新青森駅

登録日:2020/08/19 Wed 20:44:15
更新日:2024/04/20 Sat 20:37:01
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新青森駅(しんあおもりえき)は、青森県青森市にある鉄道の駅。
JR東日本JR北海道の共同使用駅で、東北新幹線奥羽本線はJR東日本が、北海道新幹線はJR北海道が管理する。

概要

青森県の県庁所在地である青森市の、新幹線における玄関口となる駅。
当駅は本州最北端の新幹線停車駅で、JR北海道が管理する駅としては最南端である。

県の代表駅は一駅隣の奥羽本線、津軽線青い森鉄道線(旧・東北本線)が乗り入れる青森駅で、埼玉県大宮駅*1と同じく県の代表駅と東北新幹線の駅が異なっている。

これには理由があって、青森駅は青函連絡船に線路を繋げていた関係で、北へ突き出すように港に隣接して設置されている。
この位置の青森駅に新幹線駅を作ると、

  • 在来線に沿う形で新幹線の線路を引くとスイッチバックが必須となる。在来線併設かつスイッチバックを回避するには、港を縦断する形で橋を作るという手がなくはないが、青森駅のすぐ北には青森ベイブリッジという高い道路橋があり、かなりの難工事となる。
  • スイッチバックを回避しようとするなら、東西に線路を引く必要がある。しかし、青森市の市街地を縦断する形で線路を引かなければならなくなり難航が予想される上、次の奥津軽いまべつ方面に繋げるために急カーブを入れなければならない*2
  • 今後建設が予定される羽越新幹線*3の分岐を考慮すると、青森駅併設では困難が多い。

といった不都合が予想された。

このため、新青森駅に新幹線駅を作ることにしたのである。
また、当時東北新幹線は諸事情により盛岡駅以北の建設計画が凍結され、地元住民の不満が高まっていたため、これを解消する狙いもあった。

当駅が開業したのは国鉄末期の1986年と非常に新しい。しかも当初は奥羽本線しか通らず、しかも1面1線の無人駅で普通列車の一部も通過していた

盛岡以北の建設が進むと次第に開発が進み、2010年(平成22年)12月4日に東北新幹線が八戸駅から延伸し、晴れて全線開業を果たした。
そして2016年3月26日に北海道新幹線の当駅から新函館北斗駅までの区間が暫定開業し、東北新幹線との直通運転を開始している。

当駅の開業により、東北地方各県の全ての県庁所在地に新幹線の駅ができるようになった。

駅構造

在来線

島式ホーム1面2線の地上駅。新幹線の乗り換え駅かつ県庁所在地の駅にしては少し物足りない気もするが、在来線のターミナル駅は1駅隣の青森駅なのであまり問題はない。
(ちなみに青森駅は3面6線である。)

当駅から青森駅までの区間に限り、特急つがる号の普通車自由席に乗車する場合、特急料金が不要になる特例が存在する。
(普通車指定席とグリーン車は特急料金が必要)

  • 1番線
奥羽本線下り(青森方面)のホーム。

  • 2番線
奥羽本線上り(弘前、大館、東能代、秋田方面)のホーム。

新幹線

島式ホーム2面4線の高架駅。

当駅は東北新幹線北海道新幹線の境界駅であるため、直通運転を行う列車は当駅で乗務員を交代する。

北海道新幹線開業後は発車メロディがねぶた囃子になっている。これは青森県の夏祭り、ねぶた祭りで使用される伝統音楽である。

基本的に11・12番線から発車する。

基本的に13・14番線から発車する。

当駅で売っている駅弁は、港町青森らしく海鮮丼系の弁当が多い。

周辺

駅の南側は住宅地。駅から約3kmの所には三内丸山遺跡がある。
北側には近年大型病院やホテルが建つようになったが、商業施設は駅近くにはコンビニぐらいしかなく、開発規制がかかっているため空き地も少なくない。一応国道7号青森西バイパスに出るとホームセンター・スーパーマーケットなどのロードサイドショップがあるが、駅からはやや離れている。
次の津軽新城駅との中間辺りに県立青森西高校があり、青森方面からの通学客も多い。


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最終更新:2024年04月20日 20:37

*1 埼玉県の代表駅は合併前の県庁所在地である旧浦和市にある浦和駅。

*2 ただ、こうすると必然的に減速しなければならないので、むしろ全列車停車した方がましなのではという意見もあった。

*3 秋田・新潟を経由し富山まで繋げる計画