB戦士273ではガトリング砲が再現されているものの、どういう訳かビームライフルはオミットされている。

元祖SDガンダムやBB戦士273では、チョバムアーマー、90mmガトリング砲、シールドが合体してチョバムタンクになるというオリジナルギミックが存在する。
これは元祖SDとBB戦士で仕様が異なり、元祖SDでは上記3つのパーツを付属のタンクに取り付ける事で完成し、変形させる事でチョバムトレーラーやチョバムスクーターになる他、
タンクを四つ足状に変形させてその上に足を外したチョバムアーマー装備アレックスを乗せる事で、漫画『超戦士ガンダム野郎』に登場した「チョバムスペシャルメカケンタウロス」を再現できる。
BB戦士では上記3つのパーツだけで完成するが、元祖SDのような様々なバリエーションは存在しない。


●ゲームでの活躍

基本的に一年戦争やグリプス戦役前を扱った作品だと、機動力と火力を備えた強機体という扱いが多い。
しかしそれ以上時代が進んだり多数のタイトルが参戦する作品の場合、機動力以外に長所が無い機体となる事が殆ど。


・CLIMAX U.C.

ビームと実弾を使い分ける事ができ、チャージ攻撃によってマルチロックもできる優秀な機体。
本体スペックも時期の割に優秀で、一年戦争前後のストーリーは勿論、Ζガンダムの時代でも十分通用するという設定通り振り。
そのお陰でバーニィルートでザク改で戦うのは非常に難儀する。上手くバルーンの爆発に巻き込ませてやれば大ダメージを与えられるが、
基本的にあちらより格下の機体と武器で戦わねばならないのは正に当時のバーニィの苦労を感じる事ができるだろう。
本作ではザクでもマシンガンが使える分、原作のバーニィよりはマシな状況なのだが。
なおチョバムアーマー装備はムービーでしか描かれておらず、使用することはできない。

スパロボシリーズ

一年戦争期の機体という事もあり能力は低くチョバムアーマーも装着していない。第4次F完結編に至っては途中で下取り対象になって廃棄されるというあんまりな始末。
ただし、COMPACTとIMPACTでは実弾兵器がオーラバトラーに有効なので価値が大幅上昇。V-UPユニットを装着すると大暴れしてくれる。
GC/XOでは初めてまともに原作再現されたこともあり、かなり能力が上方修正された他、全兵装で攻撃する必殺技『アレックス・アサルト』が追加された。XOではさらにザク改(バーニィ)との合体攻撃も実装。その名も『War in the pocket』。
OEでもゲームシステムと相性のいい仕様になっており、さざなみのスタッフの一年戦争愛を感じるところ。

なお、Aでも(ポケ戦が参戦してないのに)この機体の存在が語られるが「特殊部隊に破壊された」とのことなので原作通りの流れをたどったと思われる。
ウィンキー時代のグラは「ガトリングを放つ為に右腕を突き出しているポーズ」の為に、ビームライフルは逆手持ち、ビームサーベルは手の甲から生えるという戦闘シーンになっており稀にネタにされている。

Gジェネレーションシリーズ

バズーカの代わりにガトリング砲とマグネット・コーティングが備わったガンダムという程度の性能で、序盤に多少お世話になる程度。
しかし、このシリーズでは本機より開発先が重要だったりする。

DSでは機体自体の見どころは少ないが、条件を満たすと想定通りにア・バオア・クーでアムロが乗ってくる。
また、アレックスに乗ってきた時点で原作通りの「ラストシューティング」イベントが発生しなくなるのも特徴。
ライバルルート分岐のためにはこのアレックスをシャア以外で撃破する必要があり、その場合はそのままアムロが戦死する展開となる。

3Dではガトリング砲の戦闘アニメが新規になっていたが、次回作のオーバーワールドには引き継がれずワールドまでの演出に差し戻されるという謎の扱いを受けたことも。

・機動戦士ガンダム戦記(PS3)

オンラインモードで使用可能。
設定だけで使われなかった専用ライフルとシールドも実装されている。
腕部ガトリングももちろん使用可能で、下手なマシンガン武器より威力が高く、そこそこ装弾数も多いと汎用性が高い。

本体の機動力も高めで、DLC機体にも引けを取らない万能機に仕上がっている。

・VS.シリーズ

最初期から1000コストとして参戦。
原作通りに平時は丸腰となっており、「常時スーパーアーマーで攻撃無効の『チョバムアーマー』でプレッシャーをかけながら戦う」と言うコンセプトはEXVSシリーズ以降でも変わらない。
なお、パージ時は受け身動作が劇中で見せたスラスター噴射による滑るような起き上がりとなっており、BD格闘ではザクと相打ちになったビームサーベル突き刺しが再現されている。

チョバムアーマー時は常時スーパーアーマーだが、超鈍足かつ射撃がなんとバルカンのみ。格闘は何故か素手格闘主体となっている。
パージ時は射撃と機動性が並程度まで強化されるが、チョバムアーマーとのバランス取りのためか全機体中ブッチギリの紙装甲と非常にピーキーな機体。
その癖の塊の様な仕様から格闘機に滅法強く、高コスト相手でも返り討ちにしてしまうことも珍しくないが、射撃機には弱いとムラが大きい。
戦闘中に呼び出せるアシスト機体はスカーレット隊のイメージからか、ジム・スナイパーⅡが採用されている。ただし本来実弾武装である狙撃用ライフルは、本シリーズではビーム射撃となっている。

無印ではチョバムアーマー時にプロレスのようなドロップキックやヒップアタックを繰り出せる。
この頃はアーマーの耐久値が高めなものの回復手段が存在しないため、使い切ると再出撃までは貧弱なパージ形態オンリーとなるのが悩み。

NEXTではチョバムアーマーがリロードされるようになったものの、そのアーマーの耐久力や前作で優秀だったパージ形態の特格の性能や本体の耐久力などが低下し、NEXTダッシュの導入により戦闘の高速化や弾幕が貼りやすくなったため、肩身が狭くなった感は否めない。
恐らく1000コストの中ではガンタンクに並ぶ最弱の部類に入る。

機動戦士ガンダム Extreme vs.シリーズ

初代より参戦。相変わらず最低コスト帯。
何気にパージ時は原作通り左手でビームサーベルを扱うようになった。
チョバムアーマー時は格闘CSに裏拳が、パージ後はシリーズで初めてビームライフル*9が追加された。
ちなみにアーマー時はドロップキックやヒップアタックといった変なアクションが消えた代わりにパンチ技が増えており、ビームサーベルを用いた格闘はごく僅か。パージ時は普通にサーベル主体なので差別化は図られている。
覚醒システムが追加されたりアシストも武装化に伴いリロードされるようになるなどの仕様変更はあるが、相変わらず本体の耐久値は最低クラスなため、チョバムアーマーがあるとはいえ過信は禁物。

EXVSFBでは、全機体共通として覚醒技が
追加。技名は「アレックスコンボ」で、チョバムアーマー状態でパンチを浴びせた後、掴みかかって飛び上がった後にパージして装甲をぶつけるという荒業。
アメキャンが追加されたり、特殊格闘のビームライフルの発生が強化されるなど、どちらかといえば射撃寄りの強化点が目立つ。

EXVSMBでは共通修正で最低コスト帯が1500になり、それに合わせてコストも上昇。
Fドライブとの相性が良く、機動性に乏しいチョバム時に無理やり特攻させることでごり押せる。

EXVSMBONでは、新武装としてハイパー・バズーカが射撃CSに追加。
チョバムアーマー時も特殊格闘に体当たりが追加され、そこからパージしてビームライフルを叩きこむコンボが開通された。
ドライブと覚醒が統合され、F覚醒にチョバムアーマーを合わせてコンボを叩き込むのが非常に強力。
以降の作品では、F覚醒+チョバムでワンチャンをもぎ取る機体という特色が色濃くなっていく。

EXVS2でも微修正。
ジム・スナイパーⅡのビーム射撃が連射から狙撃に変更され、格闘CSにガトリングガン連射が移設。チョバムアーマー時の格闘も多少手入れがされたが、伐根的なものには程遠い。
システム的な相性とは良く、F覚醒で大暴れしたりM覚醒で暴れたりしていた。

EXVS2XBでは良好な強化が貰えた。
射撃CSに共通としてビームライフル発射が移設。チョバムアーマー時にはわざわざパージしてまでして撃ってくれる。
特殊格闘にはハイパー・バズーカが移設され、二連射するようになった。
アシストのジム・スナイパーⅡはレバー入れでブルパップ・マシンガンを連射するものが追加。
覚醒技は入力時にアーマーを全回復するように変更されたが、耐久値が減少し(120→100)パージ後の無敵時間が無くなった。

EXVS2OBでは、前特殊射撃にビームサーベル突きが追加。
チョバムアーマーを着込んでの突撃だが、動作時代は一瞬なのでゲージさえあればアーマーが間に合わずという事はない。

戦場の絆

コスト280の格闘型
トップレベルの機動力、高威力のダメージがウリである連邦の名機。
出撃時に飾りであるがチョバムアーマーを装備しており、ガトリング砲を使うか、一定のダメージを受けるとパージされる。
またSクラスの場合は無限ループ攻撃が可能なビーム・サーベルSを増備可能。

射撃
ガトリングガンA/B/ビーム・ライフル
A…低威力6連射
B…中威力3連射(コスト+10)
BR…高威力単発、常時リロード(+20)

Aは連射性能が高いが威力が低く、またダウン値が高いため高ダメージも見込めない
QD外しがやりやすく弾幕を貼ることには向いているが、使用率は非常に低い。

Bは連射性能が低いが威力が高く、枚数を捌くことに向いていることもあってか使用率が高い。

ライフルは連射がある程度利き反動も軽いが、遠距離低威力・密着で中威力・中間点での威力が最大…という中途半端な性能。

サブ
頭部バルカン

格闘
ビーム・サーベル/S

Sサーベル使用時はガトリングガンBとの相性が良く、ユニコーンガンダムが支給されたREV.4以降においても本機体を愛するプレイヤーは多い。

戦士達の軌跡

チョバムアーマーは登場しないものの、原作通りガンダムを凌駕する超高性能機として設定されており、耐久力とパワーこそほぼ据え置きだが、移動速度・旋回速度・バーニア推力・レーダー範囲は全ユニット中トップクラスに位置する。
重量も増えていないが、メインウェポン2はガトリングガンで固定されていることから荷重超過にならない面もある。本作では右腕に300発が装填されており、左腕からは発射できないが60mmバルカン*10との同時発射が強力。
本機用のビームライフルは攻撃力・射程の高さに加えて40発(20×2)という破格の弾数を併せ持ち、連射力にも優れている。その分運用できる機体も限られており、本機以外ではG-3のみ使用可能。

ただし、あまりに性能が高すぎて逆に極めてピーキーな操縦性になっている欠点も原作通り。特に旋回速度やバーニア推力は群を抜いて突出しているのが裏目に出て、軽く触っただけで速く動いてしまうため、原作のクリスのように乗りなれていないと逆に機体に振り回されかねない。
高性能と引き換えに入手経験値補正も劣悪で、全ユニット中最低の25%と本作ワースト。すなわち入手できる経験値が通常の1/4であり、レベルアップには全く適していない。

ミッションではクリス編で使用可能。ただし、原作を反映してかクリスの能力が本作ワースト級に設定されており、初期レベルだとジム並みの耐久力と機動力しかないため、その性能を十分に発揮し切れない。
原作通りリーア軍から支援行動を断られたことで単独で出撃するが、初回プレイ時はケンプファーを倒した原作設定を意識してかガトリングガンがわずか20発しか装填されておらず、60mmバルカンもこのミッションでは搭載されていないのでビームサーベルで接近戦を挑む必要がある。
森林地帯には地雷が埋められており、初見では誤って踏んづけてしまってミンチになるやられることもしばしば。うまく回避したとしても低レベルではヒートホークの一撃で撃墜され得るため、原作とは違ってバーニィになぶり殺されたプレイヤーも多いことだろう。

逆にバーニィ編では攻撃目標として登場。MMP-80マシンガンは弾切れのため、原作通りヒートホーク1本だけで勝負する必要があるが、クリス編とは違ってガトリングガンが300発フル装填済みになっている。
とはいえこちらは地雷があるため、うまく誘導すればダメージを稼ぎやすい。初期レベルでは機動力が低いのでこれだけで削り切るのは困難だが、立ち回り次第ではクリア可能。
なお、クリス・バーニィ両編ともにサンタのバルーンが登場する。建造物の扱いなので内部的なポイント判定があり、クリス編では1つでも破壊しないとSランクを取ることはできず、バーニィ編では破壊されすぎると無傷でクリアしてもやはりSランクを取得できない。
いずれも難易度の割に入手できる経験値が比較的多く、レベルの低いうちは繰り返しバーニィやクリスをミンチに倒し続けることで簡単にレベルアップすることが可能。

ちなみに、本作ではアムロ+アレックスを堪能することができる作品であり、クリア後に高レベルのアムロを乗せると、今までの鈍重さが嘘のような恐ろしい勢いでバーニィを消し炭にできる。
さらに、連邦編とジオン編の全パイロットの全ミッションをクリアすると出現する追加ステージ「ハードコア」をクリアすると他のミッションでも使用することができるが、本機の性能を最大限発揮しきれなければクリアするのは容易ではない。

キャンペーンによって500本限定で生産された特別版『角川書店連合企画 特別編』では最初からガトリングガンがフル装填済みかつビームライフルやシールドの装備も可能になっており、初回プレイでも容易にクリアできるようになっている(ただし60mmバルカンはこちらでも使用不可)。
また、入手後は特定のコマンドを入力することで味方に乗せることもでき、原作にはないアレックス部隊も可能。連邦編ではミッション後半の高レベルのアムロに乗せることで強力な味方になってくれる。
こちらは機体を変更してもSランクの取得が可能になっているため、初期設定では難しいミッションでもアレックスの力を借りればクリアしやすくなる。


機動戦士ガンダム 一年戦争

ストーリーモードをハードかつオールSランククリアで解禁されるバランスブレイカーの隠し機体として登場。
  • ザクを一撃で破壊するビームライフル(通常のガンダムは数発必要)
  • ザクを一撃で破壊するビームサーベル(通常のガンダムは数回必要)
ハードモードラスボスのパーフェクトジオングすら一蹴するトンデモ性能。
ぶっちゃけ、性能面では原作再現しているとも言える。
残念ながらガトリングガンとチョバムアーマーは使用不可。
ただまぁ使えるようになった時点でやることは殆ど無いと言っても良いレベルなので完全におまけ要素である。

機動戦士ガンダム MS戦線0079

またもやバランスブレイカー
機体コストはフルアーマーガンダムに次ぐ第2位(しかしあちらは装備が固定)だが、機動力と火力がトップクラス。
しかもアレックスと同コストでジオン側の最強機体であるケンプファーと違い、ビーム射撃武器にも対応しているのでビームガトリングやスナイパーライフルまで使用可能と隙がない。
サブ射撃のガトリングガンもどこか威力がおかしい。
本来搭乗予定だったアムロを乗せればまさに敵無しである。
ちなみにまたもチョバムアーマーはない。

・ガンダムオンライン

強襲タイプの最高コスト機体。「一年戦争ゲーだと最強機体になる」法則の最たる例。
ガトリングガンの威力がおかしく、ビームライフルどころか固定砲台をぶちかましてるレベルというとんでもない威力を誇っていた。
しかもひるみ・転倒は即死に繋がるこのゲームにおいて滅多なことがないと転ばない程機体バランスが高く、攻撃を食らいつつも余裕でジオンMSをハチの巣にできる。
同時期にジオン側にも壊れ機体であるケンプファーが実装されたのだが、タイマンに限ればアレックスに分があるため(ある意味原作再現?)、
ジオン軍人からは「しょっちゅう弱体化してくれ」との声が上がっていたため、他機体の性能が向上され現在は相対的に弱体化はされたものの、未だに連邦軍の主力MSとして活躍している。
……だったのは昔の話。
アナザーガンダムの機体が実装されて以降、ビームライフルやバズーカはコスト相応の性能に引き上げられたものの、それ以外の武装は完全に時代遅れとなってしまい、機体性能もコスト360の機体としてはかなり低い。
コストが60低いジェガンを使った方がマシという酷い状態である。
なお、アレックス以外にも実装当時からロクな調整がされなかった結果、コスト不相応と言われる機体(特に400コスト)が多数存在しており、総じて上方修正が期待されている。
後にチョバムアーマーを装備した重撃仕様の機体が実装された。機動性は失われたが、高いアーマーと転倒耐性が売り。
ガトリングガンが使えなくなった代わりに、本ゲームにおいて(補給可能なものの中で)最高威力のバズーカを持つ。

・ガンダムブレイカー

腕部ガトリングガンとマグネットコーティング以外は特徴の無いガンダムタイプ。
チョバムアーマーはアレックスのパーツを使った上で「シールド」の項目を見ると選択できる。
ぶっちゃけかなりわかりにくい。
また、アレックス以外にはチョバムアーマーは装備できないので頭部以外のパーツを使ってる部分のみ装着される(例えば腕だけアレックスなら腕にチョバムアーマーが付く)。

ガンダムブレイカーモバイルではチョバムアーマーを装備したアレックスが別機体として登場している。

・機動戦士ガンダムバトルオペレーション2

450コスト汎用機。地上宇宙共に出撃できるが適正は持たない。
同コスト帯トップクラスの足回りと、DPSがそこそこ優秀な腕部ガトリング、このコスト帯では唯一の初期状態で緊急回避Lv2が特徴。
主兵装は、バランスが良く使いやすい専用バズーカと、威力と引き換えに連射性能の良いビームライフルから選択。
一方で耐久性に難を抱えており、単純に殴り合いに興じてしまうと汎用に求められる壁性能を発揮するのは難しい。
同コスト帯には強判定&俊速下格のガルバルディβ、優秀な基本性能に射撃だけで致命傷を取り得るジェダを始めとする汎用インフレ地帯。
しかも更にインフレしているに対しては特別なアドバンテージがなく、腕部ガトリングで追撃できれば気持ち強いと言う程度。
2021年10月の調整で異次元の歩行スピードこそ手に入れたものの、耐久性は相変わらず低く攻撃性能は並の域を出ていないため、捕まってしまうとすぐに溶けるしかと言って味方に負担を押し付けてリターンが得られる程の火力はない。
とにかく、そのスピードで相手の注意を引きつつもレティクルに捕捉されない立ち回りを要求される上級者向けの機体となっている。

SDガンダムバトルアライアンス

通常状態ではサーベル・ライフル・腕部ガトリング・バズーカを使用するオールラウンダーロールらしいスタンダードな機体。
だがSPA(覚醒技・超必殺技の類)を使用すると効果時間中はチョバムアーマーを装着、ロールもインファイターになり射撃が頭部バルカンとバズーカへ。格闘は徒手空拳やタックルが使用されるというどことなくEXVSシリーズを思わせる仕様。
今作の仕様においてSPAでダメージを与えた敵を倒すと報酬が増えるというものがあり、SPAが一定時間自己を強化する技ならば効果時間中の全ての攻撃がその判定になる。
本機を含めたSPAがそうなっている機体は強化時間内に雑魚の群れを無双ゲーのように散らす事で効率的な稼ぎが可能。
ディレクトリ3のトゥルーミッションで設計図を3枚集めれば使用可能*11なので、ひたすらキャピタルが欲しい今作においては人気の高い機体となっている。



●余談

設定総推力が174,000kg(チョバムアーマー装着時21,6000kg)と、初代ガンダムの物理的に3倍……というか、ΖガンダムΖΖガンダムνガンダムすら超えるガンダムシリーズでもMAなどを除けばトップクラスに入る数値にあることもネタにされる。
この異常な数値設定を受けて、後続のガンダム開発計画の機体がよりオーパーツ感のある設定になってしまったのかも知れない。
……そして、今やこの“一年戦争関連の後付け”が毎年のように飛び出す魔境と化しているのはファンなら周知の事実だろうが、そうした流行の発端となったのが、このアレックス〜GPシリーズだったのは間違いない所であろう。(元々、ファースト終了後のムックやMSVあたりですら資源が枯渇してる筈なのにMSの多すぎる生産数や余りにも短期間で生み出されるバリエーションをツッコむ声はあったのに、まさか加速するとは。)
一方で、MSの進化において革命的な発明となると共に第二期MS以降の標準設計となったムーバブル・フレーム採用機とそれ以前、未採用のMSとでは圧倒的な性能差があったという設定があったことから、
「スペック上の数値こそアレックスが勝っているものの、ムーバブル・フレームを利用した後の世代の可変機とは実際の運用上の機動力では遥かに劣る」と考察されている。

……実際、後の世代のMS程にジェネレーター出力や何よりもビーム兵器のさらなる発展による高出力、長期稼働化といった基本的なスタートラインが世代を下るほどに底上げされているので、単に化け物じみた推力のみを見て性能自体が後の世代のMSにも劣らないと考えるのは単純すぎる見方であろう。(スペック上の推力こそ凄まじいが、だからといって完成型の可変MSなんかより速いとはとても言えないということ)。
仮にカタログスペック通りだとしても、ガンダムと同等のサイズでオプションのプロペラントタンクも無い機体でそんな推力を発揮し続ければすぐさまガス欠を起こすだろうしね。(それこそ推進剤要らずの航行システムやそれを利用したMSが登場してくるのは宇宙世紀でも末期であるし。)

つまり、アレックスやガンダム開発計画関連のピーキーだったり、ある方面に突き抜けた性能特化(汎用性を求めると言いつつ実際には相応の準備が必要だったり)といった特性を考えれば、
これらの機体はあくまでも発展・調整途中の試作機にしか過ぎず、後に色々と取捨選択されたり洗練された結果、次世代のMSが生まれたということなのだろう、たとえ後付けを加えようが年表通りに。






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最終更新:2025年04月10日 00:10

*1 メタ的に言うといきなり脚本の中の単語として出てきたのを正式に採用したらしい。

*2 小説版の記述。ただし、現実にはスラングを含めてそういう意味になるグリナスヘッドという語はない。

*3 ブラウ・ブロと2回、エルメスと3回。劇場版に限ってもエルメス戦を2回経ている。

*4 少なくともサイコミュ技術が兵器化されたのが一年戦争後半からである。

*5 実際に使用シーンを見たらわかるが反動で腕全体がぶれまくっていて弾道も全く収束していない事が確認できる。

*6 デザインラフに記載された仮称より。

*7 よく見るとサイクロプス隊襲撃時にハンガーから脱出する際に折れたV字アンテナが折れたままになっている。また固定火器の弾薬も補充された様子が無く、劇中の台詞からしてケンプファー戦の使い残りだけで戦闘に出た模様。

*8 テストパイロットの職務は新機体や試作機の検証であるが、その性質上性能限界や問題点を洗い出す為に通常では行わない様な危険な操縦を敢えて行う事もあるため、そのような状況下も冷静に的確な操縦を行う事が求められる。クリスもテストパイロットの端くれである以上、それに準じる能力があると見るべきであろう。

*9 シールドを構えながら発射するため、動作中は前方にシールドガード判定が付与される。

*10 内部上は他の機体に搭載されたものよりも攻撃力が1だけ高く設定されている。

*11 ミッションを3回クリアすればOK。