大筒木トネリ

登録日:2020/06/19 Fri 01:38:11
更新日:2023/08/22 Tue 22:43:41
所要時間:約 7 分で読めます




漫画『NARUTO‐ナルト‐』を原作とする映画『THE LAST-NARUTO THE MOVIE-』の登場人物。
CV:福山潤

●目次


◆概要

六道仙人の弟である大筒木ハムラの子孫で、月に移住した大筒木一族の最後の生き残り。
修験者が着用する袈裟をイメージした服をまとっており、背中には三日月に囲まれた太陽のような紋様がある。これは六道の陰と陽を合わせたものである。
月に移り住んだ大筒木一族は、生まれてすぐに両目の眼球を抜き取られ、それらを代々ハムラの子孫たちの白眼の眼球を封印し続けて作り上げたエネルギー球体『転生眼』に封印する仕来りを持つため眼窩*1は空洞となっており、チャクラを集めた心の目で周囲の状況を感じ取って行動している。

大筒木一族によって作られた月の内部に存在する地底空間に住み、エネルギー体転生眼の力で動いている傀儡人形たちと生活している。
月の大筒木一族は宗家と分家に分かれていたが、ハムラの死後、彼が説いた教えの解釈を巡って宗家と分家で対立し、一族間で覇権争いが起こってしまい、ハムラの真意を理解する宗家は、歪んだ解釈をした分家の者たちが暴走して転生眼の力を使ったことによって滅ぼされてしまった。

トネリはハムラの一族の分家筋にあたり、ハムラの教えを歪んでとらえた結果、「チャクラを争いの道具に用いる地球の民」を悪と断じ滅ぼすことを決意。
ハムラのチャクラを最も強く受け継いだ日向宗家の娘である日向ヒナタを花嫁に迎えようとしたことでうずまきナルトたちと対立した。


◆人物

一見紳士的に見えるが、目的のためであれば手段を選ばない性格。
他人の言葉を意に介さず、洗脳して無理矢理結婚式を行うなど、非情な一面や、傲慢で短気な一面もあり、少しでも気にくわないことがあると、自分が嫁にと攫ってきたヒナタにも強気な口調になる。

また、自身の一族の教えに対しては妄信なほどに絶対なことと信じ込んでおり、チャクラを争いに使う地上の忍たちに激しい憤りを抱いているが、無差別に地上の人々を虐殺しようとする自分の行動との矛盾点に気付く様子はなく、その性格はどこか幼稚で独善的な面が目立つ。
これは幼少期に一族が全滅したため、自分に絶対服従する傀儡のみとの生活が長年続いたことが原因と思われ、一部の読者からはコミュ障とネタにされている。


◆能力

作中ではハナビから奪った白眼を自身に移植しており、白眼が転生眼に変じるに連れて、輪廻眼の瞳術に類似した能力も獲得した。
また、白眼が転生眼に完全な変化を遂げた際には、ナルトの九喇嘛モードにも似た緑色のチャクラを纏った転生眼チャクラモードを得ている。
その戦闘力は輪廻眼を開眼したうちはマダラにも匹敵する程で、六道仙術の浮遊をこなし、求道玉に酷似したチャクラの数珠を操る。

設定によると月の大筒木一族は砂隠れの里カンクロウサソリなどの傀儡使いの始祖であるとされており、月では地上とは別系統の進化を遂げた無数の自動傀儡が動いている。
トネリ自身も、掌に作り出す緑色の発光球体を人の体に侵入させることでその人物を操る術を持っており、入り込んだ相手のチャクラのみを取り除いて爆発させることもできる。
トネリやトネリの傀儡たちが使う発光球体は、小説版では泡玉と表現されており、奈良シカマルは『泡遁(あわとん)』と呼んでいる。


◆使用術

  • 傀儡の術
カンクロウやサソリの傀儡がチャクラ糸で繋がって操られているのに対し、月の大筒木一族の自動傀儡は自立して動くことが出来るだけでなく言葉を理解して会話することも出来る
また傀儡自体の戦闘能力も高く作中冒頭では日向ヒアシを瀕死の重傷に追い込んでいる。

  • 転生眼
輪廻眼と並ぶ最強の瞳術であり、白眼の極地。
輪廻眼六道と似通った力を有し、引力斥力を操る。
また、六道仙術に似たチャクラモードを展開することで求道玉に似たチャクラの塊を備えることができる。
その力自体六道仙術に通じるものがあり、浮遊も可能。
チャクラの塊は上記の通り体内に埋め込んで洗脳したり黒い盾等に形状変化をさせるといった陰陽遁の求道玉に似た芸当も出来るが、トネリ個人が扱うこの球に陰陽遁の力があるかは不明。
ただし、その力を一気に放出することで星をも両断する大火力を生み出す独特の能力を有する。
チャクラモード時は、着弾時に十尾の尾獣玉同様の火柱が上がる程にチャクラが練り込まれたナルトの螺旋丸を腕でガードしても、小さな痣が出来るだけで済ませる高い耐久力も備えている。

  • 銀輪転生爆
チャクラの数珠を回転させることでチャクラの竜巻を巻き起こす術。
使用した際は月面に巨大なクレーターが出来た。

  • 金輪転生爆
数珠を一つに融合させて金色に光り輝くチャクラの剣を生み出す術。
作中では月が真っ二つに切断された。

  • 神羅天征
斥力を自在に操る術。
クナイや手裏剣などの忍具をはじめ忍術も弾き相手そのものを吹き飛ばすこともできるため攻防両面において優れている。
本来は輪廻眼を開眼した者のみが使える術だが、転生眼に開眼した為か、作中ではトネリも類似した術を使用している。

  • 万象天引
引力を自在に操る術。
神羅天征と対を為す術で、物体を自身の元へ強制的に引き寄せる。
本来は輪廻眼を開眼した者のみが使える術だが、転生眼に開眼した為か、作中ではトネリも類似した術を使用している。


◆作中の活躍

THE LAST

大筒木ハムラは、外道魔像を監視するため月に移住する際「千年待とう」と兄のハゴロモに言い残し、地球の人々の行く末を一族総出で見届けることを使命としていた。
しかし、ハムラの死後にその教えを巡って内紛が勃発。チャクラを用いて争い続ける地球の人々について、静観すべきと主張する本家、滅ぼすべきと主張する分家で意見が分かれてしまい、ハムラの遺産である「巨大転生眼」を手にした分家が本家を根絶やしにしてとって代わることになった。
その後、長きに渡る衰退の末に分家も数を減らし、独り月に残されたトネリは、分家の意志をハムラのそれと思い込んだ末、第四次忍界大戦にてうちはマダラが外道魔像を月から簒奪したことで地球の現人類と文明を見限ることを決断。戦後から2年の後、月を地球に接近させ、衝突により滅びをもたらし、月に保存された生物の生態系を用いて新たな文明を築こうと目論む。

その前段階として、「巨大転生眼に捧げた自分の眼を補填し自分だけの転生眼を得る」「地球を再生させた後自分と結ばれる番を得る」ことが必要だったため、傀儡を地球に送り込み日向一族宗家・日向ヒアシに秘密裏に接触。彼の2人の娘であるヒナタとハナビを差し出すよう要求するが、地球に住む一個人としても父親としてもそのようなことは容認できないヒアシは実力行使に出たため、彼を行動不能にして傀儡を木ノ葉に向かわせる。

ハナビの拉致には成功したものの、うずまきナルトの乱入によってヒナタの拉致には失敗。ひとまずハナビの両目を摘出して自身に移植した。
その後、ハナビ救出班として月に乗り込んできたヒナタに求婚し、彼女を居城に招くことには成功するが、月に残されていた大筒木の墓所にて過去の内紛の真実を知ったヒナタは、ハナビ救出と転生眼の破壊のためあえてトネリの誘いに乗っただけにすぎず、自分を愛していないことを知り激怒したトネリはヒナタに自身のチャクラを埋め込み自由意志を奪ってしまう。

しかし、乗り込んできたナルトにヒナタとハナビを奪還された挙句、巨大転生眼まで破壊されることになったトネリは、自身の転生眼を覚醒させ彼に襲い掛かる。
月を両断するほどの力を発揮するトネリだったが、諦めの悪いナルトの「ド根性」には及ばず敗北。力を失った転生眼は白眼へと退化しハナビに戻されてしまう。
最後のあがきとして巨大転生眼の元になっていた一族代々の眼を身体に纏わせるが、眼が吸収した膨大な太陽光のエネルギーに焼かれそうになり、見かねたナルトに助けられ一命をとりとめた。

全ての戦いが終わった後、ヒナタ達によって大筒木宗家の墓地へと導かれ、自身の過ちを痛感。
ナルト達が地球へ帰る際、一緒に行かないかと誘われるが、罪滅ぼしのために月に残留した。


BORUTO‐ボルト‐

引き続き月に留まっていたが、他の大筒木一族の侵攻に備え、うずまきボルトの右目に白眼の亜種・淨眼を開眼させた。
その後、月から地球を見守る大筒木トネリの元に大筒木本家の使いを名乗る大筒木ウラシキが現れる。
ウラシキは、トネリが起こした月落下未遂事件や、ボルトの右目に宿した淨眼の存在を知っており、ボルトに宿した右目の淨眼の存在にも気づきつつも、本家の計画をトネリには阻止できないと言い渡す。
本家の計画を危険視するトネリは、月を舞台にウラシキと激戦を繰り広げるも、ウラシキの時間凍結の術を受けて氷漬けにされてしまった。

その後にウラシキは撃破されたのだが、封印されたトネリに関しては2023年現在も一向に音沙汰がない。
術者の死亡で解けるタイプの封印か定かで無く、活動可能になっているのか今も封印されているのかも分からず、リアルタイムで4年以上放置されている。
終いにはそのまま第一部が終了し、トネリについて何のフォローもないまま一旦幕を閉じてしまった。
一応最終回ではボルトが久々に浄眼を見せたりしており、スタッフも決して忘れたわけではないと思われるが…はたしてトネリの今後や如何に。


◆人間関係

自身の先祖でもあるハムラの血筋で、彼のチャクラを最も濃く受け継いでいるヒナタを『白眼の姫(びゃくがんのひめ)』と呼び自分の妻に迎え入れようとした。
小説版によれば、トネリが幼少期に親と共に地上に降りた頃に、使命を果たす必要が生じた際の許嫁のような存在として父親からヒナタのことを伝え聞いていた。
ただし、晩年にはトネリの親は使命を忘れて地上で自由に暮らすように諭していたので、日向一族との正式な約定という訳でも無かったらしい。
当初は落ち着いた柔らかな物腰で話し、一族のしきたりとはいえヒナタに対して彼なりの愛情を持って接していたが、それは先祖である大筒木カグヤが息子であるハゴロモとハムラを『自分のもの』と考えるのにも似た歪んだもので、ヒナタの想いはほぼ無視しており、彼女のナルトに対する想いを知った時は激怒していた。

  • 日向ハナビ
ヒナタの妹。
地球を滅ぼす力を手に入れるべく、彼女から白眼を奪い自身に移植した。
トネリがハナビから奪った両目は転生眼へと変化したが、ナルトに敗れると同時に力を失って元の白眼へと戻った。
取り返された眼球は全ての戦いが終わった後、春野サクラの医療忍術でハナビの目に戻された。

  • 大筒木ハムラ
先祖。
六道仙人こと大筒木ハゴロモの弟で、彼と共に十尾を封印した人物。
十尾との戦いの後、外道魔像となった十尾の封印が解かれないよう見張るため、一族と共に月に移住した。
旅立つ際にチャクラの正しい使い方を伝え、導くために地上に残る兄ハゴロモに「千年待とう」と告げた。
長い年月の間に彼の教えは歪められ、結果的に子孫である月の大筒木一族は滅亡。
唯一の生き残りであるトネリは浄化のため世界を滅ぼそうとするまでに暴走してしまった。

大筒木本家の使いを名乗る男。
一族の殺害は上層部から認められていないことから、本家の計画が完了するまでの間、邪魔が入らないようにトネリを時間凍結の術で氷の中に封印した。


◆余談

  • 名前の由来は、『寝取り』ではなく日本において皇族に仕え警護する側近の従者である『舎人』からと思われる。

  • 傀儡の術が月の大筒木一族に由来することから、傀儡の術の初代操演者であるモンザエモンは月の大筒木一族の者か、その関係者と言う憶測もできるが真相は不明。


  • 月の大筒木一族は宗家が分家に滅ぼされるという最後を辿ったのに対して、関わりの深い日向一族は分家は宗家に絶対服従を呪印を使ってまで徹底している。日向の分家に対しての弾圧は大筒木の分家の反乱が影響しているのかもしれない。



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最終更新:2023年08月22日 22:43

*1 眼球が入るスペース