登録日:2012/05/06 Sun 22:20:33
更新日:2025/02/12 Wed 10:00:08
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次元「どっちにつく?」
ルパン「女ァ!!」
次元「だろうな!」
巨大な城が動き始める!影の軍団が襲ってくる!
生きては還れぬ謎の古城でついにめぐり逢った最強の敵!
製作費5億円―劇場用新作シリーズ第2弾!!
『ルパン三世 カリオストロの城』とは、1979年12月15日に劇場公開されたルパン三世シリーズ二作目の映画である。
●概要
脚本・監督は宮崎駿で、氏にとっては初の映画監督作品として知られる。
公開当初の興行収入は
前作に比べて今一つだったが、アニメ雑誌での特集やファンによる自主上映会などで人気が上昇し、現在ではルパン三世の映画では真っ先に名が上がるメジャー作品となり、「
金曜ロードショー」の常連としてもおなじみ。
企画から公開までの総制作期間は半年と極めて短く、作画の終了は映画公開の二週間前だった。その過酷な環境は宮崎が後に「体力の限界を知った」と語るほど。
今回の映画では、ルパンと次元、銭形以外のキャラは出さないつもりだったが、製作者側から「五エ門と不二子を出せ」という圧力があり、やむなく2人を出すことになった。そのため今作では五エ門と不二子の出番が少なめなっている。
本作の構成がアニメ制作に与えた影響は非常に大きく、絵コンテ集は業界内で教科書代わりにもてはやされたという。
詳細は後述するがルパン三世シリーズの中での立ち位置は非常に微妙なことでも知られる。とはいえ、一つの映画作品として素晴らしい作品である事は間違いないだろう。
ナムコ(現:バンダイナムコゲームス)とアスミックエースから後日談を描いたゲームが発売されていることや、後年のルパン作品でも本作に関連した描写が多数登場することからも、本作の人気がうかがえる。
●ストーリー
時は1968年。モナコ公国の国営カジノから大量の札束を盗んだルパンと次元は追っ手たちから首尾よく逃げおおせ、札束の中で大笑いしていた。
しかしそれらは全て
ゴート札と呼ばれるニセ札だった。
ルパンは次なる獲物ゴート札の秘密を暴くべく、ゴート札が造られている云われのある世界最小の独立国家・カリオストロ公国へ潜入。
そこでルパンは、花嫁衣装で男たちから
逃げるクラリスと言う少女に遭遇する。
国の財産を狙うカリオストロ伯爵との結婚から彼女守るため、ルパン一味は立ち上がる。
●登場人物
どうかこの泥棒めに、盗まれてやって下さい
CV:山田康雄
少し老け込んだ?神出鬼没の大泥棒。
本作は、
1stシリーズのルパン三世の『最終回』として想定された為、
赤ジャケットの
2ndシリーズが放映されていたがあえて
緑ジャケットを着用している。
お馴染みのワルサーP38は1度も発砲できず、使おうとしたそばから破壊されてしまった。
TVシリーズから年齢を重ねて落ち着いたからか、1st初期の「ギラついた笑みのピカレスク」でも2ndの「おチャラけた楽しいドロボー」でもなく、「優しい包容力のあるおじさま」として描かれている。
また女好きな面も鳴りを潜めており、かつてはあれほどデレデレしていた不二子とのやり取りも往年に比べてややドライ。
時計塔で、衛兵が
死ぬ際にクラリスに見せない様にするシーンや、ラストシーンでクラリスをそっと引き離す彼の姿はまさに
漢。
ルパンは駆け出しだった頃ゴート札の謎を暴こうとカリオストロの城に潜入するも、乗りに乗っていた慢心が祟ったのか大失敗している過去がある。
城から脱出したものの警備の銃撃により負傷しており、死をも覚悟したところを当時小さい子供のクラリスに命を救われていた。
今回ルパンがクラリス救出に執着したのは、その「恩返し」の為であった。
オイルのないライターを持っていたせいで要らぬ恐怖体験をしたり、ワルサーを抜く際に襟にフロントサイトを引っ掛けてまごついたりと、歳をくったからなのか暗黒街の住人らしからぬミスが結構ある。なにより、ジョドーに撃たれたのも完全に油断が原因。
愛車は2世代目のフィアット500Fで、今作の年代設定を考えればかなり新しい車。見てくれはタイヤ・ホイールすら変えていないドノーマルだが、ルパン独自の改造によりエンジン出力は
純正の約5倍(100馬力)を叩き出すヘビーチューンドマシン。フルスロットル時はルパンの腕をもってしても直進すらできない跳ね馬と化す。
イタリア車だけに。
劇中で披露する壁を駆け上がる走りは『バンクによる
遠心力で壁に張り付いている』という現象なので、気が触れそうなスピードが出ていれば実現可能。
おめぇ、残っててもいいんだぜ
CV:小林清志
ルパンの相棒で世界一のガンマン。
今作でもルパンのよきパートナーとして活躍。
序盤のルパンとの絡みはやたらとカッコいい。
自慢の357マグナムが効かない敵に出くわしてしまった為、珍しく
鈍器を持って闘うシーンも。
この対策として、中盤からはシモノフPTRS1941対戦車ライフルを使用。敵と言えど人間に対してぶっぱなすのは相当心が強くなければ出来ないであろう芸当だが、そこは漢・
次元大介。「それっ!」という威勢のいい掛け声とともに撃つ。
キャラクターデザイン・服装ともに1stシリーズと同様のスタイルだが、帽子の
リボンの色が黒からグレーに変わっている。
CV:
井上真樹夫
世界一の剣豪。
本作ではルパン、次元に遅れて登場。
クラリスに頬を赤らめるシーンや、ラストシーンでフィアットの後部座席からクラリスに手を振るシーンは屈指の萌えポイント。
1stでは『盗み』というより『殺し』の世界でかなり血腥い生き方をしていた五ェ門だが、ルパン同様歳をとって丸くなったのか「無益な殺生はしない」ことをポリシーをしている。
彼生まれつきの女たらしよ、気を付けてね
CV:増山江威子
謎の女
スパイ。
ルパンより早くカリオストロ公国に城唯一の女中として潜入。
ルパンとはかつて恋人だった事もあったとか。
物語の大筋にはあまり関わって来ず、主に後方支援役として活躍。
大人の女性としてクラリスをサポートしたり、銭形と協力してニセ札工場を暴いたりと、かなり
正義寄りの頼れる姉御として、ルパンと別々に行動する。
そして
宮崎監督なのでエロシーンは無し。ルパンのことは「昔の男」としてドライにあしらい、恋愛的な絡みは無い。というか
裏切りすらも無い。
こんな感じで、本作ではぶっちゃけ不二子の存在感は薄い。
電話回線を無理矢理ジャックして
携帯電話にするオーバーテクノロジー甚だしい描写と、アナウンサーに扮してルパンの大立ち回りを実況中継しているシーンが、一番の見せ場と言えば見せ場かもしれない。
ただしっかりちゃっかりしてるのは相変わらず。
不二子と言えば「美の女神」と形容されるほどのプロポーションがどの作品でも特徴だが、今作のキャラクターデザインは変にガタイが良くなんだか腕っぷしが強そう。
いや、奴はとんでもない物を盗んでいきました
CV:納谷悟朗
警視庁から叩き上げたインターポールの敏腕警部。
本作では埼玉県警のパトカー及び機動隊を引き連れて登場。なんで埼玉県警が?なんて野暮は言わない、だからいいんだよ終盤では銭形平次よろしく十手を握る場面も。
主に集団戦で活躍する他、途中ルパンと一時休戦をして共同戦線を張り、ルパン達と共にカリオストロ公国の闇の部分を暴こうと活躍する。
ある意味では今作が現在の『基本はルパンと敵同士だが、巨悪の前には心強い味方となる』とっつぁんのイメージを決定的に形作ったとも言える。
アクションシーンも多く、カッコ良くて強いとっつぁん…というより「銭のダンナ」を見ることができる。
なんと言っても最大の見せ場は
例の台詞。
◆クラリス・ド・カリオストロ
私も連れていって。泥棒はまだできないけど、きっと覚えます!
CV:
島本須美
ゲストのはずなのに本作の実質的な
メインヒロイン。
清楚の塊。清楚の化身。清楚の数え役満。清楚の純粋結晶体。清楚の(ry
カリオストロ公国の公女で、カリオストロ伯爵と政略結婚をさせられそうになる。
ルパンを身を呈してかばったり、敵を足止めする次元と五ェ門に声をかけに戻るなど心優しいが、彼女の魅力はそれだけではない。
序盤のカーチェイスや、終盤の時計塔のアクションなど、並外れた度胸も彼女の魅力である。
平成期のテレビスペシャルにはどことなくクラリスを思わせるゲストキャラが登場するなど、その後の作品に与えた影響力は大きい。
中の人の島本氏は、PART2
最終回で宮崎駿が脚本・監督を担当した「さらば愛しきルパンよ」でもヒロインの小山田真希役で出演している。
他にも『
風の谷のナウシカ』のナウシカ役や、『
となりのトトロ』『
もののけ姫』にも出演しており、ジブリ作品ではおなじみの人。
実は幼き頃に、瀕死の重傷を負っていた若き日のルパンを助けており、ルパンの命の恩人でもある。
だが本人は、結局最後まで思い出すことはなかったが…
後日談の
ゲーム版では、カリオストロ公国の新女王に即位。
国を一大観光リゾート地にする事で、一時は崩壊の危機に陥ったカリオストロ公国を見事に建て直した事が明らかになった。
彼女が搭乗していたシトロエン2CVは1stシリーズ制作時に宮崎監督が所有していた車で、相当オンボロだったことを作監の大塚康生氏に面白がられていた。大塚氏の落書きした漫画では「降りてドアを閉めた衝撃だけでバラバラに崩れる」という内容のものがあり、作中でもカーチェイスの末バラバラになった。
◆ラザール・ド・カリオストロ
待とうではないか、ルパンとやらが来るのを
CV:石田太郎
カリオストロ
伯爵家の
宮崎駿ロリコン当主。四角い顔とニヤケ面がチャームポイント。
実質的にカリオストロを統治する摂政で、裏で汚い事をたくさんしている。
世界各国の要人と交友があり、インターポールに圧力をかけた事も。
ロリコンと揶揄されるが、実際はカリオストロ家の「宝」だけが目的であり、クラリスに対しては愛情など欠片もないどころか、殺意さえ抱いている。
女たらしの噂も、恐らくはポーズだろう。
火事で亡くなったカリオストロ大公夫妻も、彼が
暗殺した可能性が高い。
いくらカゲで固めてるとはいえ、不二子を雇うまでは屋敷内には男しかいなかったという不自然過ぎる状況だったので、実はホモ疑惑も持たれている。
長年暗殺に従事しただけあって、ルパンと互角にやり合うなど戦闘面も強い。
時計塔では、切り札の
ロケットパンチならぬロケットフィンガーを披露した。
メカゴジラかオメーは。
そして、
欲と狂気にまみれた男は、非業の最後を遂げる事になる…!!
中の人の石田氏は、TVSPの『
アルカトラズコネクション』で再び出演。
だが役柄は180度違っているので、必見である。
また、同じくTVSPの『
ワルサーP38』では、資料の中で一瞬登場している。
◆ジョドー
これでカリオストロも終わりだ…斬れ
CV:永井一郎
カリオストロの側近である
執事。
ただの小汚いジジイ…と思いきや、実はカゲの長官でありかなり強い。
ルパンを一撃で瀕死の重傷に追い込んだ狙撃の腕を持つうえ、五右衛門と次元を相手にして、最後まで決着はつかなかった。それほど長い時間戦い抜いたことからも、技量がうかがえる。
忠誠心は厚く、そして潔い。
なお小説版では元々仕立て屋の息子であると書かれており、カーテンの側が落ち着くらしい。
後日談のゲーム版では、クラリスの側近兼護衛を務めるが…
◆グスタフ
死にたくなければウロチョロせんことだ
CV:常泉忠通
ジョドーの部下で、公国の警察である衛士隊の隊長。戦闘の際には
サーベルを使い自らも戦う。
職務に忠実なだけで、決して悪人
というわけではない…と言いたいところだが、「ルパンごとき奴に東洋人の力は借りぬ」という人種差別に他ならない発言をしつつも自身は「穀潰し」と呼ばれた程度でブチギレる器の小さい人間。
デカい図体してるくせに…。
◆カゲ
ジョドーが指揮する伯爵直属の暗殺組織。
衛士隊が表の警察とすれば、こちらは裏の警察である。
マグナムの弾を防ぐ甲冑や爪や刃物が仕込まれたガントレットを着用し、それだけの重量を感じさせないほどの超人的な身体能力を持つ。
というか、
対戦車ライフルの直撃を受けても貫通しない(もっとも中の人間の負傷具合は不明だが)のはもはや頑丈ってレベルじゃない…
斬鉄剣にはスパッと斬られてしまったが。
ちなみに小説版ではジョドーによって「隊員は全員スイスの生命保険に入っている」旨が語られており、もし隊員が死亡した場合は遺族に保険金が支払われる手筈となっているとのこと。ただしその10%は組合費として徴収されるらしい。
その正体(素顔)は屋敷内の召使い。
ジョドーと共に失態が目立った執事のハゲのおっさんを含め、衛士隊を除いた屋敷内にいる男は全員カゲである。
◆庭師の老人
何と気持ちの良い連中だろう
CV:宮内幸平
大公家公邸の庭師で、本名は不明。今もなお大公家やクラリスへの忠誠心は強く、大公家の没落後も焼失した庭園の管理をしている。クラリスのことは誕生当時から見守っており、彼女の愛犬のカールを託されており、同時に伯爵のことは毛嫌いしている。
一見すると無愛想だが根は親切かつ善良な人物であり、伯爵との戦いに敗北・重傷を負ったルパンを匿った。
次元のセリフによるとルパンの弾丸の摘出手術を行ったのはこの庭師。その他、回復のため大量の食い物を所望するルパンに惜しむことなく協力したなにかと頼れる男。
◆カール
クラリスの愛犬で、現在は庭師の老人が面倒を見ている。
気難しい性格でクラリス以外へは懐かないが、なぜかルパンには懐いた。その事で庭師はルパン達を信用することになる。
◆インターポール
ルパンを追って銭形を派遣するが、銭形とルパンによって偽札づくりが暴かれる。
しかし国連加盟国家の主権にはインターポールでも太刀打ちできず、内部での政治的対立や世論もあって捜査に立ち入れなかった。
最終的に銭形のルパン検挙に見せかけた国際宣伝を受けて強制捜索に踏み切らざるをえなくなっており、ラストでは城周辺に輸送機から多数の空挺部隊が降下していることから、事態の全貌が暴かれたものと思われる。
⚫舞台
◆カリオストロ公国
人口3500人程度、山と湖に囲まれた中世ヨーロッパ風の街並みを持つ小さな国であるが、れっきとした国連加盟国。
位置は不明だが、ゴート族の血を引いている(今となってはどこに行ったか分からない古民族)そうなのでドイツ近辺ではないかと思われる。
中央部には大きな城があり、衛士(警察)が守っている。
城はそこかしこにのぞき穴や隠し部屋、銃が溶けるほどのレーザーなど、偽札づくりを隠すためのギミックが非常に豊富。
国境では入国審査があり、グスタフの部下のこれまた変装も見破れない穀潰し衛士がパスポートを確認してからの入国となる。
⚫お宝
◆ゴート札
カリオストロ公国が裏で製造している、世界中に出回っているニセ札。
動乱の影には必ずこの札が動いていると言われており、その秘密を知ろうとした
人間は今まで生きて帰ることは無かった。
かつては「本物以上にホンモノ」と謳われていた精巧なニセ札だったが、ラザールの代になってから大量生産を主にするようになり、質がかなり落ちてしまったらしい。納期を遅らせずにクオリティを上げろなんて無茶言ってたらそりゃあね…。
不二子が狙っていたのはこのニセ札の原版。
◆金の山羊・銀の山羊
今作のキーアイテムで、カリオストロ大公家・伯爵家に代々受け継がれる当主の証の指輪。
銀が大公家、金が伯爵家。
古代ゴート文字が小さく彫られており、宝の発動には欠かせない存在。
ちなみに内容は「光と影を繋ぎ時紡ぐ高き山羊の日に向かいし眼に我を収めよ」。これは大公家に残る口伝の内容そのままであり、クラリスが覚えていたことが謎を解くカギとなった。
宝の発動には、時計塔にある山羊の彫刻の両目に指輪をはめる必要がある。
…が、発動と同時に時計の針が動き、はめた者を圧死させる罠がある。
つまりこの仕掛けの真の意図は、欲望の為に宝を奪おうとする者に対する「死の制裁」だったのである。
ほんの数秒だがすぐに気付いて飛び降りるチャンスがあり、一度欲に負けても勇気と知恵のある者は助かる見込みはあるが、その勇気も無いか最後まで宝に固執した愚か者は確実にペシャンコ。当時の製作者が残した温情なのかもしれない。
ちなみに、初めから制裁する意図ではなかったが指輪のはめ方を間違えた(金と銀を逆にしたなど)から罠が作動した。もしくは仕掛けが物理的に壊れていて誤作動だったと考察する意見もある。
後者は直前の競り合いで時計塔内の歯車が何枚か外れている為、その影響で偶然針がそういう動きになった(つまり挟まれた人がいてもあくまで事故)としても確かに辻褄が合う。
ただ、針が動く際に歯車がきちんと作動する描写がある為、この制裁システムとは関係のない部分だった可能性が高い。
あの伯爵が引っかかる辺り、少なくとも時計が罠であるとはカゲ達すら知らなかった様子。仕掛けの真偽はどこかで喪失して伝わっていなかったのだろう。
◆古代ローマの遺跡
カリオストロ公国の湖の下に眠っていた「宝」の正体。
ルパンに「オレのポケットには大き過ぎらぁな」と言わしめた世界遺産レベルの「お宝」である。
ちなみに、後日談として描かれたPSゲーム『ルパン三世 カリオストロの城-再会-』では、この遺跡とルパン達の功績を上手く利用して、カリオストロ公国はゴート札に頼らず一大観光リゾートとして見事成功を収めている事が描かれた。
●作品の評価について
今作では、シリーズでも特に有名なシーンが多い。
カーチェイス
ルパンの大ジャンプ
クラリスに見せた手品
時計塔の針の上での決闘
ラストシーンの一連の絡み
随所に印象に残るシーンがあり「内容を詳しく覚えて無いけど、あのシーンは覚えている」なんて人も多いだろう。
一方で(特に原作の)ルパンファンの間では、宮崎駿の色が強く毛嫌いする人もいる。
特に、
「本質は粋でクールな人間が敢えて茶目っ気を見せてふざけもするが、過度に特定の人間に踏み込みはせず、相手を突き放して戦う際には相当に冷淡にもなり、(場合にもよるが)女が相手だろうが容赦しない」
という原作者やその古参ファン達がイメージするルパンが「心優しい義賊のおっさん」に変えられた点には、特に強く難色を示されている。
しかしどうもこれは意図的なものであるらしく、宮崎監督は(本作公開時点で)既に1stシリーズ23回と2ndシリーズ100話以上、劇場版1作というとてつもない数の冒険を繰り広げたルパンというキャラクターを成熟しきった中年、「おじさま」として描くことによって、自分なりにルパン三世に幕を下ろすための
最終回として製作したとアニメ誌のインタビューなどで語っている。
原作者・モンキーパンチもこの作品に対しては少々複雑な思いを抱いている様子。
ルパン三世という作品をもっとハードボイルドな作品にしたかったのに、カリオストロの影響から
カップ麺をすすってるなどの庶民派なイメージが定着してしまったというのが理由だそうな。
しかし有能な警部銭形や自分には出せない優しさを持つルパン像に対して高評価を下す等、決して嫌っているわけではない模様。
逆に「ルパンで知っているのはカリオストロぐらい」というライトな視聴者からすると、ダークな雰囲気漂う他のルパン作品(ワルサーP38とか)の方が違和感があるようである。
良くも悪くもその視聴者の「ルパンマニア度」を測る一つの基準と言えるかもしれない。
また、本作で激走を見せたフィアット500の人気から、「ルパンの愛車=クリームイエローのフィアット500」のイメージが定着し、その後の作品でも頻繁に登場することに。
2007年に発売された現行モデルは日本向け特別仕様車としてクリームイエローが登場するなど、本作の影響力の高さがうかがえ、日本国内では新旧のフィアット500を問わず「R-33」のナンバープレートを真似て「・・33」としている熱心なファンも多い。
余談だが、大のルパンファンであると同時に、自他ともに厳しい毒舌である事で有名な「
浦安鉄筋家族」の作者、浜岡賢次氏はこの作品が大嫌い。
自身の単行本のパロディー
漫画の中で
「あいつ(カリオストロルパン)はニセモノだ」とルパンを射殺した程。
このほかルパン三世のOVA「GREEN VS RED」内では、一人の緑ジャケットを着たルパンが「一般的にはオレのコトを指す、人気がある」と出しゃばった瞬間に「お前なんか結局何も盗んでねーじゃん」と他のルパンからキツ〜い一言を見舞われるシーンがある。
また、本作の公開から39年後に放送された
ルパン三世PART5の第23話「その時、古くからの相棒は言った」にて、巨大人工知能ヒトログへの反撃準備の根城として、本作の舞台であるカリオストロ公国が再び登場、クラリスとカリオストロ伯爵の婚礼が行われていた城や、ルパンと伯爵との最終決闘の末に崩壊した時計台、古代ローマの遺跡などが登場した。これらは、PART5の時代になって有名な観光スポットになっており、多数の観光客が遺跡に訪れていた。
ああなんということだ
その女の子は悪い魔法使いの力を信じるのにwiki籠りの力を信じようとはしなかった
その娘が信じてくれたならwiki籠りは追記する事だって
修正をすることだってできるのに…
- グスタフを片手で支えるジョドーって何気にヤバいなw -- 名無しさん (2023-05-05 21:46:18)
- 今思うと、ルパンはどこかで罠のことや宝の正体に気付いていた節がある気がする。どのタイミングでかは不明だが。 -- 名無しさん (2023-05-05 22:13:03)
- 城は男衆の仕事口だったが若者は国の外に出てしまい働いているのはみんな中年でカゲもみんな中年とか金ローのアカウントが呟いていた -- 名無しさん (2023-05-05 23:41:50)
- ルパンとは恋人だったこともあったと語る不二子にクラリスが「捨てられたの?」と聞いたとき、「捨てたのよ。」というところが印象に残っててなんだか好き -- 名無しさん (2023-05-06 02:36:03)
- ミートボールパスタ、張り込みカップ麺、ジェット機食い…金ローの時間に放映される公式飯テ,ロは毎回夜分の空きっ腹に容赦がない -- 名無しさん (2023-05-06 03:09:57)
- 時計塔の仕掛けに使った指輪 伯爵が金と銀の指輪をはめ込む目を間違えたんじゃないか?考察があった -- 名無しさん (2023-05-14 12:13:51)
- 指輪をはめた後に開いたあれって退避用の穴なのでは? -- 名無しさん (2023-05-14 12:17:16)
- 仮に偽札づくりを続けたところで、技術の発展についていけなくなって近いうちに行き詰る可能性が高かったかも -- 名無しさん (2023-05-16 00:25:13)
- 毎回なんとなーく見てしまうんだが、じっくり腰据えてみたら山田さんの演技の凄みを認識した。あの方確かにルパンだわ…。 -- 名無しさん (2023-05-23 10:15:38)
- ↑16 罪の意識で秘密を暴露しようとするも、それを良しとしない大国の連中が暗殺にかかりそうだな。 -- 名無しさん (2023-05-23 11:47:48)
- この作品が後の二次創作文化の原型となった感がある。 -- 名無しさん (2023-08-03 00:38:16)
- 他の人も言ってるようだけど、罠が作動したのは伯爵が指輪を左右逆に入れてしまったんじゃないかな? -- 名無しさん (2023-12-26 20:05:23)
- GEOだとこれ一作だけジブリシリーズに分類されてるから、見つけにくいんだ -- 名無しさん (2024-01-16 17:55:43)
- コメントのログ化を提案します。 -- 名無しさん (2024-01-31 14:08:18)
- コメントをログ化しました。 -- (名無しさん) 2024-02-14 15:30:00
- >炎のチャレンジャー あのがっつく食事シーン(制限時間内に食べきれるか)とか、(他作品だが)不二子をお姫様抱っこ(更衣室みたいなボックス3つから1つ選ぶ、デブな不二子が出てくる事も…)とかがあったな、幼少期見ていたわ -- (名無しさん) 2024-03-30 01:48:11
- 「カリオストロ公国」というけど、収めているのが大公であるのなら、「カリオストロ大公国」が正しいのでは・・・? -- (名無しさん) 2024-04-09 16:57:16
- カーチェイスの場面、1stの頃のルパンならハンバーにダイナマイト投げ込んで黒服全員ぶっ◯してただろうな -- (名無しさん) 2024-05-14 08:36:05
- お宝が金銀財宝でないのがまたにくい。(次のバビロンでたくさん出るけど) -- (名無しさん) 2024-06-29 17:33:00
- ↑3モデルの1つであるモナコ公国も「モナコ大公国」とも訳せる微妙な国名だからそれを踏襲したのかもね -- (名無しさん) 2024-06-29 18:11:15
- ルパンがクラリスを助けたのは泥棒によくある義理人情だろう。10年前にカリオストロ城から瀕死で脱出して来た所を事情を知らない女の子が自分を助けてくれた。その恩に報いた(カリオストロへのリベンジもあっただろうけど) -- (名無しさん) 2024-07-02 12:12:54
- 浦安の作者は映画としては超A級だけどルパンファミリーはニセモノってちょっと前の本編で言ってた -- (名無しさん) 2024-07-02 23:02:45
- 指輪について、結構多いけど実際後日談のカリオストロの城 再会だとやはり銀を先に入れなければならなかったらしい(金よりも銀の方が価値が高いため) -- (名無しさん) 2024-07-16 12:05:03
- カリオストロを映画館で見たぜ!パンフも買ったぜ! -- (名無しさん) 2024-12-06 14:43:51
- IMAXで見る価値ある ジブリも普通にIMAXで再上映してくれんかなあ -- (名無しさん) 2024-12-06 23:20:05
- 映画館で観てきたが一個だけ難点がある。それは今後TVで観た時に物足りなさに苦しまされる事た -- (名無しさん) 2024-12-09 14:54:58
- 映画館のでかい画面で見ると作画の粗とか気になってくるが、ミイラルパン登場の時に次元が牙生やしてたり、結婚式場にカゲが隠れて警備してたり結構新しい発見があって新鮮だった -- (名無しさん) 2024-12-29 09:32:22
- 防具越しとはいえ頭にマグナムぶち込まれたら、貫通はしなくても衝撃で脳震盪起こしそうな…いやあんなもん全身に纏って俊敏に動き回る時点で只者じゃなそうだけど -- (名無しさん) 2025-01-15 16:32:18
- ↑防弾チョッキ着てても直撃したら骨折れちゃうって言うし脳震盪どころじゃなさそう -- (名無しさん) 2025-01-19 03:12:03
- ジャンケンとかミートボールパスタのくだりとか、ルパンと次元の悪友感が実に尊くていいんだわ… -- (名無しさん) 2025-04-10 19:55:18
最終更新:2025年02月12日 10:00