デューク(バイオハザード)

登録日:2021/07/11 Sun 22:57:45
更新日:2025/04/26 Sat 03:30:30
所要時間:約 5 分で読めます






「お待ちしておりましたよ、ウィンターズ様」



デュークとは『バイオハザードシリーズ』の登場人物。
登場作は『バイオハザード ヴィレッジ』。

CV:茶風林(日本語版)/アーロン・ラプランテ(英語版)


概要

『ヴィレッジ』の舞台となるとある寒村で行商を営んでいる男。
異常なまでに肥満体であり、着ている洋服は腹周りの丈が足りなくなり下腹の肉が丸出しになっている。
移動は箱馬車で行っており、この馬車は後ろを開くとそのまま販売所になる。

見た目通り常にどっしりと構えており、物腰柔らかで飄々とした態度を崩さない。
裏を返せば得体が知れず胡散臭いとぼけた男とも取れ、まれに慇懃無礼な態度も取る。
『ヴィレッジ』初登場のキャラクターとしては四貴族やマザー・ミランダに匹敵するほど濃い。

イーサンが来る前から村で商売を行っていたようでとある場所でデュークから古い新聞*1を買ったという内容の手記が読める。
また、ドミトレスク城にはデュークとの取引の予定が入ったスケジュール表が確認出来る。


商売

ゲーム中では『4』における武器商人のポジションを担っており、様々なアイテムの売買・換金、銃器のチューンナップ等を行ってくれる。
商品のラインナップや強化段階はゲームの進行度に合わせて変化し、弾薬類も一時的に在庫切れになるため入手可能数には限りがある。

換金は収集品の他、なんと敵キャラの亡骸まで買い取ってくれる。「ドミトレスク夫人の結晶像」はまだしも、「モローの複眼」まで。
品物に合わせてけっこう面白いコメントをしてくれるので本作の数少ない癒しかもしれない。ちなみに夫人のくびれに反応するあたり、性欲はあるようだ。

料理も得意で、各所で入手した食材(肉類)を持っていけばその場で自分の分も含めて手料理を造って振る舞ってくれる。
この料理はHPやスタミナの上限など各ステータスの永続上昇効果があるため、積極的に活用したい。
なお、明確に野菜類などイーサンが持ってきた物以外の食材も使われているので、ゲーム上で調達している肉以外は「サービス」として出しているのだろう。
更に情報収集にも長けており、ミランダと四貴族以外ほぼ壊滅状態の村でイーサンやローズに関する情報をかなり深いところまで得ていた。

神出鬼没なのも特徴で、ドミトレスク城や人工湖の廃屋、ハイゼンベルクの工場のエレベーター内などにもしれっと姿を現し店を開いている。
しかも、屋内で最初通った時は何も無かった場所に少し経ってから再度通り掛かると大量の品物と一緒に鎮座しており、どうやって移動してきているのかも不明。
本人曰く「商いは場所を選びません」選ばなさすぎでは?
デュークの側はセーフゾーンになっていてどんな敵も追跡をやめて去っていく。
また、『4』の武器商人と違ってイーサンに攻撃されても傷一つ負わない。
それどころか「弾の無駄遣いにはご注意を」と余裕たっぷりに忠告してくる。

これらの商売内容はあくまでも「客であるイーサンへのサービス」「ビジネスの一環」として発揮されているが、何故デュークがここまでイーサンに入れ込むのかは不明。
当初はイーサンも「何でここまで」と疑問を漏らしていたが最終的には完全に打ち解け、「世話になった」と感謝の意を示している。


本編での行動

『ヴィレッジ』本編

序盤、四貴族から逃れドミトレスク城前までやって来たイーサンと初対面を果たす。
自らが商人であること、イーサンが村の有名人であることや彼の目的が娘のローズを救出することだと知っている、と語る。
その後、城内の一室でイーサンと再会し、「娘さんがいるとすればドミトレスク夫人の自室が怪しい」(要約)と述べた。

イーサンがドミトレスクを撃破した後、村の中で三度再会。
「ローズはいなかった」と語るイーサンに対して、彼が入手したフラスクの中身こそがローズ(の頭)である、という残酷な事実をいつもと変わらない調子で告げる。
パニックに陥るイーサンにデュークは「ローズ様はまだ死んではおりません」と語り、ローズを助けたいのであれば赤い煙突の家を訪ねろと指示。
更にそこから戻ってきたイーサンにドナモロー、ハイゼンベルクに関する情報を提供した。

終盤、ミランダに一度敗れたイーサンを回収。イーサンなら必ずローズを諦めないと考え、彼をミランダがいる祭壇場付近まで運ぶ。
途中、目覚めたイーサンから、自身の正体について問われると、いつもの調子に戻って「それは私自身も存じかねます」と返した。
しかしその後、最後の戦いに赴くイーサンに対して「あなたはもう人の世には戻れません」といつになく真剣な口調で警告したのであった。

ストーリーにおけるデュークの出番はこれで終わり、その後の行方は不明。


DLC『シャドウズ オブ ローズ』

菌根の記憶世界に迷い込んだローズの前に「仮面の公爵」なる人物が登場しクリーチャーを嗾けてくる。
この仮面の公爵は顔を隠してる以外デュークに瓜二つの容姿をしており声も同じである。

その実態は菌根の中に記憶と意識を残していたミランダが自分と同じく蓄積されている多くの人々の記憶を編集して作り出した存在。つまりデューク本人や彼自身の記憶ではない。
多数の記憶から特定の人物を復元することを目的とした実験の産物らしいが不完全なもので、デュークに似ているものの仮面の下の顔は崩れている。
自身の形作る明確な記憶も無くただ内に生じる嗜虐性に従って行動するなど、内面もかなり歪んだものになってしまっている。
なお、ミランダ当人は別にデュークを作るつもりは無かったらしく、出来上がったのを見て「何故か見覚えのある風体」と記録している。



余談

『4』の武器商人とは昔は友人関係にあったらしく、時折彼の口調を真似て喋ることがある。

『ヴィレッジ』でのイーサンは終始孤独な戦いを強いられることになるのだが、その渦中で唯一の味方であるデュークを「狂気の村のオアシス」と呼んで有難がるプレイヤーもいる。
また、明らかにビジネスの範疇を越えた出血大サービスぶりから一部ではローズを差し置いて「本作のヒロイン」と呼ばれている模様。

上記の通りデュークの正体は最後まで不明で、考察対象としても話題が尽きない。有名どころでは…
  • デュークはコネクションの人間
    • 武器商人との交友、ミランダ達との取引、B.O.W.の素材の買い取りなどからの推論。
      • フラスコの中身や救出方法なども協力関係であったから知っていた、イーサンを助けた目的は特異菌やカドゥの確保と独占のため。
      • ただしこの理屈ではミランダの言う事すら聞かないドミトレスクが娘の仇を前に、デュークの手前だからといって部屋に乗り込まないわけがない
        更にライカン達に至ってはそんな配慮をするはずがないので説明がつかない。
  • 特異菌が見せているイーサンだけに見える幻覚で実在しない
    • 他のキャラが誰もデュークを認識していないため、実はイーサンの幻覚+特異菌の菌根内の記憶を利用して作られた存在という話。
      村で出てくるデュークの名前や彼と思われる人物は別人で、ただのミスリードを狙ったもの。
      • ただしこの説の場合、武器等が実際に手に入れられること、倒れた工場からミランダのもとまで送り届けた現象に説明がつかない。
  • すでに特異菌で死んだ後、菌を通じてイーサンと取引している
    • ↑との違いは過去に実在していた人物という点。ミランダが「見覚えがある」という理由の説明にもなる。
      ただの幻覚ではないので商材も実在しており、取り引き後に認識させる事(ドナが装備を奪った幻覚の逆)でイーサンの手に渡る。
      送り届けたのはそれまで取引で集めた結晶体によって現実世界に物理干渉したという理屈。
      • ただしこの場合、なぜ他の四貴族は死後出て来ないのか、なぜ彼だけが現実世界に干渉できたのかという説明がつかない。
        そしてそもそも取引をする理由がない。
  • デュークもまたカドゥを宿した5人目の四貴族
    • ドナのみ結晶体ではなくアンジーのみが残ったことから、本当のベネヴィエントは彼なのではという説。
      • 特異菌の認識阻害能力でセーフルーム内を認識できなくしていたという理屈。ここから派生してデューク=クラウディアなのではという説もある。
      • 儀式に失敗したのもデュークが菌根に取り込まれていなかったせい…という理屈らしいが
        実際はローズ自身の凄まじい能力が理由と語られており、それがDLCの追加シナリオの理由にまでなっている。
  • エヴァの分身
    • 上述の実在した男の幻覚説+その姿を借りたミランダの娘エヴァが母親の凶行を止めてもらいたくて手助けしたという説。
      • ただしそんな事が出来るならデュークに扮するより、生前の自分の姿でミランダを直接説得した方がいいはずである。
  • デュークこそ真の黒幕
    • 囚われていた本当のミアの怪しい挙動(不敵な笑みを浮かべるシーンがあり、EDでも夫の死の直後に何故か笑顔を見せている)からの推論。
      • デュークはデュークでカドゥのサンプルも回収していた件などと合わせて、ミアも含め彼等が黒幕とする説。
      • ただしそうなるとDLCの追加シナリオの説明がつかなくなってしまう。
  • 『ヴィレッジ』世界の外側にいる超越者
    • あまりに都合が良すぎるため、要するにデウス・エクス・マキナ。実際「デュークえもん」と呼ぶユーザーもいる。
      • ただこの場合、そもそも正体でも何でもない単なるシステムと割り切るのと同じである。

…と千差万別。
ただし『バイオハザードシリーズ』にはクリア後行方不明になっているキャラが大量にいるため、彼の正体が不明のまま終わる可能性も十分ありえる。

公式が病気イメージソング『俺らこんな村いやだLv.100』では歌詞に触れられてこそいないものの、動画では間奏で初登場シーンが採用されている。
歌唱している吉幾三氏はなぜかデュークに対して「何だおまえこの野郎」と威嚇していた。
ちなみに『バイオ村であそぼ♪』には登場しないしてほしかった。
…と思いきや『ご~るどえでぃしょん』にてDLCの内容を動画配信というかたちで紹介するドミトおねぇさんに「新しく人材派遣サービスを始めました」とコメント。更にその際ドミトおねぇさんから「デュークさん」と呼ばれていることが判明した。



追記・修正は料理上手の武器商人にお願いします。


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最終更新:2025年04月26日 03:30

*1 なんとラクーンシティとアンブレラに関する内容が書かれた記事。