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イーサン・ウィンターズ

登録日:2022/05/16 Mon 15:51:24
更新日:2026/07/16 Thu 17:38:23
所要時間:約 10 分で読めます





「マジかよ…」
バイオハザード7 レジデント イービル物語各所より


「絵本の怪物はパパがやっつけてやる」
バイオハザード ヴィレッジ冒頭、娘を寝かしつけるシーンより




イーサン・ウィンターズ(Ethan Winters)とは、ゲーム『バイオハザードシリーズ』の登場人物。
バイオハザード7 レジデント イービル』及びその続編『バイオハザード ヴィレッジ』の主人公を務めた。

CV:トッド・ソリー(英語版)、木内秀信(日本語版)


概要

バイオハザード世界に住む「一般人」。
1984年生まれ。『7』時点で33歳と、若者が活躍するシリーズにしては珍しい最初からおっさんな主人公である。
まぁクリスもレオンも高齢化が進んでおっさんだけど
既婚者で、妻・ミアは32歳(『7』)。後に娘・ローズマリーを授かる(『ヴィレッジ』)。

……バイオハザード世界の一般人たちはどいつもこいつも人間離れしているため、この時点で色々察するかもしれないが、彼もただの一般人ではなかった。

戦闘能力やサバイバル技術は彼らほどではないが、バイオハザード7冒頭でE型特異菌に罹患してしまった結果、ギャグに片足突っ込んでいるレベルの自然治癒能力を手に入れた。
バイオハザード7作中内では…

  • ジャック・ベイカーより「お前も家族だ」で顔面パンチされた後、顔面を踏み抜かれる。
    • その時、思いっきり「コキャッ」と何か折れちゃいけないものが折れた音がする
  • 左手首をチェーンソーで切断される
  • 膝から下をシャベルで切断される

これらの怪我をホチキスで止める、治療薬をドバドバかけるという応急処置とも呼べない治療で潜り抜けた末に生還している。
防御力も高く、両手を前にかざすだけで大抵の攻撃を最小限のダメージに抑えることもできる。

なお、バイオハザード7ではやけに銃器の扱いに手馴れて弾丸まで調合したり、ヴィレッジでは爆弾類のクラフトなどをこなしている。
だが『アウトブレイク』などの市民を見るに、おそらくバイオハザードの世界ではこれが一般常識なのだろう。

元がVRゲームを目指して開発されたという関係からか、彼の素顔はムービー中も常に隠れており、「細身」「金髪碧眼」以外の特徴は明示されていない。
この点はヴィレッジにてクリスの視点に移った時も変わらず、クリア後特典で追加されるモデル閲覧モードでも顔がぼやかされている徹底ぶりである。


バイオハザード7より前の彼

アメリカ・ロサンゼルス在住のシステムエンジニア。
妻であるミアは貿易会社勤めであるがゆえに長期出張することが多かったが、それでも動画で小まめにやりとりするくらいには仲がよかった。

そんな彼女とのやりとりが2014年に途絶えてしまう。
長らく音信不通が続いた3年後のある日、ミアより「迎えに来てほしい」というメールが届く。
イーサンは勤務先を飛び出し、その足で翌日夕方にはメールに記されたルイジアナ州ダルヴェイ郡にあるベイカー農場を訪れることになる。

ちなみにロサンゼルスのあるカリフォルニア州からルイジアナ州までは滅茶苦茶距離がある(約3300km)が、一晩ぶっ通しで愛車を運転してきた模様。
この車の車種の詳細は不明だが、見た目からダッジのチャレンジャー(70年モデル)…だが、いくらなんでも旧車がすぎる。
恐らく初代デザインのリバイバルモデル(中身は最新型)と思われる。
尚、時速180kmでぶっ飛ばしても16時間、時速250kmでも13時間以上はかかる
この車は後にジャック・ベイカーに奪われた挙句、ベイカー家のガレージでの戦闘にてジャックに破壊されてしまった。

それ以外の過去は一切描かれておらず*1、『7』、『ヴィレッジ』ともにイーサンの一人称視点で物語が進むため敢えて語られもしない。

ちなみに『5』にて、アンブレラ社幹部の名前の中に「イーサン.W」という記載がある。
ただしこれが本項目のイーサン・ウィンターズ本人であるとは明言されておらず、アンブレラ社との関係も不明である。
当人から語られることもクリスから指摘されることもなかった。


バイオハザード7での彼

そんな彼だが、当の助けを求めてきたミアに襲われた挙句、ジャックから暴行を受けて囚われてしまう。
絶望的な状況の中、謎の女性・ゾイにより、ミアをはじめとするベイカー家の住人の異常性の原因である「菌」の存在を知らされる。
ミアを救うための僅かな望みをかけ、その抗体となる血清にその材料を求めて、血と狂気に塗れたベイカー邸を探索することになるのだった。


バイオハザード ヴィレッジでの彼

辛くもベイカー邸より生還した彼は、ミアと共に証人保護プログラムによって表向きは失踪扱いにされ、アメリカから東ヨーロッパ某国に移住。
そこでコネクションの工作員から足を洗ったミアと、生まれた娘・ローズマリーと三人で平穏に暮らしていた*2

バイオ7の事件が謎の力によってもみ消されたことを知った際も特に気に留めることもなく、なんとか凄惨な事件のことを忘れようと努力していた。
そんな中、突如クリスが襲撃してきてミアが死亡、ローズが連れ去られてしまう。自身もクリスの部下によって連れ去られるも、道中で事故が発生し車が横転。

車から脱出したイーサンは、化け物の影に襲われながら謎の村へと迷い込む。
だがそこは、ベイカー邸以上に血と狂気に満ち溢れた、最悪の村だった…。

治療を受けてE型特異菌から解放されているはずなのだが、最早この頃には開き直っており、
  • 物語冒頭で村人からショットガンの近距離射撃を受ける→
    • 無傷。
  • 死体の山の中で謎の化け物に指を食いちぎられる
    • 撃退後、多少ショックは受けたがその状態でいら立ちを壁にぶつける。
  • 足に矢を受けハンマーで殴り倒され大量の化け物達に追い詰められる→
    • 化け物達がどこかに立ち去った後、矢を引き抜き指に包帯を巻き、どう見ても怪しい老婆に話しかける。
  • 鉄パイプで腹を貫かれ、そのままの状態で全身を金属片で固められ連れ去られる→
    • 拘束状態のまま化け物集団の争いを目の前にして「おい、俺の事は無視かよ」と軽口でツッコむ。
  • 両手を拘束され巨大な鉄のハンマーでぶん殴られて穴に突き落とされ、死の鬼ごっこを強いられる→
    • 平然と全力疾走で逃走し、途中の木で塞がれた箇所を蹴破って突破。
  • 足を剣で貫かれて城の中を引き摺りまわされた挙句、フックが手の甲を貫通した状態で吊り下げられる
    • その状態から、自ら掌を引き裂いて脱出する。「あいつらイカれてる」おまいう
  • 右手首を切り落とされる→
    • その後、追手を振り切ってアイテムとして右手を回収
      治療薬をドバドバ掛け、服ごと手首をくっつけて「よし」の一言で済ませる。「何なんだよこの城は…」お前の身体が何なんだよ
  • 鉤爪で腹を貫かれる→
    • さらに空中に吊り上げられながら石造りの塔に頭を強打されて城壁に放り出される
      • 相手を罵倒しながら何事も無かったように戦闘開始
  • 巨大な電動ドリルで腹を抉られる→
    • 素手でドリルを握りしめて止めて引っこ抜く。

もはやグロテスクを通り越してギャグの域である。
とはいえ、これらはムービー中でのダメージであり、ムービーシーン以外でダメージを受け続け体力を失うと普通に死ぬ点には注意。

{
三年前のあの日 ベイカー邸で…
お前は ジャックに殺された
お前はとっくに 死んでたんだ

ヴィレッジ終盤より、ある人物の口から衝撃の事実が告げられる。
なんと、彼は『7』でジャック・ベイカーに頭を踏み抜かれた時点で死んでいたのだ

本来、罹患者であるジャックのように幻覚や幻聴で精神を冒されたり、家を徘徊する怪物になり果てたりするはずだった。
だがイーサンが特異菌の完全適合者であったため、正気を失わず特異菌に順応。
それどころか死亡後に特異菌によって外見と自我が感染前の状態を再現したというのが事の真相である。

ヴィレッジ序盤ではすでに体の細胞が全て菌へと置き換わったあと。
すなわちクリーチャーと呼んでも差し支えない存在へとなり果てていた。
妻であり特異菌と関係の深い工作員でもあるミアだけがそのことに気づいていたのだ。
バイオ7時点でも「回復薬ぶっかけただけで手足がくっつくとかイーサンってB.O.W.じゃね?」とファンの間で冗談めかした考察もあった。
だが「ゲーム的な都合」「回復薬がアンブレラ製のなんかやばい代物なんだよ」と、当然笑い話に伏すだけで終わっていたが…。
まさかヴィレッジでこれらが冗談ではなく本当に半ば正解だったと判明して驚愕するプレイヤーも多かった。
同時に、ミアはイーサン…つまりカビ人間との子供を妊娠、出産しているというおぞましい事実がプレイヤーに発覚する。
ヴィレッジにてイカれた狂信者たちが「ローズは特別」と何かと口にしていたが、厳密には「イーサンから生まれた娘だから特別」だったのだ。

だが流石に心臓をブチ抜かれ奪われるダメージには耐えきれず、真相を知り目を覚ました身体は崩壊しはじめていた。
それでも死ぬことも怪物になることもなかったイーサンは、崩れゆく身体に鞭を打って最後の戦いに赴くのだった。
――あくまでも一人の父親として娘を取り戻すために。



あまりに衝撃的な事実かつ終盤に明かされるため、7では設定されていなかった後付けと言われることも多い。
しかし、実は7の時点で様々な伏線らしきものが確認できる。

  • 異常な回復力
超人ぞろいのバイオハザードの登場人物だが、さすがに人体欠損から復活した者は数人しかいない。
そして、その数人にあたる者はもれなく{ウイルスの力で復活し、事実上のB.O.Wと化している。

  • ベイカー家
ベイカー家でのイーサンの扱いは「新たな家族」となっていて、一緒に食卓を囲んでいる。
一方、テレビクルーのクランシーらは客人として扱われ、マーガレットの寝室で食事を出されていた。
ベイカー家における家族とは特異菌に適合した存在(モールデッド)なので、この時点でイーサンがそれに等しい存在になっていたということだろう。

  • イーサンの左手
最初にミアに切り落とされるイーサンの左手はゾイによりホッチキスでつけられることとなる。しかし、その直後のジャックに切り落とされた足は回復薬のみでくっついている。
だからなんだ、という描写だが、この左手は死亡前に切り落とされていることを考えると唯一生前から変わらない人間の体の一部であったと読み取れる。
足は死亡後(モールデッド化)切り落とされたから回復薬で事足りたが、人間の左手は回復薬ではくっつかなかったのだ。
また、ヴィレッジで噛み切られた左手の指は回復薬でも元に戻っていない。
後のイーサンの回復を見るとちぎられた指が無ければ回復できないこともないので、ここだけは菌に侵されていない人間の部分だったから回復できないのだろう。

  • ジャックの「殺したかったわけじゃない」という発言
7終盤で精神世界にてジャックに告げられた言葉だが、序盤に散々追いかけ回されたプレイヤー視点では「(追いかけていたのは)殺したかったわけじゃない」と聞こえる。
実際は本当に殺していたからこそ、その謝罪だった。


もっとも死んだりモールデッド化しなかった特異菌感染者は、そのほとんどが様々な特殊能力を手に入れている。
『7』や四貴族と比較すると、イーサンには人間より丈夫で異常な再生力があるだけで、特に何も異能を得ていない。
同じ完全適合者であるエヴリンのように特異菌を操る事も、ミランダのように変身する事もできない。
人間とみると化け物じみた生命力だが、クリーチャーとしてみるとあまりにも控えめ過ぎると言えるだろう。


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余談

主人公としてプレイヤーの視点を担う彼だが、シリーズの他の主人公たちと比較しても滅茶苦茶口が悪い
『7』ではバイオ初のVRを目指して開発されたという背景からか、極力セリフを少なくしてイーサンにプレイヤーが感情移入しにくいようにしているのだが、
「畜生!」「クソ!」「このクソガキめ!」と、少ない口数に占める罵倒の割合が酷いことになっている。

イーサンが人気を博し、続編でも主人公を務めることになった『ヴィレッジ』でもその口の汚さは健在で、
「呪われているのはお前だ!」「最期まで汚い野郎だ! 吐き気がする!」「黙れ、このイカレ女が!」と、死闘を繰り広げたボスに対して猛烈に罵倒する。
また、数多の死線を越えてきたからか、凶悪なクリーチャーと化したボスに対しても挑発したり煽り倒す豪胆さを披露した。
このように滅多なことでは驚かない鋼のメンタルの持つ主だが、今作最恐のクリーチャーと対面した際はさすがに悲鳴を上げた。
英語版ではさらに酷いことになっており、「Fuck!」「Shit!」「Bitch!」「Dick!」といった放送禁止ワードを連発する。

とはいえ、
  • 元が一般人で荒事には慣れていないのに、殺意全開な狂人やクリーチャーに襲われる
  • 7では助けを求めてきたはずの妻が襲い掛かってきた挙句、会話の通用しない狂人たちに囲まれる
  • ヴィレッジでは恩人の裏切りに遭い、目の前で妻を殺されまだ赤子である娘を取り上げられた
という極限状態であるという背景も考慮すべきである。
控えめに言って、ラクーンシティの混沌下で正気を保っていた新米警官のレオンと女子大生のクレアなど歴代主人公たちの方が異常である。
しかしながら、その点はRE:2RE:3においては「異常」という事で、普通に彼らも口汚くなっているのだが……

なお、『7』では数多のクリーチャーに対する反応が「マジかよ」とあっさりしたものが多いのに対して、
一番ビビった反応を見せていたのが無数のムカデが蠢く隠し通路を通る時だったため、虫が嫌いなのではという説がある。
ヴィレッジでは虫型のクリーチャー(ステージの中ボス)撃破時に「虫はうんざりだ」と言っているのもこの説を補強している。














追記、修正は愛する妻と娘のためにお願いします。

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最終更新:2026年07月16日 17:38

*1 ミアとは2010年頃に出会い、翌2011年に結婚している。結婚前のミアの旧姓は不明。

*2 BSAAの監視下ではあるが。また、この間クリス直々に戦闘訓練も受けている。