石原章弘(プロデューサー)

登録日:2011/02/24 Thu 16:24:29
更新日:2025/04/27 Sun 16:58:19
所要時間:約 5 分で読めます




石原章弘とは、日本のゲームディレクター、プロデューサー。
元バンダイナムコエンターテインメント→Cygames社員。2023年現在はグッドスマイルカンパニーに所属。
代表作は『アイドルマスター』シリーズ。

概要

アイドルマスターには1作目であるアーケード版から参加していた。役職は総合ディレクター。通称ディレ1(いち)。
アイドルマスター シンデレラガールズアイドルマスター ミリオンライブ!アイドルマスターSideMなど多くのタイトルに関わった。

ゲーム以外にもアニメやCD、コミカライズやライブなどアイマスに関する様々な分野に広く深く関わっていた。
その中でもアイドル達の声優選びで定評がある。

アイマス以前には『ザ・スタアオーディション』など数多くのナムコのアーケードゲームを手掛けていた。

ゲームコンテンツの制作者の中ではメディアの露出が割りと多めな方の人物だが、開発スタッフからはよく姿を見つけるのは困難と言われているほど動くらしい。
そのためかメディアに出てくる時は疲れているのか顔色が悪い時が多い。アイマス10周年ライブの前は特にそうだった

移籍

2016年1月31日付でバンダイナムコを退社した。退社理由については「自分の理想のIPの姿を見たい」という思いから。
懲戒解雇、喧嘩別れ、不祥事、肩叩き、健康的理由、行き場が無くなった、会社から追い詰められた、などといった理由ではなく円満退社とのこと。
退社後の2020年にはアイマスの歴史をたどる趣旨のインタビューに坂上陽三氏・小山順一朗氏といったバンナム社員と同席する形で参加しており、上記の発言の通りわだかまりはないようである。
またバンダイナムコ内で氏が就いていた「総合ディレクター」のポジションは、後任は作らず永久欠番という形となった。

その後はCygamesに移籍し、『ウマ娘 プリティーダービー』のコンテンツプロデューサーとなる。

2019年4月に「エンタメの最前線で戦っていくにはつねにチャレンジしていかないといけないという気持ちのほうが大きくなった」という理由からCygamesを退社。
2020年からはグッドスマイルカンパニーに所属。新作ゲーム『ストリームヒーロー!』を手掛けるなどの活動を行っている。

人物

氏の公式ブログやインタビューでのコメントの内容から「常に変革や挑戦」「ユーザーが嫌うことを敢えて行う」をモットーとしていることが伺える。
そしてその為なのか作品内では良くも悪くも挑戦的なところが多くみられる。

例えば
  • アーケードゲームでギャルゲーの企画
  • 指定された時間内にゲームセンターに行かなければならないシステムを実装
  • ガチャ10回分(3000円)とCD5枚分の価格同じにするべくCD一枚の値段を600円という破格な安さで販売する
  • アイドル達のリストラや再起用、ライバル化を行う
  • 投票によって決まった人気アイドルのみ歌えるCDシリーズの企画する
  • アイドルの成長を描くためには死などの暗く重い展開も用意する
  • 毎週CDを発売しリリースイベントも毎週の様に行う
  • ネットのネタや声優の特徴をアイドル達の性格に取り込む
  • ライブで100曲のセットリストを企画

などユーザーが喜ぶものから賛否両論のものまで採用しており、そのスタンスは一貫している。

また、ユーザーに対しては煽りや皮肉めいた発言を行ったり、真面目な場でおふざけが過ぎると思われるような言動も多々あったりと、こういった部分もあり人によって好みが大きく分かれる。
特にアーケード時代はかなり独特なノリで、公式サイトが00年後半以降から流行した個人ブログのノリで文章が書かれており、当時の時点でみても凄まじく痛々しい内容となっていた。
バージョンアップ情報に至っては石原氏と高木社長の対談形式で発表されるという始末。しかもこの文章がやたらと長く、無駄話が多くわかりにくい上につまらないという始末。
当時のユーザーからは相当に不評だったようで、回を重ねるごとにどんどん簡潔になり、最終的に対談要素そのものが消滅した。

上記のようなスタンスのもあり、当然軋轢を呼んでしまうケースがある。
特に有名なのは9.18事件であろう。詳しくはリンク先を参照してほしい。
本人もこういった事は自覚済みで、特に9.18事件は「自らのスタンスを見直すきっかけになった」と語っている。

しかしこの姿勢が必ずしも負の方向に働いているというわけではなく、成功へ導いている場合も多々存在する。
例えばそれらの要素すべてが入っているTHE IDOLM@STER(アニメ)はその要素をうまい具合に活かし大ヒット。
その続編である劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』は興行収入8億円を突破するものとなった。

また氏が企画段階から関わっているシンデレラガールズはニート中二病酒好き猫キャラなど個性豊かな183人ものアイドルがカード化され戦うという、それまでのアイマスとは全く違う毛色の内容であったが、見事大ヒット。
全盛期はゲーム内のガチャの収益は月10億以上とも言われ、その後もアニメ化音ゲー化と展開が続き、派生作品でありながら本家と肩を並べる規模まで勢いを拡大した。
特に声優の選定・発掘と演技指導にも深く関わっており、これらの部分は非常に高い評価を得ている。
演技指導に関しては非常に厳しかったらしく、またその一方でアイマスだけに囚われない身の振り方といったアドバイスも行っていたようで、中の人のインタビュー等でこの時の経験がアイマスにも、それ以外の仕事にも活きているといった述懐がなされることが多い。

その後もシンデレラガールズのヒットの流れにのり、ミリオンライブやSideMなど新たなアイマスを世に送り出した。
結果アイマスの市場規模は100億円にまでに成長し遂には15周年を突破、今や20周年も視野に入ってきている。
勿論、氏だけの力でここまで成長したわけではないが大きく貢献していることも確かである。

このような、シリーズ育ての親として多大な貢献をした一方で、そのシリーズ自体の息の根を止めかねないやらかしも行った人物である。
そのため、個々の作品に触れた時期などによって評価も真っ二つに分かれる人物となっている。
評価や思いも人それぞれではあると思うが、彼がアイドルマスターというコンテンツに多大な影響を及ぼした人物であることに異論はないだろう。

余談

ちなみに、同じくゲーム業界に属し名前の読みも同じの「石原明広」氏がいるが、全くの別人。こっちはラブプラスのプロデューサーである。

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最終更新:2025年04月27日 16:58