時縞ハルト

登録日:2013/10/25(金) 16:45:47
更新日:2025/03/06 Thu 12:23:32
所要時間:約 12 分で読めます




時縞ハルトとは、革命機ヴァルヴレイヴの主人公である。


プロフィール

性別:男
所属:咲森学園
学年:2年生
学籍番号:B0539
部活:陸上部
誕生日:10月15日
星座:天秤座
血液型:O型
身長:173cm

人物像

ジオールの咲森学園の2年生。争い事が苦手で、じゃんけんも弱い。
エルエルフからも「愛する女もハムエッグの黄身もナイフで半分に切り分けるのか」と吐き捨てられるほどである。指南ショーコ曰く「本気で勝負していない」との事。しかし、割り切った時には冷徹になる一面もある。

劇中の活躍

ドルシア軍の攻撃で、ショーコが生死不明になってしまい、敵を討つためにヴァルヴレイヴに乗り込み、マギウスになり、機動兵器バッフェを撃墜したもののヴァルヴレイヴから降りたところをエルエルフに撃たれてしまう。しかし、マギウスになったハルトは撃たれても死なず、無意識にエルエルフに噛み付いて体を乗っ取ったあとアードライの左目を撃ち、ドルシアの軍人を何人か射殺している。

ショーコの無事を知って安心したが、自分が人ではなくなっていることを思い知らされることになる。

ヴァルヴレイヴの最初のパイロットになったと同時にマギウスという化け物になったため、凶暴化して襲ってしまうのではないかと悩み、ヴァルヴレイヴは呪われていると思ったためか誰にも乗せないようにしていた。サキとモジュール内を巡回していた時に偶然格納庫を見つけてしまい、流木野サキがヴァルヴレイヴに乗るきっかけを作ってしまう。2人だけの秘密にすると約束したがエルエルフに筒抜けであったために存在が公にバレてしまったため、戦闘が続く中で仲間がマギウスになったことに責任を感じるようになる。

七海リオンが提案した選挙の最中、凶暴化してサキに強姦してしまう。その責任感から、サキに求婚するも断られた。

エルエルフとは、一度彼に殺されたことや、考え方の違いからよく衝突していることが多く、「俺と契約してドルシアを革命しないか」と迫られて一度は拒否するも、彼の体にジャックしてから行動理念とリーゼロッテに対する思いを感じ取ったため、いかなる状況でも乗り越えられる彼を信じて契約することになる。(その結果、ハルトとエルエルフは相互監視という目的で同室になる)

ショーコに対しては告白寸前までいったものの自分がマギウスということからはぐらかしてしまったが、ショーコへの思いは強いため「大切な人」であることをはっきりと宣言した。しかし、ショーコの父である指南リュージがドルシア軍に捕らわれていることを知らずに殺害してしまったため、距離を置くようになる。

凶暴化したことを通して、自分にまた異変が起こるのではないかと危険を感じたハルトは自ら人体実験を申し出る。その結果、ハルトが人を襲うことでヴァルヴレイヴの動力源であるルーンという物質が供給されるという「誰かの犠牲の上に成り立つ存在」であることを知る。一度は自暴自棄になって「自分が死ねば誰にも迷惑をかけない」と考え、エルエルフから「お前が死ねば代わりのパイロットを選ぶだけだ」と首にナイフを突き立てられて死を宣告されたが、誰かに代わりをやらせないという思いと、大切な人を守りたいという願いから、改めてエルエルフと契約することになる。

威力偵察を兼ねた地球降下作戦の時にはヴァルヴレイヴの開発者に人間に戻れる方法を聞き、目的を果たしたあとにヴァルヴレイヴを全て破壊することを決意している。

威力偵察のつもりで降下するも連坊小路サトミのせいで敵に見つかってしまい、戦闘になるがインパクト・ブースターを使って辛くも撃破するも軌道がそれてドルシアの領内に入ってしまう。機体の調整が間に合わなかったためかコクピットにあるインパクト・ブースターの制御装置が爆発し、右目を怪我してしまう。マギウスであるため、降下した時にはハルトの傷は治っていたが運悪く野火マリエに気づかれてしまった。

ドルシアの領内に着いた後、ハルトはエルエルフが立案した輸送艦を奪取する作戦に参加し、ヴァルヴレイヴでドルシア陸軍と交戦するためにコクピットに向かったが、マリエから傷がすぐに治った事と、ヴァルヴレイヴの事について問いただされる。マギウスの事を知られたら作戦に支障が出ると判断したエルエルフが、マリエを撃ったため、ハルトはエルエルフに激怒するが、撃たれても死なずに立ち上がったマリエを目撃してしまう。

ドルシア軍の攻撃で地盤が崩落してしまい、巻き込まれしまうも助かるが、ヴァルヴレイヴIにはすでにマリエが操縦しており、エルエルフにマリエを乗せたことを問いただすも、エルエルフからマリエがもともと一号機のパイロットだった事を知らされる。その後、エルエルフと共に輸送艦の奪取に成功し、ヴァルヴレイヴIに乗っているマリエに声をかけるも、マリエは戦闘でルーンを消耗して記憶を失っており、「君、友達?」と聞かれ、「当たり前じゃないか」と言うも、「他にもいるの?」と聞かれ、ショーコの事を話していたが、それを聞いて安心するマリエを見て様子がおかしいと感じる。その後、ヴァルヴレイヴIのハラキリ・ブレードで敵を撃退したマリエにもう一度声をかけるが、時すでに遅く、目覚める事のないマリエの姿を目撃するのだった。第17話でマリエの死亡が確認され、記憶と命が失われるという恐怖に飲まれてしまう事になる。

マリエの死後、ハルトは貴生川タクミからルーンがなくなるとマリエと同じように『抜け殻』になるという厳しい現実を告げられ、仮眠中にヴァルヴレイヴに対する恐怖のあまり、うなされてしまうのだった。目が覚めた後警報を聞き、発進しようとするがまともに操縦できず、倒れこんで犬塚キューマに怒られてしまう。エルエルフから嘘の警報を鳴らしたと聞き、自分はエルエルフに試されたことを知る。

ドルシア軍の王党派から援助を受けるため、101人評議会の潜水艦ファントムを破壊する任務を請け負い、エルエルフとともにファントムに潜入する。潜入し、奥へ進んだハルトは多くの人々がルーンを奪われて行く光景を目の当たりにする。ハルトは怒りと恐怖に飲まれながらも装置を破壊し、ファントムを後にした時、連坊小路サトミらが待機している輸送艦がドルシア軍の攻撃を受けているという通信を聞く。

ハルトは急いで戻って出撃しようとするが、エルエルフにその必要はないと言われ、サトミと交代するように言われる。サトミを載せようとするエルエルフを問いただし、エルエルフから咲森学園の生徒ならば全員ヴァルヴレイヴに搭乗する適性を持っているはずだと言われる。ハルトはヴァルヴレイヴ乗ることの危険性をわかっているため、他の人を乗せることに反対するが、エルエルフが「生徒間でローテーションを組み一号機に乗ればルーンの欠乏でパイロットに悩まされる心配は無くなる上、不死身の軍隊が出来上がる」と言ったため、ハルトは激怒してエルエルフを殴ろうとするも止められ、「ろくに戦えない腑抜けに一号機を預ける余裕はない」と戦力外通告され、口惜しさから唇を噛みしめる。

他人をマギウスにして不死身の軍隊が完成してでも任務を遂行しようとするエルエルフに対してハルトはヴァルヴレイヴに乗って戦い続けることで記憶と命を失う事に対する恐怖を口にするが、ヴァルヴレイヴの適正がなくて戦うことができないことの歯がゆさを口にして激情するエルエルフの姿を垣間見たことで、ハルトは改めて闘う決意を固めていくのだった。

出撃したハルトはエルエルフの指示の下、ヴァルヴレイヴのインパクト・ブースターを使って火山を噴火させ、敵を撃退する。

任務終了後、ファントムの宇宙型が月に向かっていくことを知り、エルエルフの提案で博物館の旧式ロケットを使って宇宙へ戻ろうとするが、その前に強制収容されたジオール人を救うため、ハルトはエルエルフらとともにジオール人が捕われた古都ドルシアナへ潜入しクリムヒルトら王党派と合流する。しかし、近くにリーゼロッテがいることを看破したエルエルフが一人でリーゼロッテを救出しに行ったため、ジオール人救出作戦をエルエルフ抜きでやることになる。クリムヒルトにジオール人が囚われている場所を教えられたハルトはタクミ、キューマの2人と共にジオール人を救出しに行くが、その途中で父親である時縞ソウイチと3年ぶりの再会を果たす。

ソウイチから写真をずーっと飾っていたと言われてハルトの遺伝子の配列の写真を見せられ、おかしいことに気づき、タクミからソウイチがVVV計画の責任者であることを聞かされて驚愕する。そして、ソウイチからVVV計画が軍の国家機密であるために製薬会社の社員と言うのは嘘であり、VVV計画のスポンサーがジオール軍だから仕方なく武器を載せたことを聞いたあと、ヴァルヴレイヴの真の目的は第二霊長類という新しい生命体を作り出すことにあると明かされたことで失望し、VVV計画のせいで多くのジオール人が死んだことに怒りをあらわにして鉄拳を食らわせた後、ヴァルヴレイヴを破壊する決意を明かして決別するのだった。

ジオール人をロケットに乗せた後、ヴァルヴレイヴⅠにのって出撃し、エルエルフからリーゼロッテを託され、リーゼロッテからマギウスの歴史と101人評議会について話を聞き、ハルトたちヴァルヴレイヴのパイロットはマギウスの似姿であることを聞かされる。リーゼロッテをロケットに乗せた後、ロケットを敵の攻撃から守り、ロケットが発射している時に力尽きる寸前のエルエルフを助け、ロケットに飛び乗った。

モジュール77に戻ったハルトはショーコと再会するが、リーゼロッテの死で塞ぎこむエルエルフの事やサキの安否、101人評議会の脅威に一人焦っていた。

新生ジオール主催のサミットでドルシア軍がサキを利用してヴァルヴレイヴのパイロットの秘密を暴いたのと、101人評議会のルーンの輸送艦ファントムでジオールの研究者の北川博士とARUSのジャーナリストであるバーネットの女性アシスタントのアイリーンを始めとする沢山の人々がルーンを吸われて死亡する場面を公表されたため、「英雄」から一転して「化け物」と言われるようになり、ARUSの大統領であるジェフリー・アンダーソンから危険生物とみなされ、他の生徒に迫害を受けてしまう(この時、ハルトはファントムについて会談の後に話すつもりだったと弁明するがショーコに「知っていたの?」と聞かれ、話すことができなかったことを謝罪した)。

ハルトは脱出艇を連合軍から守るために出撃する前、ARUSとドルシアが連合軍を結成して生徒たちの虐殺を始めてしまったのを見て後悔するのだった。

連合軍と交戦中、ルーンを消費してショーコと家出した時の記憶が消えてしまった時に北川イオリから脱出艇にドルシア軍の兵士がいるという情報を受け、脱出艇をに向かうが、ドルシア兵はおらず、そこには怒りの表情で待ちぶせしている北川イオリと他の生徒の姿だった。ハルトは大丈夫なのかと訪ねた後、ショーコから逃げるように言われるがすでに遅く、他の生徒に取り押さえられ、ショーコの静止を振り切ったイオリに心臓を撃ち貫かれてしまう。

マギウスであるため、撃たれても死ななかったが、このことがきっかけでショーコに秘密がばれ、ルーンの消費によって失っていた記憶の齟齬が発生して数々のすれ違いが表面化したためにハルトの事を信じきれなくなって、また他の生徒達の動揺・敵意、絶望的な状況からショーコの決断によって(安全の保障と引き換えに)エルエルフとともに敵に売り渡されてしまった。

売り渡された後、敵に連行されそうになるがキューマの決死の救出で助けられ、ショーコのことをどう思っているか聞かれて、「好きなんです」とショーコに対する気持ちをぶつけた後、ずっと前から知ってたと言いつつ喜んでいたキューマによってエルエルフとともに月に届けられたが、自分を支えてくれた先輩であるキューマの死を目撃し、深い悲しみに飲まれて慟哭するのだった。

月に到着した後、信号弾で救援を求めようとするが、未練がましいと感じたエルエルフからショーコの敵である化け物と言われて激怒し、殴り合いとなる。
殴り合いの中、エルエルフから自分が指南リュージを殺したことを初めて知り、ショックを受けるが、関係の修復などありえないと言われて再び殴り合いになり、リーゼロッテが化け物(マギウス)である事を教えるがエルエルフを激怒させてしまい、一方的に殴られてしまう。

喧嘩の末、互いの気持ちを知り合ったハルトはエルエルフとともに「だからまだ…、死ねない!!」という言葉を発し、ルーンの光を発した。その後、「契約」ではなく「約束」を結んで世界を曝き、マギウスと人間の理想郷を作るために立ち上がり、信号弾を発射した。発射した後、3機のバッフェに狙われるがサキに助けられ、モジュール77を脱出した生徒たちと合流し、人とマギウスが共存できる国を作る宣言をした。

アキラのヴァルヴレイヴⅥに同乗してヴァルヴレイヴⅠを回収しにシャトルに来たが、ショーコから(生徒達が動揺していた為とはいえ)シャトルの奥には入らないようにと言われ、まともな言葉をかわすことはなく、ショーコに世界の嘘を暴くことを告げ、モジュール77奪還作戦を実行するために出撃した。

モジュール77奪還作戦でアキラのヴァルヴレイヴⅥをモジュール77のアンテナに送り届けるためにARUSとドルシアの連合軍と戦い、サキが囮になってくれたおかげで送り届けることに成功するもののマリエと同じようにルーンが漏れてしまい、記憶がなくなっていくがそれでも前に進むべきだと言って戦闘を続行するが、ライゾウがクーフィアに敗北して戦死するのを目撃してしまい、絶叫する。

アキラがハッキングに成功した後、アキラを下がらせ、遅れてきたカイン・ドレッセルのダーインスレイヴと交戦するものの全く歯が立たず、モジュール77に叩き落とされてしまった。

叩き落とされた後、エルエルフからジャックするように頼まれ、エルエルフをジャックして立ち上がり、再びカインと交戦する。そこでカインからマギウスの真実と101人評議会の歴史を語られる。

激闘の末、カインに勝利し、元の体に戻ったがルーンを全て使い果たし、記憶を失ってしまった。そして、エルエルフに看取られ、自分を「友達」といってくれたエルエルフに微笑みを見せ、死亡した。
その後ハルト達の命がけの戦いは、エルエルフや(本編後に明かされた設定ではハルトの死後に知った遺言で彼の願いを受け止め、小説版では彼の死の直前の会話からハルトと和解した)ショーコ主導による「第三銀河帝国」誕生の切っ掛けとなり、ハルトを含む命懸けで戦った者達は(恐らくお詫びの意味も込めて)帝国の英雄として祀り上げられ*1、エンディングでの未来のモジュール77では銅像が作られた。
…ただ結局、本編後もモジュール77やマギウスと人類を巡る戦争がやまなかったのは気の毒な話だが、小説版でのエンディングではショーコは長き時が過ぎた後も「彼の想い」を胸に抱き続け、彼女が(戦いの可能性も考慮しながら)未知の新種族と会話を試みようとする場面で小説版は幕を閉じている。

なお本編では明かされなかったが、新生ジオールの国防大臣に就任していたことが小説版で明らかになった。



余談ではあるがヴァルヴレイヴのキャラクター投票で一番お気に入りのキャラクター第6位で男性キャラクターでは3番目となっているが争いが苦手で頼りない性格が災いしてか、上司にしたくないキャラクター第5位になってしまった。
(他の部門ではカミツキたい男性キャラクター第2位、ハムエッグを半分こしたいキャラクター第5位となっている)

【スパロボにおいて】

スーパーロボット大戦シリーズにおいては、「DD」にヴヴヴが参戦した事で登場。
原作通りの展開を辿るが、様々な平行世界での戦いを経て、ヘタレ気味な部分は鳴りを潜めている。
ゼーガペインのキョウとは、上海サーバー防衛の際にサーバーを守り通した事から彼と仲良くなる。
後に実体を取り戻したキョウとアルドノア・ゼロの伊奈帆と友情を確かめ合うように抱き合った。

追記・修正は僕達で終わらせる!

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最終更新:2025年03月06日 12:23

*1 これに関しては「迫害しておきながらいまさらのように偶像として犠牲者を讃えるのは偽善である」「ろくに支援もしなかったのに死んだからとプロパガンダに利用するのは最低である」等の批判があるが、少なくともこれにより「ハルト達の存在と戦い」は後世に語り継がれた事が確定しており、歴史や国から無かった事にされるよりはまだましと思われる。それすら無い場合本当に救いがエルエルフの生存くらいしか無くなるので…。