月光怪獣キララ

登録日:2017/06/07 Wed 23:35:30
更新日:2024/05/03 Fri 02:57:04
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王女様、お迎えに参りました……

月光怪獣キララとは『ウルトラマンレオ』第32話「さようならかぐや姫」に登場する怪獣である。

別名:月光怪獣
身長:53m
体重:3万t
CV:渡部猛

からやってきた月族の怪獣。
高い知能を有し人間の言葉を流暢に話すため、『レオ』では何度も登場した
のどちららかだと思われる。

武器は口から吐く火花状の「アタック光線」。腹部を発光させて天変地異を引き起こし、体を丸めての体当たり攻撃も得意。目から破壊光線も撃てる。
怒ると頭の火山から白煙を噴出。
月光が力の源であり、月が陰ると弱る。

【関連キャラクター】

  • 月星人 かぐや姫/弥生

主人公、おおとりゲンの務めるスポーツセンターに通う少女、15歳。
実は月族の王女で、15年前に彼女を狙う敵から逃がすべく地球に避難させられた
そんな彼女は竹藪でとある地球人の一家に拾われ、我が子のように育てられてきた。
そして、「満月の夜に迎えに行く」というテレパシーを受け取るが……
ちなみに婚約者がいる。


【本編での行動】

「敵」との戦いを終結させ、いざ弥生を月へ帰らせるべくテレパシーを送るも15年もの間地球人として暮らしてきた彼女が首を縦に振るわけもなく、その返事を待たずして地球へやってくる。
だが、その動きは防衛チーム、MACに補足されてしまい、弥生を守ろうとする彼等と戦う羽目になってしまう。
まずはMACを一蹴し、次いで現れたウルトラマンレオと対峙する。


キララ「無駄な抵抗はやめろ!王女様は月へ帰ると言っておられる!」
レオ「産みの親より、育ての親だ!」
キララ「ええい馬鹿ッ!産まなきゃ育てられないんだ!物事には順序という物があるんだ!」

故郷を失い、地球を新たな故郷としているレオだからこそ、弥生にも長年暮らしてきた地球にいて欲しいと願ったレオ。
…が、キララは聞く耳を持たず、襲い掛かってくる。
しかしウルトラマントで動きを封じられ、更に力の源である月が雲に隠れて弱体化し、遂に膝をついた。

それでもなお弥生を諦めないキララ、戦いを見届けていた弥生もついに覚悟を決め、月へ行くと言った。
そしてキララに産まれた時から身に着けていたペンダントを壊され、月族としての意識が目覚める。
そして月の光に導かれながら、キララは弥生をつれて天に昇っていくのだった。
残された育ての親たちの悲しみを背に受けて……


【本エピソードの内容について】

さて、話だけ見てみると元ネタのかぐや姫のように月に帰る姫という童話的なエピソードではあるが、そこには遺恨が残る。
まず、15年間弥生を育ててきた地球人の家族に何のフォローもされていない。
月族側からしたら「姫の命が危ないからしばらく育ててくれ」という託児所感覚だったのかもしれないが
その辺の説明も一切せずにいきなり本当の家族面して返せなんて言われても嫌に決まってる。
せめてお礼の言葉1つくらいかけるか、「たまには会わせてやる」くらいの約束はしてもよかったんじゃなかろうか、という視聴者の意見も。
ネタ元のかぐや姫ですら、不死の薬を渡したり、拾った老夫婦も富豪にするくらいのフォローはされていたのである。

もう一つ、弥生を狙っていたという「敵」の正体についてである。
ウルトラシリーズで月といえば、かつてウルトラマンエースの片割れであった月星人、南夕子が挙げられる。
(だが、ゲンは月に生物はいないと発言しており、エースの事情を知っているはず*1のダン隊長もその辺は言及しなかった)
夕子によると、月は遥か昔に襲来した超獣ルナチクス」によって滅ぼされている。
なので、もしかしたら相手はルナチクスを引き連れたヤプールだったのかもしれない。
夕子は1971年時点で18歳、1974年から15年引けば1959年(夕子5歳)なだけに十分あり得る話であろう。

更に、『ウルトラマンメビウス』の時代には月に怪獣や宇宙人を呼び寄せる時空波の発生装置が取り付けられていた。
なので、エンペラ星人の差し向けた宇宙人軍団の可能性もある。
夕子もキララ同様、月の王族に仕える従者だったのかもしれない。
このように、比較的マイナーな話ではあったものの、色々想像を掻き立てられる話であった。


【余談】

デザインは大澤哲三。
「月のクレーター」がモチーフとのことで、デザイン画では隕石の如く球体をベースに、怪獣形態時に「内部のマグマを露出して人型に展開する」という意匠で描かれている。
流石に放送当時の特撮技術ではそのままの再現は難しかったようで、実際の着ぐるみではデザイン画時点での意匠は大分オミットされてしまっているが、体を丸めて隕石状になるという設定自体は本編でも拾われている。

放送当時に『小学一年生』に連載された一峰大二の漫画版『ウルトラマンレオ』ではウリンガの姿で登場している。


追記、修正は月へ帰ってからお願いします。

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最終更新:2024年05月03日 02:57

*1 前作のタロウ=東光太郎もエースから夕子の事を聞いていたので、兄でありよく単独でエースを助けていたセブン=ダンが聞かされていないとは考えにくい