第6章 エメラルド編(ポケットモンスターSPECIAL)

登録日:2018/07/26(木) 00:04:10
更新日:2023/08/23 Wed 11:58:02
所要時間:約 4 分で読めます





漫画ポケットモンスターSPECIALの第6章。ゲームのエメラルド版の世界をベースにしている。
単行本は26~29巻。連載期間は2005年2月~2008年10月迄。ただし中断期間あり。


あらすじ

図鑑所有者たちのナナシマ・カントーでの激闘から数カ月後。7月1日にホウエンで新設されたバトルフロンティアに現れた奇妙な少年、エメラルド。
開会式典をぶち壊した彼の目的は「バトルフロンティア制覇」!
しかし式典を台無しにされたブレーンたちの怒りで「七日間で制覇する」という条件を付け加えることになる。
手持ちを持たず、ポケモンをなだめる力を持つエメラルドが任された仕事、そして暗躍する影…。
戦いの場に集う図鑑所有者たちの激闘は何をもたらすのか?


主な登場人物・ポケモン

その他脇役は「ポケットモンスターSPECIALの脇役」の項目を参照。

◆図鑑所有者たち

エメラルド
本章の主人公。ポケスペ二度目のオリジナルデザイン主人公である。
見た目はとにかく奇抜で、とても背が低い容姿をカバーするかの如く数々のメカで装う。
その中で最大の彼の強みは、暴れるポケモンを鎮静化できる銃「Eシューター」。能力ではなく外的な仕掛けによるものである。
性格面では、聞かれたことには素直に答える。だが行動はハチャメチャの一言につき、ブレーンたちをひたすら翻弄した。
また「ポケモンではなくポケモンバトルが好き」と公言してはばからず、特定の手持ちに拘らない。
一方ポケモンバトルについては、知識・技能共に高いレベルでありルール内の戦いではとても強い。
ポケモンに頼りたがらないにもかかわらず、ポケモンバトルを通じて徐々にポケモンたちと心を通じていくが……。

クリスタル
仮面の男との戦い以降、オーキド博士の助手となっている。
助手のときの服装は、第3章での服装をベースに白衣を羽織り、スカートを穿く。あと胸が成長した
今回は第三世代までの伝説・幻を除くすべてのポケモンを捕獲しており、エメラルドの要求に応じて適宜転送してサポートする。
その一環で彼女自身の手持ちもエメラルドに貸し出していた。
またエメラルドの本来の仕事、「ジラーチの捕獲」についてもそのプロの腕前を以てアドバイスした。

ルビー
ホウエンの図鑑所有者その一。エメラルド版の男主人公をモチーフに、赤を基調にした色合いの服にしている。
ホウエン地方の壊滅を食い止め、バトル嫌いを克服。しかしすぐ嫌味を言ってサファイアに怒られるのは相変わらず。
オダマキ博士の指示で、途中からバトルフロンティアに入った。そしてエメラルドに協力しようとするが拒絶されてしまう。
なぜかエメラルドのジュカインからは敵意を向けられているが、その理由とは……?

サファイア
ホウエンの図鑑所有者その二。エメラルド版の女主人公をモチーフに、青を基調とした服装に変えた。
ルビーと同じく、オダマキ博士の指示でバトルフロンティアに到着した。
だが、第4章の最後でいろいろあったのに肝心のルビーがその返事をはぐらかしているため、どうもヤキモキしている。
エメラルドに対しては、後輩としてしっかり見守ろうとしているが、本人のプライドは高く拒絶される…。

●先輩たち(レッドグリーンブルーイエローシルバー)
前章での「とある事情」により不在。それはエメラルドの仕事とも密接に関連している。そしてここにいない一人は…?


◆味方勢力

ラティアスラティオス
手持ちではないがエメラルドをサポートするポケモンたち。テレパシーで人語を解する。
特にラティアスは羽毛が光を屈折させることで人間に化けることが可能。しかし様々な衣装に変わるのでもはや屈折のレベルではない
バトルフロンティアにエメラルドを連れてきたのは彼らで、その後も要所要所でエメラルドの戦いと仕事をサポートする。

●記者くん
第6章では呼ばれないが、本名は「トオル」。「ポケモンスナップ」の主人公をモチーフとしている。
初日にエメラルドと出会い、事故で怒らせてしまったウソッキーを彼が鎮めたことで救われた。
以後、エメラルドのバトルフロンティア挑戦を取材するべく同行していく。
エメラルドの内面描写が終盤まで少ないため、読者はトオルの主観からその動きを見ていくことになる。

フロンティアブレーンたち
バトルフロンティア各施設の長。最強であるリラをトップとし、仲間意識の強い集団。
開会式典を台無しにしたエメラルドに対しては、当初は敵意をむき出しにして一刻も早く出ていかせようとしていたが、
そのポケモンバトルに対する真摯な姿勢と高度な技術・知識に対し、信頼を置くようになる。
そして甲冑の男の襲撃に対し、ブレーンたちはその技量を以て立ち向かおうとするが……。


◆敵勢力

ガイル・ハイダウト(甲冑の男)
本章の敵。ポケモンの世界観から浮いた、鎧に身を包む謎の男。
目的のためなら手段を選ばず、言動は粗野で乱暴。その剣はいかなる攻撃をも跳ね返す能力があり、手持ちのポケモンと併せて暴虐の限りを尽くす。
ジラーチを捕獲するべく暗躍し、ダツラを襲撃してレンタルポケモンを強奪した。
そしてレンタルポケモンを使役して邪魔なエメラルドやブレーンたちを攻撃し、フロンティアを混乱の渦へと叩き込んでいく。
その正体とは、そしてジラーチを求める目的とは…?


作風について

「聞かれたことは素直に話す」というエメラルドの性格は、「ひたすら抱え込む」ルビーと対になるよう設定されたらしい。
だが、先述した通りエメラルド自身の内面描写は終盤までほとんどない。

原作の特殊ルールを再現するため、とにかくバトルフロンティアのルールはゲームに準拠しているのが特徴的。
ただし、ターン制ではないポケスペならではの駆け引きの応酬は健在。
それと特殊ルールとの組み合わせが、本章ならではのバトルシーンを生んでいるといえよう。

また、第4章・第5章で張られた伏線が帰結する章でもある。第三世代最後のタイトルらしく、大団円の締めくくりは圧巻。


連載についての補足

学年誌掲載時は「ポケットモンスターSPECIAL バトルフロンティア編」というタイトルであった。

連載開始当初、「エメラルドがバトルフロンティアを制覇する」だけのストーリーの予定だったようだが、版元からの要望もあってポケスペの大きなサーガの中へと組み込むことになり、第5章の展開にも影響した。
また当初は学年誌で連載していたが、06年にダイヤモンド・パールが発売したことで「ポケモンワンダーランド」に掲載誌を移すことになった。
だが、「ポケモンワンダーランド」は不定期刊行ゆえ、徐々に第7章のストックが蓄積してしまう。
そのころは「WEB連載」という手段はとれず、やむなく第6章については連載を途中で打ち切り、29巻の半分近くを書き下ろしで賄うことになった。

結局単行本のペースがここで2年遅れてしまったこと、そしてその後の学年誌休刊がポケスペの連載事情に激震をもたらすことになる。





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最終更新:2023年08月23日 11:58