ドラゴンシーザー

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ドラゴンシーザー - (2022/05/16 (月) 14:42:30) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2018/09/21 (金) 00:21:09
更新日:2023/08/18 Fri 18:21:08
所要時間:約 11 分で読めます




※推奨BGM:恐竜戦隊ジュウレンジャー


ブライが、謎の少女から渡された獣奏剣を奏でた時…
守護獣・ドラゴンシーザーが出現した!

大獣神無きジュウレンジャーは
一体どう立ち向かうのか!?


恐竜戦隊ジュウレンジャー!


守護獣大あばれ





来い! ドラゴンシーザー!!



ドラゴンシーザーは、スーパー戦隊シリーズ第16作『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場する巨大メカ。
本項目は、このメカが合体する二号ロボとパワーレンジャーシリーズでの活躍についても記載する。


全長:62m
全高:38m
総重量:170t
歩行速度:35km/h
走行速度:140km/h

テーマソング:『ドラゴンシーザーのうた』(歌:Funky Y.K.)



(Ψ)【概要】(Ψ)


初登場は第21話。ドラゴンレンジャー/ブライ獣奏剣で奏でる音色*1に導かれ、海を揺るがし現れた六番目の守護獣。劇中では単に「シーザー」とも呼称される。
ティラノレンジャー/ゲキが使役する守護獣ティラノザウルスと同じヤマト族の守護獣でもある。
黒と白銀を基調とした巨体が唸る登場シーンはさながら怪獣映画である。

性格はかなりの凶暴で、獣奏剣で命令しないと指示できず、獣奏剣の命令がなくなった場合も派手に暴れまわる。
初登場時には雄たけびをあげて尾をしならせながら工場地帯を進撃。街を襲撃する命令も難なく受け入れ、へし折った煙突をピコラのごとく噛み砕き、グリフォーザー&ラミイカップルを圧倒する場面も見せつけた。
後に、第41話で知り合った耕一少年を励ますためとはいえ、彼に「かっこいいポーズをとって」と言われて恥ずかしがったり、
第43話ではそれぞれ守護獣と向き合って自慢するゲキたちを見てブライを余計恋しく感じたのか、拗ねてしまって遠くに行きブライの面影を探したりする場面が見られた。*2……あれ、こいつ意外とかわいくね?

一体で守護獣五体分の強さを持っており、胸部に位置するブレストラーという五芒星状のエンブレムにエネルギーを集中することで五つのランプ部が発光、様々な攻撃を繰り出していく。
戦闘力は守護獣ティラノと引けを取らないが、さすがに巨大化したドーラモンスターを単独で倒したことはなかった。

ブライがジュウレンジャーに加入後は大獣神に合体できない状況の合体要員、および強敵相手に呼び出される場面が目立つ。
獣騎神キングブラキオン加入時には獣帝大獣神および大獣神の真の姿たる究極大獣神の合体パーツとなる。

他の守護獣とは異なり、基本的には外から獣奏剣の音色で使役する。
しかし、ブライ最期の戦いである第42話の対ドーラガンサク戦のように合神用コックピットも一応は存在するようだ。

ブライの死後はバンドーラの呪文で動きを封じられながらも、獣奏剣を受け継ぎアームドティラノレンジャーとなったゲキの説得を受け立ち上がり、
悲しみを乗り越えながらジュウレンジャーと共に大サタンとの最終決戦に挑んでいく。


  • ドラゴンハーレー
両手の指先の銃口からミサイルが装填され、超強力光弾として発射される。
銃口は左右ともに五門搭載されており、速射性と破壊力はかなり高い。
第24話では守護獣ティラノの放つティラノソニックとほぼ同時に攻撃して巨大ドーラトトイスを撃破した。
モチーフは「ジャイアントロボ」の主役・ジャイアントロボが指先から放つミサイルロケット。

  • スピニングシーザー
尾のドリルが高速回転し強烈な攻撃を仕掛ける。
相手が尾を掴んでも発動可能。

  • ペンタゴンバリヤー
ブレストラーから光の壁を展開、攻撃を防御する。



ドラゴンシーザー! 剛龍神に合体するんだ!

合体! ドラゴンミッション!!


(Ψ)【剛龍神】(Ψ)


全高:43m
総重量:560t


初合体は第22話。
マグマの中でガイアトロンエネルギーを蓄え復活した守護獣ティラノとの決闘で倒れたドラゴンシーザーが、
野心と憎しみから解き放たれたブライの奏でるドラゴンシンフォニー*3の音色を受け、他の守護獣3体と合体した巨大神。
このとき、ティラノザウルスとプテラノドンは余る。ティラノザウルスは単体でも格闘戦をこなせるが、プテラノドンは完全に余り物である。
初登場時はただのお披露目だったため、本格的な初陣は第23話の巨大ドーラピクシー戦から。
プテラレンジャー/メイがドーラピクシーの能力でメロメロにされてしまったことで戦闘に参加できず、大獣神に合体できなかったため剛龍神で戦うという、合体の特性を早速生かした活躍を見せた。

地を蹴り飛び上がったドラゴンシーザーからブレストラーが分離後、両腕部が収納されてドラゴンレンジャーのエンブレムにも似た胸部が構成される。
両腕部に変形した守護獣ジュウマンモスと合体後、ドラゴンシーザーの下顎部からマスク部が現れて、両脚部に変形した守護獣トリケラトプス&サーベルタイガーと連結することで完成する。
二つ目とフェイスガードのある大獣神と異なり、ゴーグルとフェイスマスクのある顔が特徴。ゴーグルの下には二つ目があるが、初合体以降はそれが明滅することはなかった。

当初こそブライが合体に関わってはいたものの、その後はドラゴンシーザーの召喚のみを行い、合体の発動はゲキが行なっている。
ブライ自身は集合コックピット内で操縦することもなく、初期メンバー五名がコックピット内で操縦する方式。
とはいえ、五人揃わなくても合体に必要な守護獣のパートナーがいれば操縦できるようだ。

パワーに優れた大獣神よりもスピードに優れ、ドラゴンシーザーの尾とブレストラーが合体した剛龍槍ドラゴンアントラーによるリーチの長さを活かした攻撃が得意。
ドラゴンアントラーの先端はもちろんドリル。刺さるとかなり痛そうだ。


(Ψ)【武装・必殺技】(Ψ)


  • アントラーバリヤー
ペンタゴンバリヤーの剛龍神版。
ドラゴンアントラーの先端部を高速回転させることでバリアを展開し攻撃を弾き返す。

  • ヒートホーン
頭部の角飾りを白熱化させてブーメランとして投擲する。
強敵へのけん制に使われるものの破られる場面が多かった。

  • 超爆烈龍神突き
剛龍神最大の必殺技。
ドラゴンアントラーのランプ部が発光するとともに先端のドリルが高速回転し白熱化。
レンジャーが技名を叫んだ後、大獣神の超伝説雷光斬りと同様に剛龍神がその名を叫び必殺の突きが繰り出される。
ヒット後、ドーラモンスターの中央部に巨大で丸い風穴ができ、そこからエネルギーの竜巻が巻き起こり肉体を跡形もなく消滅させる。
丸い風穴からドラゴンアントラーを構えた剛龍神が写り込むカットも印象的。



(Ψ)【パワーレンジャーシリーズにおいて】(Ψ)


ドラゴンシーザーは海外のリメイク作『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』にてドラゴンゾードという名前で登場。
グリーンレンジャー(ドラゴンレンジャー)ことトミー・オリバーがドラゴンダガー(獣奏剣)の音色で使役するメカ、という面以外は原典の共通項はなく、
魔女リタ・レパルサ(魔女バンドーラ)が、トミーのパワーを基にダイノゾード(守護獣)を模して生み出した悪のダイノゾードとして初登場している。

レッドレンジャー(ティラノレンジャー)ことジェイソン・リー・スコットとの決闘でトミーの洗脳が解除された後、ゾードンの力により
他のダイノゾードとドラゴンゾード・ファイティングモードことメガドラゴンゾード(剛龍神)に合体する能力が追加された。
また、メガゾード(大獣神)と合体することでウルトラゾード(獣帝大獣神)に、
さらにその状態でタイタヌス(獣騎神キングブラキオン)と合体することでメガウルトラゾード(究極大獣神)となり、リタ一味の戦いに貢献することになる。

第1シーズン終盤、リタの策略でパワーを失ったトミーはジェイソンにドラゴンダガーとアーマーを託し一時戦線離脱。
ドラゴンゾードもジェイソンおよび2代目レッドレンジャーことロッキー・デサントスが使役、
第2シーズンにも登場しサンダーゾード(気伝獣)と共にロード・ゼッドを加えたリタ一味と戦うが、グリーンパワーの消失と共に姿を消す。
後にトミーのクローンがコマンドセンターからドラゴンダガーを強奪、彼の操り人形と化して街を破壊していったが、
ホワイトレンジャー(キバレンジャー)となった本物のトミーとの決闘でクローントミーが正義の心に目覚めると戦いを止め海へと戻っていった。
クローントミーも100年後のアメリカにワープしたため、ドラゴンゾードの出番はここで終了となる。



(Ψ)【玩具について】(Ψ)


獣奏剣とドラゴンシーザーのヒットは、作品人気だけでなくシリーズの新たなフォーマットを形成し打ち切りを回避、
更にパワーレンジャーシリーズの始まりもあって今でも海を越えて根強い人気を誇る。

放送当時、バンダイからDX玩具として『DXドラゴンシーザー』が発売。
これまでの二号ロボと異なり、単独で人型ロボ形態に変形しないタイプは前代未聞のものだった。
他の守護獣と合体することで剛龍神、獣帝大獣神となるこの玩具は、PLEXの野中剛氏の「スーパー合体のパターンを変えたい」という要望によるもの。
大獣神と顔と胸を変えることで映像的にも異なる印象を与えた剛龍神は、後の手足部やコアメカを変える『マルチ合体』の先駆けとなった。
また、『DXドラゴンシーザー』はパッケージにある「力の源、ブレストラー!!」のコピーの通り、背中のスイッチを入れると胸部のLEDランプが発光、電子音が鳴り響くギミックもウリ。
スーパー戦隊シリーズのロボ玩具としては初めて電飾・音声ギミックが取り入れられており、後のDXロボ玩具にも投入されていく。

海外でもドラゴンシーザーは『ドラゴンゾード』と名を変え、グリーンレンジャーことトミーの人気も相乗して人気玩具となる。
アメリカでは、日本と同じ合体玩具以外にも、ラジコンフィギュア『R/C ドラゴンゾード』が発売(グリーンレンジャーのミニフィギュア付き)。
ドラゴンダガー型コントローラーを操作することで劇中と同じ咆哮とブレストラーのSEが鳴り響き、スイングに連動し尻尾が唸る回転アクションが発動。胸部を展開することでグリーンレンジャーを格納することもできる。
さらに、オリジナルギミックとしてコントローラーのエンブレム部を押すと胸部(ブレストラー)からミサイルが発射するドラゴンハーレー代わりのギミックがついている。

さらに、パワーレンジャーシリーズ20周年記念として2014年に『レガシー・ドラゴンゾード』が発売された。
ABS樹脂からダイキャスト製玩具に進化、当時のDXよりも長くなりボールジョイントで動作も可能な尾、
開いた手とドラゴンハーレー発射を意識した平手のコンパチ、シール処理から立体化により塗装の施された装飾、
そしてツリ目状ではない劇中同様の剛龍神のゴーグルなど、可能な限り劇中プロップに近づけられている。
メガドラゴンゾードにも合体可能、その際に尾と胸部をパワー・レーザードリル(ドラゴンアントラー)にすることも可能。
ただしプロップ準拠のまま合体するためなりきり玩具とほぼ同じとなる。
一応、当時品の再販である『レガシー・メガゾード』とウルトラゾードに合体することも可能だが、非常に隙間がないため下手に接続すると大獣神の塗装が剥げてしまうことも…。

日本でも2017年にミニプラとして『スーパーミニプラ ドラゴンシーザー』が発売(全1種・3500円)。
全1種でありながらも3500円もするその食玩は全五種でひとつ920円もする『スーパーミニプラ 大獣神』より財布を費やすほど。
スイング式の腕・手首・膝にボールジョイント接続式の股関節・足首・尻尾とミニプラお約束の可動範囲の持ち主で、
尻尾の表情付けや劇中でも見られた守護獣ティラノとの対決が再現できるのは大きい。
剛龍神や獣帝大獣神にも合体可能だが、剛龍神は合体時の首の隙間を埋めるために顔は付け替え式となっており、
足が膝パーツと干渉して動かしづらいが、DXではできなかった必殺の超爆裂剛龍突きのポーズができるのは良ポイント。
ガシガシ動かしたいのなら獣帝大獣神に合体させて諸事情でできなかったアクションポーズをさせよう!
但し遊ばせすぎると各関節が負けるので保持パーツは忘れずに。

そして2018年、ついに超合金魂で『GX-78 ドラゴンシーザー』が発売。
パッケージには英表記の『DRAGONZORD』やパワーレンジャーのタイトルロゴも記されており、海外人気の高さも見受けられる。
剛龍神との合体を重視しているためか、レガシー版に比べるとやや小さめだがDX版よりもスリムにまとまっている。
「いかにして『レガシー・ドラゴンゾード』を超えるか」というコンセプトで、全身に金・銀パーツを多く使用、
ブレストラーにドラゴンアントラーの台座およびグリップ部を収納、ドラゴンアントラーの先端はドラゴンシーザーの尻尾が変形するタイプだけでなく、
劇中サイズに準拠したタイプが付属するなど、様々なアイデアが盛り込まれている。
劇中サイズのドラゴンアントラーはDX版、レガシー版、ミニプラ版と同様保持用の台座パーツが用意されており、変形タイプのものよりは柄が若干長めになっている。


(Ψ)【余談】(Ψ)


後に、足部分がグレートファイブやジェットガルーダと共に別なジャンル東映作品に流用されている。

今作に登場するメカは実在した恐竜・翼竜・古代生物をモチーフにしているが、このドラゴンシーザーはモデルとなる恐竜はない。
強いて言うなら、恐竜ではなく某怪獣王といったところか。
実際、初登場回で東京湾から上陸するシーンもそれをオマージュしており、次の回では怪獣王対メカ怪獣王のごとくドラゴンシーザーは守護獣ティラノのライバルキャラとしてぶつけられている。

ドラゴンシーザーのテーマソングである『ドラゴンシーザーのうた』を歌うFunky Y.K.は作曲家・小杉保夫氏の変名である。
小杉氏は数々のアニメソングや特撮ソングをはじめ、郷ひろみの「お嫁サンバ」やCMソング、果ては「おかあさんといっしょ」などNHK教育番組の歌の歌詞も手掛ける幅広い仕事の持ち主だが、自身がこの名義で歌うのはごく稀である。
『ドラゴンシーザーのうた』は第43話にて、ティラノレンジャーがアームドティラノレンジャーになる場面で流れている。
プレミアムバンダイから発売された『戦隊職人 ドラゴンバックラー』にも、右側面のボタンを三度長押しすると発光と共にこの歌のワンフレーズが流れる隠しギミックがある。
アームドティラノ変身シチュを再現したいならティラノメダルをセットするのがオススメ。ティラノメダルは『ドラゴンバックラー』に付属しているぞ!

バンダイから発売されたTCG『レンジャーズストライク』でも第5弾「五龍の激鱗」でドラゴンシーザーが参戦。
MGガンプラのパケ絵でおなじみの森下直親によるイラストでドラゴンハーレーとスピニングシーザーを繰り出し暴れ回る様が描かれた。
フレーバーテキストでは、尻尾がドリル繋がりの爆竜ティラノサウルス
「尻尾がドリルな奴に悪い奴はいないテラ! 暴れるのは、きっと何か理由があるんだテラ!」と発言。
しかし、劇場版アバレンジャーこと『アバレサマーはキンキン中!』で激突した爆竜カルノリュータスのテキストで
「ぜ、前言撤回テラ…。尻尾がドリルな奴の中にも、悪い奴がいやがったテラ。」と言い直している。
作品同士のクロスオーバーが光る名テキストともいえる。
第8弾「究極の八神」の再録の際にはイラストがマイナーチェンジ。ドラゴンシーザーの構図はそのままに、燃え広がる爆炎の中でその勇姿を見せる、より派手なものに。
こちらのフレーバーテキストは
「荒ぶる竜は魂揺さぶる笛の音に導かれ、己に眠る神の気配が高まるのを感じていた。」
ちなみに、このフレーバーテキストの通り、ドラゴンシーザーは「獣奏剣」を持つ「ドラゴンレンジャー」または「アームドティラノレンジャー」がいる*4か「獣奏剣」のカードがコマンドゾーンになければ戦闘に参加できない。なお、「ドラゴンレンジャー」は高額レア、「アームドティラノレンジャー」はシークレット。にも関わらず「獣奏剣」は第8弾で再録されなかった。


追記・修正は獣奏剣を奏でながらお願いします。

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