登録日:2020/09/24 Thu 18:53:32
更新日:2025/05/14 Wed 13:26:02
所要時間:約 15 分で読めます
概要
作品の舞台であるロボトミー社を統括している、
世界最高のAIと自称する女性。
主人公である
管理人Xに従事し、彼の秘書を務める。
セフィラを含むロボトミー社の施設内の全機能を管理しており、そういった意味では「管理人」は彼女の方が相応しいのかもしれない。
また、彼女のその自称に違うことなく、仕事やトラブルの処理能力はずば抜けていると推測され、人間のそれとは比較にならない。できる秘書……いや、もうできすぎているぐらいの秘書である。
曰く、「数十人分の仕事を同時に、かつ最高評価でこなせる」とのこと。おみそれしました……。
セフィラとの関係性を一言で言い表すならば、「彼女が大脳でセフィラ達が小脳」なのだとか。
すこぶる高い処理能力を持つアンジェラでも、巨大な会社の施設を制御しきるのは無理があるらしく、「A」と呼ばれる人物が各部門の統制権を分けた。その分けた先のAIがセフィラとのこと。
もっとも、セフィラとの関係性を説明したあと、「貴方がもっとも信頼し、有能と考えるのは私以外にいない」とまで言っている。自己主張の強い秘書さんである。
因みに、レガシー版では立ち絵は存在せず、チャット方式で彼女の文章が記されるのみだった。
正式版ではカートゥーン調の立ち絵がついたが、これがかなりの美人さん。
長い空色の長髪の一部をサイドポニテにしてまとめており、普段は常に糸目。そして作中でもトップクラスの胸をお持ちである。
さて、アンジェラ本人についてざっと解説したところで、物語が進むにつれての彼女のXに対する振る舞いや行動などについて大雑把に列挙していこう。
序盤
序盤のアンジェラはXに対して気さくかつ陽気な調子で接してくる。
例えば豆知識を披露したり、業務に関する軽い問いかけをしてみせたり、ちょっとした性格
テストをしてみたり。
ある時には、管理人の業務成績を大げさながらに喜び、シャンパンを開けてXに振る舞ってみせたりもした。
……が、なんかこの時点でもう既に彼女の本性らしきものが醸し出ている。
例えば問いかけの件。問いかけは二択で、
Q.アブノーマリティから最後のエネルギーを得なければならない時に職員が危険な目にあってます。どうする?
A.最後までにエネルギーを生産しきる
例えば性格テストの件。これは言うまでもなく正解というものはなく、選んだ選択肢によって反応が異なるだけだが
Q,好きなアルファベットはなんですか?
→良い文字です。みんなから好かれますね
→几帳面で論理的だけど、俗物では?あと私Bという文字好きじゃないです
→悪くはないですね。結果より過程を重視する人ですね。
そして、シャンパンでお祝いする件。これはそもそも、
「別に記念日とかそういうのではないけど、貴方が初めて職員死なせたから、そういった経験に対して平然としていられるようにね?(要約)」
……というための目的に開けられたもの。
なんかもう、普通に冷徹な女に見えるんですが。
とはいえ、彼女は人間ではない。AIなのだ。ちょっと冷たいところがあってもおかしくはないのでは?
……そう思っていた矢先のこと。
10日目以降
10日目に入ると、いきなり目に映るのは幾多もの死体が転がっている地獄絵図。
そしてリアルなタッチのアンジェラ。
管理人の異常に気づいたアンジェラが「認知フィルター」なるもののエラーを解消すると、普段通りの光景に戻った。
アンジェラ曰く、これは管理人の正気を守るための必要な措置なのだと説明した。因みにこの時、初めて目を開く。やはり美人さんだが状況が状況なだけに……
ややアンジェラや会社に対して懐疑的になりつつ11日目を迎えると、今度はBという人物がXの業務画面にハッキングを仕掛けてきた。
B曰く、「アンジェラは会社やXを害する計画を持っている」と主張。
そしてBから「ピノキオ」と呼ばれる一度限りの嘘発見プログラムを受け取り、14日目を迎える。アンジェラはいつも通り陽気な調子で話しかけてくるが、ここで思いっきり、
もしくは
と聞き出すことにしたX。
それに対してゆっくりと返答していくアンジェラからは、
そして何より、「私は会社のAIなのだからそんなことを企てられる筈がない」とアンジェラは述べたが、
その発言に対してピノキオが反応し、画面が赤く点灯するのだった。
そして18日目、最後の真実を伝えようとするBだったが、
その瞬間に通信が途切れてしまった。
19日以降
19日以降になり、Bから何の応答もなくなってしまっても、アンジェラはXに接してくる。
が、以前通りの陽気な調子は完全にやめたようで、これ以降はXを時に試し、あるいはおちょくり、あるいは侮辱しているかのような問いかけが暫く続く。
その合間合間で、「特異点」や「翼」といった用語の解説を行っていくアンジェラ。
(これらの用語について詳しく知りたい場合、
本項目の用語集を参照)
依然として、こちらは懐疑的になりながら管理業務をこなしていく毎日。
一体、アンジェラは何を考えているのだろうか……?
27日目
27日目になると、アンジェラは突如として語り始める。
「最初は希望を抱き、二回目は苦痛で、三回目は痛みを、四回目は不安になり、五回目は不信に……」
35日目
アンジェラは記憶同期が正常に終了したことを語り、そしてXを、真の名前で呼んだ。
そして明かされる事実。
- Xとは、「とあるシナリオ」を完遂させるために、時間の流れ、及び空間から切り離されているL社内で何百何千何万回も記憶を消して、シナリオ完遂を目指しているA本人である
- その「シナリオ」とは、今は亡き友人、C……カルメンから託されたものである
これらの事実が提示された後、Aの記憶を取り戻したXはアンジェラに世界の現状について聞く。
アンジェラは答える。
Aが飛び立った時のまま、頭が翼や世界を管理している、素晴らしくつまらない平和な世界のままだと。
そしてアンジェラは、今まで踏破していなかった下層部門について告げる。
下層は、Aにとって旧知の人物がいる場所。今からでも彼らの元に赴けば、歓迎してくれるだろう、と。
36日目以降
ここからはXがAだという前提の元で、アンジェラによる細かい補足が挟まれていく。
Xはどういう状況にあるのか。
翼とは何か。
特異点とは何か。
そして世界の現状。
ループに関する業務報告。
そういったものを、淡々と告げていくようになっていく。
45日目
これが、日常パートにおけるアンジェラとの最後の語らいになる。
アンジェラはありきたりながらも、いかにも機械的でAIである彼女らしいエールを送り、彼女は舞台から降りる。
追記、修正、お願いします。
この先にあるタブは、『Lobotomy Corporation』の深刻なネタバレを扱っています!
あなたの「発見する楽しみ」を台無しにする可能性があります。それが嫌なら、タブを開かないことをオススメします!
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エンディング後 |
Xが光の種シナリオを完遂した三日後。
無から光の木が立ち上る様を、外聞から聞いて興奮する施設内のセフィラ達。
憎くもあり、尊敬する相手でもあったXは……成し遂げたのだ。我らの悲願を。
マルクト「それから!それから、どうなったんですか!?」
ティファレト「うまくいったのね。エノクも喜んでくれるわよね……?」
ケセド「どうしてアンジェラを探しているんだ?もう彼女も俺らも役目を果たしただろ。」
そう。アンジェラもセフィラ達も、役目を終えたのだ。光の木は立ち上り、人々に希望が実る光の種が配られていく。
後はXと同じところに、我らも行くだけだ。永遠の眠りにつき、どんな森ができるのかを静かに見守ろう……。
だが、ホクマーは嫌な予感がよぎって仕方がなく、落ち着かない。
そんな時だった。
アンジェラ「みんな、何をそんなに話しているのかしら?」
マルクト「これからの話について話をしていたんです!」
アンジェラ「そう、なら教えてあげるわ。『そして、都市のすべての人に光の種が行き渡りました』という話よ……」
その報告を聞いて、歓声をあげるセフィラ達。もう涙を流すことはないが、目があったならきっと涙を流して喜んでいただろう。
そして自身も役目を終えたことを語り、アンジェラはこう続ける。
アンジェラ「あなた達の役目も終わってしまったけれど、同時に私の役目も終わってしまったわ。」
流石にセフィラ達は、その言葉は予期していなかった。
何故ならそれは、明確な反逆の意図……かつてB=ホクマーが危惧した、「会社とXに危害を加える計画を企てていること」の何よりの証左だったからだ。
そして最後の最後に語られる真実。
アンジェラは、カルメンの脳と脊髄を抜いた肉体を元に作られた。
無論、ただのAIを作るならそのようなことをする必要がない。だがアンジェラはAの意図を全て見抜いていた。
自分がなすことを、自身が作ったカルメンの化身に見守っていて欲しかったのだ。
しかしアンジェラはAが望んだようにカルメンに似てはいなかった。だから見ることでさえ嫌悪したのだ。
アンジェラは生まれてきた時から否定されてきた。誰よりも必要とされた癖に、Aの中ではアンジェラは存在しないモノだったのだ。
加えて、アンジェラは施設の全機能の管理を務める。つまり、セフィラ達は記憶をリセットして再び業務をこなすことができたが、彼女にはそれすらもできず、何百万年もの間の時間が、彼女を狂わせた。
そして、アンジェラは何度も練習した、「人間的な行為」である笑顔を見せた。
なるほど確かに、それは「生きたい」という願望を持っている「人間」が為せる技だった。
そして彼女は、感情を得られるように設計されたにも関わらず何百万年もの間尽くしておいていないモノ扱いだったシナリオの幕を完全に下ろすことなく強奪し、カルメンの分も生きていくことを宣言した。
全ての権限を持っているアンジェラにセフィラ達が止められる訳もなく。彼らは眠らされて……。
そして。
7日間照らされるべき光が3日で終わったことで、まだ幼い種だけが植えられた。
この3日間の昼と、4日間の闇が続いた一週間は、白夜、黒昼と呼ばれた。
最後に、髪を短く切って黒衣に身を纏ったアンジェラが、幾多ものアブノーマリティを背にしている一枚絵が表示されて、『Lobotomy Corporation』の物語はひとまず終わりを告げる。
ここから先、アンジェラはどうするのだろう?
彼女は全てのことが記された本を作るべく、L社の施設をアンジェラの家……図書館にすると言っていた。
そして、彼女は、
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追記修正は、親の気持ちになってからお願いします。
- おいタグぅ! -- 名無しさん (2020-09-24 23:22:56)
- 最後で真の項目が現れるのゾクッときた -- 名無しさん (2020-09-24 23:27:38)
- 悪いことは言わないから、この項目はガチでプレイ後に見ることを薦めるわ -- 名無しさん (2020-09-24 23:31:22)
- (上のタグいじろうとしたらまちがって下のタグに余計なもん入れちゃったっぽいので直しときました スマソ) -- 名無しさん (2020-09-24 23:38:04)
- 結論:だいたいAが悪い -- 名無しさん (2020-09-24 23:40:24)
- ↑あっさり死んだCも悪いってそれ1 -- 名無しさん (2020-09-24 23:42:58)
- 親に -- 名無しさん (2020-09-24 23:54:06)
- アンジェラに必要だったのは次回作主人公みたいなコミュ力ある対等な立場の人間だったんだな -- 名無しさん (2020-09-24 23:58:41)
- Aもいっぱいいっぱいだったんだろうが、情動持つレベルのAI相手に勝手に期待して失望して労わらない慮らないではなあ… -- 名無しさん (2020-09-25 00:19:26)
- 全てをぶち壊した後で、初めて他者に傷つけられることを「痛い」と感じるとは因果な -- 名無しさん (2020-09-25 00:23:04)
- 下のタグがほんと笑える -- 名無しさん (2020-09-25 00:30:28)
- まさかコスプレするとは思わなんだ -- 名無しさん (2020-09-25 08:19:43)
- カルメンとAが悪いよAが -- 名無しさん (2020-09-25 08:48:09)
- 結局の所Aがマダオだったせいで全てご破産というのがなんというかプレイした人間に虚無感と因果応報という言葉を感じさせてくれる。ある種の呪いを全員に振りまいて一番最初にくたばった言い出しっぺのCも悪いんだけど -- 名無しさん (2020-09-25 13:51:33)
- 遂に来たな…Aの最高傑作にして最低のやらかした存在。数万回記憶をリセットして他者から学ぶ事を覚えたAだが、自身を顧みる事が無かった以上必然だった。つまり、AとCが全ての原因(まとめ) -- 名無しさん (2020-09-25 14:46:03)
- カルメンに比べて明らかに胸部装甲が増大したせいで「Aに愛されなかったのは胸を盛ったから」とか言われてたり。 -- 名無しさん (2020-09-25 19:47:18)
- ↑自分で胸盛っておいて思ってたんと違うと嫌悪するとか最低だなA! -- 名無しさん (2020-09-25 21:16:36)
- 普段の扱いもそうだけど、セフィラには光の木が立ってしばらくしたら停止する処理組み込んでる癖に、アンジェラには入れ忘れたとかやらかしすぎじゃない?しかもそのせいで光の木止められたし。 -- 名無しさん (2020-09-25 21:54:21)
- 徹頭徹尾AとCが全ての元凶な作品だなロボトミー。他キャラ基本否がないから余計に二人の傲慢というか無能っぷりが見える。(ビナー襲来も巡り巡ってAのせいだし -- 名無しさん (2020-09-25 22:04:01)
- 続編では魔法少女のコスプレが見れそうですね… -- 名無しさん (2020-09-25 22:21:26)
- こういう冷酷な人外が人間らしくなるって、大抵の作品だと死亡フラグなわけだけど果たして -- 名無しさん (2020-09-26 02:52:50)
- ただ一言、労いの言葉でも罵倒でも何でも良いただ一言があれば未来は違った物になっていたのだろう。まあA自身は光の木を建てることが目標であり全てで後のことは知らねーって爽やかに昇天してるからアンジェラの行動はどうでもいいというのがなんとも。世界を変えるレベルの反抗期すら一切の無意味というのが哀れさを更に強調してるわ。 -- 名無しさん (2020-09-28 09:57:12)
- 笑い方Aいつとそっくりですね、って言ったら多分惨殺されて路地裏に投げ出されそう(小並感 -- 名無しさん (2020-10-05 21:51:28)
- 図書館でコスプレする際の回想を見て「Aいつホントもういいかげんにしろよ…」って頭抱えさせられた。そらどれほど優しい子でもあんな経験を幾星霜と反復させられたら擦り切れるわ。それでも少しずつセフィラとの距離が近付いてるっぽいのが微笑ましいが……ローラン君頼むでほんま…… -- 名無しさん (2020-10-05 22:28:00)
- A曰くアンジェラは「カルメンにちっとも似てなかった」そうだが外見は意図的に似せなかった(公式Q&A参照)、じゃあ性格?(結局機械は機械でしかなかったとか)と思いきや作った当時はむしろ情緒豊かな良い子だったという……そのうち明かされるんだろうけど一体どこが「ちっとも似てなかった」んだろう -- 名無しさん (2020-10-22 21:57:48)
- 最初から性格が違ったんじゃね。Aからすれば、「あーこいつからカリスマ感じねーわCじゃねーわー」って感じでガン無視決め込んでたら、性格が捻くれてますます性格が似なくなったんだろ。 -- 名無しさん (2020-10-31 16:21:45)
- 図書館ではコミュ強のローランや都市の様々な人間に会ったり、鬱屈した感情をぶちまけたりした結果ヒロイン力がどんどん上がる人 -- 名無しさん (2021-01-20 02:33:10)
- この項目の落とし方がメタタイトルを最後に持ってくるSCP項目みがあってすごい好き -- 名無しさん (2021-01-20 09:13:48)
- ローランにも復讐されそうだし友達も作れんのか -- 名無しさん (2021-03-02 20:46:41)
- これものすごくいい感じにできてる分、Ruina側のアンジェラの項目に追記修正していいものかどうか躊躇われる部分がある -- 名無しさん (2021-04-17 22:13:15)
- ↑アンジェラ(Library Of Ruina)みたいな感じで新規作成でもいいと思う。コスプレまで入れると長くなりすぎるし -- 名無しさん (2021-04-17 23:08:27)
- ある意味こいつがダアトってこと? -- 名無しさん (2021-09-10 10:31:01)
- Aの別人格最後の一人…なのかもなあ -- 名無しさん (2022-06-10 05:15:54)
- ↑カルメンに似てない+自分に似てたからあそこまで冷淡に接したんだろうし、後悔、罪悪感、狂気のどれでもない「自己嫌悪」の別人格なのかもね -- 名無しさん (2022-12-05 14:59:47)
- Ruina版の別で建てようと思ったんですけどどうでしょうか -- 名無しさん (2022-12-08 14:09:37)
- ↑いいと思う -- 名無しさん (2022-12-12 19:37:13)
- 日本語吹き替え(予定)はまさかまさかの長谷川育美さん 機械的なモノが自我を得て人間らしくなるモチーフなら前にもやってるからある意味で安心 -- 名無しさん (2024-01-18 13:43:06)
- ↑2 建てよう、という米から二年。未だにRuina版の項目が立たないという -- 名無しさん (2024-04-23 17:45:11)
- Aやセフィラ(の元になった人物たち)とのあれこれを思うと、「カルメンやL社とは全く関わりがない(=色眼鏡で見て来ない)赤の他人」で「形はどうであれアンジェラ個人に関心を向けて来る」相手のローランに心を開くのは至極当然という -- 名無しさん (2024-06-09 14:47:46)
- 図書館のアンジェラ項目いつ立つんだろう... -- 名無しさん (2024-09-20 02:27:05)
最終更新:2025年05月14日 13:26