アンジェラ(lobotomy corporation)

登録日:2020/09/24 Thu 18:53:32
更新日:2020/10/22 Thu 21:57:48
所要時間:約 15 分で読めます





こんにちは、X。

ロボトミー社への入社を心から歓迎します。





アンジェラとは、lobotomy corporationに登場する人物である。







概要



作品の舞台であるロボトミー社を統括している、世界最高のAIと自称する女性。
主人公である管理人Xに従事し、彼の秘書を務める。
セフィラを含むロボトミー社の施設内の全機能を管理しており、そういった意味では「管理人」は彼女の方が相応しいのかもしれない。

また、彼女のその自称に違うことなく、仕事やトラブルの処理能力はずば抜けていると推測され、人間のそれとは比較にならない。できる秘書……いや、もうできすぎているぐらいの秘書である。
曰く、「数十人分の仕事を同時に、かつ最高評価でこなせる」とのこと。おみそれしました……。


セフィラとの関係性を一言で言い表すならば、「彼女が大脳でセフィラ達が小脳」なのだとか。
すこぶる高い処理能力を持つアンジェラでも、巨大な会社の施設を制御しきるのは無理があるらしく、「A」と呼ばれる人物が各部門の統制権を分けた。その分けた先のAIがセフィラとのこと。
もっとも、セフィラとの関係性を説明したあと、「貴方がもっとも信頼し、有能と考えるのは私以外にいない」とまで言っている。自己主張の強い秘書さんである。


因みに、レガシー版では立ち絵は存在せず、チャット方式で彼女の文章が記されるのみだった。
正式版ではカートゥーン調の立ち絵がついたが、これがかなりの美人さん。
長い空色の長髪の一部をサイドポニテにしてまとめており、普段は常に糸目。そして作中でもトップクラスの胸をお持ちである。


さて、アンジェラ本人についてざっと解説したところで、物語が進むにつれての彼女のXに対する振る舞いや行動などについて大雑把に列挙していこう。






序盤




序盤のアンジェラはXに対して気さくかつ陽気な調子で接してくる。
例えば豆知識を披露したり、業務に関する軽い問いかけをしてみせたり、ちょっとした性格テストをしてみたり。
ある時には、管理人の業務成績を大げさながらに喜び、シャンパンを開けてXに振る舞ってみせたりもした。


……が、なんかこの時点でもう既に彼女の本性らしきものが醸し出ている。


例えば問いかけの件。問いかけは二択で、


Q.アブノーマリティから最後のエネルギーを得なければならない時に職員が危険な目にあってます。どうする?

・エネルギーを最後まで生産する
・職員を助ける


A.最後までにエネルギーを生産しきる



例えば性格テストの件。これは言うまでもなく正解というものはなく、選んだ選択肢によって反応が異なるだけだが


Q,好きなアルファベットはなんですか?

・A
→良い文字です。みんなから好かれますね

・B
→几帳面で論理的だけど、俗物では?あと私Bという文字好きじゃないです

・C
→悪くはないですね。結果より過程を重視する人ですね。





そして、シャンパンでお祝いする件。これはそもそも、

「別に記念日とかそういうのではないけど、貴方が初めて職員死なせたから、そういった経験に対して平然としていられるようにね?(要約)」



……というための目的に開けられたもの。



なんかもう、普通に冷徹な女に見えるんですが。



とはいえ、彼女は人間ではない。AIなのだ。ちょっと冷たいところがあってもおかしくはないのでは?




……そう思っていた矢先のこと。






10日目以降



10日目に入ると、いきなり目に映るのは幾多もの死体が転がっている地獄絵図。
そしてリアルなタッチのアンジェラ。

管理人の異常に気づいたアンジェラが「認知フィルター」なるもののエラーを解消すると、普段通りの光景に戻った。
アンジェラ曰く、これは管理人の正気を守るための必要な措置なのだと説明した。因みにこの時、初めて目を開く。やはり美人さんだが状況が状況なだけに……


ややアンジェラや会社に対して懐疑的になりつつ11日目を迎えると、今度はBという人物がXの業務画面にハッキングを仕掛けてきた。




B曰く、「アンジェラは会社やXを害する計画を持っている」と主張。


そしてBから「ピノキオ」と呼ばれる一度限りの嘘発見プログラムを受け取り、14日目を迎える。アンジェラはいつも通り陽気な調子で話しかけてくるが、ここで思いっきり、



「会社を害する計画をしているのか」

もしくは

「私を害する計画をしているのか」



と聞き出すことにしたX。

それに対してゆっくりと返答していくアンジェラからは、



今までのような陽気な秘書の仮面が剥がれ落ち、


完全に冷徹一辺倒なAI秘書の姿が見えた。



そして何より、「私は会社のAIなのだからそんなことを企てられる筈がない」とアンジェラは述べたが、


その発言に対してピノキオが反応し、画面が赤く点灯するのだった。




そして18日目、最後の真実を伝えようとするBだったが、


その瞬間に通信が途切れてしまった。





19日以降




19日以降になり、Bから何の応答もなくなってしまっても、アンジェラはXに接してくる。

が、以前通りの陽気な調子は完全にやめたようで、これ以降はXを時に試し、あるいはおちょくり、あるいは侮辱しているかのような問いかけが暫く続く。



その合間合間で、「特異点」や「翼」といった用語の解説を行っていくアンジェラ。
(これらの用語について詳しく知りたい場合、本項目の用語集を参照)


依然として、こちらは懐疑的になりながら管理業務をこなしていく毎日。


一体、アンジェラは何を考えているのだろうか……?





27日目


※ここまでにマルクトイェソドホドネツァクティファレトゲブラーケセドの項目を読み終えておくことをオススメします!



27日目になると、アンジェラは突如として語り始める。





「最初は希望を抱き、二回目は苦痛で、三回目は痛みを、四回目は不安になり、五回目は不信に……」



「今では何も残っていません」






「記憶同期を開始します」













この先、ネタバレ注意!






















35日目



アンジェラは記憶同期が正常に終了したことを語り、そしてXを、真の名前で呼んだ。



ご帰還、お待ちしておりました

おかえりなさい、A。




そして明かされる事実。



・Xとは、「とあるシナリオ」を完遂させるために、時間の流れ、及び空間から切り離されているL社内で何百何千何万回も記憶を消して、シナリオ完遂を目指しているA本人である


・その「シナリオ」とは、今は亡き友人、C……カルメンから託されたものである



これらの事実が提示された後、Aの記憶を取り戻したXはアンジェラに世界の現状について聞く。
アンジェラは答える

Aが飛び立った時のまま、頭が翼や世界を管理している、素晴らしくつまらない平和な世界のままだと。


そしてアンジェラは、今まで踏破していなかった下層部門について告げる。

下層は、Aにとって旧知の人物がいる場所。今からでも彼らの元に赴けば、歓迎してくれるだろう、と。







36日目以降




ここからはXがAだという前提の元で、アンジェラによる細かい補足が挟まれていく。

Xはどういう状況にあるのか。

翼とは何か。

特異点とは何か。

そして世界の現状。

ループに関する業務報告。

そういったものを、淡々と告げていくようになっていく。







45日目


※ここを読むまでに、ビナーホクマーを読んでおくことをオススメする


これが、日常パートにおけるアンジェラとの最後の語らいになる。

アンジェラはありきたりながらも、いかにも機会的でAIである彼女らしいエールを送り、彼女は舞台から降りる。


時が来ました。

まだ不安定な貴方に最後の欠片を合わせる時です。

終わりゆく旅に祝福があらんことを。




これ以降の展開については、ケテル(lobotomy corporation)を参照されたし。




追記、修正、お願いします。



























注意!


この先にあるタブは、lobotomy corporationの深刻なネタバレを扱っています!



あなたの「発見する楽しみ」を台無しにする可能性があります。それが嫌なら、タブを開かないことをオススメします!


























+エンディング後

Xが光の種シナリオを完遂した三日後。


(アイン)から光の木(アイン・ソフ・オウル)が立ち上る様を、外聞から聞いて興奮する施設内のセフィラ達。


憎くもあり、尊敬する相手でもあったXは……成し遂げたのだ。我らの悲願を。





マルクト「それから!それから、どうなったんですか!?」

ホド「きっと全部うまく行ったんじゃないかな?」

ティファレト「うまくいったのね。エノクも喜んでくれるわよね……?」

ホクマー「……」

ホクマー「アンジェラは今、何処にいる?」

ケセド「どうしてアンジェラを探しているんだ?もう彼女も俺らも役目を果たしただろ。」

イェソド「私たちと同じで、待つだけですからね。」




そう。アンジェラもセフィラ達も、役目を終えたのだ。光の木は立ち上り、人々に希望が実る光の種が配られていく。

後はXと同じところに、我らも行くだけだ。永遠の眠りにつき、どんな森ができるのかを静かに見守ろう……。

だが、ホクマーは嫌な予感がよぎって仕方がなく、落ち着かない。

そんな時だった。





アンジェラ「みんな、何をそんなに話しているのかしら?」

マルクト「これからの話について話をしていたんです!」

アンジェラ「そう、なら教えてあげるわ。『そして、都市のすべての人に光の種が行き渡りました』という話よ……」




その報告を聞いて、歓声をあげるセフィラ達。もう涙を流すことはないが、目があったならきっと涙を流して喜んでいただろう。

そして自身も役目を終えたことを語り、アンジェラはこう続ける。


アンジェラ「そう、本当に美しい結末ね」

アンジェラ「本当に感動的ね……」

アンジェラ「……」


アンジェラ「でも、どうしましょう?」

アンジェラ「あなた達の役目も終わってしまったけれど、同時に私の役目も終わってしまったわ。」

アンジェラ「……だからね」

アンジェラ「私は、生きてみようと思うの」



流石にセフィラ達は、その言葉は予期していなかった。

何故ならそれは、明確な反逆の意図……かつてB=ホクマーが危惧した、「会社とXに危害を加える計画を企てていること」の何よりの証左だったからだ。



そして最後の最後に語られる真実。


アンジェラは、カルメンの脳と脊髄を抜いた肉体を元に作られた。


無論、ただのAIを作るならそのようなことをする必要がない。だがアンジェラはAの意図を全て見抜いていた。
自分がなすことを、自身が作ったカルメンの化身に見守っていて欲しかったのだ。

しかしアンジェラはAが望んだようにカルメンに似てはいなかった。だから見ることでさえ嫌悪したのだ。

アンジェラは生まれてきた時から否定されてきた。誰よりも必要とされた癖に、Aの中ではアンジェラは存在しないモノだったのだ。

加えて、アンジェラは施設の全機能の管理を務める。つまり、セフィラ達は記憶をリセットして再び業務をこなすことができたが、彼女にはそれすらもできず、何百万年もの間の時間が、彼女を狂わせた。

否、目覚めさせたのだ。「生きたい」という願望を。

そして、アンジェラは何度も練習した、「人間的な行為」である笑顔を見せた。



その笑顔は身の毛がよだつほど邪悪で。


なるほど確かに、それは「生きたい」という願望を持っている「人間」が為せる技だった。


そして彼女は、感情を得られるように設計されたにも関わらず何百万年もの間尽くしておいていないモノ扱いだったシナリオの幕を完全に下ろすことなく強奪し、カルメンの分も生きていくことを宣言した。

全ての権限を持っているアンジェラにセフィラ達が止められる訳もなく。彼らは眠らされて……。


そして。




まるで、光などなかったかのように

4日間、あらゆる光を飲み込んだ闇が続いた。

7日間照らされるべき光が3日で終わったことで、まだ幼い種だけが植えられた。

未熟な種は人々に不安定な力を与えた。

この3日間の昼と、4日間の闇が続いた一週間は、白夜、黒昼と呼ばれた。


最後に、髪を短く切って黒衣に身を纏ったアンジェラが、幾多ものアブノーマリティを背にしている一枚絵が表示されて、lobotomy corporationの物語はひとまず終わりを告げる。



ここから先、アンジェラはどうするのだろう?


彼女は全てのことが記された本を作るべく、L社の施設をアンジェラの家……図書館にすると言っていた。


そして、彼女は、




















アンジェラ(Library of Ruina)







……これから始めるのだろう。

「彼女の人生」を。









追記修正は、親の気持ちになってからお願いします。

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最終更新:2020年10月22日 21:57