神無(犬夜叉)

登録日:2020/09/27 (日曜日) 17:57:35
更新日:2024/02/12 Mon 15:17:10
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魂……ちょうだい……。




出典:犬夜叉、41話「神楽の舞と神無の鏡」、読売テレビ、サンライズ、
2000年10月16日~2004年9月13日まで放送、©高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2000


概要

神無(かんな)」とは漫画『犬夜叉』に登場するキャラクター。

CV:ゆかな

白髪で白装束に身を包んだ、十歳ぐらいの童女の姿をしているが、その正体は奈落が造り出した最初の分身。ただし、初登場は神楽に次いで二番目だった。
奈落曰く「無の妖怪」であり、無口、無表情に加え、気配や臭いはおろか、妖気・妖力すら持たない。
そのため犬夜叉の嗅覚や弥勒の法力に探知されず、聖域であり敵味方を問わず多くの登場人物を苦しめた白霊山の結界も素通りできる。

意思・感情も希薄であり、基本的に常に奈落の側にいて、彼のどんな指示にも黙々と従う。
奈落はそんな彼女を「何も感じない。痛みも恐れも悲しみも……」「ましてや情けなどかけたところで、その意味すらわからない……」と語るが、
公式キャラ解説本『奥義皆伝』や作者・高橋留美子の発言によると、
「神無が一番奈落を理解している」「奈落が他の分身に与えるはずだった忠誠心を、神無が全部持っていった」のだそうだ*1
しかしアニメでは尺稼ぎの都合もあり、奈落が一度自身の中核である人間の野盗・鬼蜘蛛を切り離した際に「誰……? 弟……?」と問いかけたり、
映画『鏡の中の夢幻城』の影響で以降も短歌を詠むようになる等、本当に僅かながら感情豊かになっている。
また、終盤では妹にして一番付き合いの長かった分身である神楽の死により心境に変化が出たようで……?


能力

身体能力自体は見た目相応なのだが、鏡を用いた能力が強力すぎて総合的には分身の中でも上位に入る強さの持ち主。奈落が終盤まで手元に置いておいたのも納得というもの。
存在そのものがステルス状態であるため、基本的に目の前に現れた時点でもう色々と準備をすませた後であり対処が難しく、いずれも犬夜叉一行を苦戦させている。
なお、神無の鏡と神楽の扇子は、奈落が彼女たちに与えた何の変哲も無い普通の品物。
一応「死鏡(しかがみ)」という名前がついているが、「この鏡でなければ技が使えなくなる」わけではない。
ただし、結局のところ鏡が無ければ無力に等しいようで、奈落の心臓である赤子を抱えていた時期は本当にただの持ち運び役と化していた。

  • 魂の吸引
鏡に映した相手の魂を吸いとり仮死状態にする。そのまま殺害することも可能。
吸いとれる魂の量には限界があるが、村一個分の住人なら余裕で吸える。
……それでも吸いきれなかったかごめの魂はどれだけでかいんだろうか。
作中では神楽の屍舞と組み合わせて村人を操り、犬夜叉たちを苦しめた。

  • 反射
鏡に映した相手の攻撃を跳ね返す。作中では珊瑚の飛来骨や犬夜叉が放った風の傷を跳ね返し、彼に重症を負わせた。
ただし、これを披露したのは最初だけで、終盤でも犬夜叉の技を跳ね返せたのかは不明。

  • 投影
鏡に別の場所の光景を映すことができる。
これと最猛勝の偵察により、奈落は絶大な情報アドバンテージを得ていた。

  • 鏡の妖怪
神無の鏡を開放したことで出現した存在。神無以上に人形のような存在だが、アニメでは自我があるかのような描写もあった。
相手の能力をコピーし、その能力を使えなくする力を持つ。作中では鉄砕牙をコピーして犬夜叉一行を苦しめた。
更に、体の中央にある斬撃を発生させる空洞がある。
また、鏡の妖怪へのダメージは代わりに神無が受ける。

  • 鏡の影
上記の鏡の妖怪が持つ「斬撃を発生させる空洞」とつながっている影。
あらゆる位置に発生させることが可能で、これにより敵を逃がさずに斬撃を与え続けることができる。

読んで字のごとく。浅いが、かなり広いクレーターができるぐらいの威力。


最期


自由……?

いつも通り奈落の指示に従い、鏡を開放して鏡の妖怪をけしかけるが、それでも犬夜叉を倒すには至らず、
逆に鏡の妖怪へのダメージで自分がボロボロになってしまう*2
そんな神無を見て犬夜叉たちは彼女に情けをかけて見逃そうとするのだが、結局最期まで奈落の指示に従って自爆してしまった。
その際にかごめが見たうっすらとした悲痛な表情が、彼女の最初で最後の表に出した感情である。
神無の死について、かごめは「(神無は本当は)死にたくなかった」と語っており、奈落も自分から切り捨てたくせに多少思うところがあったのか珍しくどこか寂しげな様子を見せていた。

死んだか、神無……。

結局やつらのひとりも殺せぬまま……無念だったか……?

ふっ、そんなことも感じていなかったか……心を持たぬおまえは……。

なお、最期の瞬間に奈落の持つ四魂の玉に一点の光があり、
それが弱点になるとかごめに伝えたが、後に奈落が四魂の玉を完全に穢れで塗り潰したため無駄になってしまった。
……とことん報われない最期である。



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最終更新:2024年02月12日 15:17
添付ファイル

*1 分身で唯一裏切らなかったのは夢幻の白夜だが、それは「奈落が死んだら自分も死ぬ」という考えからくる諦観によるもの。

*2 この際、悲鳴や表情の変化も無かったことから、少なくとも痛覚も無いようだ。