ズゴック(MS)

登録日:2012/02/22 Wed 19:16:14
更新日:2025/04/04 Fri 11:06:39
所要時間:約 25 分で読めます





「俺はゴッグよりはこいつのが性に合ってる感じだなぁ」






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         _.∠゙..__∂ 6 %ヽ_
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    ,へ、 }E三三ヲ个モ三ヨレヘ
   /⌒\Yjヽ .∠-‐ ○‐ヽ ノェェiヘ
  /´ ̄`¨}下カヽ,-― 土‐-イ´》-―ヘ
  L...__j  〈Eチ天ト´旦}二コ |__」
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 { ハ| |,イ } 厂二_YjL.凵‐ ̄ヘ{ ハ| ト ヘ
 レ' |ノ jノ √木 ¬    | ̄__/| レ ヽj
      f‐〈 | 》r‐{   リ ̄《 カ
      」 ヘv/  ∥  | |  ヘ圦
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MSM-07 ズゴック


【性能諸元】

型式番号 MSM-07
MSM-07S (指揮官機)
所属 ジオン公国軍
開発 MIP社
生産形態 量産機
頭頂高 18.4m
本体重量 65.1t
出力 2,480kw
推力 35,000kg×2、13,000kg×3
総推力83,000kg
最高速度 地上:87km/h
水中:103kt
武装 アイアン・ネイル×2
腕部メガ粒子砲×2
頭部6連装ミサイルランチャー
主なパイロット シャア・アズナブル (S型)
カラハ
ゴダール
リー・ホアン
ジッタル
ジオン公国軍一般兵
アスラン・ザラ(ZGMF-MM07)



【概要】

ズゴックとは『機動戦士ガンダム』に登場するジオン公国軍水陸両用MS。機体の開発はモビルアーマー開発やビーム兵器技術に長けたMIP社が担当。
ゴッグと同時期に開発が行われていたが、開発遅延のために形式番号の数字はゴッグから離れている。
しかし遅延の結果先行配備されたゴッグのデータが反映されたため、水陸両用MSとしてトップクラスの完成度を獲得、傑作機と名高い。
開発が遅れたのは寧ろゴッグの試験データを元に設計変更を行ったためという説も。


先行したゴッグは冷却に海水を用いる液冷式反応炉を採用した為、高出力と引き換えに陸上での活動時間が短かった。
そこでズゴックでは反応炉を水冷式/空冷式併用型にすることで陸上での活動時間を延長し、冷却水の必要量が低下したことで20t近い軽量化に成功。機動性が著しく改善された。
腕部はゴッグ同様、蛇腹状の「フレキシブル・ベロウズ・リム」を採用。メガ粒子砲は腕部に搭載されているため、腹部固定式のゴッグより射角が広く使い勝手がいい。
腕部先端の「アイアン・ネイル」は格闘用の武器だが、これで精密作業をこなすパイロットも存在した。爪は3本が基本だが、アタッチメント化されていたらしく4本の機体も存在する。

水中は勿論陸上における機動力も相当なもので、弾幕に対する回避行動も連邦軍MSとの格闘戦も平然とこなす。
事実シャアと専用のズゴックS型はジャブローアッガイを生贄にしながら撤退した際、既に実力でシャアを凌駕しゾックを瞬殺したアムロのガンダムですら振り切るスピードを見せていた。
一方で装甲はゴッグより薄くなっているものの、それでもガンタンクの主砲に耐えきるだけの防御力を誇る。

さらには胴体と一体化した頭部には対空・対地・対MSと幅広く使用可能なミサイルランチャーを備え、総合力でゴッグを遥かに凌駕する。
ただしゴッグに搭載されていたフリージーヤード*1は未搭載。

コックピットハッチはMSでは珍しく昇降機付きである他、水中巡航時を想定してシートとコンソールがロールするようになっており、パイロットは常に水平姿勢を保つことが出来る。


シャア・アズナブル専用機を始めとした指揮官用にはMSM-07Sの形式番号が与えられ出力・運動性・装甲が改修されているが、マイナーチェンジ程度で外見・スペックともに従来のズゴックとほとんど変わりない。
ただし、ソフト面では高性能機の開発を指標としたものが試験的に積まれており、シャア専用機以外も各地で戦果を挙げていたとされる。

後期生産分のズゴックは全てS型に切り替えられていたが、オデッサでの敗北以降ジオンの地球方面軍は海中からの上陸作戦が出来ない程に弱体化してしまっており、海上での通商破壊戦に挑もうにも本機に限らない水陸両用機全体としての部品・弾薬類の互換性の無さが運用面でのネックとなった。

結局、統合整備計画に基づいて開発された後継機ズゴックEのロールアウトに合わせて生産打ち切りとなり、本国に残った機体は気密性を活かしたゼーゴックのような試験機や作業用重機に改造される形で使い潰されていった。

地上に残った機体は終戦まで活動を続け、戦後はジオン残党として潜伏するか、あるいは連邦軍への投降時に破棄ないし拿捕された。
結果連邦軍も少なくない数のズゴックを手にしたものの、基本的にMSでの水中戦を重視しない連邦軍では既存のアクアジムや水中型ガンダムないし通常兵器で十分だったので、殆ど使われずPMCなどに売り払われた。
結果としては戦闘力重視の本機が見向きもされなかった一方、ザク由来の汎用性から水中での各種作業に適したザク・マリンタイプが重用され、改良・追加生産の末に独自の発展機まで行き着くこととなる。



【劇中での活躍】

マッドアングラー隊のカラハが搭乗しゴッグと共にベルファスト基地を攻撃。
ガンキャノン射撃をかわしてから両腕を引きちぎりかける高速移動でガンダムにタックルを仕掛ける傍ら水中に引きずり込むといった暴れっぷりを披露するがガンタンクとガンダムの連携で撃破される。
以降も度々登場するが次々に撃破されてしまう。悲しいけど量産機なのよね。

シャア専用機はジャブロー攻略時に使用され二度ジャブローに侵攻するがどちらもガンダムにより返り討ちにあっている。
この時アイアン・ネイルでジムのコクピットを貫く場面は有名である。いわゆるシャア専用機の中ではザクほどではないにせよ頑張った方。
ガンダムエースで連載された『追憶のシャア・アズナブル』では…

ちなみにシャアが直卒するズゴック三機小隊は、テレビ版にてなぜかガウから飛び降りている
なぜ水陸両用MSを空挺部隊に回す。
ちなみに、直卒のズゴック隊とは別行動をとっていた隊は、ちゃんと水路から接近していた。


機動戦士ガンダムΖΖ』では第40〜41話にてスタンパ・ハロイのコレクションとして何機か登場。
ズゴックに限らずスタンパのコレクションは全天周囲モニター・リニアシートやホバー付きに改修されているのでレプリカかレストアしたもののようだ。
第40話ではジュドー・アーシタが奪った機体に搭乗してアッグガイやザクⅠ、果てはハマーンの駆るアッガイと戦った。
続く41話ではスタンパが乗ってモンド達を追いかけ回すが、誤ってラサラを殺してしまった為にモンドを激怒させ、最期はモンドのガンダムMk-Ⅱによってコックピットを串刺しにされて撃破、スタンパも死亡した。


機動戦士ガンダムUC』では黄緑色の機体が登場。ジオン残党兵がトリントン基地強襲に運用したがバイアラン・カスタムに撃破される。

そして、宇宙世紀終了後を描いた『ガンダム Gのレコンギスタ』では、ジャブローに打ち捨てられた残骸が原形を保ったまま残されており、超硬スチール合金の抜群の耐食性を静かにアピールしていた。


岡崎優の漫画版1stでは最終話で、ドズルの指揮により宇宙戦で導入された
……まぁゾックが宇宙で戦える時点で今更ではあるが、結局はホワイトベース隊に全機蹴散らされて全滅する。


クロスボーンDUSTではビーム砲が基本装備として内蔵されている点に目をつけられ、レストアされて宇宙に対応した機体が登場。岡崎版を知らない読者を仰天させ、知る読者の腹筋を破壊した。
メガ粒子砲が水冷式なので2,3発で砲身がオシャカになるが、この点は物量を揃えることでカバーしていた。


【武装】

  • アイアン・ネイル
両腕部の爪。ゴッグの鉤爪状からブレード状に変更された。
基本的に爪は3本だが、4本爪タイプもあったらしい。また、アッグガイのものと同型のヒートロッドに換装することも可能。
本来は水中から敵艦の船底を貫く為の武器なのでリーチは長くないが、熟練パイロットが使えばジムの懐に飛び込んでドテっ腹をブチ抜くことが可能。
艦艇に使ってみると刺さった衝撃によってブレード基部が歪んで抜けなくなる事例が多発。対艦攻撃用にラムズゴックが開発される契機となった。

  • メガ粒子砲
アイアン・ネイル中央に内蔵されたビーム兵器。別名「クローバイスビーム砲」
ゴッグの反省から装備箇所を腕部に変更して射角などの取り回しが格段に向上、収束率も改善されて直線状のビームとなり、射程も20km以上とゴッグの20倍以上に向上したので対空砲としても機能した。
照射・連射と状況に応じて使い分けられるようで、機銃のように連射して相手の動きを封じたり洞窟内で撃ちまくることで崩落を誘発して追撃を封じるといった戦法も見られた。
ルナ・チタニウム製のシールドを貫くに至らないなど貫通力は然程でもないが、出力は3.2MWと威力はガンダムのビームライフル以上で連射も効くなど貫通力以外ではかなり高性能。

  • 6連装240mmロケットランチャー
頭部に備える対空兵装。
ゴッグがドン・エスカルゴのような対潜哨戒機に苦戦した為に装備された。
主に対空用だが、任務によっては対艦用ロケット弾も用意された。
水中でも使えるが耐圧性が低く、水上に頭を出して発射するか陸上に揚がってから使われることが多かったようだ。

  • その他
腕部ユニットのオプションとしてアッグガイと同じヒートロッドを装備可能。
この他、砲撃戦仕様として4連装メガ粒子砲も開発されていたが、ジェネレーター出力の限界からお蔵入りとなった。



【派生機】

●MSM-07E ズゴックE

ポケットの中の戦争に登場した性能向上機。
詳しくは項目参照。


●MSM-07N ラムズゴック

MSV-Rに登場。
傑作機と呼ばれたズゴックだが、船殻の厚い潜水艦相手にアイアン・ネイルを突き刺すと負荷で基部が変形し、形状も相まって抜けなくなるという問題点が発覚。
アイアン・ネイルを伸縮・着脱式のクローシールド、頭部6連装ミサイル砲を大型衝角ヒート・ラムへと換装した対艦戦闘用ズゴック。
頭部のヒートラムは某宇宙ブーメランを彷彿させる形状だが、逆立たせて頭突きする装備なので残念ながら射出武器ではない。

戦後接収された機体は民間軍事会社等に払い下げられ、U.C.0090年になっても(不満混じりではあったが)現役で使用されている。


●MSM-07Di ゼーゴック

機動戦士ガンダムMS IGLOO -黙示録0079-』に登場。
ズゴックをモビルダイバーシステムの制御用MSユニットとして改装したもの。
水陸両用機であることから気密性に優れ、その中でも空冷式併用のため高出力で宙間運用への改修が容易なジェネレーターを備えることから本機がベースとして選ばれた。
まぁ地上拠点をほとんど失ったジオン軍が宇宙で使えない水陸両用MSの扱いに困っていたってのが本音なんだけどね!
ズゴックE「ちょっと」
ハイゴッグ「待てや」
詳しくは項目参照。


●プロトタイプズゴック(仮名)

漫画『アッガイ博士』に登場したズゴックの試作機。正式名称は不明。
主人公ソースケ・カトーが設計に携わっているという設定で、地球侵攻作戦直前に性能評価試験を受けていた。
量産機との違いは頭部にアクアラング状のパーツがある点とフレキシブル・ベロウズ・リムが採用されていない点。


●ズゴック(消防仕様)

漫画『ギレン暗殺計画』に登場。こちらも正式名は不明。
ズム・シティの消防隊に配備された機体で、アイアンネイルが無く、頭部ランチャーも塞がれた非武装の機体。
腕部もメガ粒子砲の代わりに水か消火剤を放射する放水銃を備えている。

設定はおろか正式な名前さえ不明で出番も僅か1コマで後ろ姿と足だけ描かれているに過ぎないどマイナーな機体だが、何気にジェガンに先駆けて消防仕様が確認されたMSである。


●OMSM-07RF RFズゴック

機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。
オールズモビルが開発した水陸両用MS。
機動性が強化され、水中では潜水艦並みの活動が可能である。
ゲームでは初の水中ステージで参上するが大体は同じく初登場となるF90Vのヴェスバーの餌食になる。かわいそう。


●MSM-07FC-B パーフェクトズゴックキャノン


パーフェクトズゴックキャノンがあらわれた。

コミックボンボンで行われたオリジナルデザインコンテストグランプリ受賞作品。
体型はどちらかと言えばゴッグに近く、頭部にハイメガキャノンを備えている。


●にせガンダムズゴック(にせZガンダム)


まともな顔がほしいだョ。

元祖SDガンダムに登場。
手足以外がトリコロールカラーに塗られ額にガンダムのV字アンテナ、背中にビームサーベルを背負い、両腕がマニピュレーターに変えられているが
そもそもZぽい意匠がゼロで変形も出来ないためZガンダム要素が皆無である。
Ζガンダムが変形の際に体型の関係で外した頭をバウ(MS)が拾って「にせZガンダム」になろうとしたときに、意地で横取りして装備しついでに板も背負ったことがある。
結局珍妙なものになったのですぐにZに返した模様。

『SDV』ではリアル風の設定として、「ガンダイバーの対抗機 MSMZ-006 ズゴックガンダム」という設定が与えられた。


●アメイジングズゴック

ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲』で登場。
三代目メイジン・カワグチが作成したズゴック。ベースはシャア専用ズゴック。
ボディは原型機と変わらないが両腕が改修され、ジュアッグ・アッグ・アッグガイ・ゾゴックの機能が両腕に集約された贅沢な機体。
内訳としては
  • ジュアッグモード:腕先の砲門3か所からそれぞれビームキャノンを展開する
  • アッグモード:アイアン・ネイルを中心に向け回転させることでドリルを模した攻撃を行う
  • アッグガイモード:腕先の砲門3か所の内2か所からヒートロッド2本を展開する
  • ゾゴックモード:上腕部に内蔵したワイドカッターを展開する
といった具合になっている。


●ズゴッギー

Gのレコンギスタ』に登場。
ジット・ラボラトリィが開発した水中作業用モビルスーツ。しかし地上・宇宙問わず運用出来る他、重力下では飛行も可能。
さらに元々作業用の機体であるため、多少の攻撃ではビクともしない頑丈さを持つ万能ぶり。

開発時期が数百〜数千年単位で異なるのでズゴックとの繋がりがあるかは怪しいが、その姿はジオン水泳部を、名前はズゴックを彷彿させる。


●ズゴック(THE ORIGIN版)

平行世界のズゴック。
デザイン的にはズゴックEに近く、肩がある。
ジャブローでシャア専用機がアムロのジムと戦闘した他、量産機がちょくちょく登場した。


●ズゴック(サンダーボルト版)

平行世界のズゴック。
関節部が球体関節となり、脚部に折り畳み機構とホバー機能が採用されている。
武装も腕部がメガ粒子砲ではなくマシンガンに変更、アニメ版ではルナ・チタニウム合金製のチェーンが追加されていた。
デザインはどことなく縦に伸びたハイゴッグっぽい。

主な登場は第2部。
ジオン軍残党のカウフマン部隊及び南洋同盟が使用。
ビリー機は腕部ユニットがビームサーベル仕様に換装されている。


●ZGMF-MM07 ズゴック


アスラン・ザラ、ズゴック出る!


機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場。
パイロットはあのアスラン・ザラ更に一時的ではあるがキラ・ヤマトと遠隔操作という形でカガリ・ユラ・アスハも操縦した。

過去作でも1stガンダムのジオン系MSをモデルにした機体が数多く登場したSEEDシリーズだが、デザイン・設定共にリビルドされていたそれらと違って見た目も武装も名前すらもシャア専用ズゴックほぼそのままという異色の機体であり、MIP社製MSモチーフとしては初でもある。
なお外見上の明確な違いは頭部に生えた白いトサカと、腕部の(ラムズゴックやアメイジングズゴック(BF版)を思わせる)追加装甲程度。

中盤、の罠により窮地に陥ったキラを救うべく妙に聴き覚えのあるBGMの中で水上をかっ飛びながら現れ、見覚えのあるスローモーションからの立ち上がりを見せたシュラと交戦した後、迫る核ミサイルを前にキラとアークエンジェル乗組員を連れて海中へ逃れた。ついでに映画のストーリーの雰囲気も完全に変わった。*2
最終決戦ではキャバリアーアイフリッドを装備し宇宙に進出するのだが、なんとズゴックがオーバーボディの偽装装甲であり、中にインフィニットジャスティスガンダム弐式が内蔵されているというトンデモギミックが発覚。初見の観客を困惑と驚愕の渦に叩き落とした。
詳細はこちらの項目にて。

●SDガンダム外伝シリーズのズゴック

兵士ズゴック、デビルキッカーズゴック、黒魔導士ズゴック(漫画のみ)として登場した他、シャア専用カラーがモンスターキラーズゴック、機兵ネイルシザー、モンスターホブズゴックとして、ラムズゴックが剣闘士クラブズゴックとして登場している。

●SD戦国伝シリーズのズゴック

闇軍団の水忍軍団員である頭護津愚、ズゴックとスコップが堕悪融合した堕悪闇軍団のズゴップが登場している。


ガンプラ

キット化にはかなり恵まれており、現在では主にHGUC、HGCE、MG、RGが存在する。
いずれも非常に完成度が高く、特にMGは2003年発売にもかかわらず、軟質素材の採用もあってか可動域は良好な部類。現在でも改造無しで通用すると言われるくらいの傑作である。後にUC版がプレミアムバンダイで発売された。
HGUCはシリーズ初期に発売されたキットながら、元々シンプルなデザインで形状がまとまっていて出来がよく、ついでにしっかり量産機とシャア専用機の両方が一般販売で出ている。携行武器をはじめとした複雑なパーツもなく、値段も税抜700円と安価ですぐに作れるため、よくジムと並んでガンプラ初心者にオススメされる。可動も十分に悪くないだろう。
強いて言えば、合わせ目処理や後ハメ・全塗装に初挑戦する場合には少々他のキットよりも難易度が上がるくらい*3か。
2014年にRGが発売。出来はいいがディテールのアレンジが強めで人を選ぶ。後年発売商品も含めるとかなり異色の存在で、主役かラスボス級のMSしかラインナップされない本ブランド内においてはシャア専用という名はあれど作品を背負うほどのメイン機体で無い事は間違いない。
*4
因みにHGUC、MGはシャア専用、量産型共に普通に売られているが、RGのみ何故か量産型がプレバンでしか販売されておらずやや不遇。

HGCEでも『HGCE ズゴック(SEED FREEDOM Ver.)』として発売。
こちらについても詳細は∞ジャスティスガンダムにて。


【ゲームでのズゴック】

一年戦争を題材にしたゲームでは大体登場する。
ジオン側のMSでは珍しいビーム武装持ちで格闘も高性能なので水中戦ではもちろん、陸上戦でもゲルググ並に使いやすいことが多い。
宇宙戦では使用不可能なのが珠に傷。

ギレンの野望シリーズ

大抵の作品で「安くて強い水陸両用量産機」として登場。ジオン本編は宇宙は一通り制圧して地上拠点を攻める為、出番は多い。
射程に難を抱えていたゴッグ、偵察可能だが耐久が低いアッガイと比べると安定性が高い。

ただ、なぜか主兵装がビームではなく謎のハンドバルカン(実弾)になっている。
最新作に当たる新ギレンの野望でも、頑なにハンドバルカンを装備していた。
指揮官専用機(シャア専用も)だとクローバイス・ビームになるのにね。

アクシズの脅威では改造システムが実装され、量産型から指揮官型に改修可能。
しかし、三機から単機に減ってしまうので、主に後続への中継点に当たる。
更にそこからズゴックEやガッシャ、果てには開発イベントをこなせば、バランスブレイカーとして名高いゼーゴックに改修可能。

ズゴックEやガッシャへの改造を施す場合、第二部に持ち越すと減った機数が無料で補充される。
これを利用して事前にズゴックS型を量産。改造しておけば有利に進行できる。
しかし、開発レベルが要求される点には注意。両機とも急ぎ足で開発する必要が出てくる。

ゼーゴックへの改造は、工廠の待ち時間を短縮できるという点でも、前線近くで用意できるという点でもおすすめ。
こちらの場合は消耗したズゴックの再利用、S型を改造からの一斉配備で大暴れできる。

機動戦士ガンダム Extreme vs. MAXI BOOST

2000コストで復活参戦したシャア専用ザクの換装型の武装としてシャア専用ズゴックが登場…するのだが、
その仕様がなんとも珍妙で、なんと使用するとその場で一瞬にしてズゴックに変身して攻撃するという前代未聞の武装である。
表示される搭乗機名もシャア専用ザクⅡからちゃんと変更されるという無駄な拘りっぷり。もちろん換装中に勝敗が決まるとリザルト画面はズゴックになる。
換装後はお馴染みの格闘攻撃や、レバー入力派生でメガ粒子砲を撃ったり、足元の61式戦車をぶん投げたりする。
覚醒時のバーストアタック赤い彗星コンボでもやはり途中でズゴックに変身してフィニッシュとなる。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 X BOOSTにもなると、ザク・バズーカが射撃CSに移動した代わりにサブ射撃(派生4種類)と特殊格闘(派生2種類)がズゴック換装になったことで、シャア専用ザクⅡという名前なのに武装の約半数がズゴックになってしまった。

OVER BOOST末期にはインフィニットジャスティス弐式名義でSEED版ズゴックも参戦。こちらは3000コスト。
最初はズゴックで出撃、時限強化形態のキャバリアーとズゴック形態を行き来し、ズゴックの装甲パージにより再出現まで戻せない一方通行ながらジャスティスにもなれる。
ズゴックがやや鈍重ながら時限強化持ち3000コストの生としては良い方な性能で、キャバリアー形態になると圧倒的な射撃性能で的を圧倒する。一方で格闘特化機に絡まれるなどして攻めるのが難しい時はジャスティスになり、機動力の高さと迎撃に特化した武装で自衛に徹する、というコンセプト。
リリース当時はズゴックとキャバリアーの性能が高くて余程の事がなければジャスティスになる事がない程にFREEDOMな強さで環境機体として暴れた。後におしおき弱体化は受けたがそれでも強力な機体として環境上位に居座る程。

スーパーロボット大戦シリーズ

GC』(と、そのリメイク作である『XO』)では鹵獲によって自軍運用も可能だが、基本的には敵機オンリー。
第3次Z』『V』ではUC版のカラーリング。
特に第3次Zではテッサから「水陸両用の器用貧乏」というあんまりな言われ方をされてしまう…。自軍の水陸両用機である真ゲッター3鉄人28号などがディスられているような気もするが...
30』においてはUC版を色替え+メガ粒子砲の効果音変更で1st版が参戦した。

ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦

ジオンショッカー同盟が使用。なぜか生意気にも、隊長機は赤くペイントしてある。

機動戦士ガンダムバトルオペレーション2

300コスト強襲機。馬鹿みたいに高い格闘火力と引き換えにアホみたいな挙動の癖を持つ機体。
射撃主武装のバイスビームは2発で蓄積よろけが取れるが、体勢によって右腕から撃ったり左腕から撃ったりするのでエイム調整に慣れがいる。
格闘のクローは火力こそ高いが、リーチがやたら短くほぼ密着しないと当たらない。なお下格闘モーションはシャア専用ズゴックがジムの腹抜いたアレ。
副武装のミサイルランチャーは射程とよろけ値が高くブースト移動中に射撃可能だが、山なり弾道で弾着が遅い上に近くの敵に当てづらい。
なおこれらの代償込みの強みを獲得するのに、実装から3年半で9回もの強化調整を受けている。

水中なら主武装をブースト移動中に撃てたりするため慣熟した人が扱えば無類の強さを発揮するが、癖が強い機体なので慣熟しないうちは戦果をあげにくい。
何よりそもそも水中ステージが不人気すぎてなかなかマッチできず、マッチしないのでなかなか慣熟できないと言う悪循環。


追記・修正は傑作機と認められてからお願いします。

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最終更新:2025年04月04日 11:06

*1 発泡性ケミカル材を使用したゲル状の物質を展開し機雷・爆雷等を粘着・無効化する装備

*2 実はこのアスラン登場を境に執筆者が故・両澤千晶氏から後藤リウ氏及び福田己津央監督へと変わっているため、文字通りの意味でもある。

*3 設計が古いため「モノアイ部分やダクト部分が後ハメ加工を想定したパーツ割りになっていない」「長い合わせ目ができる部分が存在する」のが問題になってしまう

*4 発売時期近くで行われたイベントでは、陸戦型ガンダムやグフなどの量産機がプランニングされており、バンダイとしても一般量産機をRGブランドで出すべきかという試金石としてズゴックを投入したという見方も窺える