封滅の大地オーラヴァイン

登録日:2015/01/26 Mon 18:45:41
更新日:2024/05/12 Sun 21:12:33
所要時間:約 8 分で読めます








その力、その姿に誰もがあこがれるぅぅぅ!!
――千舌実況ミラクル・ショー



《封滅の大地オーラヴァイン》は、デュエル・マスターズのクリーチャー。
DM-32「神化編(エボリューション・サーガ) 第1弾」に収録された自然文明ガイア・コマンドである。

レアリティはなんと最上級のスーパーレア。
戦国編における実況者『千舌実況ミラクル・ショー』が賛美していることからも、オーラヴァインの背景ストーリーでの強さを示しているといえよう。
気になる能力だが…?


解説

封滅の大地オーラヴァイン 自然文明 (6)
クリーチャー:ガイア・コマンド 6000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある、相手のコスト3以下の進化ではないクリーチャーを2体まで選び、持ち主のマナゾーンに置く。
W・ブレイカー

ぱっと見て、どう思っただろうか。

コスト3以下2体除去。
進化は対象に取れない。

…はっきりいって使いづらい事この上ない。

6コストのこいつを出す頃には相手だって既に4コスト以上のクリーチャーがでていると考えて差し支えなく、
さりとて3コスト以下のクリーチャーが多いような速攻メタにもならない。
進化が取れないという難点から《エンペラー・ベーシックーン》や《死神術士デスマーチ》《密林の総督ハックル・キリンソーヤ》など
低コストの進化クリーチャーは除去できない。
そもそも速攻ってトリガーなどで対応するものであって、こんなん出してる隙に殴りきられるんだよなあ…。

また3コスト以下のクリーチャーというと、そもそも《青銅の鎧》《アクア・ハルカス》《ピアラ・ハート》など
攻撃できるのはあくまでオマケ扱いのcipクリーチャーが多数を占めており、
そんな連中をマナ送りにしてしまえば逆に相手のマナブーストを助けることになる。
(^ω^)「弱小クリーチャー2体と引き換えに2マナ美味しいです」

一応除去する数を自由に決められるので、除去しないという選択肢もあるが、こいつ自身がcipクリーチャーなので、
残るのは6コストP6000WBという準バニラ。
最初から《怪力ネムノキ》《奔々の信徒 オシャマンベ》《長鼻類 マンモスドン》を出したほうがよほどマシと言える。

一応、全く使えないわけでもなく、
コッコ・ルピア》《封魔ゴーゴンシャック》《デュエマの鬼!キクチ師範代》《爆鏡 ヒビキ》といったシステムクリーチャー、
《時空の探検家ジョン》《時空の喧嘩屋キル》などの低コストサイキック・クリーチャーなどの除去には使える。

生まれてきた時代が踏み倒し全盛期の「キリコマスターズ期」であったことも評価を下げる要因であった。
オーラヴァインと同じ弾同じSRの《エンペラー・キリコ》のようなクリーチャーが採用されるなどの
エンペラー・キリコ】や、【連ドラ】【ヘブンズ・ゲート】後の世の【ミラミスホーガン】【カイザー刃鬼】など
大型ばっかり採用するようなデッキには全く刺さらないのが難点。
だがもし環境が踏み倒しからかつてのような中速デッキに振れることがあればもしかしたら活躍できるのかも…

いや、ないか。


比較対象

複数体をマナに送れるクリーチャーというと、ますは《クラッシャー・ベア子姫》が挙げられるだろうか。

クラッシャー・ベア子姫 自然文明 (7)
クリーチャー:ドリームメイト/ハンター 2000
S・トリガー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手の、パワー2000以下のクリーチャーをすべて、持ち主のマナゾーンに置く。

最近は低コスト獣も高パワーを持つことも多いとはいえ、オーラヴァインで除去したいような
「3コスト以下のシステムクリーチャー」は大概焼ける。あと《死神術士デスマーチ》も地味に焼ける。
《剛力の使徒ムルムル》でガッチガチになったブロッカー集団とかはオーラヴァインのほうが対応できるだろうか。

また、《大宇宙シンラ》《大神秘ハンニャ》《機神勇者スーパー・ダッシュ・バスター》といった進化クリーチャーもいる。
シンラとハンニャはジャイアント進化であるため汎用性はオーラヴァインに劣るが、スーパー・ダッシュ・バスターは以下のようなスペックである。

機神勇者スーパー・ダッシュ・バスター 火/自然文明 (6)
進化クリーチャー:ヒューマノイド/ビーストフォーク/ハンター 8000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化-自分の火または自然のクリーチャー1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手の、コスト5以下のクリーチャーを2体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
W・ブレイカー

火マナさえ出す手段を持っていれば、オーラヴァインよりも範囲の広い敵獣を除去できると考えるとやはり…。

呪文では《古龍遺跡エウル=ブッカ》も気になる。

古龍遺跡エウル=ブッカ 自然文明 (5)
呪文
S・トリガー
バトルゾーンにある相手のタップされていないクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
マナ武装 5:自分のマナゾーンに自然のカードが5枚以上あれば、バトルゾーンにある相手のクリーチャーをさらに1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。

トリガー付きでかつ範囲指定はなく、片方こそタップされている必要はあるとはいえオーラヴァインよりも汎用性は高いと言える。
自然はデッキ中で多めに採用されることも多く、2色デッキくらいならオーラヴァインよりは採用されるのではないだろうか。


何が問題なのか

用は、6コストcipクリーチャーに、バニラ並みの性能を持たせようとしたことが問題なのである。

この手のクリーチャーは、除去能力と場に残ってくれること、それだけでよく、別にコスト並みのパワーを期待されているわけではない。

そして除去能力は以下のようになっていればよかったのである。

このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある、相手のクリーチャーをコストの合計が6以下になるように2体まで選び、持ち主のマナゾーンに置く。

これなら、いざという時は4+2のような柔軟な運用も可能だったし、いざという時は6コストクリーチャーも除去することが出来た。
こうであれば、きっとハズレアではなかったのだろう。

また、種族が「ガイア・コマンド」なのもなかなか苦しい。
ガイア・コマンドはコマンドではあるが、コマンド種族サイクルではサポートが一番少ない種族なのである。
まあ、フレイム・コマンドのような完全にアーマード・ドラゴンとの複合前提の連中はともかく、
エンジェル・コマンドサイバー・コマンドデーモン・コマンドには勝てる道理もないか。

こんなオーラヴァインは、当然のことながらプレイヤーたちに、そのインパクトと評価のされっぷりに反した
微妙な性能から、デュエル・マスターズ七英雄の一体と認められるのはいわば必然であった。
といっても、イーサンさん同様、活躍の場を見出そうと思えば見いだせるスペックであり、
こいつより酷いクリーチャーは結構いると思うのだが…やはり愛の問題か。余計な愛である。


まさか過ぎる再登場

こんなオーラヴァインだが、1月発売のDMX-19「スーパーレア100%パック」ではまさかの再録
これで新枠で出てない七英雄はシザー・アイメテオレイジ・リザードだけになった。彼らの再録も早いといいのだが…。

この「スーパーレア100%パック」は、スーパーレアカード1枚とおみくじが1枚入っているという特殊エキスパンション。
わかると思うがその一枚のスーパーレアをこいつが持っていってる時点で公式からの扱いはわかるだろう。
「ハズレ!」というやつである。おみくじが「吉」であってもこれじゃ喜べねえよ…

フレーバーテキストは



その名を聞けば、誰もが震え上がる。



とあるが、こんなん新年から引き当てたらそら今後のパック運に絶望して震え上がりかねないだろ…。

とはいえ、今後万が一にもガイア・コマンドがフィーチャーされれば、
聖霊龍王 ジーク・キャヴァリエ》のようにロマンカードくらいにはなれるかもしれないスペックであり、
七英雄脱退もありえない話ではない…はず。
その時にはきっと当たりになったりするのだろう。


デュエル・マスターズ プレイス

封滅の大地オーラヴァイン 自然文明 (6)
クリーチャー:ガイア・コマンド 6000
バトルゾーンに出た時、相手の進化ではないクリーチャーを、コストの合計が6以下になるように好きな数選び、マナゾーンに置く。
W・ブレイカー

七英雄はデュエプレの世界にも参戦。DMPP-12「太陽の神歌 -NEXT EVOLUTION-」にて収録。レアリティはベリーレアに降格。
能力はマナ送りの内容が変わり、6コストまでならば好きな数でマナ送りが可能なコスト合計による除去となった。

進化でなければ巨大クリーチャーを除去できる可能性があるなど、TCG版よりは憧れるスペックがある。
ただし、インフレの激しいデュエプレ環境では除去手段としてTCG版よりも使われているかと言うと微妙。
一応《霊翼の宝アルバトロス》の効果を封じられる方法の一つではある。


余談

封滅のマントラ ストロガノフ 水/闇文明 (6)
クリーチャー:オラクル/グランド・デビル/ドラゴン・ゾンビ 6000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
バトルゾーンにある自分のオラクルはすべて「スレイヤー」を得る。
自分のオラクルが破壊される時、墓地に置くかわりに自分の手札に戻す。
W・ブレイカー

封滅つながり。それ以上なんだということもない。
こちらはオラクルデッキにおけるキーカードであり、オーラヴァインより恵まれている。


追記・修正お願いします。

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最終更新:2024年05月12日 21:12