熱甲蟲(ペルソナ4)

登録日:2014/06/22(日) 14:46:20
更新日:2025/04/29 Tue 15:22:16
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熱甲蟲とは、RPGペルソナ4』に登場する敵キャラクター「シャドウ」の一種である。





概要

頭に王冠を被った大きな赤いカブトムシの雑魚シャドウ。
角の先端にはシャドウ特有のお面らしき部位が付属している。

アルカナは「皇帝」。
最初のダンジョン「雪子姫の城」の後半(6階~)からエンカウントし始める。
(実際はその前にもダンジョンこそあるが、ボス戦しかないのでここからが本格的なダンジョンとなる)


所有スキルは単体にダメージを与える「突撃」のみという一本槍な攻撃パターン。
これ以外にスキルを持たないので、守りを固めて装備がしっかりしていればそうそう苦戦しない。
同ダンジョンはこれと同じ系統ながら「チャージ」で攻撃力を上げる上にタフな「征服の騎士」がおり、
更にコンセントレイトからのマハ4色をぶっ放す「マジカルマグス」等といった強敵も生息するため、
どうしてもこいつの存在が地味に思えてしまう。




が、実際はそんな事など無く物理属性を反射するという厄介なステータスを持っている。
初見ではとても分かり辛い特性で、考えなしに突撃して返り討ちにあったプレイヤーも少なくない。
しかしタネが分かってしまえばそれまでで、幸いにも他の属性は耐性を持たず、特に氷属性弱点
大人しくブフをかました方がずっと有利である。

とはいえ序盤はSPの回復手段がアイテムしかなく、できるだけ消費を抑えておきたい事情もある。
その中でさあブフ使えと言わんばかりに立ち塞がるコイツの存在は実に悩ましい。
一日でボスまで突破したいと考えるプレイヤーにはある意味難敵か。




この時は序盤だからか意地悪さは控えめのシャドウであり、物理反射にさえ気をつければ大した事はなかった。
しかし・・・・・・









ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス』では


世界樹の迷宮』シリーズのシステムと融合した最新作でも、まさかの続投を果たした。
外見はそれほど変わらないが、3DSの上画面にギリギリ収まりそうで収まっていないほど巨大化している。
3D機能をオンにした時の迫力は圧巻。



本作でも最初の迷宮「不思議の国のアナタ」の後半(B3F)からエンカウントする。
今回は「ボス前フロアの全域に渡って遭遇する可能性がある」大型雑魚シャドウという役目を与えられており、
熱甲蟲はそのうちの1種に属するようになった。



戦闘面では物理反射が無くなった代わりに火炎耐性がつき、HPも大幅にアップ・・・
だけでなく、何をトチ狂ったのかFOEに匹敵する実力者と化してしまった。
どういう事かと言うと

  • 全ステータスが同階層の雑魚シャドウ中トップクラス

  • 遠距離攻撃スキル「茨の口輪」で大ダメージ&魔封じを狙う

  • 意外と素早く、並のレベルではあっさり先手を取られる

  • マハラギで全体をまとめて攻撃

  • トドメは↑の特徴に加えて常時2回行動

こういう事である。
時期に見合わない高火力を無駄のない2回攻撃でフルに活かすという異常な強化を遂げてしまったのだ。
アナタに生息するFOEや最深部のボスだって1回行動なのに・・・
しかも、1回目と2回目の行動タイミングが地続きではなくズレている。
おかげで折角ブースト状態になったとしても、運が悪ければマハラギ飛んできて全部パー。
鬼か。

スキルの内「茨の口輪」は遠距離攻撃という性質上、後列にもダメージを落とさず叩き込めるので
通常攻撃のダメージが減るから前列よりマシ・・・とはいかない。
むしろ雪子ゆかりっちなどの後衛キャラに直撃した場合、即死を免れても魔封じで回復スキルが使えなくなり
一気にパーティが崩壊してしまう可能性も十分に有りうる。

また全体攻撃のマハラギもこの時点では危険極まりなく、とても回復アイテムやディアで凌げるものではない。
炎と氷のバランサーみたいにコンセントレイトが無いのはせめてもの情けか?


この火力は難易度NORMALの時点から健在であり、安易に上のHARDに引き上げればhage率が高まることは必至。
主人公がやられた時点で即ゲームオーバーのRISKYなら・・・もう何も言うまい。
他のシャドウと一線を画したその強さは正しくペルソナ界のオオヤマネコさんの如し。

こんな有様なので、ペルソナQ発売直後からカブトムシを相手にhageまくるプレイヤーが続出。
FOEやボスより凶悪なトラウマ級の強さに全国で悲鳴が上がる事となった。
最初は難易度HARDやNORMALで進めていたのが、コイツのせいで初めて難易度設定に手を出した人もちらほら。
しかし、難易度の低いEASYだろうと全滅報告が上がるぐらいなので結局は運である。
親会社が変わってもアトラスは(色々な意味で)健在だと再認識させられるシャドウ。




対策が無いわけではなく、弱点の氷属性を突いてダウンを狙う、ハマムド系で一撃必殺などの方法がある。
だが、他のシャドウと比べて心なしかダウンし辛く、闇属性の両方に耐性を持つので確率も低い。
テンタラフーで混乱させるなどして行動を制限し、それでやっと安定するほど。
逆に言えば、搦め手に頼らず撃破することが出来るならボス戦にも光明が見えてくるだろう。


ちなみに同階層のパワースポット採取中にも、世界樹お決まりの「!!ああっと!!」から出現する。
ただし敵からの先制ターンではモゾモゾするだけで一切攻撃しないため、その点では良心的。





また、アナタのクリア後はボス部屋前に金の色違いシャドウ「金甲蟲」が出現する。
この敵の撃破は保健室でエリザベスから受けられる依頼に直接絡む訳ではないが、
部屋へ入るためには邪魔なので結局倒さなければならない。



案の定、その強さは元の熱甲蟲を遥かに上回っている。
変わらず2回行動のくせに(最速で挑める時期だと)前衛が即死しかねないバ火力を叩き出し、
体力が低下すると熱甲蟲には無かったスキルをどんどん使い出す。
そのバリエーションは後列を巻き添えにする貫通攻撃「アサルトショット」、
全体に毒を撒き散らす「ポイズンブレス」、
そして左右拡散攻撃「剛殺斬」と凶悪なもの揃いで、コイツ自身の高ステータスもあり鬼畜の一言。
※世界樹シリーズに則って同じ分類の範囲攻撃が本作には存在する
本作の毒ダメージは使用者に関わらず一律「最大HPの4分の1」に固定されているため、
中途半端に体力が減ったところで一撃もらうと大変なことになる。



耐性面にも優れており、炎と弱点の雷を除くと全属性に耐性を持つ。
更にボス級なのでダウンは一切取れず、赤カブトムシに多少有効だったハマムドは完全無効。
なかなかの長期戦が予想されるが、そもそもバ火力を叩き出すこのカブトムシを相手に長期戦は・・・

依頼を受注できる時点では危険すぎるシャドウだが、幸いにも状態異常は効き辛いものの一応通る。
混乱で各種スキルを封じるか、毒の大ダメージで火力の上乗せと早期決着を図るかはお好みで。
うまく倒すとFOE同様に高レベルのペルソナを確定ドロップするため、
安定して倒せるようになれば一転して良い稼ぎ相手となってくれる。
(ただし、本当に安定するのはかなりレベルが上がってからの話になるが)



世界樹の毒アゲハといい本作のカブトムシといい、何故アトラスは我々に命がけの昆虫採集を強いるのだろうか・・・






追記・修正はカブトムシでhageた方にお願いします。

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最終更新:2025年04月29日 15:22