第14章 サン・ムーン編(ポケットモンスターSPECIAL)

登録日:2018/08/08(水) 00:08:15
更新日:2025/01/11 Sat 09:04:20
所要時間:約 4 分で読めます





漫画ポケットモンスターSPECIALの第14章。ゲームのサン・ムーン版ウルトラサン・ウルトラムーン版の世界をベースにしている。
単行本は先行版が全6巻。連載期間は2016年11月~2019年11月。


あらすじ

温暖な島々からなる地方、アローラ
そこにやってきた薬剤師の少女ムーンは、運び屋の少年サンと出会う。二人はそれぞれの目的からアローラに滞在するよそ者であった。
一見何事もないかのように見える島々だが、守り神のカプ達がざわめいているという事実はしまキングたちを悩ませていた。
彼らが出した結論は、初対面のものがカプにきのみを献上し機嫌を良くしてもらうこと、それを古来の風習である「しまめぐり」になぞらえること。
かくして、よそ者二人が「しまめぐり」に挑むことになったが、二人の抱えるものと謎の生物―ウルトラビーストによって事態は混迷を深めていく。


主な登場人物

その他脇役は「ポケットモンスターSPECIALの脇役」の項目を参照。

◆図鑑所有者たち

二人とも職業持ちである。どちらもゲームではあまり触れられない職業という共通点がある。

サン

本章の主人公。SM版の男主人公と容姿はほぼ同じだが、帽子を斜めに被っている。カントー地方出身。
性格は守銭奴の一言。とにかく金を稼ぐことを重視し、お金が絡まなければヘラヘラした態度で周囲を苛つかせる。
一方で、お金のためなら全力でその仕事を果たそうとするプロ意識も兼ね備えている。その貯金目標は一億円であり、本業として運び屋を営む。
事故の賠償としてムーンを運んでいる途中、なぜかカプ・コケコの襲撃を受けて「かがやくいし」を手に入れたことで、サンの運命は変わっていく。
偶然手にしたZ技の力、そして仕事として受領した「しまめぐり」の中で、金のために生きるサンは周囲を巻き込んで突き進む。

ムーン

本章のもう一人の主人公。SM版の女主人公とほぼ同じ服装だが、目つきは鋭い。
性格は理知的で自信家。「学者の家系」らしく常に冷静な姿勢で、論理的な思考を重視するが、非論理的なものを理解できない頭でっかちのきらいがある。
また薬剤師でもあり、持ち前の弓の腕前と併せて自らの力で道を切り開こうとし、ポケモンに頼りたがらない。
本章開始時はロトムを連れてアローラに訪れており、シンオウ地方から来ている。ゆえに、アローラのテンションの全てについていけない。
自らのもう一つの目的のため、「しまめぐり」を利用するちゃっかりした面もあるムーンだが、事件を解決すべく考察を巡らせていく…。


◆味方勢力

ククイ博士

技の専門家なポケモン博士。その研究スタイルや容姿はムーンを呆然とさせた。
サンとは本章開始以前から付き合いがあるようで、図鑑を託している。しかし、肝心のロトムが適合したのはムーンの図鑑であった。
最後に「しまめぐり」に挑んだ一人であり、今回の「しまめぐり」については自前のヨットを移動手段として提供するなど、二人をサポートしていく。

リーリエ

ククイ博士の妻、バーネット博士に世話されている少女。原作と同じく、本章開始の三カ月前に海辺で拾われた。
しかし、他者の視線を極端に恐れていて、自分の事情もなかなか話さない。また、連れている「ほしぐもちゃん」はすぐに外に出たがるトラブル気質である。
その心を深く閉ざしているものとは…。

●しまキング・しまクイーンたち

原作通り、本章開始時点では3人である。しかし、「しまめぐり」の風習は数年間絶えていたようで、サンもその存在を知らなかった。
ハラは「しまめぐり」する者を選出する「ゼンリョクバトル」のホストを務め、豪快さと厳しさを以て裁定を下したが、なぜかグズマには甘く…。
ライチクチナシはその補佐として試合を見守った。クチナシはライチの行き遅れをからかうことも。

●キャプテンたち

各島での実力者。
母数の少ない「ゼンリョクバトル」で認められたサンの資格を疑る者も多く、試練を用意しその実力を図ろうとする。
だが、事態の緊迫に伴い試練を悠長にしている場合でもなくなりつつあり…。


◆敵・第三勢力

スカル団

本章の敵組織。だが、歴代の敵組織と比べて統一した理念はなく、行動もその辺のチンピラ程度。
しかし、その裏で糸を引くものが…。

グズマ
スカル団の親玉。原作通りむしタイプの使い手。
原作と比べてその暴力性が露骨になっており、部下に対しても容赦しない。そして、その暴力は自らにも向けられる。
戦い方はその暴力的な言動に比べて論理的な部分を匂わせているが、その奥底に抱えたものとは…?

グラジオ

当初は謎のトレーナーとして登場したが、後にスカル団の用心棒となる。
アローラに迫る危機について深く知っているようで、その対処のために手段を選ばず動く。
手段を選ばない姿勢が気に食わないサンとは会う度に敵対しているが、ムーンは事件を解く手掛かりを求めて協力姿勢をとろうとしている。


作風について

凄惨な戦いを描いた第六世代の二作に比べると、アローラの明るい雰囲気ゆえか、前半はコミカルな演出が多い。
一方、現れるUBはとにかく無感情で描かれており、意志の疎通を許さない不気味さを醸し出している。
自然の厳しさを描いた原作に合わせ、野生ポケモンとの戦いでもダイレクトアタック上等の激しさを垣間見せる。
また、演出の過激さも第六世代から引き続いており、グズマやリーリエの一部シーンは狂気をもにおわせる。


連載についての補足

2019年現在、本章は「コロコロイチバン!」のみの掲載となっている。各世代の最初のソフトの章で、縦断連載を行わなかったのはこれが初。
また、二世代前の第11章を同時並行で連載している。その事情については第11章の項目を参照のこと。



 Next…ソード・シールド

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最終更新:2025年01月11日 09:04