東武日光線

登録日:2015/01/29 (木曜日) 14:50:08
更新日:2018/04/14 Sat 23:37:28
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東武日光線(とうぶにっこうせん)は、東武動物公園駅から東武日光駅を結ぶ東武鉄道の路線である。
ラインカラーはオレンジ、駅ナンバリング記号はTNである。
ただし、起点の東武動物公園駅には東武スカイツリーライン(伊勢崎線)のTSが割り当てられている為、TNとして使用されるのは杉戸高野台駅からとなる。
なお、駅での表示はオレンジと赤紫()の2色が使用されている。

(出典:Wikipedia)

東武スカイツリーライン(伊勢崎線)に直通して東京と世界遺産でもある観光地・日光を結ぶだけでなく、鬼怒川温泉や福島県の南会津地方まで向かうルートとして重要な路線となっている。また、栃木県内の地域輸送や東京方面への通勤路線としての側面も持っている。
その為、全区間で複線電化されている。

かつては東京~日光間での輸送で旧国鉄と熾烈な争いが繰り返されていた。
国鉄が準急にキハ55系気動車、国鉄(現JR東日本)日光線電化後には157系という当時では破格の車両を導入すれば、東武は特急に5700系を導入するなど、どちらも一歩も譲らない状況だった。
しかし、東武側がDRC(デラックスロマンスカー)と呼ばれる1720系を導入し、国鉄がほぼ敗北モードとなった。
元々、国鉄日光線が東京駅直通のメリットこそあったものの単線な上に宇都宮駅でのスイッチバックが必要、さらには東京駅直通が東北新幹線建設の影響で廃止という事もあり、ほぼ直線でかつ全線複線という東武側が所要時間的にも有利な側面もあった。
その結果、1982年に国鉄が日光方面への定期優等列車を廃止してしまった。
そんな一人勝ちな状況ではあったものの、日光・鬼怒川方面への観光客の伸び悩みが見え始めた。
東武の東京側ターミナル駅が山手線と接続しない浅草駅という事もあり、観光客取り込みにも限界があった。そこで何をしたか…。


かつての敵であるJR東日本との直通運転


なんとライバルであったJRと手を取り、2006年から特急の相互直通運転を開始したのだ。
バブル崩壊により減った客を奪い合うより、協調したほうが良いという結果もあったのかと思われる。

JR:日光の他、JRが乗り入れていない鬼怒川温泉への観光にも参入できる。宇都宮駅のスイッチバック解消、単線区間が減ることによる時間短縮。
東武:従来運転区間には山手線接続駅がない為、新宿や池袋へ乗り入れることで東京都心や多摩地域、神奈川県方面や埼玉県西部からの利用客確保ができる。

両社にこういったメリットがあり、結果として栗橋駅を介して直通運転が行われることとなった。


【運行形態と列車種別】
特急(東武線内・全列車伊勢崎線直通)
きぬ:浅草~鬼怒川温泉・新藤原(鬼怒川線直通。500系使用列車は「リバティきぬ」になる)
けごん:浅草~東武日光(500系使用列車は「リバティけごん」になる)
しもつけ:浅草~東武宇都宮(東武宇都宮線直通)
きりふり:浅草~東武日光(土休日のみ運転)
会津:浅草~会津田島(鬼怒川線・野岩鉄道・会津鉄道直通。500系専用列車で名称は「リバティ会津」になる)

●停車駅
伊勢崎線・日光線:浅草・とうきょうスカイツリー・北千住・春日部・[東武動物公園]・(杉戸高野台)・(板倉東洋大前)・栃木・(新栃木)・新鹿沼・下今市・東武日光
鬼怒川線:下今市・{大谷向}・{大桑}・{新高徳}・{小佐越}・鬼怒川温泉・鬼怒川公園・新藤原
東武宇都宮線:新栃木・壬生・おもちゃのまち・江曽島・東武宇都宮

()内は一部列車が停車。
{}内は「リバティ」のみ停車。
[]内は「リバティりょうもう」との併結列車のみ停車。

特急(JR直通・東武車が使用される場合は特急名の前に「スペーシア」が付く)
きぬがわ:JR新宿~栗橋~鬼怒川温泉(鬼怒川線直通)
日光:JR新宿~栗橋~東武日光

停車駅:新宿・池袋・浦和・大宮←JR~栗橋(運転停車)~東武→栃木・新鹿沼・下今市・東武日光(日光)・鬼怒川温泉(きぬがわ)

臨時で品川・大船・千葉・八王子発着列車がある。八王子発着列車は「はちおうじ日光号」となる。

急行準急(伊勢崎線直通)
伊勢崎線経由で東京メトロ半蔵門線東急田園都市線に直通する系統で、日光線内は各駅停車。
全列車が10両編成の為、南栗橋以南のみ運転。臨時列車では分割できる30000系に限り、南栗橋以北にも入線する。

急行区間急行(南栗橋~東武日光・新藤原間)
2017年4月21日に廃止された快速区間快速に代わる形で新設された。
急行は朝に南栗橋発東武日光行の下りのみ4本、区間急行は朝夕に東武日光発と新藤原発の上りのみ6本が運転される。
車両は快速と同じ6050系が使用されるが、2編成併結の4両編成となる(快速・区間快速時代は下今市以南が6両編成)。

停車駅(急行):南栗橋・栗橋・板倉東洋大前・新大平下・栃木・新栃木・新鹿沼・下今市・上今市・東武日光
区間急行は南栗橋~新大平下間は急行と同じ。新大平下~東武日光間と鬼怒川線内は各駅に停車。

区間急行区間準急(伊勢崎線直通)
伊勢崎線浅草発着で、日光線内は各駅停車。
旧準急の時代は全線通しの列車もあったが、早朝・深夜の新栃木発着列車を除くと南栗橋以南のみの列車がほとんど。

○普通
主に東武動物公園~南栗橋間、南栗橋~新栃木間、栃木・新栃木~東武日光間の3系統となっている。
東武動物公園~南栗橋間の列車は殆どの列車が伊勢崎線直通で、東武動物公園発着列車は平日朝の1往復のみ(下りは新栃木行、上りは南栗橋始発)。
日比谷線直通には18m3ドア車が使用される。
南栗橋~新栃木間は日中毎時2本で、4両編成での運行。
2006年までは新栃木発着の準急が同区間の各駅停車の役割を果たしており、日中に運行されない時期があった。
栃木・新栃木~東武日光間は1時間に1本の運行だが、一部時間帯の上り列車は普通の代わりに各駅に停車する区間急行が運行される。
また、下今市~東武日光のみ運行の特急接続列車が加わるため、該当区間は本数が増える。
この他、栃木~新栃木間は東武宇都宮線直通の列車も毎時2~3本運転される。

【過去の列車種別】
いずれも2017年4月21日廃止。
ゆのさと:浅草~鬼怒川温泉・新藤原(鬼怒川線直通・臨時列車)
スカイツリートレイン:浅草~東武日光・鬼怒川温泉・会津田島(鬼怒川線直通・臨時列車。会津田島行は「スカイツリートレイン南会津」)

快速区間快速
無料優等列車の最上位種別系統で、全列車が伊勢崎線浅草発着。ただし、快速については2013年以降は下り列車しか設定がなかった。
東武日光行きの他、鬼怒川線野岩鉄道会津鬼怒川線経由で会津鉄道会津田島駅まで直通する列車がある。特に会津田島行きの列車は4時間にも及ぶロングラン。
区間快速は新栃木~東武日光間の普通列車補間の役割も果たしている。
全列車が6050系での運転で、下今市以南は2両編成3本を繋いだ6両編成。下今市で東武日光方面・鬼怒川線直通列車との分割・併合を行う。

快速停車駅:浅草・とうきょうスカイツリー・北千住・春日部・東武動物公園・板倉東洋大前・新大平下・栃木・新栃木・新鹿沼・下今市・東武日光
区間快速は新大平下までは快速と同じ。新大平下~東武日光間各駅に停車。
鬼怒川線内は全列車各駅に停車。

【使用車両】
○特急車
100系:「スペーシア」の愛称を持つ東武鉄道の看板車両。「きぬ」、「けごん」の他、JR直通特急にも使用される。
350系:「しもつけ」、「きりふり」で使用。
旧有料急行用の車両を改造したもので、100系よりも設備面でランクが下がる。その為、ちょっとだけ特急料金が安い。
634型:快速用の6050系を改造した「スカイツリートレイン」専用車両。日光線系統以外にも伊勢崎線館林・太田方面や野田線にも入線する。2017年4月21日より団体専用列車に転用。
500系:「リバティ」という愛称を持つ。2017年4月21日より運転開始。併解結可能な3両固定編成なのを生かして、伊勢崎線と日光線のほか、野田線、鬼怒川線、野岩鉄道・会津鉄道直通列車でも運用される。
JR253系1000番台:「日光」、「きぬがわ」で使用。
かつては成田エクスプレスで使用されていた車両でもある。

○普通車(東武)
6050系:南栗橋以北の急行・区間急行や栃木・新栃木~東武日光・鬼怒川線直通の普通列車でも使用される。
関東では数少ない2ドアセミクロスシート車。
8000系:東武宇都宮線直通のみ使用。ワンマン対応車。
10000系・10030系・10080系:6両編成は区間急行・区間準急、4両編成は南栗橋~新栃木間の普通で使用される。増結用の2両編成もある。
20000系・20050系・20070系:日比谷線直通車両で、全列車が8両編成。基本は18m3ドア車だが、一部5ドアにされた車両がある。70000系への置き換えにより一部ワンマン化改造や廃車が発生している。
30000系:6両編成と4両編成を併結して10両編成で半蔵門線直通に使用されている。
かつては分割して区間急行や区間準急などにも使用されていたが、半蔵門線直通用以外は東上線に転属している。
50050系:30000系に代わる半蔵門線直通車両。10両固定編成。
70000系:20000系列の置き換え用として製造された日比谷線直通用の車両。20000系列とは異なり20m4ドア車の7両編成となっている。

○普通車(他社)
東京メトロ03系:日比谷線用の車両。20000系列と同じく3ドアと5ドアの車両がある。
東京メトロ8000系・08系:半蔵門線用の車両。全車が20m4ドア10両編成。
東京メトロ13000系:03系に代わる日比谷線用の車両で、70000系と同じく20m4ドア車の7両編成となっている。
東急5000系・8500系:東急田園都市線用の車両。5000系は過去に6ドア車が連結された編成が多数あったが、現在は4ドア車に統一されている。
野岩鉄道6050系100番台・会津鉄道6050系200番台:東武6050系と全く同じ車両。ちなみに新造時は東武所属で、各社に譲渡した形で籍を入れている。
会津鉄道AT-700形・AT-750形:東武線内を走行する気動車。福島県会津若松・喜多方から直通する快速「AIZUマウントエクスプレス」で使用される。


【主な駅】
()内は駅番号

○東武動物公園(TS-30)
伊勢崎線乗り換え。快速以下は全列車停車するが、特急は伊勢崎線系統のみ停車で日光線系統は通過。
起点駅だがほとんどの列車が浅草・北千住方面へ直通するため、どちらか言うと通過駅にも見える。
ホワイトタイガーのいる同動物園の最寄り駅。

○南栗橋(TN-03)
車両工場があり、毎年鉄道イベントが開催されている。
特急以外の列車の系統境界駅でもある。
鉄道むすめ「栗橋みなみ」の元ネタ。

○栗橋(TN-04)
JR宇都宮線乗り換え。
急行・区間急行停車駅。
特急「日光」と「きぬがわ」はここから直通。乗務員交代も行われる。

○板倉東洋大前(TN-07)
群馬県最東端の駅。
急行・区間急行停車駅で、日光線内では一番新しい駅。
当路線唯一の群馬県の駅でもある。

○栃木(TN-11)
JR両毛線乗り換え。特急含む全列車停車駅。
県名と同じ栃木市の代表駅だが、規模は県内3位。県庁所在地でもない。
東武宇都宮線の列車は殆どがここから始発。

○新栃木(TN-12)
東武宇都宮線との分岐駅。急行以下と一部の特急停車駅。
車両基地があり、普通列車の系統境界駅ともなっている。

○新鹿沼(TN-18)
特急含む全列車停車駅。
JR日光線鹿沼駅とは徒歩30分ほどの距離で結構離れている。
利用者はコチラの方が多い模様。

○下今市(TN-23)
鬼怒川線乗り換え。特急含む全列車停車駅。
日光方面と鬼怒川方面の分岐駅で、特急「リバティ」の一部は当駅で分割・併合を行う。
意外にも駅弁の立ち売りが現在でも行われている。

○東武日光(TN-25)
終点駅。世界遺産の観光地・日光の最寄り駅。
ホームが3面5線という東武線内でも大きい設備を持つ。山小屋風の駅舎も特徴。
隣接するJR日光駅よりも終着駅らしさが見られる。



追記・修正よろしくお願いします。


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