連ドラ(デュエル・マスターズ)

登録日:2009/10/20 Tue 23:14:44
更新日:2023/07/21 Fri 10:36:01
所要時間:約 7 分で読めます





真紅の竜が駆け、彗星の如き竜が吼える!

世界が龍の力を必要とする限り、龍は何度でも蘇る。

世界が赤き炎で染まり、その竜は全てを超えて無限となる!



連ドラ】とは、TCGデュエル・マスターズ」におけるデッキタイプの一つ。
ドラゴンで場を制圧し、圧倒的なパワーでシールドを消し飛ばす豪快なビートダウンデッキである。


概要


まず連ドラとは何か説明しよう。
名前の通りドラゴンを連続して出すプレイスタイルで、デッキの半分以上がドラゴンで占められているのが特徴だ。

成り立ちはDM-06でドラゴンのコスト軽減カード《コッコ・ルピア》が出たことから組まれたデッキである。
ルピアを出してからドラゴンを召喚し《紅神龍ジャガルザー》などでスピードアタッカーにするというスタイルだったが、この方法では除去やハンデスに耐性が無いのは勿論、ドラゴンを出すまでのタイムラグが凄まじく非常に不安定なデッキだったのだ。

しかし、そんな連ドラがDMC-11で大きく変わった。《紅神龍バルガゲイザー》の登場である。

こっちが先攻でルピアがある状態だと5ターン目に攻撃を開始でき、まだ強力なブロッカーの居ない場を荒らせて、ほぼ確実に後続のドラゴンを召喚できる。
正に夢のようなカードだが、収録が拡張パックだけだったため年を経るごとに入手は困難となっていった… 
が、構築デッキのヘヴンオブドラゴンやフォース・オブ・ドラゴン等に再収録されたため入手はしやすくなっている。
ただし、近年の高速化によりスピードアタッカーではないこのクリーチャーでは間に合わなくなり、後輩たちに後を託すことになる。

とりあえずすっかり蚊帳の外にされたファイアー・バードたちは泣いていい。

代表的なカード


火文明

インフィニティ・ドラゴン R 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 7000
自分のドラゴンがバトルゾーンを離れる時、自分の山札の1枚目を墓地に置く。そのカードがドラゴンまたはファイアー・バードであれば、自分のドラゴンはバトルゾーンを離れずに留まる。
W・ブレイカー
※殿堂入り

この効果により、連ドラの除去耐性は大きく増したと同時に、山札切れの可能性も生み出してしまった。
中期頃までは強力な除去耐性を得られる事から必須カードだったが現在の連ドラだと動き始めたらほぼ勝負が決まる事やそもそもロックを掛ければ除去もクソもないという理由で採用されない事がザラである。


竜星バルガライザー(紅神龍バルガゲイザーの項を参照)

ゲイザーに比べて火力が増してスピードアタッカーとサムライ付いたが、マナが2つ重くなったカード。
また出せる対象も進化以外のと若干狭まったがデッキ内のマナブーストの増加や進化ドラゴンの非採用により、こちらも基本的に4枚積まれる。
注意したいのが、
ゲイザーは山札を表向きにするのが任意、ドラゴンを場に出すのは強制。
ライザーは表向きにするのが強制、場に出すのは任意ということ。
ライザーはドラゴンでないとそのカードがトップデックに留まるため、ゲイザーの後に攻撃したり《緑神龍バルガザルムス》とセットにするなど工夫が必要である。

永遠のリュウセイ・カイザー SR 火文明 (8)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター
バトルゾーンにある自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得る。
W・ブレイカー
相手のクリーチャーは、バトルゾーンに出す時タップして置く。
相手の呪文の効果または相手のクリーチャーの能力によって、このクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりに自分のバトルゾーンに置いてもよい。

これまでのドラゴンにはなかった攻守両方に強力な効果を引っさげたハンタードラゴン。
連ドラの弱点であった相手の大量展開や手札破壊に有る程度対抗できる強力な一枚である。
エピソードシリーズの主役キャラの一人であるので、派生カードのスペックはどれも高い。

そして時は流れデュエマはドラゴンを徹底的にプッシュするドラゴン・サーガが開始。
無論連ドラに相性の良いカードが多数輩出され、その中でもあるカードが注目を集める。

爆熱天守 バトライ閣 VIC 火文明 (5)
ドラグハート・フォートレス
自分の火のドラゴンまたは火のヒューマノイドが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目をすべてのプレイヤーに見せてもよい。それが進化ではないドラゴンまたは進化ではないヒューマノイドであれば、バトルゾーンに出す。それ以外なら、自分の山札の一番下に置く。
龍解:自分のターン中、ドラゴンをバトルゾーンに出した時、それがそのターンに出す最初のドラゴンでなければ、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップしてもよい。

DMX-18の目玉として登場した《爆熱剣 バトライ刃》の龍解後の姿。
なんと自分の火のドラゴンとヒューマノイドにバルガ効果を付与するという効果を持ち、クリーチャーではないため除去しにくく、場持ちも良い。
更に龍解することで強力なクリーチャーになる、と凄まじいパワーを秘めたカードだった。
……が、当初は《バトライ刃》を出せるドラグナーが限られる上にその出せる《龍覇 グレンモルト》も《銀河大剣 ガイハート》を装備して《熱血星龍 ガイギンガ》の龍解を狙った方が強かったため強力な効果とは裏腹に評価はそこそこ止まりだった。
しかしDMR-16真においてとあるカードが登場した事で事態は一変する……

超戦龍覇 モルト NEXT WVC 火文明 (7)
クリーチャー:ガイアール・コマンド・ドラゴン/ヒューマノイド爆/ドラグナー 9000
W・ブレイカー
マナ武装 5:このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンに火のカードが5枚以上あれば、火のコスト5以下のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)
龍マナ武装 5:各ターン、このクリーチャーがはじめて攻撃する時、自分のマナゾーンに火のドラゴンが5体以上あれば、攻撃の後、このクリーチャーをアンタップする。

ご存知モルトくんの最強形態。
能力はいずれも強力なものだが火のマナが5枚以上とドラゴンが5枚以上という厳しい発動条件が存在するため通常のデッキでは難しいが……
そう、火のドラゴンを大量に投入する連ドラならどちらの条件も簡単に達成できる。
更にマナ武装効果のドラグハート呼び出しはコスト5以下のドラグハートであれば制限はないため《メンデルスゾーン》→《ミツルギブースト》から《モルトNEXT》に繋ぎ《バトライ閣》を呼び出して次のターンにバトルゾーンをドラゴンで埋め尽くすというこれまでの連ドラとは比較にならないスピードで始動できる【モルトNEXT】は環境を席巻し、その後数々の規制を食らいながらも現在に至るまで環境に食らいついている。
今や連ドラはガチデッキの一つに数えられるが、プレイヤーからはあれは【モルトNEXT】であって【連ドラ】ではない、と区別される事が多い。

連ドラのキーカードは殆どが火文明なため、サイドカラーを好みで決めれるという利点がある。
これにより、連ドラを一言で言っても様々なパターンがあり初見殺しになりやすい。
しかし、サイドカラーが一つだけだと弱点が補完できない場合もあるので大体火+自然+αの3文明の構成になりやすい。

光文明

反則的な《光神龍スペル・デル・フィン》や《偽りの王 ナンバーナイン》で呪文を腐らせる。
《光神龍セブンス》とインフィニティでドラゴン軍団を鉄壁に。
速攻相手には《光牙忍ハヤブサマル》《DNA・スパーク》などで若干の耐性がある。
《ポッピ・ラッキー》でシノビ&呪文への耐久性UP。
NEX連ドラは大抵これ+一色。《バルキリー・ルピア》のリクルートが邪悪。
光文明のドラゴンで上記したドラゴン以外にフィニッシャーが少ないのが弱点。最も連ドラと組み合わせにくい文明でもある。
というか踏み倒し前提で《ナンバーナイン》辺りを数枚入れて終わりな事も殆どで、どちらかと言うと守り札が欲しい場合に採用される事が多い。

水文明

豊富なドローで息切れを知らず、状況に応じたプレイングができる。
《ドンドン吸い込むナウ》《戦攻竜騎ドルボラン》等によるバウンスが可能。
変化球として、《蒼神龍ヴェール・バビロニア》《ガンリキ・インディゴ・カイザー》のよる妨害を仕組んでみるのも面白いかもしれない。
《斬隠オロチ》《ヒラメキ・プログラム》によるドラゴンに頼らない山札踏み倒しによる奇襲には相手も驚くことだろう。
全体的に見て、普通の連ドラとやや動きが違うため取り扱いに注意。
ぶっちゃけると今引きでも十分強いデッキタイプなので採用される事が一番少ない色だったりする。
ちなみにここからロマンとか夢とか希望とかを取っ払って、現実とかチートとか除去とかをぶちこむと転生サファイアと化す。

闇文明

《ダーク・ルピア》が大活躍。《龍神ヘヴィ》《インフィニティ・刃隠・ドラゴン》とのシナジーは抜群。
除去が出来るドラゴンが多く、《黒神龍アバヨ・シャバヨ》《黒神龍オドル・ニードル》等で墓地肥やしを兼ねながら破壊ができる。
インフィニティやこれらの効果で墓地に落ちたカードは《ディメンジョン・チョーカー》や《魔龍バベルギヌス》で再活用。
バベルの方だと墓地落ちしてる《黒神龍グールジェネレイド》を場に出せたりするかもしれない。
一方で闇文明の十八番であるハンデスを扱えるドラゴンが殆どいないので諦めるのが吉。
また、墓地を扱ったギミックが多い分、大量山札破壊や《サイバー・N・ワールド》に弱い。

自然文明

安定しやすく、多分一番ベター……というよりもメンデルスゾーンの存在からほぼ確実に採用される。
《フェアリー・ライフ》《メンデルスゾーン》《エコ・アイニー》でのマナブーストが出来るのは大きい。
マナが増えやすい=大型のドラゴンを多く積める=全体的にマナが重くなりガチンコ・ジャッジに勝ちやすくなるメリットも。
《無双竜鬼ミツルギブースト》《獰猛なる大地》でマナ&場の操作なんかもお手の物。
中には浪漫を求めて《緑神龍ディルガベジーダ》を入れる人も?
不安要素としては、対大型用確定除去の少なさか。

ゼロ文明

エピソード2からの新参者だが強力なカードが多め。
ドラゴンにインフィニティ程ではないが、強力な耐性を持たせる《「戦慄」の頂 ベートーベン》や出したら勝ちレベルの同系メタとなる《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》が特に凶悪。
他にも、5ドローしてからドラゴンを最大3体手札から踏み倒せる運 命》は連ドラではチートスペックの癖に、「戦慄」の攻撃と同時に詠唱可能と凄まじい。
しかしながら、上記したカードは全て9マナ以上でありゼニスの効果の殆どは召喚しないと発動しないので自然文明のブーストが必須。
さらに無色である故に、いざという時に文明が発生せずに他文明のカードが使えないというパターンも…
他の文明と比べて、S・トリガーが貧弱なので逆転要素に難有り。

自然文明

龍仙ロマネスク》を入れることでマナブーストの心配はいらなくなる。自然型や光型よりデッキが攻撃的に組めるようになった反面、色事故が…
ロマネのお陰で中盤戦から一気に《超天星バルガライゾウ》で一撃必殺も狙えるようになる。
《父なる大地》《DNA・スパーク》でクリーチャーに対してより柔軟な対応が出来るようになった。
クロニクル・レガシーデッキではこの色が採用されており、相性の良い新規カードも増えたので現在では最も安定性のあるタイプだろう。

自然文明

エピソード2で一気に増えた組み合わせ。
除去&ランデス&マナブーストが一体でできる《偽りの王 ヴィルヘルム》や、「修羅」に匹敵する除去持ちの《偽りの王 モーツァルト》が切り札となる。
黒神龍エンド・オブ・ザ・ワールド》からの《偽りの王 カンタービレ》による豪快なマナブーストはこの文明の組み合わせならではのコンボ。いわゆるエザワカンタービレである。
変形デッキのハンター&アンノウンセットの両方を組み合わせればそこそこのデッキができるのでそこから改造するのがオススメ。
ただし、連ドラに入る闇文明を含めた2色ドラゴンが殆ど存在しないので注意。
かと言って上記の王達はどれも入手しづらい物ばかりなので意外と本格的な改造には苦労する。

5c

一応組めなくはないが、色やドラゴンの選択に非常に苦労する。
星龍パーフェクト・アース》等の5色レインボードラゴンが投入可能になるが、そんな物を入れるなら別のドラゴンを入れたほうがマシである。
構築上どうしても多色だらけになってしまい、マナブーストしにくくランデスに極端に弱くなり、ハンデスされると回らなくなる場合も有り得る。
ロマンを追い求めたい連ドラ好きの人ならば構築にチャレンジして欲しい。実際に動くかは保障しないが…
どちらかと言うと《龍秘陣 ジャックポッド・エントリー》を主軸にしたデッキタイプになりやすい


余談


サンデーに連載された漫画「Duel Masters Rev.」では、ライバルキャラの赤目龍神が連ドラを使ってくる。
しかしただの連ドラではなく、40枚全てがドラゴンという滅茶苦茶なデッキである。
彼を悪の道に誘ったはずが、結局デッキに入れてもらえなかった《コッコ・ルピア》(多分)は本格的に泣いていい。



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最終更新:2023年07月21日 10:36