ゲルググJ

登録日:2012/07/20 Fri 11:23:41
更新日:2020/05/28 Thu 12:07:25NEW!
所要時間:約 7 分で読めます




ゲルググJ(イェーガー)

GELGOOG JAGER

型式番号:MS-14JG
所属:ジオン公国軍
開発:ジオニック社
生産形態:少数生産機
頭長高:19.2m
本体重量:40.5t
全備重量:80.3t
出力:1,490kw
推力:178,500kg(21,000kg×5、24,500kg×3)
姿勢制御バーニア数:24基
センサー有効半径:6,300m
装甲材質:チタン合金セラミック複合材

《武装》
大型ビームマシンガン
腕部ビームスポットガン×2(110mm機関砲説あり)
頭部バルカン砲×2
ビームサーベル(非装備説あり)



MS-14ゲルググの性能向上機。名前の“J”は“イェーガー(ドイツ語で狩人・猟兵を意味する)”と発音される。
元々は『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』にて出渕裕氏によってリ・デザインされた普通のゲルググ、つまり“出渕版ゲルググ”に過ぎなかったが、ガンプラ発売にあたってゲルググの発展型という設定に変更された。


一年戦争末期にマ・クベ大佐が提唱した“統合整備計画”によって再設計された内の一機。
高い整備性と機能性、空間戦闘のアドバンテージ向上を追求して基本設計から再設計された結果、操縦系と一部パーツをMS-06FZザクⅡ改、MS-06R2リック・ドムⅡと共通としながらも極めて高い性能の獲得に成功した。
外装は統合整備計画以前に開発されたMS-14FゲルググMの物を基調として、よりシャープな印象のデザインとなっている。


主だった改良点は二つ。
一つは各種システム面。ハード、ソフト共にこれまでにザクⅡによって得られたデータをフィードバックした安定性と信頼性に優れた完成度の高い物を採用している。
この安定した射撃システムと基本武装のビームマシンガンとの組み合わせによる精密射撃は驚異的な命中率を誇った。
ジオン最高の狙撃能力をもって確実に獲物を仕止めるその姿はまさしく「狩人」と呼ぶに相応しく、それが名前の由来となった。
この為に「狙撃型ゲルググ」とも呼ばれていたが、実際には狙撃特化の機体ではなく本機はあくまで汎用機である。このあたりの事例は連邦軍にも共通して多い。


そして、もう一つの大きな改良点が推力の超絶強化である。
重力下戦闘を視野から外して空間戦闘への最適化、全身に姿勢制御用アポジモーターの増設、背部には大型スラスターユニットと行動時間延長の為のプロペラントタンクが2基背部に追加された。

それらの改良の結果としてその総推力、なんと178,500kg!
一般的なA型の約3倍、MS-14B高機動型ゲルググの2倍以上!
ゲルググシリーズの子孫であるMS-14Jリゲルグや宇宙世紀0120年代のOMS-14RFゲルググ、圧倒的な加速力が売りのモビルアーマー(MA)・MA-05ビグロの更にその上を行っている。
更に言えば後世のΖガンダムはおろかHi-νガンダムユニコーンガンダム、果てはなんとガンダムF91さえ上回っている。

実は単に推力だけ見ても何ら話にならないが、こいつの場合は全備時の推力重量比で見ても2.22。
ガンダムが0.92、Ζが1.8、ΖΖが1.47、νガンダムが1.55。
フルアーマーガンダムMk-Ⅲとほぼ同等、ザクⅢのやや下程度で、こいつのヤバさが伺える。

ちなみにフルバーニアンが3.16、ユニコーンが3.33、F91が4.44。

なお、この数値は 公式設定である
まさにモンスター。グラナダのジオニック社技士は魔法使いか何かなのか?
といってもあくまで全スラスターを最大噴射させると言う無茶な使い方なので小回りは効かないと思われるし、
例えプロペラントタンクを着けていたとしても全力で吹かせ続ければすぐに推進剤が切れるだろうが……
また、この超絶機動力はアニメやゲームなどで活かされることはまずない。バランスブレイクするわけにもいかないだろう。

機動性を重視した為にシールドを保持していないが、装甲材の変更で防御力の低下は最小限に抑えられた。
つまるところ、特筆すべき弱点は、無い。


超高性能な機体だけあって指揮官クラスのエースパイロットの搭乗を想定しており、頭部にはブレードアンテナ、背部のスラスターユニットにはレーザー通信用のアンテナユニットを装備していた。


以上のように、ライバル的存在のジム・スナイパーⅡと同様に一年戦争最強のMSの内の一機として陽の目をみたゲルググJではあったが、
開発が終戦間近だったことや既にF型が生産されていたこともあって生産台数は極めて少なく、参加した作戦も少なかった。
結局、原型のゲルググと同様に華々しい活躍の場に恵まれなかった悲劇のMSであったのである。

余談だが、基本色はシャア・アズナブル大佐専用機のような赤いカラーリングである。
MS-07BグフやMS-09ドムの正式採用カラーが試作機に乗ったエースパイロットのパーソナルカラーにあやかって制式カラーとなった例があるので、似たような事情なのかもしれない。




武装


◆大型ビームマシンガン
本機のメインウェポンとなる長射程・高出力のビーム兵器。
ペレット状のビームを放つ。
命中精度が非常に高く、連射と単射の切り換えによってスナイパーライフルとしても機能する。
大型なので取り回し悪いが、パイロットの腕で十二分にカバー出来る優れ物。

ゲルググJの専用装備という訳ではなく、通常型のゲルググや高機動型でも使用出来る。


◆頭部バルカン
F型と同様、頭部に備えられた牽制用のバルカン砲。


◆腕部ビームスポットガン
名前こそスポットガンだが、溶接器ではなく機関砲のような物。ジム・コマンドの装甲を貫通する威力があるものの、至近距離で撃ってもシールドに弾かれる程度。
実はまだ未完成で、110mm機関砲で代用していたという説がある。


◆ビームサーベル
実は設定には格闘装備の記述が無く、本当に装備しているかどうか解っていない。
一応、一部の作品では装備している場合もある。


◆シュツルムファウスト
設定には無いが、ウィンキー時代の『スーパーロボット大戦』などではよく装備していた。
第3次スーパーロボット大戦では容量の関係上か、「スツルムファウスト」と表記されている。
統合整備計画で規格統一が計られているので積んでいても不思議では無い。




バリエーション


◆シン・マツナガ専用ゲルググJ
ジオンのエースパイロット“白狼”ことシン・マツナガ大尉の専用機
『戦略戦術大図鑑』によればシン・マツナガ大尉が連邦軍のソロモン攻略戦間近になって突然本国に召還されたのはこの機体を与える為だったといわれている。(ただし、政治的な事情が絡んでもいたらしい)

詳しい戦果は記録されていないが、ア・バオア・クー攻防戦に参加したとも、終戦直後アクシズに逃げ込んだジオンの残存部隊を追撃した連邦艦隊を壊滅させたとも言われている。

また、漫画『虹霓のシン・マツナガ』に登場した物はビーム・スポットガンからビームサーベルを発生出来るように改良されている。


◆『SDガンダムMk-Ⅳ ~夢のマロン社宇宙の旅~』版
かなり珍しいグリーンカラーで青いモノアイの機体。いきなり宇宙世紀の世界(?)に現れたガブスレイ号が地球に落っこちるシーンに登場。
この作品の内容から考えるに、設定初期のように出渕デザインの量産型ゲルググだと思われる。


◆ファビアン・フリシュクネヒト機
『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』に登場するファビアン・フリシュクネヒトの搭乗機。
ティターンズに襲撃されたクワトロ・バジーナを救援した。
プロペラントタンクが廃された代わりにFS型のシールドを装備している。


◆リゲルグ(オーラフ・デール機)
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』及び番外編『機動戦士Ζガンダム外伝 審判のメイス』に登場するネオ・ジオン軍残党のオーラフ・デールのリゲルグはゲルググJがベースとなっている。
外見以外の仕様そのものは通常のリゲルグと変わりないが、ビームライフルの代わりにゲルググJのビームマシンガンをそのまま持っている。



ゲームでの活躍


◆戦場の絆
○ゲルググJ
コスト240の狙撃型→REV.3からはコスト220or240の支援型機体で仕様上陸戦にも対応出来るようになってる。
連邦のジム・スナイパーⅡのライバル機。
射撃武器はビームマシンガンでマニュアル狙撃タイプとなっている。またセッティングにより武器の特性と射程が異なっていたが
REV.3からはダブル・カートリッジシステムによりセッティングとメイン武器性能の連動ではなく、メイン武器3種類による使い分けの仕様となった。
最大射程でも連邦のジム・スナイパーⅡよりも短く体力が低くなる反面、メイン武器が連射式でダウンを取りやすい点や、サブ武装による自衛力で勝っている。

メイン武器のビーム・マシンガンはAがダブル・カートリッジシステムの対象となり、単発式のビーム・ライフルと1トリガー3連射の狙撃タイプの弾を使い分ける。
Bは1トリガー12連射かつ本機体で最も射程距離が長いタイプの弾で、ダウン値が低く累積ダメージを稼ぐタイプの立ち回りが可能。
Cは単発式でA・Bより射程は短いが、ダウン値の高さとスコープの移動速度に秀でている。

サブ武器はビーム・スポットガンAorB
Aはダウン値が高く6連射
Bはよろけの取りやすい単発(コスト+20)
格闘武器はビーム・サーベル。狙撃型時代は1撃のみだったが、支援型になってからは2撃となった。

ジム・スナイパーⅡと比べて基本的にメイン武装が単発、3連射、全弾発射となるため、用途による使い分けがしやすい。
サブ武装もハンド・グレネイドに比べれば、近接戦闘に向いているかもしれない。


○ゲルググJ(SM)
コスト260の射撃機体
ジム・スナイパーⅡ(シャドウズ)と同様にダブル・カートリッジ・システムが採用され、メイン武装を狙撃仕様の「カートリッジ2」に切り替えることが可能

メイン武装はビーム・マシンガンA・B
カートリッジ1の性能は同じだが、2の性能はAの場合、弾数30発の1トリガー3発発射でダウン値が高め
Bは弾数24発の12発発射で、ダウン値が低めであり、高バランサー機に大ダメージを与えることが可能。Aに比べればリロード速度が速い

サブ武装はビーム・スポットガンA・B
Aは弾数16発の1トリガー4発発射で、ダウン値が高く自衛に向いている
Bは弾数15発の3発発射で、敵をよろけさせやすい。ダウン値は低めなので自衛力は低いが味方のカット等に向いている

格闘武装はビーム・サーベル


ガンダムバトルシリーズ
ビームマシンガンと狙撃ビーム、実体弾のラピッドキャノンを使いこなずオールラウンダーであり、特に機動性は後のジェガン並という設定通り優秀な機体。


◆Gジェネ
初期から登場し、感覚としては「狙撃ができるゲルググ」くらいでパッとしなかったが、「OW」にて狙撃銃が通常化。これにより射程1~9まで届くようになった。またマツナガ機も登場している。

モノアイガンダムズでは主人公のライバルキャラ、アイン・レヴィの機体。

アインはこの頃シグの部下だったはずだが何故かアインはJなのに、シグはJより性能が劣るゲルググMに搭乗している。




プラモデル

1/144スケールで0080展開時の旧キット及びHGUCにてキット化されている。
武器は大型ビームマシンガンが付属している。






ルビコン作戦に囮として参加したパイロットは追記・修正をお願いします。

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