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SAMURAI DEEPER KYO

登録日:2011/12/28(水) 23:21:48
更新日:2026/08/23 Sun 21:58:33NEW!
所要時間:約 10 分で読めます




お前も聞いただろう

神風(かぜ)清響(こえ)




週刊少年マガジンで1999年から2006年まで連載されていた漫画作品。
作者は上条明峰。以降マガジンのレギュラー作家となり『CODE:BREAKER』でもヒットする氏の初連載で代表作。
単行本は全三十八巻。ファンブックやイラスト集も発売されている。
文庫版も発売されており、全巻表紙書き下ろしとなっている。

江戸時代初期を舞台にしたバトル漫画。
歴史上の人物が数多く登場するが、特に序盤においてギャグで唐突に現代ガジェットが登場したりするなどおふざけノリが強い。
中盤からは「壬生一族」という歴史の影に潜む集団が話の中心となり、和風ファンタジー・SFバトル的な方向性になる。
大量の伏線と新キャラを大量投入し、ちゃんと完結できるか疑問視されていたが、細かいツッコミ所の数々はともかく本筋はしっかりまとめ上げて堂々完結した。
なお、中盤から5年もの連載期間をかけて壬生一族の里への侵入からラスボスを倒すまで描いているが作中ではわずか一日の出来事である。バトル漫画にはありがちだが。
厨二心を刺激する要素が満載で、風を操る剣士である主人公に始まり、序盤はるろ剣程度には剣客要素があったが壬生一族が出てきてからはチャンバラしつつ超能力をぶつけ合う侍(サムライ)たちによる能力バトルになり、当時のネット上では「GENKAITOPPA」というワードでネタにされていた。
少年誌らしいちょいエロもあり。

「SAMURAI DEEPER」が具体的にどういう意味なのかはよくわからない。


▼あらすじ
関ヶ原の戦いから四年が過ぎた徳川大平の世。

旅の薬売り・壬生京四郎は賞金小町・椎名ゆやと偶然出会い食い逃げ犯として捕らえられる。
二人はひょんなことから村を襲う賞金首と戦うことになるがその最中、突如京四郎が豹変。
それは伝説の賞金首・鬼眼の狂の復活であった…




▼主要登場人物

鬼眼(おにめ)の狂
CV:小西克幸
主人公。
かつて関ヶ原の戦いで千人斬り伝説を残した侍。
五尺の大太刀を振るい、背中に太極図を背負い、鬼のように紅く輝く眼を持つ。
京四郎の躯の中に封じられていたが、序盤で彼の肉体の主導権を得たことで自由に行動出来るようになり、封印された自分の躯を探して旅を始める。
風を操る「無明神風流」の使い手。
封印されていただけあって冷酷で傍若無人。酒と女が大好きな野蛮人で、主人公にあるまじき人柄。
ただし親分としてのカリスマはあり、何だかんだ言いつつギリギリのところで人助けすることもあるツンデレ部分もある。

冒頭の台詞は最初に登場する無明神風流の技「みずち」の決め台詞。
同様の厨二全開な決め台詞が全ての技に存在している。
ただし、序盤で登場する2つ目の技「蜃」を最後に、後は四神の名前を冠した「四大奥義」しか登場しないというインフレバトルを象徴するような配分である。


壬生京四郎
CV:小西克幸
もう一人の主人公。
旅の薬売り。穏やかで心優しい青年だがどこか悲しげな笑顔を浮かべている。
結構なスケベでゆやの風呂を覗いて吊し上げられたりしている。
実は狂を倒し彼の肉体を封印した張本人。
序盤で狂に肉体の主導権を奪われるが、その正体は…


○椎名ゆや
CV:堀江由衣
ヒロイン。
巷で賞金小町と呼ばれる凄腕の賞金稼ぎ。
狂に懸けられた百万両(+京四郎の百文)の賞金を狙い彼と共に旅を始める。
明るく心優しい少女だが悪人には容赦しない。守銭奴。
三連式の短筒を愛用する。だが中盤以降は銃など脅しにもならないレベルの敵しか出てこないため、事実上非戦闘キャラ。

自分の兄を殺した「背中にキズのある男」を探している。
彼女自身は完全に設定のインフレに置いていかれるが、この設定は終盤まで引っ張られる重要設定となる。


紅虎(べにとら)
CV:関俊彦
序盤で狂達が出会った賞金首。
紅白の虎模様の布を頭に巻いた関西弁の青年。能天気。
「影法師の紅虎」と呼ばれ影分身と槍術を操る。
三彩衆というグループに所属していたが狂とゆやを気に入って付いてくる。
その正体は徳川家康の息子、秀忠
序盤で登場した故のパワーインフレの煽りをモロに受け、中盤はまだちゃんと見せ場もあるが終盤では賑やかし要員。
とはいえ、漫画史上最も活躍した徳川秀忠なのではなかろうか。


○出雲阿国
CV:かかずゆみ
狂達の前に現れる情報屋。
肩から胸元まで丸出しのエロい和服を着たナイスバディなお姉さん。
強い男が好みで狂に惚れ込んでいる。
情報屋としてはかなり優秀で潜入等も得意。鉄鋼弦を使って戦うことも出来る。


○真田幸村
CV:緒方恵美
旅の途中で出会った美青年。
正体は歴史に登場する真田幸村本人。
奔放で掴みどころの無い性格だが、打倒徳川の決意を強く持っており、時に鬼神のような表情を見せる。
狂に負けず劣らずの酒飲みであり、剣の腕も彼と同等。
部下の『真田十勇士』から非常に慕われており彼らを大切にしている。
本作屈指の人気キャラの一人であり、人気投票でも上位。
女装した姿はほとんど女。


○猿飛サスケ
CV:石田彰
『真田十勇士』に所属する少年。
短めの銀髪と短パンが特徴。若干生意気な性格。
十勇士でも最強と呼ばれる実力者であり幸村に強い忠誠心を持っている。
剣術と変わり身や雷を操る忍術を得意としている。
元々は壬生一族の「造られし者」の中の最下層にあたる樹海の住人の一人であり偶然出会った幸村に拾われ、元々はただのサスケだったところに「猿飛」の名を与えられた。



◎四聖天
かつて狂と共に世界制覇を掲げ戦い歩いた侍集団。
歴戦の侍であり全員かなりの実力者。

○アキラ
CV:保志総一朗
最初に登場した四聖天。
自ら両目を潰し、「心眼」を手に入れた青年。
常に柔和な表情を浮かべ、普段は敬語で話すが、よく嫌味を言う慇懃無礼なタイプ。
また、狂にかなり執着しており、彼のことになると口調が荒くなる。
当初は敵(十二神将のアジラ)として登場したが、一戦交えてから離反。
そうは見えないが、かつては狂に救われ付き従うバット的なやんちゃ弟分キャラであり、サムライたる素質を持たない全くの凡人*1だったが、その差を埋めるために心眼を身につけた努力の漢。
二刀流の使い手で冷気を操る
心眼については上記のように努力で身につけたとハッキリ描かれているがなんで冷気を操れるのかは全く説明がない。
しかも終盤でまた才能の壁にぶち当たってしまう。何なんだコイツ。
朱雀なんて名前の女従者なんていなかった。

○梵天丸
CV:若本規夫
村正の使いとして登場した男。
その正体はかの有名な伊達政宗。というか梵天丸はまんま幼名である。
トレードマークの眼帯こそしているが、銀髪の上裸マッチョマンという政宗史上でも上位に入る個性的な見た目。
粗野で豪快ながらも優しい性格。オトン。
木刀を持っているが本来の戦闘スタイルはその身体能力を生かした「殺人体術」。
完全にキレると理性を失い「野獣」と化す。

○ほたる
CV:子安武人
三番目に登場した四聖天。
壬生一族の一員であり、「五曜星」の一人「熒惑(けいこく)」である青年。
金髪に三白眼、ネジピアス、高下駄が特徴。
無表情で無口だがかなりの天然で、会話のテンポも含めて独特の雰囲気を持っている。
ただし、「最強」に強い拘りを持ち、戦いでは冷酷。
柄にも刃が付いた刀を振るい、炎を操る能力を持つ。
人気キャラの一人でありバレンタインでは大量のチョコが贈られた。

(あかり)
CV:三石琴乃
最後に合流した四聖天。
一見すると美しい女性で、口調や声も女性そのものだが、実は男性。本名は御手洗灯吉郎。
特殊な能力を持つ人間「シャーマン」であり、治癒術等を得意とするが、
治療は相手の秘密と交換であるため、必然的に彼女(?)の世話になる機会が多い四聖天は多くの弱みを握られており、
敵に回すと自身の秘密を暴露されることから灯に強く出にくいため、ある意味で最強最悪の四聖天である。
自分に真の居場所を与えてくれた狂に惚れており、「狂に一撃当てたら結婚する」という約束をしている。
アキラ達を弄って楽しんでいるが根は面倒見のいい姉御肌(?)。
壬生一族に協力していた過去を持つ。



●『あの御方』
CV:速水奨
狂を狙う人物。
狂や四聖天とは浅からぬ因縁を持つらしい。
『十二神将』という十二人の侍マスターを配下に持つ。
正体は史実でも有名なあの人



●壬生一族
ストーリー後半の敵。
世界中の様々な知識を修めた不老長寿の一族であり歴史を影から操ってきた。
大量の人造人間を生み出すなど、その技術力は完全にSFレベル。
狂と京四郎の過去に深い関わりを持つ。
人気キャラ多数。

○先代・(あか)の王
CV:福山潤
壬生一族の頂点に立つ存在。当代は反逆を理由に殺されたため、現在は先代が統治している。
平時は瓶底眼鏡をかけたギャグキャラのような見た目になるが、実際は立派な黒幕。
壬生一族にとっては文字通り絶対的な存在であり、誰も逆らうことはできない。

●五曜星
壬生の門を守る精鋭。名前は中国の「五星」から取られており、五行の属性の能力使い。

○熒惑
「火」を司る五曜星。前述の通り、ほたるの本来の素性。
当初は狂の前に立ち塞がったが、負けたらもちろん仲間入りした。

○辰伶
CV:関智一
「水」を司る五曜星。
ほたるの異母兄で、生真面目な性格のため相性の悪い凸凹コンビ。
壬生一族に忠実だったものの、壬生一族の邪悪な真実を知ったことで最終的に裏切ることになる。
水を操り、水龍を放つ技の数々が得意技。

○鎭明
CV:真殿光昭
「土」を司る五曜星。
胡散臭い雰囲気の男で、外道行為を数多く働いており浮いたキャラだったが後のその真の素性が明らかになる。
大地の力、ひいては重力をも操る「無明大陰流」の使い手。

○歳子
CV:野川さくら
「木」を司る五曜星。
看護婦のコスプレをするなどふざけたキャラだが邪悪。
ネクロマンサーじみた能力(本作ではこの呼称は別のキャラに出てくるが)を持ち、巴御前を元に作った人形「歳世」を戦わせる。

○太白
CV:田中総一郎
「金」を司る五曜星。
元はどこぞの武将であり、「紅の王」に救われて壬生一族の一員となった。
壬生一族に心服しているが人間性は高潔な武人。

●太四老
「紅の王」の直属にあたる、貴族から選別された四天王。

○吹雪
CV:飛田展男
「太四老」の一人。
辰伶の師匠であり水を操る冷酷なイケメン。
様々な秘密を抱えている。

○ひしぎ
CV:中原茂
「太四老」の一人。
技術面で現在の壬生一族に欠かせない学者。だが他の太四老同様、化け物じみて強い。
吹雪・村正とは親友同士であり、村正とは袂を分かったが吹雪には忠実。

遊庵(ゆあん)
CV:置鮎龍太郎
「太四老」の一人。目を鉢巻で覆った心眼の使い手。ファッションセンスが現代。
ほたるの師匠であり爽やかな好漢。壬生一族に疑念を持っており、ほたるに負けて寝返る。
大家族の次男で、家族は全員「庵」とついた外国人みたいな名前(寿里庵(じゅりあん)、庵曽新(あんそにー)など)。

○時人
CV:かかずゆみ
「太四老」の一人。
反逆者村正の娘である残忍ボクっ子(性別は長らく曖昧な感じで描かれていた)。
実は村正の子ではなく、村正の妹と吹雪の間に生まれた子。

○村正
CV:井上和彦
狂の師匠であり育ての親。
中性的な容姿の男性。穏やかな性格で動物にも慕われている。
元々は『太四老』の長であり、多くの民に慕われていたが一族の在り方に疑問を持ち狂を連れて壬生を出奔した。
『サトリ』という他人の心を読む能力を持ち狂以上の神風流を使うが、壬生一族に流行する「死の病」に冒されており死の淵にある。
妖刀・村正を打ち出した鍛冶師でもある。




アニメ化もされているが、原作の半ばくらいで着地点が全く見えてない頃だったうえに、オリジナル設定を多数加えて話をまとめたため原作とはほとんど別物。
声優陣も豪華なわりに謎人選なところが多い。

ただしOP「青のレクイエム」や各キャラソンはなかなかの良曲なので機会が在れば聴いてみてほしい。

アニメ版準拠のPS版格ゲーも存在したりする。

2012年には文庫版発売に伴い書き下ろし漫画プレゼント企画が行われていた。



追記・修正は神風の清響を聞いてからお願いします。

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最終更新:2026年08月23日 21:58

*1 実際、本作の味方レギュラーキャラは軒並み武士の末裔(紅虎でさえ立派な徳川家である)か壬生一族関係者であり、アキラだけが例外。