蓋の空いたウェルチアース(Lobotomy Corporation)

登録日:2021/01/14 Thu 23:45:10
更新日:2025/04/21 Mon 12:39:51
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「どこか遠くで、カモメの声が聞こえる。」


蓋の空いたウェルチアースとは、『Lobotomy Corporation』に登場するアブノーマリティである。
危険度クラスは最下位のZAYIN例外を除いて管理も簡単で安全なクラスである。



概要

見た目は「FREE!」「↑DRINK」などの表示がある「ウェルチアース」なる缶の炭酸飲料の自販機を挟むように、
黄色いブーツとオーバーオールを身に着けた二匹(?)の海老人間が立っているという異様なもの。
基本的にアブノーマリティは収容室の中央に配置されることが多いが、その見た目からか部屋の端っこのほうに配置されている。



特殊能力「別世界のソーダ!」*1

このアブノーマリティの特殊能力は作業時に発動する。
行った作業内容と結果に応じて以下のような結果をもたらす。

作業結果が悪い以外の場合

  • 本能作業
作業した職員は自販機から赤い缶のソーダを飲みHPが回復する。
アートブックによるとチェリー味とのことで、エンサイクロペディアによると「独特の香りと甘味を感じ、元気が溢れる感じ」とのこと。

  • 洞察作業
作業した職員は自販機から青い缶のソーダを飲みMPが回復する。
アートブックによるとソーダ味とのことで、エンサイクロペディアによると「強い炭酸性の無臭の液体」とのこと。
無糖の炭酸水かもしくはサイダーのような感じだろうか?

  • 愛着作業もしくは抑圧作業
作業した職員は自販機から紫の缶のソーダを飲みHPとMPが回復する。
アートブックによるとグレープ味とのことで、エンサイクロペディアによると「市販のものと同じ」らしい。
どうやらロボトミーの世界ではウェルチアースというグレープ味のソーダが市販されているらしい。

作業結果が悪い場合

作業結果が悪い場合、いかなる作業内容にもかかわらず自販機から出てきた飲料を飲んだ職員が昏倒して海老人間たちに取り囲まれる。
その後、収容室が海と漁船のエフェクトに覆われた後に職員が消失する。
以後、消失した職員は死亡したものとして扱われる。

要するに悪い作業結果さえ出さなければ良い効果しかもたらさない。また作業しなければ害を及ぼさず脱走もしないのでZAYINらしく管理は楽。
逆に言えばZAYINのくせに作業結果が悪いと即死するため、運悪く作業結果が悪くなってしまった場合は高ランクだろうと容赦なく消し去られてしまうリスクも有るため作業するのは割と面倒だったりする。
そのため「作業結果が悪くなりやすい」上に「作業を強制される」状況では驚異となり得る。
一番下のクラスが安全を意味するものではないとこまで某財団に寄せなくていいのに。

さて、連れ去られた職員はどうなってしまうのか?
その答えはエンサイクロペディアにある。




ストーリー

ストーリーは一人の職員の独白によって始まる。
何でもある日、掲示板で奇妙なグループを見つけた彼はロボトミー社の同好会の一つであるらしいそのグループを訪れる。
そこでアイン・ソフセフィラから来たアイン・ソフと名乗るリーダーから渡された蓋の空いたウェルチアースを飲んだ彼は昏睡してしまう。

遠くでカモメの鳴く音を耳にしながら目覚めると、何とそこはエビの跳ねる漁船の上。
「リーダーは睡眠薬入りのウェルチアースで自分たちを眠らせて漁船に売った。」
そう判断した彼だったが、船員は皆デカくてマッチョで逆らえば下手なことを言えばまた気絶させられそうな雰囲気を放っている上、
誰かも見当がつかなかったが身内と取引をしているらしく、しかもそこは水平線にポツンと人の暮らせなさそうな無人島が浮かぶ程度の沖合。
早々に逃げることを諦めた彼は、昼食として提供されたシーフードスープも「睡眠薬は入ってない」という彼らの言葉を信じて食べ、その後も彼らとの生活を受け入れることにした。

他の船員にコーヒーとシーフードスープを作る仕事をしつつ、網の引上げ方や補修方法といった漁についての色々なことを学んでいく日々を送る中、船員たちとともに台風にも幾度か襲われた彼は仲間意識も芽生え始めていた。
そして、そんな生活が続いてクジラを眺めるのにも飽きてきた頃船長から正式に船員として働かないかと誘われた彼は、ロボトミー社という勤め先を失ったこともありこれを承諾。

これを語っている今となってはエビ捕り漁船で船上での生活をエンジョイしながら安定した職と賃金を得て幸せに暮らしている様子。
時折、問題の同好会で蓋の空いたウェルチアースを一緒に飲んだ他のやつらがどうなったかを考えるものの、真相を知りたいとは思っておらず自分のように上手くやってると前向きに考えることにした様子。




ステータス

本能と洞察には作業レベルに関わらず高い反応を示す。愛着と抑圧には作業レベルに関わらず普通の反応を示す。
HPとMPを回復できる愛着と抑圧はそれなりにリスクが伴う。
誤差程度ではあるが全ての作業において作業レベルが2以下のほうが成功率が高い。

レベル1でギフト「Soda」が解放。
無精髭のような見た目で作業終了時に5%の確率で付与されHPが+2される。

レベル2で防護服「Soda」が解放。
エビのオレンジとウェルチアースの紫を元にしたデザインでREDに弱い耐性を持ち、低ランクの防具の傾向としてPALEが弱点。

レベル3で武器「Soda」が解放。
ウェルチアースと同じ紫色のハンドガンといった見た目で、特に秀でた性能を持たないZAYINらしい性能。
だが最序盤で入手可能な遠距離武器の1つなので新人管理人にはありがたい存在。




余談

  • 危険度クラス自体はZAYINだが、とある事情によって時空間から隔離されているはずのロボトミー社から社員を誘拐するという何気にすごいことをやっている。
    • 続編の『Library of Ruina』の描写からして真っ当な漁ができる世界観ではないため、レガシー版の特殊能力名から考えても別世界の漁船に連れて行っていると思われる。

  • ストーリーにはアイン・ソフというゲーム内には存在しないセフィラが登場しているが、支部での出来事なのかエビ人間たちがなにかした結果なのかは不明。

  • ウェルチアースの元ネタは実在するジュースブランドのウェルチと思われる。
    • ウェルチはグレープジュースとして有名なのも一致している。
    • 名前はウェルチ+「Cheers(乾杯)」だろうか、ちなみに元ネタからして「ウェルチ・アース」と読みたくなるが名前の由来やゲーム内の表記からして「ウェル・チアース」と読むのが正解の様子。

  • 元ネタは韓国の都市伝説であり、「蓋の空いたウェルチを飲むと(睡眠薬が盛られており)漁船に売られる」というもの。
    • また別パターンとして「蓋の空いたウェルチを飲むと臓器を売られる」というものもある。ストーリーの語り手以外の職員はもしかすると…。
    • もっともアブノーマリティによってバラエティに富んだ死に方をするロボトミー社にいるぐらいなら、漁船で幸せに暮らすワンチャンスに賭けた方がまだ希望があるのかもしれない。

  • 2作目の『Library of Ruina』には世界観が合わなかったのか未登場。
    • 3作目の『Limbus Company』には夏の海イベント用E.G.Oとして実装された。
      • 一体あの海で何が獲れるというのか。
    • 良秀(ZAYIN)とホンル(TETH)用のE.G.Oだが、今のところそれぞれのキャラ性能とマッチしているとは言えず若干不遇。
      • 今後の人格実装に期待と言ったところ。


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最終更新:2025年04月21日 12:39

*1 レガシー版の特殊能力。元ネタは韓国で90年代に実際にあったコーヒーの広告らしい。