登録日:2018/08/07(火) 22:00:25
更新日:2024/12/25 Wed 00:01:13
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漫画
ポケットモンスターSPECIALの第13章。ゲームの
オメガルビー・アルファサファイア版(以下ORAS)の世界をベースにしている。
ストーリーはエピソードデルタに準拠。
単行本は通巻版が62巻以下続巻、先行版が全3巻。連載期間は2014年12月~2016年9月。
65巻にて完結予定だが、2024年12月現在発売は未定。連載終了後8年以上を掛けての完結巻発刊は、ポケスペシリーズでも最長ペースを大幅に更新することになる。
あらすじ
ホウエンバトルフロンティアでの激闘から数年後。ダイゴによって招集された三人のホウエン図鑑所有者たちは、キーストーンを受け取る。
その行動の目的とは、数日後に地球に激突する隕石を回避すること。
だが、その具体的な方策は三人には伝えられず、サファイアはルビーが口止めしたことで隕石の存在すら知らなかった。
そんな彼らに襲い掛かる謎の女、ヒガナ。同時にかつて消えたはずの二人の男が、またしても超古代ポケモンをよみがえらせようと活動を開始する。
過去最大の危機を前に、因縁から互いにいがみ合う諸勢力。その過去を清算するには、互いに覚悟が必要だった……。
主な登場人物
◆図鑑所有者たち
●
ルビー
本章の主人公。ORAS男主人公のデザインの服装となっている。
性格はあまり変わらず、
メガシンカを手にしたが美しさを追い求めコンテストに注力している。
また、相手によって態度をかなり変えるようになった。ヒガナには皮肉めいた言動をとるなど、人前ではつかみどころのない態度で相手をけむに巻く。
そして何よりも、サファイアを大切に想うあまり、またしても彼女を危険から遠ざけようとしてしまう。
ポケモンの性格は見抜けるのに、人の気持ちには鈍感な不器用さが本章でも働いてしまっているのである。
序盤は
ラティオスと行動を共にし、事態の対処法解明に動く。その結論として自分が
レックウザを制御する道を選び、ダイゴたちとヒガナの調停を行おうとするが…。
●
サファイア
本章のヒロイン。ORAS女主人公と同じ服装。
第6章と比べ、
二人で野外お泊りし続けていたからかルビーへの慕情が強くなっている。
ただし、野性の勘や高い身体能力はそのまま。それを生かしたバトルスタイルも相変わらずである。
本章開始時はちゃも(
バシャーモ)の
メガシンカに対応するべく、エメラルドと共にキワメから指導を受けていた。
姿を見せないルビーに不穏なものを感じ取りつつ、
メガシンカさせたポケモンを苦しませる奇妙な作戦に困惑しながら協力する。
しかし、愛情の深さは裏切られたと知ったときのショックを増大させた…。
●
エメラルド
デザインは第6章の時から大きく変更され、髪を下ろして自分の身の丈を晒すようにしている。
誰かさんの影響か毒舌になっており、特にサファイアに対して「色ボケ原始人」とあんまりな渾名をつけてしまった。
本章では、彼が一番得意とする「ルール上での
ポケモンバトル」がないせいか、バトルでの活躍は控えめ。
だが、彼が偶然シーキンセツで出会い、鎮める能力を行使した
フーパに懐かれたことで、事件の展開は二転三転することになる。
そして、唯一ヒガナとの過去の因縁を持たないエメラルドが、迫る危機の中出した結論とは…。
◆味方勢力
●
ダイゴ
元ホウエンチャンピオンにして、デボンコーポレーション社長の御曹司。
今回は地球の危機を救うために父と協力し、科学の力である「次元転移装置」を作動させようとする。
しかし、ヒガナに脅迫されたため図鑑所有者たちの協力を仰ぐ。そして、協力者としてキワメを呼び、
メガシンカして究極技を放つ特訓を行わせた。
更に、父であるムクゲは「かつての海の悪童」の仲であるハギと
ゲンジを呼んでおり、目的のために「生体エネルギー」を確保しようとするが…。
◆敵・第三勢力
●
ヒガナ
「流星の民」の伝承者。実は
第4章で語られた事件のほとんどは彼女に起因するものであった。
一連の事件の目的は、伝承者として
レックウザを呼び覚まし、迫りくる隕石を破壊するため。
そのために一切の障害を排除しようとし、多くの人の人生や暮らしを破壊した。
だが本来は伝承者と認められておらず、そのために気負いすぎている一面がある。そして大義のために多くの人を傷つけた罪の代償は……。
●ホカゲ・シズク
旧マグマ団・アクア団の生き残り。
ホカゲは探知機で宝珠の行方を追っており、それがホウエンに近づいてきたことを察知して動き出した。そして仲間の面影を探し続けていたシズクを巻き込む。
目的は以前と変わらず、お互いに組織の理想を実現しようとリーダーを探し求めたが、宝珠を手にしていたのはかつての二人とは似ても似つかぬ者たちであった。
なお、本章ではシズクの独自戦法が描かれている。
●
マツブサ・
アオギリ
かつて消滅したはずの、二大組織のリーダー。どこで調達してきたのかORASの衣装に変わり、
メガシンカも会得している。
さらになぜか互いの口調や性格が逆転しており、ゲーム版の二人と同じ雰囲気になっていた。
そして協力して
マサキから宝珠を奪うが、
カントーからの追手と交戦することになる。
その意図とは、そしてその正体とは?
作風について
連載がWEBコミックである影響からか、終盤は人体崩壊や吐血など過激な描写が多い。
例によってリメイク作品の章なので、意外な伏線が回収されている。その中には
当時の作者ですら意図していなかった部分も……。
後付けの構成力と、ゲームで展開されたエピソードデルタの要素がうまくはまっており、今までの章との読み合わせがかなり生きる章といえる。
ちなみに本章の時系列は作中のセリフと62巻冒頭から、第4章終盤から約4年後で
第7章・
第12章の前。
第9章が単純計算で第4章から約3年と9か月後なので、ほぼ同時期の出来事だと思われる。
連載についての補足
掲載誌が減ったにもかかわらず新作が発売されたため、小学館はある決断に踏み切る。
WEBコミックサイト「クラブサンデー(現サンデーうぇぶり)」にポケスペを連載することにしたのだ。
これにより、「ポケモンファン」との二誌縦断連載時代と比べて話を出せるペースが上がった。ただし、第12章の「ポケモンファン」連載は中止となっている。
追記・修正をお願いします。
- 最後だいぶ巻きでけっこうあっさり終わったから通巻版で加筆とかあるんじゃないかと思ってたが・・・出るのはいつになるのやら -- 名無しさん (2018-08-07 22:21:58)
- ヒガナは原作ゲームに初めて出たとき「これはかなりポケスペ第3章と噛み合うな」とか思ってたら、予想以上のものになった印象 -- 名無しさん (2018-08-07 23:47:06)
- ヒガナの手持ちにボーマンダがいたのは奇跡だな -- 名無しさん (2018-08-08 00:35:18)
- これ隕石のこと報道した奴はこの後どうなったの?お咎めなし? -- 名無しさん (2018-08-08 11:38:00)
- ↑後のミアレ出版の編集長だよ。この時稼いだ金を上納してフレア団に入ったと見て間違いない。 -- 名無しさん (2018-08-09 20:30:49)
- メガラグラージに変わる直前のZUZUの仕草がとてもかわいい -- 名無しさん (2018-11-13 14:57:51)
- 偶然とはいえボーマンダがレックウザを逃がした展開がダイレクトに伏線になったのは凄いわ -- 名無しさん (2019-12-19 21:20:04)
- 反物質を司るギラティナの領域を経た2人が本章のキャラに至ったのはなるほどなー、と -- 名無しさん (2019-12-19 22:12:35)
- 最後にオババ様が赤ん坊を抱いてるヒガナの写真出す→「オババ様って若い頃ヒガナにそっくりだったんですね」→「こっち(赤ん坊)がわしじゃよ」→「「「…えっ!?」」」みたいなオチあってもよかったなぁ… -- 名無しさん (2020-01-26 12:27:03)
- 後付けの神。ゲーフリ側が配慮したんだろと言われても否定しきれないクラス -- 名無しさん (2021-06-17 22:44:34)
- ↑確かに偶然にしては出来過ぎだよね、後付けと伏線がここまで噛み合ってしまうなんてさ…。 -- 名無しさん (2022-12-20 21:23:18)
最終更新:2024年12月25日 00:01