ボーマンダ

登録日:2009/11/11 Wed 15:01:47
更新日:2025/10/05 Sun 22:30:13
所要時間:約 19 分で読めます


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600族 RSE いかく じしんかじょう すてみタックル そらをとぶ ひこう ひこうタイプ ひこうタイプのポケモン りゅうのまい アイリス アルティメットアイリス イブキ ゲンジ コモルー サラマンダー シャガ スカイスキン スクランダー タツベイ トップメタ ドラゴン ドラゴンタイプ ドラゴンタイプのポケモン ハイパーボイス バトラー ヒガナ ボーマンダ ポケットモンスター ポケモン ポケモンハンターJ ポケモン最終進化形 ポケモン解説項目 マンダ メガシンカ ヤーマンダ ワタル ワルダック 太眉 役割破壊 役割論理 最強のテラレイドバトル 氷4倍 現代種 空を切り裂く赤い三日月 第三世代 第三世代(ポケモン) 要注意ポケ



夢にまで見た翼がやっと生えてきた。

嬉しい気持ちを表すため大空を飛び回り炎を吐いて喜んでいる。



出典:ポケットモンスター XY&Z、35話『ライバル決戦!サトシゲッコウガVSメガジュカイン!!』、
2015年10月29日~2016年11月10日まで放送。
OLM Team Kato、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon



■データ


全国図鑑No.373
分類:ドラゴンポケモン
英語名:Salamence
高さ:1.5m
重さ:102.6kg
タマゴグループ:ドラゴン
性別比率:♂50♀50
タイプ:ドラゴン/ひこう


特性:いかく(場に出た時に相手の攻撃を1段階下げる。先頭にすると自分よりレベルが5以上低いポケモンの出現率が半分になる)
隠れ特性:じしんかじょう(相手を倒すと攻撃が1段階上がる)

HP:95
攻撃:135
防御:80
特攻:110
特防:80
素早さ:100
合計:600

努力値:攻撃+3

タツベイがLv.30でコモルーに進化
Lv.50でコモルーから進化


■概要


全体的に鋭利なデザインで、鋭い牙や大きな翼等を持ち、西洋風のドラゴンに近い外見。
同じドラゴンポケモンであるカイリューとは違い四足歩行。

英語名Salamenceから、竜の姿をした火の精霊サラマンダーと荒々しく失礼な様を意味する「暴慢」を合わせた名前であると推測される。
また左右に突起のある頭部やゲームで水タイプの技を覚える事から察するに、ウーパールーパー(メキシコサラマンダー)もモチーフに入っていると思われる。


進化前から翼を手に入れる事を夢見ており、タツベイ時代は崖からダイブ、コモルー時代はパワーを蓄える為に引きこもるという、
大変な下積みを経て細胞が突然変異を起こし、念願の翼を手に入れた。
翼のついでに全てを焼き尽くす炎と全てを薙ぎ払う強力な爪も手に入れた。その割には「XY」まではレベルアップで習得できるほのおタイプのわざが「ひのこ」「ほのおのキバ」しかない。

進化した際は翼を得た喜びを表すかのように火を吹きながら大空を飛び回る。
因みにこの翼はボーマンダと同じく翼を求めたデビルマンオマージュである。

しかし、一度怒ると我を忘れて暴走。
疲れ果てて眠るまで、あらゆる物を爪で切り裂き、あらゆる物を炎で焼き払いながら暴れ回るため、極めて危険。
…喜んでても怒ってても何でも焼き払う炎を吐くのね……。

また、時折ガブリアスと空中で獲物の取り合いをするという。


■ゲームでのボーマンダ


初出のRSEではストーリー後半に行くことが出来る「りゅうせいのたき」最奥部の小部屋に進化前のタツベイが低確率で出現する。
因みにこの部屋にはわざマシン「ドラゴンクロー」がある。

トレーナーでは四天王の一人ゲンジの切り札を務める。
かなり高い能力を持つ強敵…のはずが、氷技で軽くあしらわれる可哀想な子。
ただ「かえんほうしゃ」(エメラルドでは「いわなだれ」も)を覚えている為、氷タイプ単色のポケモンは注意が必要。まぁ氷タイプの出現タイミング的に水タイプのポケモンにれいとうビームを撃たせたトレーナーが大半だろうが。
エメラルドではフロンティアブレーンヒースも銀シンボル戦で使用。

ポケモンXDではシャドー幹部エルデスの所有するダークポケモンの一体として登場。
Lvは50と進化Lvピッタリであり、同じ条件のダーク・カイリューに次ぎ伝説の鳥ポケモンたちと並ぶ高さ。
ダークわざこそ「ダークラッシュ」「ダークホールド」のみと貧弱であるが、種族値の高さに加え「いかく」が後々ダークポケモンたちを捕獲する際に何かと便利。

DPtではパール&シャイニングパールとプラチナのみ210番道路(カンナギタウン側)でポケトレを使うとたまに出現。

HGSSではサファリゾーンの「みずべのもり」エリアに出現。
ただし、岩場ブロックを56個、森ブロックを35個置く必要がある。
トレーナーでは強化版ワタルの先方として登場。
…するのだが、威力が微妙な技ばかり使う為ぶっちゃけ弱い。

XYではかなり序盤の8番道路に登場する。
600族のクセに安売りされていると感じる人もいるようだが、タツベイが大好きな切り立った崖はここにしかないため仕方がない*1
ちなみに3Dモーションがスカイバトルの影響で、従来の地上にどっしり構えた状態のものからバトル中は空を飛んでいるものとなった…が、翼も羽ばたかせずにモビールの如く宙吊りのような状態になってしまった。
このモーションは以降第8世代まで使用されてしまっている。
ちなみに元々実装当初から図鑑説明通り火を吐けるように「ひのこ」が自力習得だったが、「ORAS」からはさらに「かえんほうしゃ」が追加され後々のシナリオ要員としての扱いやすさが増している。

SMでは3番道路とカーラエ湾にタツベイが出現し、更に乱入バトル限定だがレベル10のボーマンダが登場する。
捕まえられれば殿堂入りまで相棒となる事間違いなしだが、いくらなんでも安売りされ過ぎ感は否めない。
ただ、タツベイ自体は特定の草むらである程度粘れば出るのだが、ボーマンダを呼ぶ確率はわずか1%である。
更に、例え低レベルでも600族である事に変わりはないため、所持ポケモンのレベルが低かったり資産の少ない序盤では返り討ちにあったり、
捕まえる前にボールが尽きる事も十分あり得るため、かなりの根気と運と時間が必要となる。

剣盾ではソードのみカンムリ雪原の登頂トンネル内に出現。

SVではバイオレットのみベイク空洞などの洞窟エリアに出現。
地味にXYから使われ続けていたバトル中の3Dモーションにメスが入っており、空を飛んでいるのは相変わらずだが、翼を申し訳程度に羽ばたかせるようになった。


RSEの時点でもステータス、タイプ、特性のシナジー、こだわり型の使い勝手の良さ、ヘラクロス等に有利な点などトップクラスにメジャー。
もっとも、この時から氷4倍という弱点も重くのしかかってはいたが。
ちなみにドラゴンタイプの技はまだ特殊依存で、ギャラドスと同じく「めざめるパワー(飛)」も必須だった。

DPtからは物理のドラゴン技が追加され、氷タイプを半減する「ヤチェのみ
二刀流の強さを後押しする「いのちのたま」が登場したことなどから、一気に最メジャー化。

しかし肝心の「げきりん」は当時覚える事が出来なかった。
そのため「りゅうのまい」を利用した物理型よりも「りゅうせいぐん」を主軸に据えた特殊二刀流型が主流となった。


この時点で他の仲間ドラゴン達とは

「拘りor剣の舞→逆鱗で物理速攻型」のガブリアス

「龍の舞→逆鱗の突破型」のカイリュー

「威嚇撒きor流星群撃ち逃げで特殊二刀流型」のボーマンダ

と、見事な差別化がなされていた。

だが「プラチナ」よりボーマンダが「げきりん」を習得。
特にカイリューの立場を奪いとり、本格的に手の付けられない存在となって行く。
後の世代では新特性により立場を譲ることになったが、彼には己の長所をさらに高める機会が訪れた。


ポケモンルビー・サファイアのリメイク版『オメガルビー・アルファサファイア』ではメガシンカが登場。
防御が大幅に上昇するほか、特性がメガカイロスと同じ「スカイスキン」になる。

相変わらずゲンジの切り札を務めるほか、新キャラクター・ヒガナも使用する。


■対戦でのボーマンダ


カイリュー、ガブリアス、サザンドラヌメルゴンと同じく対策必須とされる超メジャーポケモンの一角で、種族値合計が600の「600族

トップクラスの攻撃と次いで高い特攻から放たれる「げきりん」「りゅうせいぐん」の威力は、耐性持ちが少ないドラゴンタイプであることも相まって脅威。

攻撃技は豊富で、物理は「げきりん」「ドラゴンクロー」「ドラゴンダイブ」に始まり、 
じしん」「ストーンエッジ」「アクアテール」「ほのおのキバ」「かわらわり」
特殊は「りゅうせいぐん」「りゅうのはどう」に始まり「だいもんじ」「ハイドロポンプ」「ハイパーボイス」等。
更に一致技を両方半減以下にできるのが鋼タイプしかいない為、技は鋼対策のみに専念出来る。
その為攻撃範囲が異常に広く、ドラゴン技、炎技、地震or格闘の3つだけでほぼ全てのポケモンに対応可能。

飛行技は「そらをとぶ」「つばめがえし」「エアカッター*2」と貧弱だったり扱いづらいものが多いため、基本的に空気。
ただ、一貫性の高さもあり「いのちのたま」を持たせ「りゅうのまい」を積んだ後の「そらをとぶ」は意外と馬鹿にできない。

また、攻撃・特攻ともに高い為役割破壊能力が半端ではない。
物理型ならそこそこの特攻から放たれる「だいもんじ」でエアームド等の物理受けを、
特殊型なら無振りでも十分高い攻撃から放たれる「かわらわり」や「げきりん」でハピナスに代表される特殊受けを軽々突破してしまう。
その為二刀流が主流。「いのちのたま」を持てば更に二刀流に磨きがかかる。

ある意味ゴウカザル以上の役割破壊の申し子であり、こいつを後出しから完全に潰せる(役割理論における『封じ』が成立する)ポケモンは第四世代当時はいないと考えられていた。
…実は第四世代でもクレセリアやスイクン等なら余裕で受けれるのだが当時は厳選難易度の高さのせいでそれらのポケモンはほぼ『いない物』と扱われていたので...

素早さも100と激戦区ながら高水準。しかも「りゅうのまい」で素早さと攻撃を更に上げることも出来る。

耐久も数値的にはそこそこで、威嚇と耐性の多いドラゴンタイプのおかげでなかなか固い。耐久無振りでも格闘等の物理相手にごまかしとして降臨したりする。
また、適切な耐久調整でヘラ、グロスバンギ、ガブの大体の型をタイマンから倒したりといった芸当が出来る。

型は大分してスカーフを巻いて竜星群の撃ち逃げや威嚇撒きをする型、
竜の舞からの逆鱗や物理技を放つ型、そして読み辛過ぎる二刀流型、「じしんかじょう」で火力を上げまくる型、
上記の型に比べて地味だが「てっぺき」や「はねやすめ」を使えるので物理受け型なんかも出来る。
威嚇も合わせた単純な数字の上での耐久力はエアームド以上である。

ボーマンダの一番の特徴にして長所は「読みづらい事
上記の通り物理・特殊ともに優秀で初見ではどちらか全く分からず、役割破壊能力の高さのおかげ全ての型を交代から安定して受け切れるポケモンが皆無に等しい。

何とか狩れるポケモンでも撃ち逃げがメインだと悠々と逃げられてしまう。

…どうやって止めれば良いんだコイツ。

ただし他のドラゴンの例に漏れず、メジャーな氷タイプが4倍弱点。
ヤチェの実を持つのも良いが、それでも一致の氷技は耐えない点に注意。

同期登場のレジスチルとは相性補完が抜群で、第五世代までのタイプ相性ならこの2匹ででんき以外を全て半減できた。

…と、第四世代まで上記のように高評価を得ていたが、BWで環境が激変。
「マルチスケイル」で強化されたカイリューを筆頭に他の強力なドラゴン達にお株を奪われ、シングルでは600族中使用率ワースト1にまで落ちぶれてしまった…

一方でダブルバトルでは大活躍。
ロクな攻撃技が無い物理ドラゴンや格闘、フェアリーに弱いサザンドラ、マルスケが機能しにくいカイリューに代わるドラゴンとして注目を集めることに。
BW2にて霊獣ランドロスが登場するまではラティオスを抜いて全ドラゴンで使用率No.1を誇っていた。
上記の通り他の飛行技が貧弱なため、格闘対策として「めざめるパワー(飛)」を搭載するケースが多かった。


隠れ特性は「じしんかじょう」。
『りゅうのまい』と合わせて全抜きコンボが期待出来る強力な特性である。
…ただ若干ロマン色が強く、元の特性「いかく」が無難に優秀(特にダブル・トリプルで)なのも手伝い、あまり人気は高くない。
遺伝の関係上「じしんかじょう」と相性の良い「りゅうのまい」を「げきりん」と両立出来ないのもマイナス点か
しかし、BW2でげきりんが教え技になったので両立は可能になった。
ただ、竜の舞と両立が出来るようになってもスカーフで全抜きしていく型のほうが多かった。

第六世代で登場していた下記のメガシンカ型が登場。
この型で使う場合、通常形態での特性は「いかく」一択となる。


第八世代では当初は解禁されておらずDLC復帰組リストにも記載されておらず600族唯一参戦不可能かと思われていたがDLC第二弾「冠の雪原」で無事参戦。
ソード版で登場する(シールド版ではガブリアス系統が野生で登場する)。
メガシンカこそ廃止されたものの新たにひこう技枠でダブルウイング,エアスラッシュ,ぼうふうを習得。その一方でドラゴン技の教え技「スケイルショット」は習得不可能。ボーマンダにはうろこが無いとは思えないんだが何故?
特性がじしんかじょうならダイマックスしてダイジェットで殴りながら火力を上昇させる芸当も可能。
ただしカイリュー程耐久面で優れている訳では無いので一致ふぶきであっさりやられてしまう可能性も高いのでそこら辺は気をつけたい。

第九世代では野生個体はバイオレット版のみ出現。
本作では殆どのポケモンが没収された「ダブルウイング」を基本技として習得。
また新たに「アイアンヘッド」・「サイコファング」・「てだすけ」と技の選択肢が増えた。
サイクル戦でのいかく、物理・特殊技のレパートリー豊富さと本作のテラスタルで氷4倍の弱点を変えれると相性は良好。

しかし、はっきり言って第9世代のボーマンダは元気とは言い難い。
理由は単純。同じタイプであるライバルのカイリューがトップメタに居座ってしまっており、いくらテラスタルでタイプを変更できるとは言え立ち位置が被り過ぎてしまっているからである。
ボーマンダはカイリュー程柔軟性が高いわけではない為、どうしても戦術的にはカイリューの後塵を拝する形になってしまうのだ。
頼みの綱の「いかく」は物理環境に刺さる……かと思いきや、対戦でもよく見かけるコノヨザルドドゲザンの隆盛もあり頼りにできなくなってしまっている。
ぶっちゃけドドゲザンの「そうだいしょう」持ちが多いのはボーマンダ(とギャラドス)が元気がないからとも。
おかげで意外と低めの耐久が晒されがちになってしまい、数値で受けるポケモンが強いSV環境ではいまいちついてこれなくなってしまっている。
総評すると「本人は弱いわけではないがそれ以上にライバルが強すぎる上に環境が合っていない」と言ったところ。

当初は貴重な飛行打点「ダブルウイング」持ちということでそれなりに重宝されていた。
しかし、「碧の仮面」で「ダブルウイング」がわざマシン化。目の上のタンコブであるアイツは覚えなかったので安心……
と、思いきやよりにもよって「スケイルショット」は相変わらず覚えないといういらん個性を付けられてしまい、戦術の幅はまったく広がらない始末。
「藍の円盤」に賭けるも、新技で使いでのありそうな技は「やけっぱち」程度。一体どうしろと……
そのせいか、採用率はますます低下の一途を辿ってしまっている。今世代は正直厳しいかもしれない……*3

一応、擁護するならこれ程までにも逆風に晒されているにもかかわらず登場以降ほとんどのシーズンで使用率150位圏外には落ちておらず600族の意地は見せ付けている。
カイリューと比べてテラスタル無しでも物理飛行打点が出せる事と特性「いかく」がサイクル戦向きな点から恐らく雨パの用心棒や論者のドラゴン枠としての採用により何とか需要を保っていると思われる。
少なくともかつてのカイリューのような、「ほぼすべての点で競合先の劣化なので使う価値無し」という事態には陥っていない。

パラドックスポケモンでは古来のボーマンダといわれているトドロクツキが登場。現代種とは逆にスカーレット版のみ出現。
タイプはドラゴンと悪の複合で、原種以上に高い素早さと攻撃力を誇り、「はねやすめ」と「りゅうのまい」を覚えるが、特攻が大幅に下がっている。
ちなみに後述のメガボーマンダとの姿の類似性がゲーム外どころかゲーム内でも指摘されており、実に興味深い。


■メガボーマンダ


暴れまくるのは自慢の2つの翼が強いエネルギーで歪にくっついたストレスのせい。

メガシンカ種族値
HP:95
攻撃:145
防御:130
特攻:120
特防:90
素早さ:120
合計:700

特性:スカイスキン(ノーマル技が飛行タイプになり、威力が1.3倍になる)SMから1.2倍に変更

メガシンカエネルギーの影響で、2枚の翼が一つの三日月状に変化。
羽根の斬れ味は鋭く、行く手を遮るものをすべて切断するほど。別名は血に濡れた三日月
翼を無理やりくっ付けられため、かなり苛立っており、不用意に近付くと育てのトレーナーだろうと襲われる。

能力上昇は防御に+50され威嚇込みで高かった物理耐久に更に磨きがかかる。素早さも+20され性格補正無しでもガブリアスをギリギリ抜ける絶妙な数値に。
一方攻撃面は物理特殊共に+10のみと控え目だが、特性『スカイスキン』により念願の超強力な飛行技を放てるようになり実質的な火力は数値以上に上昇している。
あくまでもひこう技に関してはだが。

なんとスカイスキンにより強化された「すてみタックル」は拘りガブリアスの「げきりん」をも凌駕する破壊力を誇る。
なお、HP振りのマリルリ乱数1発にしてしまう。「いかく」を撒いたら逃げられそうではあるが
これに龍の舞が加わった日には…
また「からげんき」も飛行技になるので「おにび」持ちゴーストにも強気に攻めて行ける。
物理火力に隠れがちだがスカイスキンにより強化された『ハイパーボイス』を主軸にした特殊型も十分に強力。
ダブルバトルでは飛行版「りんしょう」使いとしても活躍する。
スカイスキンによりドラゴンタイプよりも飛行タイプとしての側面が強くなったと言える。
同じ飛行技がメインのメガカイロスメガピジョットの出番を奪う罪深いポケモン。

このような強化からレートの使用率上位に再び食い込んだ。
なんと一時期はあのメガガルーラの使用率を上回っていた時すらあった。
(禁止級伝説を除けば)オメガルビー・アルファサファイアで追加されたメガシンカの中でもトップクラスの実力者と言っても過言ではない。




…とまあ確かに強力なメガシンカではあるのだが、無視できない弱点も存在している。
能力上昇を見れば分かるが特防の上昇値は+10であり、特殊技が多めな氷タイプを4倍弱点として抱えている身としては結構辛いところ。
詰まるところメガシンカ前の弱点がそのままなのである。
特にコイツのせいで(威力60とは言え)「めざパ氷は必須」風潮がまたもや高くなってしまい、全国の氷4倍ポケモンが辟易しているとか何とか。

また上記の超火力もあくまで「スカイスキン」による賜物であり、
ひこう技の通りが悪くなると途端に「ボーマンダからAC+10されただけのそんなに大して火力の変わらないメガシンカ」と化してしまう。
早い話が「高火力飛行技ぶっぱ」が全てであり、搦め手がとことん弱いのである。
特にひこう技の通りが悪く、採用率も非常に高いギルカルドやロトム辺りは天敵と言える。

そしてメガシンカ直後の素早さは100のまま。威嚇で物理耐久は問題ないとは言え上からぶっ叩かれるのはかなり痛い。
特に素では素早さで勝っているガブリアスが鉢巻を持って逆鱗してきたり、こいつに対抗する為だけに龍星群を積んできたりしている事例もある。
その後は素早さ120なのだが、「りゅうのまい」のせいで最速にする事が少ない為素早さで抜いてくるドラゴンがぽんぽこ出てきてしまう。
しかも軒並み特殊型が主流の奴らが。舞ったら抜けるのだが正直自殺行為である…。

そして一番(特に物理型)怖いのはメガシンカ前の特性・「いかく」を逆利用される事
特にメガボーマンダが増えたせいでポリゴン2がアホみたいに増殖、「いかく」をトレースする為に出る機会を虎視眈々に狙っているという…。
そのせいで一時「メガシンカ前の特性はじしんかじょうで良くないか?」と囁かれた事も。かなり玄人向けになるが

と言うように攻めで強力すぎるせいで包囲網もかなり張られてしまっており、ORAS初期ではランキング上位当たり前だった数も徐々に減りつつある。
代わりにまた上位に転がり込んできたのはやはりあの親子だった

登場初期からしばらくはマンダピンポイントの対策があまりにも多かったせいか一時期ランク外になってしまった。
メガミミロップメガヤミラミと同じく過大評価なメガシンカポケモンなどと言われていたことも。


その後ウルガモスマンムーとの抜群の相性補完や、
元から足りている攻撃や素早さは龍舞任せにして、HPと特防に大きく努力値を割き、「はねやすめ」や「どくどく」を使ってポリゴン2などを返り討ちにさせる耐久型(通称「毒羽ボーマンダ」)や対面性能を重視したアタッカー型を投入する等戦略の幅も幅が広がり、再びランキング上位に舞い戻っている。
めざ氷や冷凍パンチを食らっても平然と耐えて龍舞してくる様は恐怖そのもの。

バンギラスドリュウズを主軸にした砂パでの補完としても有名で、「バンドリマンダ」は今日における砂パのテンプレである。


SMでは仕様変更でメガシンカ直後から素早さ120で動けるようになった。
スキンの倍率は落ちたものの、初手から素早さ120は前作までと違って多くのポケモンに上から殴れるようになり、飛行技+地面技の相性補完で猛威を振るっている。
長年天下にいたガブリアスの没落と急増したフェアリータイプの存在もありドラゴン技を切った個体も増え、採用されるドラゴン技は「りゅうせいぐん」のみとなっており、ボルトロスサンダーウォッシュロトムといった一部のポケモン狙いやミラー対策で選択される程度。

現在は飛行タイプとしての側面が非常に強くなったため、たとえフェアリーでも安易な受けは許さない。
枠を争っていたメガガルーラが弱体化したこともあり、使用率は以前にも増して伸びている。
マンムーとの並びも健在であり、そこにカプ・レヒレを加えた構築が猛威を振るっている。

ただフェアリー弱点自体は看過できる問題ではない。
更にUSMでは新たに追加されたUBアーゴヨンはメガマンダを僅かに上回る素早さの特殊アタッカードラゴンで対面では厳しい。
その為、教え技で強化されたメタグロスに一時期トップを譲っていた時期もあったが、持ち前の抜き性能とカスタマイズ性の高さから再び使用率を10位以内に戻している。

現在上位ランカーに使われているボーマンダはHDベースのものが多いようで、主力飛行ノーマル技の流行も火力重視の「すてみタックル」から反動無しで場持ちがいい「おんがえし」や「やつあたり」に変わってきている。
めざ氷は勿論カプ・テテフのムーンフォースすら耐えては、龍舞恩返しを決めてきて羽休めでダメージを帳消しにするという鬼畜コンボでプレイヤーを阿鼻叫喚の渦に叩き込んでいる。
実はこの羽休めも意外な壊れ技(安売りと飛行消失がメリットでしかないのが関係してるか)であり、現在レートでもアタッカー気質の能力にもかかわらず上記の受けによるハメが大半というある意味では歪んだ環境が出来上がっている。
フェアリー弱点とはなんだったのか。
飛行、地面タイプ共に耐性があるポケモン(テッカグヤロトム)でも対策技がめざ氷程度だと確実に積みの起点にされる。


■ポケダンのボーマンダ


救助隊』では天空の塔の上層の他、清らかな森等のレベル1ダンジョンの深層に登場する。
当時の世代のレアポケモン、「そらのはしら」から出張してきたようなポケモンが集う中、
ポケダンのボーマンダはグラがかなり大きめに作られており出てきただけで強烈なインパクトを与えてくる。ちなみに「おおきさ」も普通のより大きい。

しかし能力、技共に悲惨でまさに見かけ倒し。
その弱さは「レベル1ダンジョンで雰囲気を作る為だけの存在」とまで言われる始末。
更に出てくる階層も少ない(98Fのみ)という空気具合…ポケモン本編で活躍したポケモンはポケダンで不遇な扱いを受けるという事の代表例のようなポケモンである。

レベル1ダンジョンではタイプ一致技なしで戦う羽目になるが、レベルアップ速度自体は中盤からよくなるので何とか戦えないこともないらしい。
雑魚補正脱出までの道はきついが。


探検隊』ではレベル1ダンジョンにすら登場しなくなったが、ゼロ北やじげんのとうで登場。
前より能力はマシだが、出現ダンジョンは少ないうえ同じ場所にはもっと厄介な相手がいる(とくにじげんのとう)場合が多く空気…

こんなボーマンダだが仲間としてはそこそこ。
かしこさタイプ的にイメージに反して後ろからサポートしたりじっくり探索するのが得意。

しかし全体技が使いにくい「りゅうせいぐん」しかないのでやはり微妙か…

また空の探検隊では進化前のタツベイがスペシャルエピソードの「ビッパのねがいごと」の盗賊団「アクトーズ」の一人として登場。
同じメンバーのグライガーらと共に芝居をしてビッパを騙してほしのどうくつにおびき寄せるが、彼らの正体を見抜いていたプクリンたちがギルドのメンバーを率いて参上し、同じメンバーのグライガーとユキカブリと共に逆に成敗され、逃げていった。

コモルーは未来世界のダンジョンの一つ、封印の岩場に出現する。


マグナゲート』では中ボス役を貰っていて実は皆勤だったりする。…もしかしたら一番目立ったかも。


』では序盤に登場。
暴れん坊のこいつをどうにかしてほしいというキバゴからの依頼でボスキャラクターとして立ちはだかる。
ちなみにこの依頼の表記難易度はかなり低め。

…がこれがかなりの初見殺しとしてプレイヤーの間では有名。
そこらのシナリオ序盤の一般的なボスキャラが裸足で逃げ出すほどの圧倒的な攻撃力と耐久力を持っている。
一発貰えば主人公一行や依頼人のキバゴは確実に昇天する。フェアリーならドラゴン技は無効化できるものの怒りでどのみち一撃死する。
さらに怒りをつかって攻撃力を上げてくるのでこうなるともう止められない。

しかし、ダメージが強化されたばくれつのタネ、ふっかつのタネ系や各種枝、をフル活用すれば意外とあっさりいける。
コツを掴めばそこまで理不尽な難易度でもなかったりする。

依頼達成後仲間になるがそこでもやっぱり強く、主人公がレベル10とかの段階でもうレベル50である。
思い出しのおかげで技も非常に強力なのでボーマンダをパーティーに入れればサクサク進むこと間違いなし
(たまに今作特有の理不尽に殺される事態もあるけど)。
ただし欠点として閉店ガラガラ率が高く、本編で連れて行ける可能性があまり高くない。
もっとも、セルフ救助のようなペリッパー島経由の場合には関係ないが。
だが何度もダンジョンに連れて行っているとあまり閉店ガラガラしなくなる。

タツベイはつながりオーブでユキカブリ♂を仲間にすると、どこかのダンジョンでお腹を空かせて倒れているので、リンゴをあげると仲間になる。
空の探検隊の盗賊団「アクトーズ」の事は言及していないが、盗賊団「アクトーズ」のリーダーであるユキカブリと繋がっていることから、盗賊団「アクトーズ」のタツベイと同一人物であると思われる。
空を飛ぶのが夢のようだ。


『救助隊DX』では立ち位置はそのままに、天空の塔やLv5ダンジョンでは最強クラスの雑魚に返り咲いた。
部屋全体攻撃がないので開幕の位置が悪くても何とかなるが、防御面がしぶとく倒しにくいし、メガシンカされてノーマル技で殴られると…
ちなみにおおきさの概念は普通のポケモンと同じサイズになった。


ポケモン+ノブナガの野望


残念ながら600族で唯一出番がなかった…。


■アニメでのボーマンダ


ビジュアル映えするためか悪役や強キャラの手持ちとしてよく登場する。

七夜の願い星ジラーチ』に登場するバトラーの手持ちとして登場。
フライゴンと空中戦を繰り広げる。終盤ではメタグラードンを倒すためサトシ達に協力する。

AG本編ではゲーム通り、四天王ゲンジの切り札。
ドラゴンクローからの火炎放射ロケット団を吹っ飛ばす。やはりというべきかコモルーも所持している。

DP編ではポケモンハンターJの手持ちで、戦闘要員。
強さは彼女の手持ちの中で1.2を争う。

サイドストーリーではヒロシが旅の途中で出会ったトレーナー・シルバー(サカキの息子とは関係非ず)の手持ちで、彼のエース。
ギャラドスの群れをあっという間に追い払ったり、ファイヤーと互角に渡り合うなど高い実力を持つ。
実はこのエピソードがTVで放送されたのは上記のゲンジの登場回よりも一ヶ月ほど早いため、映画を除けばこちらがボーマンダのTV初登場ということになる。

XY編ではショータの手持ちとしてタツベイ時代から登場。
進化前はまだ未熟だったが、カロスリーグではサトシのオンバーンと激闘の末引き分けた。


最強メガシンカ』に登場するアランは、XY本編の『マノンのメガシンカ絵日記』においてメガボーマンダを「空を切り裂く赤い三日月」と高く評した。


ポケスペでのボーマンダ


第4章にて、5年前の回想シーンで登場。
なぜかジョウト地方に野生の個体が現れ、偶々そこで遊んでいたルビーサファイアの人生を大きく狂わせた。
ある意味第4章の全ての元凶といえる存在。

更に、第13章ではそのボーマンダがヒガナの手持ちであったことが判明。
「野生のボーマンダがなぜ違う地方に出てきたのか」というツッコミを見事伏線として回収した結果となった。
この章ではメガシンカも披露している。

なお、第6章ではヒースの手持ちとして登場。
サファイアとの対戦で登場したが、自身の運命を狂わせたボーマンダという種族に対し、彼女がどのような感情を抱いているのかは不明。


ボーマンダ「引きこもったりもしたけど、私は元気です!」

追記・修正は背中に翼をはやしたい人になってから。

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最終更新:2025年10月05日 22:30

*1 XYでは図鑑の説明に準拠した場所に出現するポケモンが多い

*2 第四世代限定の教え技。

*3 というかそもそも「ダブルウイング」自体はお世辞にも強い技ではないのである。「ダイジェット」のあった前作では誤魔化されていたが、別に覚えるのが強み!といえるような性能ではないことがここにきてようやく周知された節がある。