イドゥン(蒼穹のファフナー)

登録日:2012/07/20(金) 21:12:31
更新日:2023/06/10 Sat 08:39:35
所要時間:約 3 分で読めます






CV:真殿光昭(青年時)/白鳥由里(少年時)


○概要

知能を有し、他のフェストゥムを束ねる司令塔の役割を果たす「マスター型」と呼ばれる特殊なフェストゥム。
EDのキャスト欄では「イドゥン」という名前でクレジットされているが、フェストゥムは元来「個」を確立させておらず、このイドゥン自身も「個」を望んでいないため実際は名無し。
作中で「イドゥン」と呼ばれることは無い。

同じくマスター型であるミョルニア同様、人の姿を取ることが可能で、普段は栗毛の青年の姿をしている(これは彼が同化した竜宮島とは別のアルヴィスのコアであった少年が成長した姿)。
自身が戦闘を行う際には巨大なスフィンクス型に近い形態へと変化(頭部には複数のペルソナがある)。周囲の物を同化し続ける。


人類の在り方を理解し共存を望んだミョルニアとは異なり、人類を同化もしくは殲滅の対象としか見ていない。
自身を含むフェストゥムの在り方も、あくまで北極ミールに帰属した全体で一つの「我々」である、という従来の形態に基づいて行動している。
ただしミョルニアと対峙している時、言葉を用いた「対話」による意思疎通を行ってしまっているなどイドゥン自身も望まぬ無意識の内に「個」「存在」といった概念を理解しつつある。

特にマークニヒトと狩谷由紀恵を同化した際に、彼女から「憎しみ」という感情のみを理解し、人類に対する憎悪の感情に染まってからは、人類との全面対決を望むようになった。

その立場上、本作の鬱展開や状況の悪化はだいたいコイツが絡んでいたりする。
TV版一期のラスボスにあたる存在。



○主な活躍


蒼穹のファフナー Dead Aggressor

序盤、竜宮島とは別の島のコアを同化。
これ以降は上記の青年の姿で行動するようになる。

その後ミョルニアと同じくモルドヴァ基地に潜入。
マークエルフのコアを調査した後基地の情報を吸い上げたうえで多くのフェストゥムを呼び寄せ基地を攻撃。
自身もフェストゥムとしての姿になり人類軍のファフナー部隊を壊滅させたうえ「我々」から分岐し始めたミョルニアを同化する。
直後、その様子を目の当たりにした一騎の駆るマークザインと交戦し、同化現象の中に呑み込まれるが逃れる。(一騎とザインは同化現象の中に取り残されるが、一騎が「存在すること」を選び取ったことで生還した)


その後しばらく姿を見せなかったが人類軍の技術士官を同化してマークニヒトの建造基地に潜入しており、最終調整中のニヒトに取り付き由紀恵の意識を保ったまま自由を奪い彼女の想い人であるミツヒロを殺害。
その光景を見せられた由紀恵の「憎しみ」を彼女ごと同化しニヒトを完全に奪い取る。

そしてニヒトを駆り竜宮島を襲撃し、その圧倒的な攻撃力で島を破壊。
先の戦闘で残されていたスカラベ型の根をも同期させて操り小楯千沙都、近藤彩乃、手塚一平を始めとした多数のAlvis職員殺害。
迎撃に現れたカノンのベイバロン、真矢のマークジーベンを戦闘不能に追い込み、マークアインのフェンリルで心中を図った道生までもを無慈悲に殺害。
最後には一騎のザインの追撃を振り切って総士をジークフリードシステムごと拉致し逃亡。
僅か数時間足らずの間に島と人々に大きな傷を刻み付けた。


北極での戦いにおいては総士から強引に聞き出した作戦によりフェストゥムを効率的に動かし優位に立ち、侵入してきた一騎たちを分断し自身もニヒトで剣司に襲いかかる。
しかし総士から聞き出した作戦に従ったことで知らずのうちに消耗戦を強いられ、戦況は停滞・不利へと変化。
やがてそれはフェストゥムが個を持たない「無」であったが故に知ることの無かった「自分が存在しているがゆえに味わう『痛み』」、そこに生まれる「自分がいなくなることに対する『恐怖』」、そして「今ここに存在していられることへの『喜び』」
……かつて総士自身が体験し得たモノと同じ、「痛みという祝福」となってフェストゥムたちへと行き渡ってしまう。

そしてフェストゥムという全体の一部であるイドゥンも例に漏れずその「痛み」を理解してしまい、剣司や合流してきたカノンたちの攻撃によるダメージに耐えがたい恐怖を覚え敗走してしまう。


戻せ……

我々を『無』へ、戻せええええ!!!


その後、イドゥンはなんとか人類軍への攻撃に参加していたが、北極のミールの死によって存在する「個」という概念がフェストゥムに行き渡ったことで、イドゥンもまた「我々」としてのフェストゥムから切り離され完全に個を確立してしまう。


それでもなお脱出しようとしていた竜宮島部隊の輸送機に取り付きザインごと一騎と総士を同化し、無の世界に引きずり込もうとする。

だが、春日井甲洋の助けもあって存在する事を選んだ一騎達の意思に敗れ、イドゥンはニヒトごとザインに同化され消滅する末路を辿った。



私は、ここにいるうううう!!


彼が最期に叫んだこの言葉は、奇しくもそれまで自分たちフェストゥムが人類に投げかけ続けた「あなたはそこいますか?」という問いへの回答であった。



蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH

ザインに同化され封じられたマークニヒトがボレアリオスのフェストゥムによる干渉で解放。
イドゥン自身の人格は消えてしまっているが、ニヒトに搭乗した来主操は「憎しみ」を感じ取っており、イドゥンが同化したことによる影響は強く残っている模様。



○他メディアにて


漫画

モルドヴァ基地を襲撃したあたりまでは原作通りだが、その後の展開が大きく異なる。

本作には狩谷由紀恵はおろかマークニヒトすら登場しない(よって道生は生存している)ものの、自らが個を確立しようとしていること、個を得ようとする竜宮島のミールを認めようとせず、竜宮島に単機で襲撃をしかける。


「私ハ認メナイ…」
「私ハ…モウ一ツノ我々ヲ認メナイ」


その後応戦に出た要咲良近藤剣司小楯衛を退けるが(しかし全員命は助かった)、皆城乙姫から「フェストゥムである意思を拒絶する選択をした」ことを指摘され、その言葉の意味を理解すること無く、駆けつけた一騎によって撃破された。

タッチダウンこそやらかさないものの、アニメ同様トラウマメーカーであることに変わりは無く、スフィンクス型の姿が目玉がギョロギョロしているわ頭の口から触手が出るわ度重なるダメージによりドロドロになっていくわで滅茶苦茶気持ち悪い。

挙げ句の果てには、ミョルニアをおいしくいただいてしまう。
しかも一騎の目の前で。

「母さんを喰ったなぁああああ!!」



スーパーロボット大戦K

ファフナーシナリオは共通ルートに入っていないため進め方によってはイドゥンのイの字も出ない。
なんとあのマークニヒトをアカツキか海に沈めたアークエンジェルとタイマン、あるいはMAPWをこいつらだけに撃たせることでエネルギー切れに追い込み、遠距離から一方的に殴ることが可能。
さらにニヒトに乗っていないスフィンクス型としての登場時はマークザインをぶつけると同化によりゴリゴリ気力が減っていく(ただしHP50%で撤退)。
カットインが裸だったのはこの人と声が同じだからというわけではない。たぶん。


スーパーロボット大戦UX

第一部終盤から登場。モルドヴァ基地でミョルニアと対話をした後、一騎奪還のために基地に駆け付けたUXの前に立ちはだかる。
最初は攻撃が通じないが、マークザイン登場後には攻撃が通るようになる。理由なんざどうだっていい!あの野郎をブチのめすチャンスだ!
第二部終盤ではニヒトを奪って竜宮島を襲撃。あのハレルヤすらも戦慄する程の暴れっぷりを見せつけた。
道生と相打ちになった後、総士をさらって北極でUXを待ち受けるが、
覚醒したフェイの歌声と消耗戦の厳しさから「痛み」「いなくなることへの恐怖」を覚えてしまう。
このイベントの後、憎っくきハザードのせいで5ターン以内で倒さなければならなくなる。精神コマンドを駆使して頑張って倒そう。
ちなみにEN切れに追い込むことでEN切れの概念も理解する



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最終更新:2023年06月10日 08:39