楠芽吹は勇者である

登録日:2020/01/03 (金曜日) 19:37:08
更新日:2020/01/21 Tue 09:49:19
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歴史の陰で戦う、雑草たちの物語―――。

『楠芽吹は勇者である』とは、電撃G'sマガジンで連載されていた、オリジナルテレビアニメ「結城友奈は勇者である」のスピンオフにあたるイラストノベル。
2017年8月号から連載を開始され、2018年1月号にて連載終了。2017年12月16年に単行本が発売された。
ドラマCDも発売されており、現在はvol.1とvol.2が発売中。
勇者であるシリーズメモリアルファンブックには、書き下ろし短編であり、二期最終話の舞台裏・「落花枝に返らず、破鏡再び照らさず」が、収録されている。

概要

勇者であるシリーズ第4作目。
みなとそふと代表兼看板ライターのタカヒロが、2014年に展開したタカヒロフォープロジェクト第3弾、
結城友奈は勇者である』の裏で繰り広げられた、勇者に選ばれなかった少女たちの激闘が記されている。
選ばれなかった少女たちを、華麗に咲く名のある“花”ではなく、人々に踏みにじられる名のない“雑草”として表現。
名話タイトルも『連木で腹を切る』、『疾風に勁草を知る』などといった草木が入る諺や慣用句、故事が用いられており、まさに舞台裏というべき作品である。
企画と原案・シリーズ構成は、勇者であるシリーズおなじみのタカヒロ。
キャラクター原案と挿絵は、ゆゆゆ・わすゆ・のわゆの三作同様にBUNBUN氏。
そして執筆は、ゆゆゆ本編で「村田治」名義で名話脚本を担当し、のわゆを書き上げた朱白あおい氏が務める。

あらすじ

神世紀300年。秋。結城友奈たち讃州中学勇者部が「あたり」として選ばれた後、
選ばれなかった四国各地の少女達は大赦により集められ、職員により「防人」という御役目を言い渡される。
そんな少女達の中、怒りに打ち震える少女が一人。
少女の名は、楠芽吹。
かつて散っていった勇者が遺し、改良された完成型勇者システムを巡り三好夏凜と競い合った芽吹だったが、
結局完成型勇者システムには三好夏凜が選ばれ、最終選考で落選。
選ばれなかったという屈辱を味合わせておきながら、また都合のいいように自分を利用しようとする大赦に芽吹は怒り、
勇者達の功績が霞むような功績を上げ、大赦の度肝を抜き自分の価値を認めさせようと心に誓う。
臆病で死を恐れる加賀城雀。
寡黙で、もう一つの自分を抱える山伏しずく。
没落した自分の家の復興を企てる弥勒夕海子。
そして、大赦より遣わされた純粋無垢な巫女・国土亜弥。
リーダーとして選ばれた芽吹は、そんな一癖も二癖もある隊員たちを纏め上げ、防人として過酷な任務に当たる――。
楠芽吹は勇者である。
これは、勇者の物語ではない。名のない存在として踏みにじられ、それでもなお懸命に生き抜く雑草たちの物語――。

登場人物

防人たちのリーダーで、本作の主人公。
気の強い真面目な性格をしていて、努力家で負けず嫌い。
その性格のお陰で、どんなこともそつなく平均以上にこなすことが出来る。
かつて大赦の元で勇者を目指していたが、最終選考でにぼっしーこと三好夏凜が選ばれてしまった過去を持つ。
選ばれなかった怒りと、自分を都合よく操ろうとする大赦への怒りを抱えており、物語序盤は心の余裕がまったくない事も相まって周囲への当たりは厳しく、隊員にスパルタ教育まがいの鍛錬を強いていた。
だが、隊員たちとの交流や課せられた任務をこなしていくうちに成長していき――
宮大工の父を持つが、母とは離婚しており父子家庭で育った(意外にもパパ呼び)。

自分に自信が持てない中学2年生。
どんな物事もネガティブに考えがちで、なぜ自分が勇者候補生に選ばれていたのかが理解できていない。
勇者候補生時代、讃州中学勇者部面々と会ったことがあり、その際友奈ちゃんたちからはある賛辞を受けたことも。
高性能マスクを持ち歩いており、常に死ぬ危険に備えるという臆病な性格だが、逆にその臆病さが防人メンバーを助ける一面も*1
好きなものはお喋り。防人隊のゴシップなどが好物。

名家・弥勒家の再興をもくろむ中学3年生。
プライドが高い目立ちたがりなお嬢様
頭はいいわけではないが、案外面倒見が良く、包容力もある。ただしポンコツな面が多々見受けられる。
隊長である芽吹とは、かつて完成型勇者システムを巡って競い合ったことがあるが、当の本人は覚えていなかった。
実家にはドイツ人で金髪の執事、アルフレッドが居ると言っており、なにかにかこつけてアルフレッドを呼び出そうとすることも。
彼女の先祖、弥勒蓮華は、結城友奈は勇者である〜花結いのきらめき〜に登場。

口数の少ない、おとなし過ぎる中学2年生。
感情を表に出すことがなく、他人とのコミュニケーションも頷く程度で済まそうとするため何を考えているのかが非情に分かりづらい。
両親が精神的に不安定で虐待を受けていたが、その両親はついには心中して死んでしまっている。
神樹館小学校に通っていて、勇者であるという噂を聞きつけて三ノ輪銀と喋った事がある。
ラーメンが好きで、特に徳島ラーメンを愛してやまない。
香川県の水不足に対して思うことがあるようで、香川の水不足で徳島がラーメンの茹でる水がなくなってしまうのではないか、と危惧している。

  • 山伏シズク(CV:石上静香)
しずくのもう一人の人格
気が強く非常に好戦的な性格をしており、一人称は「俺」。
戦闘能力はトップクラスだが唯我独尊的で、協調性に欠ける面がある。
虐待から心を守るため生まれた人格のため、しずく本人を守ることを存在意義としており、ストレスや危険を感じ取った場合表に出てくる。
銀と直に喋ったせいか勇者への憧れは強く、ただ勇者になり、承認される事を望む芽吹に対して、「今のお前は他人の芝生にヨダレ垂らしてるガキ」。と、バッサリ言い放った。
表に出てくるとしずく本人でも引っ込むタイミングは不明瞭で、粗暴な性格なため誰とも仲良くなれなかった過去を持つ。

大赦から防人隊に遣わされた、神樹の声を聞くことの出来る巫女。学年は、犬吠埼樹伊予島杏と同じ中学1年。
敬虔な神樹信仰の家庭で育ち、亜弥自身も神樹様を強くまっすぐに信仰している。
この世のものとは思えないとてもピュアな性格をしていて、ラーメンゾンビやエセお嬢様など強烈な個性を持つ防人隊の清涼剤。
ただ純粋なだけではなく、危険な御役目でも怖がりながら必死に耐え抜くなど芯の強さを持っている。

用語

  • 神樹
四国を人類の生存圏として守っている国津神と土着神の集合体。
発生から約300年。
寿命が迫っており、外界温度の上昇も相まって、事態を解決すべく大赦は奔走中。

  • 大赦
四国を統治し、神樹を崇め奉って管理する組織。
今回は人類と世界滅亡の危機が迫っているため、様々な計画を実行に移している。

約300年前の西暦の時代に突如空より降り来り、人類を滅亡の寸前まで追いやった天の御使い。
詳しくは、個別項目参照。

  • 防人
一言でいえば、量産型勇者。
ゆゆゆ本編前に勇者として適性を見出されつつも、勇者になれなかった少女たちが選ばれた。
御役目は、勇者達と違ってバーテックスの討滅ではなく、四国外の調査が主。
32人で構成され、最上位の8人が指揮官を務める。武器もワイヤーや大剣などといった個別の特殊な武器ではなく、銃剣とといった汎用的なもの。
香川県・綾歌郡宇多津町にあるゴールドタワーを活動拠点としており、タワー内には防人たちが過ごす居住区と、訓練施設がある。
犠牲前提の使い捨て部隊だと思われていたが……。

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