ゲゲゲの鬼太郎(第2シリーズ)

登録日:2012/05/18 Fri 04:21:12
更新日:2021/04/08 Thu 22:36:15
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ゲッ、ゲッ、ゲゲゲのゲ~~

【概要】

水木しげる原作の妖怪漫画「ゲゲゲの鬼太郎」は2019年までに「墓場」を含めて七度アニメ化されたが、
本項ではそのうち二度目に放映されたアニメシリーズについて扱う。
1971年10月7日~1972年9月28日放映。アニメーション制作は東映動画(現・東映アニメーション)。

各シリーズの項目はこちらを参照


1960年代に放映されたアニメ第一シリーズの続編的な立ち位置*1である。
少年漫画然とした一期と異なり、当時の社会背景を反映した、ハードかつ陰鬱な作風が特徴。
それぞれのエピソードのメッセージ性が強く、普通に鬼太郎が妖怪をやっつける回の方が印象が薄くなることもしばしば。

一方で、現在ではおなじみのヒロイン格になった猫娘の初レギュラー化も含め、その後のアニメ展開の基盤を作ったと言っても過言ではない。


【登場人物】


CV:野沢雅子
ご存知、「まれに見る正義の人」。
これまでの生活を捨てて俳句を詠み干物を作る晴耕雨読の日々を過ごしていたが、現代社会の毒が妖怪を活性化させていると知り、立ち上がらざるを得なくなる。
世界を股にかけて人間に害をなす妖怪と戦うのが仕事だが、妖怪よりも醜悪な心を持つ人間たちと戦う機会も増えた。
要人や探検隊のボディガードに駆り出されたり、大企業の社長から「無気力な息子を立ち直らせてほしい」と頼まれたりもする。

CV:田の中勇
鬼太郎の父。クレジットでは「父親」で、二期の時点でも今のような名前は定着していない。
このためまだこの時点では名前自体がなく「鬼太郎の親父」「親父さん」と呼ばれることが多かった。
博識な人格者であるところは他のシリーズと共通だが、ねずみ男に対してはつらく当たる事が多い。
原作エピソードで目玉親父が活躍する話が多く、妖術で活躍する話が多く見られた。

CV:大塚周夫
「努力せずに金を儲ける」がモットー。二期においては主人公のような活躍をする話も多く、前期以上に意地汚くなっている。
口八丁手八丁で数々の商売を行い、鬼太郎を利用する事も往々にしてある。
自殺志願者に「往生際の悪い奴だね」と平気で言ってのけたり、兵器会社の株を急騰させるために第三次世界大戦を起こそうとしたり、かなりえげつない言動も。

CV:小串容子
前述のように、本作からレギュラー化。一期でゲスト出演した時とは別人のようなデザインだが、同一人物とされている文献もある。
敬語を使うなど礼儀正しいが、女だてらにアクティブな性分でもあり、鬼太郎とともに真っ向から戦う事もある。
含蓄のある台詞を言うことも多く、ある回で口にした「あたしたち、自己満足のためにしてるのね」は有名。

  • 砂かけ婆
CV:山本圭子
前作では出てくるたび姿が違っていたが、今回は目以外はなんとか安定するようになった。
妖怪アパートを経営しているが、家賃の滞納が多いことには嘆いている。
人間嫌いという設定が生きており、「悪魔ブエル」では人間のことを長々と罵倒し続けていた

  • 子泣き爺
CV:矢田耕司
言動はやわらか気だが、余計なことを言って砂掛け婆からはたかれることも少なくない。

  • 一反木綿
CV:山田俊司
なぜかほとんどしゃべらない。

  • ぬりかべ
CV:山田俊司
なぜかまったくしゃべらない。セリフを発したのは実質初登場の第二話だけ。


  • 死神
CV:神山卓三
魂収集のノルマに追われる「地獄のサラリーマン」。後のぬらりひょんの先駆けとなったキャラ。
生活のため、様々な妖怪と組んで悪事を働くがいつもうまくいかない。
最後には地獄の掟を破り、自らの手で人を殺す事で魂を得ようとするが……。
初登場時以外の元ネタは水木漫画「サラリーマン死神」の主人公。準レギュラーとして、計五回登場。


【エピソード】



【水木短編作品からの流用】

原作のストックが不足した事により、中盤以降「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズではない水木しげるの短編漫画からモチーフを持ってくることが多くなる。
実はこれは一期の末期からすでに始まっていた。
鬼太郎シリーズとは異なる作品を原作にしたエピソードは以下の通り。

+一覧
死人つき
猫又
マンモスフラワー
アンコールワットの亡霊
やまたのおろち
怪自動車
南からの招き
縁切り虫
幸福という名の怪物
心配屋
地獄の水
死神とサトリ
イースター島奇談
妖怪屋敷
地相眼
隠れ里の死神
妖怪水車
原始さん
霊形手術
死神と貧乏神
足跡の怪
雨神ユムチャック
死神のノルマ


全45話中、実に23話を短編原作のエピソードが占めている。
そして、これらのエピソード。
回を重ねるごとに、社会派ドラマと恐怖ドラマに二極化していくのである。

特にタブーを侵した事によって神の怒りに触れ、破滅していく人間の末路を克明に綴った「イースター島奇談」「足跡の怪」は、
アニメ鬼太郎史上最大級のトラウマエピソードとして名高い。

文明社会に破壊された自然を甦らせるために現れた精霊が人間に失望して去っていく「原始さん」は、今こそ語られるべき物語だろう。


【オープニング】

  • ゲゲゲの鬼太郎
Vocal:熊倉一雄
曲は前作と同じだが、下駄がねずみ男に落ちる場面とカラスが飛び立つ場面で、オープニング内でSEが使われているのが最大の特徴。
正確には、一期や四期などでも冒頭には風やカラスのSEが使われている。

【エンディング】

  • カランコロンのうた
Vocal:加藤みどり、コロムビアゆりかご会
加藤みどりは前作から引き継ぎだが、背後のコーラスは新規録音らしい。背景はやたら柔らかいリモコン下駄が多用されている。


この項目をご覧になられたあなた、是非ともレンタルショップに足を運んでみてはいかがだろうか。
色々とアナーキーな作品だが、観て損はない。

特に「足跡の怪」、あれは一度観たら必ず忘れられなくなるだろうから。


次回、ゲゲゲの鬼太郎、追記・修正にご期待ください

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最終更新:2021年04月08日 22:36

*1 ただし、メインキャラの性格の微妙かつ確かな差分・猫娘の容姿・「劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!」の同時上映作品「ゲゲゲまつりだ!!五大鬼太郎」では本作の鬼太郎はエンドクレジットでは「二代目鬼太郎」となっている点など、本当につながっているのかどうかは怪しい部分もある。とはいえ当時の作風的にそれぞれのエピソードは一本に繋がっていないので、前期との差異そのものがご愛嬌とも言える。本作を「直接的な続編」ととるか、「新シリーズ」ととるかは個々の感性に委ねる。